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家長 - Wikipedia

家長かちょう

一家いっかちょう。そのいえ主人しゅじん

家長かちょう(かちょう)は、一家いっか家督かとく継承けいしょうして家族かぞく統括とうかつし、その祭祀さいし主宰しゅさいするものす。当主とうしゅ(とうしゅ)と同義どうぎ言葉ことばとされている。

解説かいせつ

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家長かちょう夫権ふけん親権しんけんつうじた配偶はいぐうしゃおよ直系ちょっけい卑属ひぞくたいする支配しはい勿論もちろんのこと、それ以外いがい親族しんぞくたいしても道徳どうとくてき関係かんけいゆうし、かれらにたいする保護ほご義務ぎむとともに家長かちょう意向いこうはんしたものにたいするもの義絶ぎぜつ勘当かんどう)する権限けんげんゆうしていた。また、そのいえ家風かふう祭祀さいしかんする権限けんげんにぎ存在そんざいでもあった。副次的ふくじてき役割やくわりとしては家産かさん管理かんり家業かぎょう経営けいえいなどを主導しゅどうする役目やくめになっていたが、家産かさん家業かぎょうなどは家長かちょう占有せんゆうぶつではなく、その「いえ」にぞくするものであった。鎌倉かまくら時代ときよ武家ぶけにおいて、家長かちょう器量きりょうによってさだめられることがおおく、家督かとく分割ぶんかつできないものの、所領しょりょうなどの家産かさん分割ぶんかつ可能かのうであった。ところが、鎌倉かまくら時代じだい後期こうき以後いご家産かさん家督かとくととも長子ちょうし単独たんどく相続そうぞくおこなわれるようになり、家長かちょう権限けんげん長子ちょうしあるいは嫡子ちゃくし本位ほんいにて決定けっていされ、系譜けいふ祭具さいぐ墳墓ふんぼなどの継承けいしょうけんゆうするようになった。

さらに、ちち家長かちょうとなる制度せいど家父長制かふちょうせいはは家長かちょうとなる制度せいど家母かぼちょうせいという。

明治めいじ以後いご家長かちょうはこうした武家ぶけ家長かちょう制度せいど強化きょうかするかたち民法みんぽうの「戸主こしゅ」の概念がいねんによって1898ねん明治めいじ31ねん)7がつ16にちから法制ほうせいされた。民法みんぽういえ制度せいどもとでは家長かちょう強大きょうだい戸主こしゅけんゆうしており、一家いっか内部ないぶにおける強大きょうだい権力けんりょくゆうしていた。いえ制度せいど戸主こしゅ昭和しょうわ戦後せんご民法みんぽう改正かいせいによって1947ねん昭和しょうわ22ねん)5がつ2にちまでつづいた。1947ねん昭和しょうわ22ねん)5がつ3にち以降いこう現行げんこう戸籍こせきにおける「筆頭ひっとうしゃ」や住民じゅうみん基本きほん台帳だいちょう(住民じゅうみんひょう)における「世帯せたいぬし」はまったことなる制度せいどである。

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 芳賀はがのぼる家長かちょう」(『世界せかい歴史れきしだい事典じてん 4』(教育きょういく出版しゅっぱんセンター、1991ねんISBN 978-4-7632-4003-3
  • 中野なかのたく家長かちょう」(『日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ 5』(小学館しょうがくかん、1991ねんISBN 978-4-09-526105-8

関連かんれん項目こうもく

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