自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい

自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい（じゆうぼうえききょうてい、英えい: Free Trade Agreement、FTA）とは、2ヶ国かこく以上いじょうの国くに・地域ちいきが関税かんぜい、輸入ゆにゅう割当わりあてなど貿易ぼうえき制限せいげん的てきな措置そちを一定いっていの期間きかん内ないに撤廃てっぱい・削減さくげんする協定きょうていである。締結ていけつ国こく・地域ちいき間あいだの自由じゆう貿易ぼうえきおよび投資とうし拡大かくだいを目的もくてきとして関税かんぜい/非ひ関税かんぜい障壁しょうへきを取とり払はらう。米国べいこく・メキシコ・カナダ協定きょうてい等ひとしの多国たこく間あいだ協定きょうていと、2国こく間あいだ協定きょうていとがある。

経済けいざい連携れんけい協定きょうてい (EPA) と呼よばれるものは、FTAに加くわえて、投資とうし、政府せいふ調達ちょうたつ、知的ちてき財産ざいさん権けん、人ひとの移動いどう、ビジネス環境かんきょう整備せいびなど広範囲こうはんいな取とり組くみを含ふくむ協定きょうていであり、締約ていやく国こく間あいだの貿易ぼうえき・投資とうしの拡大かくだいを目指めざす協定きょうていであると理解りかいされていたが、現在げんざいでは後述こうじゅつするようにほとんど同義どうぎとなっている。

自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていとWTO協定きょうていとの関連かんれん

自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていにより、協定きょうていの当時とうじ国こく間あいだでのみ関税かんぜいの引下ひきさげ・撤廃てっぱいを行おこなうことが、WTO上じょうの一般いっぱん最恵国さいけいこく待遇たいぐうに違反いはんしないのは、次つぎの規定きていに合致がっちする場合ばあいである。

• GATT（関税かんぜい及および貿易ぼうえきに関かんする一般いっぱん協定きょうてい）第だい24条じょう
• GATS（サービスの貿易ぼうえきに関かんする一般いっぱん協定きょうてい）第だい5条じょう
• WTOの「授権条項じょうこう（enabling clause、1979年ねんGATT決定けってい）」（先進せんしん国こくが途上とじょう国こくに対たいし、他たよりも低率ていりつな関税かんぜいを適用てきようすることを認みとめ、途上とじょう国こく間あいだの自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい締結ていけつを容易よういにすることを認みとめるものであり、GATT第だい24条じょうの厳格げんかくな要件ようけんは適用てきようされない）

2024年ねん8月がつ3日にち時点じてんで、369の協定きょうていがWTO（世界せかい貿易ぼうえき機関きかん）に有効ゆうこうのもの（in force）として通報つうほうされている。WTOに通報つうほうされたものは、関税かんぜい同盟どうめいや経済けいざい連携れんけい協定きょうてい (EPA) と呼よばれているものを含ふくむ。369の協定きょうていの根拠こんきょ別べつ内訳うちわけは下記かきのとおり。多おおくの協定きょうていは物品ぶっぴんとサービス貿易ぼうえきの双方そうほうについて規定きていしているため、数かずに重複じゅうふくがある。種別しゅべつの詳細しょうさいは、WTOのHPを参照さんしょう。最新さいしんの通報つうほうは、7月がつ12日にちに通報つうほうされたカナダとウクライナとの協定きょうてい（2024年ねん7月がつ1日にち発効はっこう）である。2020年ねん12月31日にちに、イギリスがEU離脱りだつに伴ともない締結ていけつした協定きょうてい28件けん（2020年ねん8月がつ21日にち発効はっこう）を通報つうほうしたため、大幅おおはばに増加ぞうかした。この中なかに日にち英えい包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうていも含ふくまれており、イギリスとEUとの協定きょうていも通報つうほうされた。しかし、2020年ねん1月がつ1日にちに発効はっこうした日米にちべい貿易ぼうえき協定きょうてい、2020年ねん8月がつ1日にちに発効はっこうした日本にっぽん・ASEAN包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうてい第だい一いち改正かいせい議定ぎてい書しょ、2022年ねん1月がつ1日にちに発効はっこうした地域ちいき的てきな包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうてい (RCEP)は、2024年ねん8月がつ3日にち現在げんざい、通報つうほうされていない。

