(Translated by https://www.hiragana.jp/)
旅猫リポート - Wikipedia

たびねこリポート』(たびねこリポート)は、有川ありかわひろしによる長編ちょうへん小説しょうせつだい4かいブクログ大賞たいしょう小説しょうせつ部門ぶもん受賞じゅしょう[2]ほんさく原作げんさくとした演劇えんげきラジオドラマ映画えいが朗読ろうどくげき製作せいさくされている。

たびねこリポート
著者ちょしゃ 有川ありかわひろし
イラスト 村上むらかみつとむ
発行はっこう 2012ねん11月15にち
発行はっこうもと 文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう
講談社こうだんしゃ
ジャンル ロードノベル[1]
くに 日本の旗 日本にっぽん
言語げんご 日本語にほんご
形態けいたい よんろくばん上製じょうせいカバーそう
ページすう 272
公式こうしきサイト books.bunshun.jp
コード ISBN 978-4-16-381770-5
ISBN 978-4-06-219388-7よんろく変型へんけい
ISBN 978-4-06-285480-1新書判しんしょばん
ISBN 978-4-06-293561-6A6
ウィキポータル 文学ぶんがく
[ ウィキデータ項目こうもく編集へんしゅう ]
テンプレートを表示ひょうじ

概要がいよう

編集へんしゅう

文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう雑誌ざっし週刊文春しゅうかんぶんしゅん』に2011ねん10月27にちごうから2012ねん4がつ19にちごうまで連載れんさいされ、2012ねん11月に文藝春秋ぶんげいしゅんじゅうより単行本たんこうぼん発売はつばいされた。表紙ひょうしイラストは村上むらかみつとむだい4かいブクログ大賞たいしょう小説しょうせつ部門ぶもん受賞じゅしょうだい34かい吉川よしかわ英治えいじ文学ぶんがく新人しんじんしょう候補こうほだい26かい山本やまもと周五郎しゅうごろうしょう候補こうほだい4かい山田やまだかぜ太郎たろうしょう候補こうほ

2014ねんに、文藝春秋ぶんげいしゅんじゅうよりほんさく原作げんさくとした絵本えほん出版しゅっぱんされた。小説しょうせつおなじく村上むらかみつとむ担当たんとうした。

2021ねんには、講談社こうだんしゃより『たびねこリポート』外伝がいでん2へんふくけい7へん短編たんぺん収録しゅうろくされた単行本たんこうぼん『みとりねこ』が発売はつばいされた。『別册べっさつ文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう』2012ねん7がつごう掲載けいさいの「ハチジカン~たびねこリポート外伝がいでん~」と、『たびねこリポート副読本ふくどくほん―スカイロケットだい1かい公演こうえんたびねこリポート」プログラム』掲載けいさいの「こぼれたび~たびねこリポート外伝がいでん~」が収録しゅうろくされている。

執筆しっぴつ経緯けいい

編集へんしゅう

2011ねん有川ありかわひろし原作げんさく脚本きゃくほんをしたTheatre劇団げきだん25th act『もうひとつのシアター!』に演劇えんげき集団しゅうだんキャラメルボックス阿部あべ丈二じょうじ客演きゃくえんしたことで、二人ふたり交友こうゆうった。その有川ありかわはキャラメルボックスとコラボして『ヒア・カムズ・ザ・サン』を執筆しっぴつ。それをきっかけに舞台ぶたい前提ぜんていとして、ほんさく執筆しっぴつ開始かいしした[3]

人語じんご理解りかいできるねこナナが、ある出来事できごとから主人公しゅじんこうである宮脇みやわきさとるともらすようになって、5ねんった。しかしサトルはどうしようもない事情じじょうにより、ナナを手放てばなさざるをなくなる。信頼しんらい出来できとして名乗なのてくれたのは、小学しょうがく中学ちゅうがく高校こうこうかく時代じだい友人ゆうじんたち2人ふたり銀色ぎんいろのワゴンにって、友人ゆうじんもとめぐたびをすることになるのだった。そのたびは、サトルの幼少ようしょうのころから現在げんざいまでの人生じんせいを、時間じかんってさい確認かくにんするたびでもあった。

