2次曲線は焦点を原点とする極座標 (r, φ) により
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で表される。e は離心率と呼ばれるパラメータで、2次曲線の概形を表す。離心率が 0 ≤ e < 1 の範囲にあるとき、分母がゼロとならないため、焦点からの距離 r が有限にとどまり楕円となる。L は半通径、あるいは半直弦と呼ばれる2次曲線の大きさを表すパラメータである。
楕円においては長半径が
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で定義され、半通径に変えて楕円の大きさを表すパラメータとして用いることができる。
2次曲線が天体などの軌道である場合、角度変数 φ は真近点角と呼ばれる。
真近点角 φ = 0 のとき、近点距離
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となり、φ = π のとき、遠点距離
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となる。
逆二乗の法則に従う力は保存力であり、ポテンシャルは V = −k/r で与えられる。
このポテンシャルの下での運動を記述するハミルトン関数は
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である。この系は保存系であり、エネルギーを保存する。また、変数 φ はハミルトン関数に含まれない循環座標であり、これに共役な角運動量も保存する。
先にみたように、2次曲線は二つのパラメータ L, e で表されるため、二つの保存量により運動が決定される。
保存エネルギーを E、保存角運動量を J とすると
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である[1][2]。楕円軌道では有限の距離に束縛されているので E < 0 である[1]。
長半径は
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となる[1][2]。
また、軌道周期は
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となる[1][2]。周期の二乗が長半径の三乗に比例することはケプラーの第3法則として知られている。