また、2020年ねん11月27日にちの参議院さんぎいん本ほん会議かいぎにおいて、日にち英えい包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうていの趣旨しゅし説明せつめいが行おこなわれた際さいの質疑しつぎで、立憲りっけん民主みんしゅ・社民しゃみんの白しろ眞ま勲くん議員ぎいんから質問しつもんに対たいして茂木もき敏さとし充たかし外務がいむ大臣だいじんは、「ＷＴＯのホームページでは、現在げんざい、五ご十じゅう四よんの自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていがいまだに通報つうほうされていないことが公表こうひょうされており、この中なかには、香港ほんこんＡＳＥＡＮあせあん貿易ぼうえき協定きょうていやオーストラリア・インドネシア貿易ぼうえき協定きょうていも含ふくまれております。」と答弁とうべんしている。このWTOのHPとは、2020年ねん9月がつ26日にちのWTO地域ちいき貿易ぼうえき委員いいん会かいの文書ぶんしょであるが、このリストには日米にちべい貿易ぼうえき協定きょうていは含ふくまれていない。

FTAとEPAの違ちがい

「自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい」 (Free Trade Agreement, FTA) は、特定とくていの国くにや地域ちいきとのあいだでかかる関税かんぜいや企業きぎょうへの規制きせいを取とり払はらい、物品ぶっぴんやサービスの流通りゅうつうを自由じゆうに行おこなえるようにする取とり決きめのこと。通商つうしょう政策せいさくの基本きほんともいわれる。

「経済けいざい連携れんけい協定きょうてい」 (Economic Partnership Agreement, EPA) は、物品ぶっぴんやサービスの流通りゅうつうのみならず、人ひとの移動いどう、知的ちてき財産ざいさん権けんの保護ほご、投資とうし、競争きょうそう政策せいさくなど様々さまざまな協力きょうりょくや幅広はばひろい分野ぶんやでの連携れんけいで、両国りょうこくまたは地域ちいき間あいだでの親密しんみつな関係かんけい強化きょうかを目指めざす協定きょうてい。

地域ちいき間あいだの貿易ぼうえきのルールづくりに関かんしては、過去かこ世界せかい貿易ぼうえき機関きかん (WTO) を通とおした多国たこく間あいだ交渉こうしょうの形かたちが取とられていたが、多国たこく間あいだ交渉こうしょうを1つ1つこなすには多おおくの時間じかんと労力ろうりょくが取とられるため、WTOを補おぎなう地域ちいき間あいだの新あたらしい国際こくさいルールとして、FTAやEPAが注目ちゅうもくされている。

ただし、日本にっぽん政府せいふの公式こうしき見解けんかいでは「free trade agreement」について、国際こくさい的てきに確立かくりつした定義ていぎがあるとは承知しょうちしておらずとしており、従したがってEPA、FTAの相違そういについても国際こくさい的てきに確立かくりつした定義ていぎによるものは日本国にっぽんこく政府せいふとしてはあるとはしていない。

日本にっぽんは東南とうなんアジアやインドとの経済けいざいの連携れんけい協定きょうていを進すすめてきたように、FTAだけでなくEPAの締結ていけつを求もとめており、GATT（関税かんぜい及および貿易ぼうえきに関かんする一般いっぱん協定きょうてい）およびGATS（サービスの貿易ぼうえきに関かんする一般いっぱん協定きょうてい）に基もとづくFTAによって自由じゆう化かされる物品ぶっぴんやサービス貿易ぼうえきといった分野ぶんやに加くわえ、締結ていけつ国こくと幅広はばひろい分野ぶんやで連携れんけいし、締約ていやく国こく・地域ちいきとの関係かんけい緊密きんみつ化かを目指めざすとしている。その理由りゆうは、関税かんぜい撤廃てっぱいだけでなく、投資とうしやサービス面めんでも、幅広はばひろい効果こうかが生うまれることを期待きたいしていることによる。

