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糸巻き (弦楽器) - Wikipedia

ペグ糸巻いとまきてんしゅ)は、ギターヴァイオリンなどの弦楽器げんがっき使用しようされる部品ぶひんつる楽器がっき固定こていして張力ちょうりょく(テンション)をたも役目やくめつ。またこま反対はんたいがわそなえられ、つるりながら調律ちょうりつすることができる。チューナーともばれる。

ヴァイオリンのフリクション・ペグ

フリクション・ペグ

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原始げんしてきなペグで、ヴァイオリンぞく琵琶びわほか古来こらいからの伝統でんとうてき楽器がっき使用しようされている。これは摩擦まさつつる張力ちょうりょくたも仕組しくみになっており、精密せいみつ調整ちょうせいしないかぎつる張力ちょうりょくけて調律ちょうりつくるいやすい。しかしからつたわる音色ねいろいまでもこのまれ、現在げんざいでも使用しようされつづけている。

ギアード・ペグ

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オープン・ギアがたのペグ
 
クローズド・ギアがたのペグ

ウォームギヤ使用しようしたペグで、コントラバスのようにつよ張力ちょうりょく楽器がっきにも使用しようえる構造こうぞうになっている。

ギターのペグ

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ノーマルしきペグ

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クルーソン・タイプ

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クルーソンしゃ開発かいはつしたベーシックな構造こうぞうをしたチューナー。オープンギアタイプのペグとの一番いちばんちがいはギアをカバーでおおっていて、そのカバー自体じたいがウォームの軸受じくうけをねており、信頼しんらいせいとコストダウンを両立りょうりつしている。ペグのあなにブッシュをはめんで、裏側うらがわからビスで固定こていする。カバーはプレートにつめ固定こていされているため、密閉みっぺいされておらず、おおくはグリス充填じゅうてんようあなひらいている。そのため、ふるいものは内部ないぶでゴミがかたまってしまうことがある。また、ウォームが強度きょうどのない真鍮しんちゅうせいだったため、これが故障こしょう原因げんいんとなっていた。また、ギアが12:1のため、精密せいみつなチューニングができなかった。発売はつばい当初とうしょはクルーソンしゃ以外いがい信頼しんらいできるメーカーがすくなく、ほぼクルーソンいちしゃ供給きょうきゅうしていた。かくギター会社かいしゃのデザインの要望ようぼうこたえるなど多彩たさいなデザインをラインナップしていたが、シャーラーしゃやグローバーしゃ台頭たいとうにより1975ねん倒産とうさんした。1994ねん、WDミュージック・プロダクツしゃ商標しょうひょうわれ、当時とうじ設計せっけいどおりの商品しょうひん供給きょうきゅうしている。後藤ごとうガットしゃ(ゴトー)などのクルーソンをしてつくられている商品しょうひんは、ウォームが鉄製てつせいになっており、ギアも18:1に改良かいりょうくわえられている。このタイプは後藤ごとうガットしゃ製品せいひんがシェアの大半たいはんめており、フェンダーなどのリイシューひんにも採用さいようされるほど、信頼しんらいたかくなっている。ペグあなみちひょう8.8mm、あな段差だんさ加工かこうされており、裏側うらがわおおきくなっている。

ロトマチック・タイプ

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1950年代ねんだいグローバー[よう曖昧あいまい回避かいひ]しゃ開発かいはつしたチューナー。「クローズドギア」ともばれている。ダイカストせいのハウジングのなかにギアとウォームをんだ構造こうぞうになっており、クルーソンとちがい、密閉みっぺいされている。また、トルク調整ちょうせいができるように、ペグボタン上部じょうぶにビスがけてある。ウォームは鉄製てつせいで、クルーソンよりも丈夫じょうぶである。一般いっぱんてきにクルーソン・タイプより精度せいどたかいがおもいため、交換こうかんするとサウンドにわずかながら影響えいきょうおよぼす。けにはペグポストの根元ねもと螺旋らせんってあり、んだあとにナットでめ、裏側うらがわはビスでめる2じゅう構造こうぞう

ロックしきペグ

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トリムロック

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スパーゼルしゃによって開発かいはつされたペグ。糸巻いとまきのしたがわがノブになっており、これをゆるめると糸巻いとまきのつるどおあな内部ないぶにあるシャフトがしたがる。つるどおあなつる先端せんたんんだのちにノブをむと、シャフトが上昇じょうしょうしてつる固定こていする。フェンダーしゃ製品せいひんおお採用さいようされている。

ロッキング・チューナー

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ポール・リード・スミスしゃ独自どくじ開発かいはつのペグ。トリムロックの構造こうぞうたいし、こちらはペグ上部じょうぶにネジがついておりむことでつる固定こていされる。

マグナムロック

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後藤ごとうガットしゃによって開発かいはつされたロックしきペグ。のロックしきのようにネジでつる固定こていするのではなく、つる張力ちょうりょくによってつる固定こていするのが特徴とくちょうのものにくらべて構造こうぞう単純たんじゅんであるため、クルーソン・タイプのペグにもこの技術ぎじゅつ使用しようできる。

そののペグ

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後藤ごとうガットしゃによって開発かいはつされたじくだか設定せってい出来できるペグ。正式せいしき名称めいしょうは「Height Adjustable Post」。ナットにかかるつる張力ちょうりょくかくつるごとに適正てきせいなテンションに調節ちょうせつでき、理想りそうてきつる振動しんどうることができる世界せかいはつのシステム。演奏えんそうにおけるサスティーンやアタックおん向上こうじょうするとともに、奏者そうしゃったテンションコントロールができる。これを応用おうようしたアコースティックギターレスポールなどのアングルド・ヘッドとくした「H.A.P.-A」、上記じょうきのマグナムロックの機能きのうわせった「H.A.P.-M」などもある。

関連かんれん項目こうもく

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