河野こうの 文彦ふみひこ（こうの ふみひこ、1896年ねん（明治めいじ29年ねん）11月22日にち - 1982年ねん（昭和しょうわ57年ねん）8月がつ11日にち）は、日本にっぽんの航空こうくう技術ぎじゅつ者しゃ、実業じつぎょう家か。三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう社長しゃちょう。栃木とちぎ県けん大田原おおたわら市し生うまれ。次女じじょは岩倉いわくら具ぐ忠ただしの夫人ふじん。
1921年ねん、東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく工学部こうがくぶ機械きかい科かを卒業そつぎょうし、三菱みつびし内燃ないねん機き製造せいぞうに入社にゅうしゃする[1]。
三菱みつびし内燃ないねん機き製造せいぞうでは機体きたい設計せっけいを担当たんとうした[2]。
1937年ねん、陸軍りくぐん九きゅう七なな式しき司令しれい部ぶ偵察ていさつ機きの主任しゅにん設計せっけい技師ぎしを務つとめる（同機どうきの試作しさく機きの1機きは朝日新聞社あさひしんぶんしゃに払はらい下さげられ、ロンドンへの飛行ひこうを実施じっしした「神風かみかぜ号ごう」として著名ちょめいになった）。このほか、海軍かいぐんの九きゅう六ろく式しき艦上かんじょう戦闘せんとう機きや零れい式しき艦上かんじょう戦闘せんとう機きなどの軍用ぐんよう機きの設計せっけいに関与かんよした[1]。
三菱重工みつびしじゅうこう第だい一いち製作所せいさくしょ、川崎かわさき機器きき製作所せいさくしょ各かく所長しょちょうを経へて、1950年ねんに三菱みつびし日本にっぽん重工じゅうこう取締役とりしまりやくとなる[1]（同年どうねん、三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうは財閥ざいばつ解体かいたいにより3社しゃに分割ぶんかつ）。戦後せんごもビジネス機きMU-2や、航空こうくう自衛隊じえいたいがアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくから導入どうにゅうしたF-104戦闘せんとう機きの製造せいぞうを担当たんとうした[1]。
1964年ねん、分割ぶんかつされた各社かくしゃの再さい合併がっぺいにより三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうが復活ふっかつすると副ふく社長しゃちょうに就任しゅうにんし、翌年よくねん社長しゃちょうに昇格しょうかくする[1]。会長かいちょう（1969年ねん）を経へて1973年ねんに相談役そうだんやくとなった[1]。社外しゃがいでは日本にっぽん経済けいざい団体だんたい連合れんごう会かい副ふく会長かいちょうを務つとめた[1]。