日本にっぽん政府せいふは、このようにFTAとEPAを区分くわけしているが、「一般いっぱん的てきな名称めいしょうではなく、ＷＴＯでも使つかわれていません。ＦＴＡは当初とうしょは貿易ぼうえきに特とく化かしていましたが、その内容ないようは年々ねんねん幅広はばひろくなっていて、もはやほぼ同義どうぎで使つかわれています]との「実際じっさい、近年きんねん世界せかいで締結ていけつされているFTAの中なかには、日本にっぽんのEPA同様どうよう，関税かんぜい撤廃てっぱい・削減さくげんやサービス貿易ぼうえきの自由じゆう化かにとどまらない、様々さまざまな新あたらしい分野ぶんやを含ふくむものも見受みうけられる」との指摘してきもあり、国くにによってはFTAとEPAを区別くべつせずに包括ほうかつ的てきにFTAに区分くぶんすることも少すくなくない。特とくに米国べいこくは、署名しょめい・締結ていけつした協定きょうていにおいて、ほとんどが自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていとしており、経済けいざい連携れんけい協定きょうていとしているものはないが、内容ないよう的てきには関税かんぜい撤廃てっぱい・削減さくげんやサービス貿易ぼうえきの自由じゆう化かにとどまらず、環境かんきょう・労働ろうどう等とうの分野ぶんやを含ふくんでいる。更さらに日米にちべい貿易ぼうえき協定きょうていの国会こっかい承認しょうにんの質疑しつぎにおいて、後藤ごとう（祐ゆう）委員いいんの質問しつもんに対たいして茂木もき外務がいむ大臣だいじん「包括ほうかつ的てきなＦＴＡ、ここにおきましては、物品ぶっぴん貿易ぼうえきに加くわえて、サービス全般ぜんぱんの自由じゆう化かを含ふくむものを基本きほんとし、さらに、知的ちてき財産ざいさん、投資とうし、競争きょうそうなど、幅広はばひろいルールを協定きょうていに盛もり込こむこと」と答弁とうべんし、更さらに「ＦＴＡについて、国際こくさい的てきに確立かくりつした定義ていぎも、御ご案内あんないのとおり、あるわけではありませんが、我わが国くにでは、これまで、特定とくていの国くにや地域ちいきとの間あいだで物品ぶっぴん貿易ぼうえきやサービス貿易ぼうえき全般ぜんぱんの自由じゆう化かを目的もくてきとする協定きょうてい、そういった意味いみでＦＴＡという語かたりを用もちいてきた」と付つけ加くわえた。また内閣ないかく官房かんぼう澁谷しぶやＴＰＰ等とう政府せいふ対策たいさく本部ほんぶ政策せいさく調整ちょうせい統括とうかつ官かんは「ガット二に十じゅう四よん条じょうに整合せいごう的てきな協定きょうていでございますので、経済けいざい連携れんけい協定きょうていだと認識にんしき」と答弁とうべんしたこれはそのあとの答弁とうべんにあるように「関税かんぜいの関係かんけい法ほう、国内こくない法ほうでございますけれども、関税かんぜい暫定ざんてい措置そち法ほうの施行しこう令れい　におきまして経済けいざい連携れんけい協定きょうていという言葉ことばが載のっておりまして、経済けいざい連携れんけい協定きょうていで合意ごういされた関税かんぜい率りつの適用てきように当あたっては、協定きょうていが直接ちょくせつ適用てきようされる、こういう規定きていでございます。私わたしども、TPP、日にち・EU・EPA、それから今回こんかいの日米にちべい貿易ぼうえき協定きょうていも含ふくめて、この関税かんぜい法ほうに言いうところの経済けいざい連携れんけい協定きょうていだという認識にんしき」ということである。