登場とうじょう人物じんぶつ

編集へんしゅう
ナナ
主人公しゅじんこうもと野良のらだったが、交通こうつう事故じこ右足みぎあしって以来いらい自分じぶんたすけてくれたサトルのねこになった。「ナナ」という尻尾しっぽが「7」のかたちがっていることから。雑種ざっしゅゆう以降いこう5ねん以上いじょうサトルの相棒あいぼうとしてらす。ケージのかぎつめけてしまうなど器用きよう人語じんごする。
サトル(宮脇みやわき さとる
もう一人ひとり主人公しゅじんこう。ナナのぬし。30だい男性だんせい。よんどころのない事情じじょうでナナを手放てばなさなければならなくなった。かつてねこっていたためねこあつかいにけている。はしてきえばねこバカ。みずからがどのような境遇きょうぐうかれても、だれねたまず、にくまない。やさしく純粋じゅんすいしんをもつこう青年せいねん幼少ようしょうはひょうきんもので、かよっていたプール教室きょうしつでは潜水せんすい水中すいちゅうからして生徒せいとおどろかしたりとイタズラばかりしていたため、あだはカッパであった。
ハチ
サトルがかつてっていたねこ。ナナにている。サトルが両親りょうしんうしなったとき動物どうぶつきな母方ははかた遠縁とおえんられ、大事だいじにされていたが、サトルが高校生こうこうせいとき交通こうつう事故じこいきった。
コースケ(澤田さわだ みゆきかい
サトルの幼馴染おさななじみ小学校しょうがっこう同級生どうきゅうせい子猫こねこだったハチをサトルとともにひろった。実家じっか写真しゃしんかんいでいる。少々しょうしょう気弱きよわなところがあり、幼少ようしょうから父親ちちおやにはあたまがあがらず、行動こうどうりょくのあるさとるまわされることおおかった。
ヨシミネ(吉峯よしみね だいわれ
サトルの中学ちゅうがく時代じだい同級生どうきゅうせいちゃトラ模様もよう子猫こねこ・チャトランをっている。ねこ特別とくべつきなわけではないのだが、農家のうかにとってねこうことはメリットがあるためははねこいていかれてしまった仔猫こねこであるチャトランをひろってきた。中学ちゅうがく時代じだいからマイペースな性格せいかくで、少々しょうしょうクラスでうわ気味ぎみだったが、みずからを悲観ひかんすることきらてんでサトルと共感きょうかんい、友人ゆうじんとなった。ぶっきらぼうにえて、おもいやりはある。
中学ちゅうがく時代じだい仕事しごときすぎて家族かぞくかまわなくなった両親りょうしん離婚りこん度々たびたびあづけられていた祖母そぼとの同居どうきょのぞんだことから親権しんけんちちち、てられるようにして父方ちちかた祖母そぼあづけられた。現在げんざいはその祖母そぼっていた田畑たはたいでいる。
スギ(すぎ 修介しゅうすけ)、チカコ(すぎ 千佳子ちかこ
サトルの高校こうこうおよ大学だいがく時代じだい同級生どうきゅうせい(ただし、高校こうこう途中とちゅう転校てんこうしている)。富士山ふじさんえる場所ばしょでペット同伴どうはんペンション経営けいえいし、ねこのモモといぬのトラマルをっている。修介しゅうすけいぬ千佳子ちかこねこ。エピローグで子供こどもができたことがナナからかたられている。
ノリコ(こうやつとう 法子のりこ
サトルの母方ははかた叔母おば独身どくしんで、小学しょうがく6ねんとき両親りょうしんうしなったサトルをる。自身じしんはやくに両親りょうしんくしており、8つはなれたあねそだてられたようなもの。判事はんじをしているので、転勤てんきんおおい。かつてねこまれたことがあり、ねこ苦手にがて
社会しゃかいじんとなって以来いらい1にんらしだったサトルとふたた同居どうきょすることになり、弁護士べんごし転職てんしょくしたのち出身しゅっしんである北海道ほっかいどうす。エピローグで子猫こねこひろってはじめたことがナナからかたられている。

書誌しょし情報じょうほう

編集へんしゅう

有川ありかわひろし阿部あべ丈二じょうじのユニットスカイロケットが、2013ねん4がつ3にちから7にち紀伊國屋きのくにやサザンシアターにて上演じょうえんした[10]。また小説しょうせつなか構想こうそうがあったろし外伝がいでん舞台ぶたい脚本きゃくほんとうはいったパンフレットが発売はつばいされた[11]

