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株価 - Wikipedia

株価かぶか

株式かぶしき市場いちばにおいて実際じっさい約定やくじょうがあった価格かかく
終値おわりねから転送てんそう

株価かぶか(かぶか、イギリス英語えいご: share pricesアメリカ英語えいご: stock prices)とは、当該とうがい株式かぶしきかんして、株式かぶしき市場いちばにおいて実際じっさい約定やくじょうがあった価格かかくのこと。出来値できね[1]

株式かぶしき関係かんけいする変数へんすう関係かんけい

なお、「注文ちゅうもん」または「注文ちゅうもん」として、から希望きぼう値段ねだん一方いっぽうてき提示ていじされたものの、実際じっさいには約定やくじょういたらない値段ねだんのことは「気配けはいけはいね」とい、一般いっぱんに「株価かぶか」とは区別くべつされている。

株価かぶか変動へんどう 編集へんしゅう

株価かぶか一般いっぱんに、株式かぶしき市場いちばひらいているあいだは、様々さまざまなものごとの影響えいきょうけて変動へんどうする。基本きほんてきには、長期ちょうきてきにも短期たんきてきにも、また1にちうちでも株価かぶか変動へんどうしうる。

株価かぶか一般いっぱんに、長期ちょうきてきにも、短期たんきてきにも、また1にちうちでも変動へんどうし、様々さまざまをとる。理論りろんてきには売買ばいばい成立せいりつしたすべての価格かかく数値すうち株価かぶかであり、(現代げんだいでは、市場いちばサーバのデータベースにのこされた記録きろくかたち存在そんざいし)大量たいりょう数字すうじ羅列られつとなりうるもので、変動へんどうつづけるその株価かぶかを、数字すうじ羅列られつけて視覚しかくてきあらわ場合ばあい一般いっぱんに、複雑ふくざつ波打なみうったグラフかたち表現ひょうげんされることになる。

ある1にち株価かぶか焦点しょうてんてた場合ばあいは、当該とうがい市場いちばひらいてから最初さいしょ取引とりひきされた株価かぶかはじめはじめね[ちゅう 1]最後さいご取引とりひきされた株価かぶか終値おわりねおわりね[ちゅう 2]立会たちあい時間じかんなかもっとたか株価かぶか高値たかねたかね[ちゅう 3]もっとやす株価かぶか安値やすねやすね[ちゅう 4]ぶ。これら4つのよんほんよんほんねばれている。

なお、証券しょうけん取引とりひきしょうち売買ばいばい取引とりひきをするさい株価かぶかとも表現ひょうげんする。株価かぶかは、単位たんい最小さいしょう単位たんいとして変動へんどうする。

もともとは株価かぶか上方かみがたにも下方かほうにも自由じゆう変動へんどうしうるものだったが、株式かぶしき市場いちば運営うんえいしゃによっては、「あまりにも急速きゅうそく変動へんどうこのましくない」「市場いちば参加さんかしゃにパニックがきることは防止ぼうししたほうがい」などとかんがえ、1にち変動へんどうできる株価かぶか一定いってい範囲はんい制限せいげんしている市場いちばもある。この場合ばあい制限せいげん値幅ねはば制限せいげんで、株価かぶか値幅ねはば制限せいげん限界げんかいまで暴騰ぼうとう暴落ぼうらくすることをそれぞれストップ高すとっぷだかストップ安すとっぷやすという(ただし、株式かぶしき上場じょうじょうされた初日しょにちにおいて、はじめ決定けっていされるまでのあいだには値幅ねはば制限せいげんがない)。

日本にっぽん株式かぶしき市場いちばにおける株価かぶか決定けってい方式ほうしきは、おおきく2つにけることができる。ひとつは「オークション方式ほうしきといい、売買ばいばい当事とうじしゃ希望きぼうする価格かかく数量すうりょう証券しょうけん取引とりひきしょげることにより、証券しょうけん取引とりひきしょがわ約定やくじょうおこなうもので、日本にっぽんでは一般いっぱん使用しようされている決定けってい方式ほうしきである。もうひとつは「マーケットメイク方式ほうしきといい、マーケットメイカーとなった証券しょうけん会社かいしゃが、確実かくじつ成立せいりつする気配けはいしてかたかたつのるもので、日本にっぽんではごく一部いちぶ銘柄めいがらにおいて採用さいようされている方式ほうしきである。

