肝不全かんふぜん

肝不全かんふぜん（かんふぜん, 英えい: liver failure）とは、肝臓かんぞうの各かく生理せいり機能きのう（合成ごうせい機能きのうや代謝たいしゃ機能きのうなど）が病的びょうてきに低下ていかし、肝臓かんぞうが役目やくめを果はたさなくなった状態じょうたいである。肝不全かんふぜんに陥おちいると、生体せいたいの恒常こうじょう性せいが保たもてないため、肝不全かんふぜんは死亡しぼう原因げんいんとなることがある。肝不全かんふぜんには、大おおきく分わけて2つの型かたが報告ほうこくされている。

肝不全かんふぜん
概要がいよう
診療しんりょう科か	消化しょうか器き学がく, 肝臓かんぞう学がく
分類ぶんるいおよび外部がいぶ参照さんしょう情報じょうほう
ICD-10	K72.9
DiseasesDB	5728
eMedicine	med/990
Patient UK	肝不全かんふぜん
MeSH	D017093

分類ぶんるい

急性きゅうせい肝不全かんふぜん（劇げき症しょう肝炎かんえん）

最初さいしょの肝臓かんぞう障害しょうがいの兆候ちょうこう（黄疸おうだんなど）から4週間しゅうかん以内いないに肝きも性せい脳症のうしょう（精神せいしん錯乱さくらん、昏迷こんめい、昏睡こんすい）の進行しんこうやタンパク質たんぱくしつ合成ごうせいの減少げんしょう（アルブミンや血液けつえき凝固ぎょうこタンパク質たんぱくしつなど）が起おきたものを指さす。なお、甚急性せい肝不全かんふぜんは7日にち以内いない、亜あ急性きゅうせい肝不全かんふぜんは5-12週間しゅうかんのものを指さす。

慢性まんせい肝不全かんふぜん

一般いっぱんに肝硬変かんこうへんを背景はいけいに出現しゅつげんする。肝硬変かんこうへん自体じたいは過度かどの飲酒いんしゅ、B型がた肝炎かんえん、C型がた肝炎かんえん、自己じこ免疫めんえき疾患しっかん、遺伝いでん性せいや代謝たいしゃ性せい（鉄てつや銅どうの過か負荷ふかや非ひアルコール性せい脂肪しぼう性せい肝炎かんえん(NASH)）のように種々しゅじゅの原因げんいんで引ひき起おこされる。