2013ねん9がつ8にち衛星えいせい劇場げきじょうにて放送ほうそうされた[12]

出演しゅつえん舞台ぶたい

編集へんしゅう

スタッフ(舞台ぶたい

編集へんしゅう
  • 原作げんさく脚本きゃくほん - 有川ありかわひろし
  • 演出えんしゅつ - 白坂しらさかめぐみ都子くにこ
  • プロデューサー - 阿部あべ丈二じょうじ
  • 美術びじゅつ - 稲田いなだ美智子みちこ
  • 照明しょうめい - 勝本かつもと英志えいじ
  • 音楽おんがく - 佐々ささくらゆうわれ
  • 音響おんきょう - 早川はやかわあつし
  • 衣装いしょう - 黒羽くろはあや
  • 舞台ぶたい監督かんとく - 村岡むらおかすすむ

ラジオドラマ

編集へんしゅう

2014ねんにNHK FM「青春せいしゅんアドベンチャー」にて、メインキャストは舞台ぶたいばん同一どういつキャストでラジオドラマが放送ほうそうされた[13]

出演しゅつえん(ラジオドラマ)

編集へんしゅう
たびねこリポート
監督かんとく 三木みきかん一郎いちろう
脚本きゃくほん 有川ありかわひろし
平松ひらまつ恵美子えみこ
原作げんさく 有川ありかわひろしたびねこリポート』
製作せいさく 田渕たぶちみのり
宇高うだか武志たけし
河野こうの美里みさと
製作せいさくそう指揮しき 大角おおすみただし
吉田よしだしげるあかつき
津嶋つしま敬介けいすけ
出演しゅつえんしゃ 福士ふくしあお
高畑たかはたたかしのぞみこえ出演しゅつえん
ナナ
広瀬ひろせアリス
大野おおの拓朗たくろう
山本やまもと涼介りょうすけ
前野まえのとも
田口たぐちしょうだい
二宮にのみやけい
中村なかむらやすし
戸田とだ菜穂なお
さわじょうみゆきこえ出演しゅつえん
前野まえの智昭ともあきこえ出演しゅつえん
橋本はしもとじゅん
木村きむらこう
田中たなか壮太そうたろう
笛木ふえき優子ゆうこ
竹内たけうち結子ゆうこ
音楽おんがく コトリンゴ
撮影さつえい 小松こまつ高志たかし
編集へんしゅう ほりよしかい
制作せいさく会社かいしゃ ホリプロ
製作せいさく会社かいしゃ 映画えいがたびねこリポート」製作せいさく委員いいんかい
配給はいきゅう 松竹しょうちく
公開こうかい   2018ねん10月26にち
  2018ねん11月28にち
上映じょうえい時間じかん 118ふん
製作せいさくこく   日本にっぽん
言語げんご 日本語にほんご
興行こうぎょう収入しゅうにゅう 5おく3200まんえん[14]
テンプレートを表示ひょうじ

2018ねん10月26にち公開こうかい主演しゅえん福士ふくしあお原作げんさくしゃ有川ありかわひろし脚本きゃくほん担当たんとうする[15]

全国ぜんこく公開こうかい前日ぜんじつの2018ねん10月15にちに、東京とうきょう千代田ちよだまるうちピカデリーおこなわれたほんさく映画えいがのチャリティ試写ししゃかい皇太子こうたいしとくじん親王しんのう同妃どうひ雅子まさこ夫妻ふさいげん今上きんじょう天皇てんのう皇后こうごう雅子まさこ)と長女ちょうじょ愛子あいこ内親王ないしんのう出席しゅっせきした。鑑賞かんしょうには主演しゅえん福士ふくしあお汰をはじめ、三木みき康一やすいちろう監督かんとく皇太子こうたいし一家いっかとなり同席どうせきした[16]

2019ねん8がつ9にちには日本にほんテレビ系列けいれつの『金曜きんようロードSHOW!』で地上波ちじょうははつ放送ほうそう劇場げきじょう公開こうかいにはカットされたシーンをあらたに追加ついかした[17]