更さらに日本にっぽんの外務省がいむしょうは、公的こうてき報告ほうこく書しょである外交がいこう青書せいしょにおいて、2020年版ねんばんにおいては「経済けいざい連携れんけい協定きょうてい（EPA）や自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい（FTA）」と記述きじゅつし、脚注きゃくちゅうで「EPA：Economic Partnership Agreement （貿易ぼうえきの自由じゆう化かに加くわえ、投資とうし、人ひとの移動いどう、知的ちてき財産ざいさんの保護ほごや競争きょうそう政策せいさくにおけるルール作づくり、様々さまざまな分野ぶんやでの協力きょうりょくの要素ようそなどを含ふくむ、幅広はばひろい経済けいざい関係かんけいの強化きょうかを目的もくてきとする協定きょうてい）： FTA：Free Trade Agreement（特定とくていの国くにや地域ちいきの間あいだで、物品ぶっぴんの関税かんぜいやサービス貿易ぼうえきの障壁しょうへき等とうを削減さくげん・撤廃てっぱいすることを目的もくてきとする協定きょうてい）」としていたが、最新さいしん版ばんである2021年版ねんばんにおいては、「経済けいざい連携れんけい協定きょうてい（EPA/FTA）」と記載きさいし、脚注きゃくちゅうにおいても「EPA：Economic Partnership Agreement　 FTA：Free Trade Agreement」のみ記載きさいしそれぞれの説明せつめいや訳語やくごは記載きさいしていない。従したがって日本にっぽんにおいてもFTAとEPAを区分くわけしないのが外務省がいむしょうの公的こうてきな見解けんかいとなっている。

2022年ねん9月がつ時点じてんで日本にっぽん政府せいふが外国がいこく又または特定とくてい地域ちいきと締結ていけつした協定きょうてい（発効はっこうずみのもの）は、2018年ねん12月に発効はっこうした環太平洋かんたいへいようパートナーシップに関かんする包括ほうかつ的てき及および先進せんしん的てきな協定きょうてい(CPTPP)及および2020年ねん1月がつに発効はっこうした日米にちべい貿易ぼうえき協定きょうていを除のぞき、すべてEPA（経済けいざい連携れんけい協定きょうてい）となっている。CPTPPと2018年ねん2月がつに署名しょめいした環太平洋かんたいへいようパートナーシップ協定きょうてい（TPP）は、いずれも内容ないよう的てきにはEPAであるが、協定きょうてい名めいは「パートナーシップ協定きょうてい」となっている。日本にっぽん・ASEAN包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうていは、名称めいしょうはEPAであるが、サービス貿易ぼうえき及および投資とうしについて規定きていする日本にっぽん・ASEAN包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうてい第だい一いち改正かいせい議定ぎてい書しょが、2020年ねん8月がつ1日にちに発効はっこうするまでは、関税かんぜい関係かんけいのみに留とどまっていた。日米にちべい貿易ぼうえき協定きょうていは、関税かんぜい撤廃てっぱい・削減さくげんだけ規定きていしている。

EUによるFTAの分類ぶんるい

EUは、その公式こうしきHPに、新あたらしい機会きかいを提供ていきょうするEUの自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていという記事きじを掲載けいさいしているが、このなかでEUが世界せかい各国かっこく・地域ちいきで結むすんでいる自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていには、次つぎの4種類しゅるいがあるとしている。

1. 第だい一いち世代せだい協定きょうてい（First generation agreements）

主おもに2006年ねん以前いぜんに締結ていけつされ、関税かんぜい撤廃てっぱいに焦点しょうてんが置おかれている。スイス、ノルウェー、地中海ちちゅうかい・中東ちゅうとう諸国しょこく、メキシコ、チリとの協定きょうていやトルコとの関税かんぜい同盟どうめい、また、西にしバルカン諸国しょこくとの「安定あんてい化か・連合れんごう協定きょうてい（Stabilisation and Association agreements）」が含ふくまれる。

2. 第だい二に世代せだい協定きょうてい（Second generation agreements）

韓国かんこく、コロンビア、エクアドル、ペルーのほか中ちゅう米べいなどが対象たいしょう。ここでは知的ちてき財産ざいさん権けんやサービス、持続じぞく可能かのうな開発かいはつへの取とり組くみも含ふくまれる。日にち・EU経済けいざい連携れんけい協定きょうてい（EPA）は、名称めいしょうは異ことなるがこの種類しゅるいに該当がいとうする 。

