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大内臓神経 - Wikipedia

だい内臓ないぞう神経しんけい(だいないぞうしんけい、えい:greater splanchnic nerve)はしゅとしてむねずいのT6~T9(またはT5~T10)からおこる自律じりつ神経しんけい交感神経こうかんしんけい)のふしぜん繊維せんいである。すなわち、脊髄せきずいから交感神経こうかんしんけいみきとおるがそこではニューロンえず、そのまま腹腔ふくこうたっしているものである。なお、だい内臓ないぞう神経しんけいしょう内臓ないぞう神経しんけい最小さいしょう内臓ないぞう神経しんけいなどをわせてむね内臓ないぞう神経しんけい(thoracic splanchnic nerves)ということがある。

かって右側みぎがわ黄色おうしょくさくじょうぶつ交感神経こうかんしんけいみきでそれに沿って左側ひだりがわあるのがだい内臓ないぞう神経しんけいである

走行そうこう

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だい内臓ないぞう神経しんけいだい6~だい9むね神経しんけいぶしからて、交感神経こうかんしんけいみき素通すどおりし交感神経こうかんしんけいみき内側うちがわ脊柱せきちゅう沿って下降かこう横隔膜おうかくまくつらぬいて腹腔ふくこうたっする。このうち一部いちぶ腹腔ふくこう神経しんけいくさむら一部いちぶじん神経しんけいくさむらはいりここにあるしいぜん神経しんけいぶしニューロンえ、腹部ふくぶ臓器ぞうき分布ぶんぷする。なおだい10~11むね神経しんけいぶしからるものはしょう内臓ないぞう神経しんけいばれる。これらは、腹腔ふくこう神経しんけいくさむらにおいてしいたい前面ぜんめん横隔膜おうかくまくあし大動脈だいどうみゃくによってかこまれる空間くうかん分布ぶんぷしている。

だい内臓ないぞう神経しんけいふくまれるのは交感神経こうかんしんけい線維せんいであり、これらはしょう内臓ないぞう神経しんけいとともに腹腔ふくこう神経しんけいぶしから腹部ふくぶ血管けっかん小腸しょうちょうなどの内臓ないぞう分布ぶんぷ消化しょうか抑制よくせいなどにはたらいている。これと拮抗きっこうするのは迷走めいそう神経しんけいである。まただいしょう内臓ないぞう神経しんけいには求心きゅうしんせい線維せんいふくまれており、これにより内臓ないぞうつうつたえられている。したがって、腹部ふくぶ悪性あくせい腫瘍しゅようなどによる難治なんじせい疼痛とうつうたいしてこれらをブロックすることにより、いたみをやわらげることがある。

個体こたい

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しょう内臓ないぞう神経しんけい最小さいしょう内臓ないぞう神経しんけい存在そんざいしないことがあるが、だい内臓ないぞう神経しんけいかならずあるとされる。しかし、どの位置いち交感神経こうかんしんけいみきからかれるかはひとによってことなることがられている。そのなかもっとおおいとされるのは、T6~T9のレベルでかれるというものである。少数しょうすうだがT4~T11のようなひろいから分岐ぶんきする場合ばあいやT5~T7のせま範囲はんいからしか分岐ぶんきしない場合ばあいもある[1]

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 伊藤いとうたかし(ちょ); 高野たかの廣子ひろこ(改訂かいてい) (2001), 解剖かいぼうがく講義こうぎ (改訂かいてい2はん/高野たかの廣子ひろこ改訂かいてい ed.), 南山みなみやまどう, ISBN 9784525100520, https://ci.nii.ac.jp/ncid/BA51357104 
  • 高田たかだ俊和としかず (2007), けい椎間板ついかんばんてき内臓ないぞう神経しんけいブロック” (pdf), 新潟にいがたがんセンター病院びょういん 46 (2): 66-73, http://www.niigata-cc.jp/contents/facilities/ishi/Ishi46_2/Ishi46_2_01.pdf 

出典しゅってん

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  1. ^ N. Naidoo et al: Thoracic splanchnic nerves. J. Anat. (2001) 199, 585-590

関連かんれん項目こうもく

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