株価かぶか変動へんどう要因よういん 編集へんしゅう

株価かぶかうごかすような要因よういん材料ざいりょうといい、直接的ちょくせつてき株価かぶか影響えいきょうおよぼす内部ないぶ要因よういん間接かんせつてき株価かぶか影響えいきょうおよぼす外部がいぶ要因よういんがある[2]

株価かぶか変動へんどう内部ないぶ要因よういんは、株式かぶしきすう増加ぞうか減少げんしょうなどによって株式かぶしき需給じゅきゅう直接的ちょくせつてき影響えいきょうするものであり、代表だいひょうれいとして、増資ぞうし株式かぶしき分割ぶんかつ株式かぶしき消却しょうきゃく株式かぶしきいの解消かいしょう、などがある[3]

  • 株式かぶしき分割ぶんかつ理論りろんじょう発行はっこうした株式かぶしき増加ぞうかするとともに分割ぶんかつ比率ひりつ比例ひれいして1かぶたりの価値かち低下ていかするのであるが、個人こじん投資とうし株式かぶしきいやすくなるため2000年代ねんだい前半ぜんはんには株式かぶしき分割ぶんかつ発表はっぴょう株価かぶか急騰きゅうとうするケースがみられた[4]
  • 自社じしゃかぶ(さらに株式かぶしき消却しょうきゃく)は市場いちば流通りゅうつうする株式かぶしきすう減少げんしょうするため1かぶたりの利益りえき上昇じょうしょうするが、余剰よじょうきんくずして購入こうにゅうてるため理論りろんじょう株価かぶか中立ちゅうりつといわれている[5]。しかし、株式かぶしき需要じゅよう供給きょうきゅう関係かんけいをみれば株価かぶか上昇じょうしょうしやすくなるとかんがえられることから自社じしゃかぶおこな企業きぎょうすくなくない[5]。しかし、2000年代ねんだい世界せかいてき金融きんゆう危機ききのち事業じぎょう資金しきんおお確保かくほしておきたいという会社かいしゃえており自社じしゃかぶいに慎重しんちょう状況じょうきょうもみられる[5]

一方いっぽう株価かぶか変動へんどう外部がいぶ要因よういん株価かぶか形成けいせい間接かんせつてき影響えいきょうおよぼしているものであり、会社かいしゃ内部ないぶからもたらされる要因よういん企業きぎょう業績ぎょうせき状態じょうたいしん製品せいひん開発かいはつ発表はっぴょう発売はつばい企業きぎょう合併がっぺい買収ばいしゅう、リストラ、企業きぎょう不祥事ふしょうじなど)と会社かいしゃ外部がいぶからもたらされる要因よういん株価かぶか指数しすう金利きんり為替かわせ物価ぶっかなどの変動へんどう国外こくがいでの戦争せんそう政変せいへん自然しぜん災害さいがい発生はっせいなど)がある[3]

株価かぶか形成けいせいには様々さまざま要因よういんからまっており、そのメカニズムはきわめて複雑ふくざつである[2]株価かぶか決定けってい最大さいだい要因よういん企業きぎょう業績ぎょうせきで、好調こうちょう企業きぎょう株価かぶかがり、不調ふちょう企業きぎょう株価かぶかがるとされているが、実際じっさい相場そうばでは、好調こうちょう業績ぎょうせき発表はっぴょうされても投資とうしがこれ以上いじょう成長せいちょう期待きたいできない(こう材料ざいりょうつくした)と判断はんだんすれば、りが優勢ゆうせいとなり株価かぶか下落げらくする[2]反対はんたい業績ぎょうせき悪化あっか発表はっぴょうされても投資とうしがこれ以上いじょう業績ぎょうせき低下ていかはない(悪材料あくざいりょうつくした)と判断はんだんすれば、いが優勢ゆうせいとなり株価かぶか上昇じょうしょうする[2]。このように将来しょうらい企業きぎょう業績ぎょうせきなどをみながら株価かぶか将来しょうらい先取さきどりして変動へんどうすることを株価かぶか先見せんけんせいという[2]