3. 深化しんかした包括ほうかつ的てき自由じゆう貿易ぼうえき地域ちいき（Deep and Comprehensive Free Trade Areas＝DCFTA）

EUとジョージア、モルドバ、ウクライナといった近隣きんりん諸国しょこくの間あいだで、より強つよい経済けいざい関係かんけいを創出そうしゅつする。

4. 経済けいざい連携れんけい協定きょうてい（Economic Partnership Agreements＝EPA）

アフリカ、カリブ諸国しょこく、太平洋たいへいよう地域ちいきの開発かいはつ需要じゅように焦点しょうてんを当あてたもの。日にち・EU間あいだのEPAはこれに該当がいとうしない。

上記じょうきのように、EUは、一般いっぱん的てきにはEPAは「開発かいはつ需要じゅように焦点しょうてんを当あてたもの」を意味いみし、日にちEUEPAは、関税かんぜいに加くわえて知的ちてき財産ざいさん権けんやサービス、持続じぞく可能かのうな開発かいはつへの取とり組くみも含ふくまれる第だい二に世代せだい協定きょうていと理解りかいしている。

TAG

2018年ねん9月がつ26日にちの日米にちべい共同きょうどう声明せいめいにおいて、日米にちべい両国りょうこくは「日米にちべい物品ぶっぴん貿易ぼうえき協定きょうてい (TAG)について」交渉こうしょうを開始かいしすると発表はっぴょうした。これについて安倍あべ総理そうりは、記者きしゃ会見かいけんにおいて「今回こんかいの、日米にちべいの物品ぶっぴん貿易ぼうえきに関かんするTAG交渉こうしょうは、これまで日本にっぽんが結むすんできた包括ほうかつ的てきなFTAとは、全まったく異ことなるもの」、「今回こんかい合意ごういを致いたしましたTAG、これはFTAとは違ちがいますが、しかし、正まさに物品ぶっぴん貿易ぼうえきに関かんする交渉こうしょうであります」と発言はつげんしているが、TAGは、GATT第だい24条じょうに定義ていぎする自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていそのものであり、サービス分野ぶんやその他たの分野ぶんやを含ふくまない物品ぶっぴん貿易ぼうえきに限定げんていした自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていということになる。協定きょうていの性格せいかくは名称めいしょうでなく、実質じっしつ決きまるものであり、「北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい」 (North American Free Trade Agreement, NAFTA) の再さい交渉こうしょうの結果けっかとして合意ごういされた協定きょうていは、「米国べいこく・メキシコ・カナダ協定きょうてい」 (United States-Mexico-Canada Agreement, USMCA) と「自由じゆう貿易ぼうえき」 (Free Trade) を含ふくまない名称めいしょうとなったが、これにより自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていでなくなったわけではない。

また、物品ぶっぴん貿易ぼうえき協定きょうてい (TAG) という用語ようごは「日米にちべい共同きょうどう声明せいめいに存在そんざいしない」との指摘してきがある。共同きょうどう声明せいめいは英語えいごが正文せいぶんとされそこには "for a Japan-United States Trade Agreement on goods,as well as on other key areas including services, that can produce early achievements" とあり、日本にっぽんの外務省がいむしょうの訳わけは「日米にちべい物品ぶっぴん貿易ぼうえき協定きょうてい（TAG）について，また，他たの重要じゅうような分野ぶんや（サービスを含ふくむ）で早期そうきに結果けっかを生しょうじ得えるものについて」としている。しかし、在日ざいにち米国べいこく大使館たいしかんの訳文やくぶんでは「早期そうきに成果せいかが生しょうじる可能かのう性せいのある物品ぶっぴん、またサービスを含ふくむその他た重要じゅうよう分野ぶんやにおける日米にちべい貿易ぼうえき協定きょうていの交渉こうしょう」とあり、物品ぶっぴんとサービスを含ふくむその他た重要じゅうよう分野ぶんやが並列へいれつで日米にちべい貿易ぼうえき協定きょうていを修飾しゅうしょくしている。少すくなくともTAGという略語りゃくごがないことはあきらかである。これについて、玉木たまき雄一郎ゆういちろう・国民こくみん民主党みんしゅとう代表だいひょうは、「ちょっと言葉ことばを強つよく言いえば捏造ねつぞうだ。あえて正まさしく英文えいぶんを訳やくさずにTAG（物品ぶっぴん貿易ぼうえき協定きょうてい）という略語りゃくごを創設そうせつし、FTA（自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい）ではないという国内こくない向むけの説明せつめいをするために、意図いと的てきに誤訳ごやくをして作つくられた捏造ねつぞう文書ぶんしょだと言いっても良よい」とコメントした。