朗読ろうどくげき

編集へんしゅう

2017ねん1がつ25にちから29にちにかけて博品館はくひんかん劇場げきじょうにて公演こうえんされた。脚本きゃくほん坪田つぼたあや有賀ありがひかる、演出えんしゅつ石丸いしまるさち担当たんとうした。ナナやくとサトルやく日替ひがわりで交代こうたいする。

出演しゅつえん朗読ろうどくげき

編集へんしゅう

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう
  1. ^ a b たびねこリポート』有川ありかわひろし”. 文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう. 2021ねん10がつ15にち閲覧えつらん
  2. ^ だい4かいブクログ大賞たいしょう2013 小説しょうせつ部門ぶもん受賞じゅしょう作品さくひん有川ありかわ ひろしたびねこリポート』に決定けってい”. 株式会社かぶしきがいしゃブクログ. 2021ねん10がつ15にち閲覧えつらん
  3. ^ 有川ありかわひろし朝井あさいリョウ、せら勝良かつよし海猫うみねこさわめろん、神永かみながまなぶ佐藤さとうとも哉、田辺たなべ青蛙あおがえる元長もとながせい吉野よしのたくみ滝本たきもと竜彦たつひこ『カドカワキャラクターズ ノベルアクト2』角川書店かどかわしょてん、2012ねん7がつ15にち再版さいはん、208-220ぺーじより引用いんよう
  4. ^ たびねこリポート』(有川ありかわ ひろし)|講談社こうだんしゃBOOK倶楽部くらぶ”. 講談社こうだんしゃ. 2021ねん10がつ15にち閲覧えつらん
  5. ^ たびねこリポート』(有川ありかわ ひろし村上むらかみ つとむ):講談社こうだんしゃあおとり文庫ぶんこ講談社こうだんしゃBOOK倶楽部くらぶ”. 講談社こうだんしゃ. 2021ねん10がつ15にち閲覧えつらん
  6. ^ たびねこリポート』(有川ありかわ ひろし):講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ講談社こうだんしゃBOOK倶楽部くらぶ”. 講談社こうだんしゃ. 2021ねん10がつ15にち閲覧えつらん
  7. ^ 絵本えほんたびねこリポート」』有川ありかわひろし 村上むらかみつとむ単行本たんこうぼん - 文藝春秋ぶんげいしゅんじゅうBOOKS”. 文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう. 2021ねん10がつ15にち閲覧えつらん
  8. ^ 絵本えほんたびねこリポート」』(有川ありかわ ひろし村上むらかみ つとむ)|講談社こうだんしゃBOOK倶楽部くらぶ”. 講談社こうだんしゃ. 2021ねん10がつ15にち閲覧えつらん
  9. ^ 『みとりねこ』(有川ありかわ ひろ)|講談社こうだんしゃBOOK倶楽部くらぶ”. 講談社こうだんしゃ. 2021ねん10がつ15にち閲覧えつらん
  10. ^ スカイロケット「たびねこリポート」”. スカイロケット. 2012ねん11月19にち閲覧えつらん
  11. ^ たびねこリポート』劇場げきじょう販売はんばいパンフレット”. スカイロケット. 2013ねん4がつ8にち閲覧えつらん
  12. ^ テレビはつ放送ほうそう”. スカイロケット. 2013ねん7がつ28にち閲覧えつらん
  13. ^ たびねこラジオドラマ&たびねこ絵本えほん販売はんばいのおしらせ”. スカイロケット. 2014ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  14. ^ キネマ旬報きねまじゅんぽう』2019ねん3がつ下旬げじゅん特別とくべつごう p.41
  15. ^ 福士ふくしあお汰、有川ありかわひろしたびねこリポート」映画えいが主演しゅえんねこ映画えいが決定けっていばん目指めざ”. 映画えいが.com. 2017ねん3がつ8にち閲覧えつらん
  16. ^ 福士ふくしあお汰、皇太子こうたいし一家いっかと「たびねこリポート」鑑賞かんしょう ねこトークでがる - 2018ねん10がつ16にち 映画えいが.com - 2019ねん5がつ18にち閲覧えつらん
  17. ^ TVステーション 関東かんとうばん』2019ねん16ごうダイヤモンド社だいやもんどしゃ、71ぺーじ 

外部がいぶリンク

編集へんしゅう