金融きんゆう市場いちばのグローバルやITにより世界中せかいじゅう株式かぶしき市場いちば連鎖れんさてき反応はんのうすることもおおくなっている[6]

株価かぶか変動へんどう表現ひょうげん 編集へんしゅう

株価かぶか変動へんどうを、視覚しかくてき把握はあくするためののことを罫線けいせんひょう(チャート)とぶ。米国べいこくではもともとはしゅとしてスティックチャート縦長たてながぼうちいさな横線おうせんはいったもの)ばかりがもちいられていた。(が、のち日本にっぽんローソクあし存在そんざいやその利便りべんせいがアメリカじんにもひろられるようになり、米国べいこくではそれもひろまった。)日本にっぽんでは、よんほんローソクあし(ある期間きかんないで、はじめたいして終値おわりね相対そうたいてきげたかげたかがいろ直感ちょっかんてきかるもの)がもっと普及ふきゅうしており、スティックチャートはほとんどもちいられない。各国かっこく投資とうし株価かぶか上手うま予想よそうしようと、ある期間きかんないよんほんだけでなく、前後ぜんご影響えいきょうんだ様々さまざまなチャート、テクニカル分析ぶんせき開発かいはつした。たとえば「一目いちもく均衡きんこうひょう」などである。

株価かぶかにまつわるモデルや理論りろん 編集へんしゅう

  • ランダムウォーク - 以前いぜんはしばしば理論りろん研究けんきゅうしようとする学者がくしゃなどにより「株価かぶかはランダムウォークとしてうごき、短期たんき中期ちゅうき長期ちょうきかかわらずつね予測よそく不能ふのううごきをしめす」とも説明せつめい主張しゅちょう)されていた。
  • フラクタル - 大局たいきょくてきにも局所きょくしょてきにもおなじようなうごかたをする。
  • カオス - 時間じかん経過けいかするにれて観測かんそく誤差ごさ影響えいきょう増大ぞうだいし、未来みらい予測よそくりたなくなる。

株価かぶか指数しすう 編集へんしゅう

 
NASDAQ100指数しすうのチャート

特定とくてい市場いちば全体ぜんたい動向どうこう把握はあくするために、その市場いちば売買ばいばいされる複数ふくすう銘柄めいがら株価かぶかもと算出さんしゅつした株価かぶか指数しすうである。とく著名ちょめいなものとしては、米国べいこくダウ平均へいきん株価かぶか英国えいこくFTSE100しゅ総合そうごう株価かぶか指数しすうドイツ株価かぶか指数しすうなどがげられる。日本にっぽん国内こくない市場いちば指数しすうとしては東証とうしょう株価かぶか指数しすう(TOPIX)や日経にっけい平均へいきん株価かぶか日経にっけい225)などが有名ゆうめいである。

脚注きゃくちゅう 編集へんしゅう

注釈ちゅうしゃく 編集へんしゅう

  1. ^ えい: opening price
  2. ^ えい: closing price
  3. ^ えい: high price
  4. ^ えい: low price

出典しゅってん 編集へんしゅう

  1. ^ 大辞泉だいじせん株価かぶか
  2. ^ a b c d e 千葉ちば 優子ゆうこ図解ずかい 30ふんで「株価かぶかのしくみ」がすっきりわかるほん』2009ねん、38ぺーじ 
  3. ^ a b 千葉ちば 優子ゆうこ図解ずかい 30ふんで「株価かぶかのしくみ」がすっきりわかるほん』2009ねん、38-39ぺーじ 
  4. ^ 千葉ちば 優子ゆうこ図解ずかい 30ふんで「株価かぶかのしくみ」がすっきりわかるほん』2009ねん、60ぺーじ 
  5. ^ a b c 千葉ちば 優子ゆうこ図解ずかい 30ふんで「株価かぶかのしくみ」がすっきりわかるほん』2009ねん、58ぺーじ 
  6. ^ 千葉ちば 優子ゆうこ図解ずかい 30ふんで「株価かぶかのしくみ」がすっきりわかるほん』2009ねん、50ぺーじ 

関連かんれん項目こうもく 編集へんしゅう