また、この協定きょうていの交渉こうしょう開始かいしについて、トランプ大統領だいとうりょうより米国べいこく議会ぎかいへ通知つうちされているがこのなかで関税かんぜい及および非ひ関税かんぜい障壁しょうへきと明示めいじしている。

利点りてんと欠点けってん

自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていには、経済けいざい的てき利益りえきのみならず、政治せいじ的てき利益りえきが期待きたいされる。

経済けいざい的てきメリットとしては、自由じゆう貿易ぼうえきの促進そくしん拡大かくだいにより、スケールメリットや、協定きょうてい国こく間あいだにおける投資とうし拡大かくだいの効果こうかも期待きたいされる。また、地域ちいき間あいだにおける競争きょうそう促進そくしんによって、国内こくない経済けいざいの活性かっせい化かや、地域ちいき全体ぜんたいにおける効率こうりつ的てきな産業さんぎょうの再さい配置はいちが行おこなわれ、生産せいさん性せい向上こうじょうのメリットも期待きたいされる。

政治せいじ的てきメリットとしては、協定きょうてい国こく間あいだの地域ちいき紛争ふんそうや政治せいじ的てき軋轢あつれきの軽減けいげんや、地域ちいき間あいだの信頼しんらい関係かんけいの熟成じゅくせいが期待きたいされ、また貿易ぼうえき上じょうの問題もんだい点てんや労働ろうどう力りょく問題もんだいなども、各国かっこくが個々ここに対応たいおうするよりも協定きょうてい地域ちいき間あいだ全体ぜんたいとして対応たいおうをすることができる。

一方いっぽうでデメリットも憂慮ゆうりょされる。協定きょうてい推進すいしんの立場たちばの国くにや人々ひとびとは、地域ちいき間あいだにおける生産せいさんや開発かいはつの自由じゆう競争きょうそうや合理ごうり化かを前提ぜんていにしていることが多おおく、自国じこくに立地りっちの優位ゆうい性せいがない場合ばあい、相手あいて国こくに産業さんぎょうや生産せいさん拠点きょてんが移転いてんする可能かのう性せいがある。このため、国内こくないで競争きょうそう力りょくがあまり強つよくない産業さんぎょうや生産せいさん品目ひんもくが打撃だげきを受うけたり、国内こくない消費しょうひ者しゃが求もとめる生産せいさん品ひんの品質ひんしつを満みたせない製品せいひんが市場いちばに氾濫はんらんするなど、生産せいさん者しゃにとっても消費しょうひ者しゃにとってもデメリットが生しょうじる可能かのう性せいが存在そんざいする。国外こくがいから入はいってきた製品せいひんが独特どくとくのニーズに応こたえられるかどうかは未知数みちすうであり、他たの自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい (FTA) 地域ちいきで起おきたメリットと同おなじことが、また別べつの国家こっか間あいだで結むすばれたFTAにおいても起おこるとは限かぎらず、むしろ国民こくみんが望のぞまない方向ほうこうへ経済けいざい的てきにも政治せいじ的てきにも進すすむ可能かのう性せいもある。

自由じゆう貿易ぼうえき地域ちいきの一覧いちらん

世界せかいの経済けいざい統合とうごうの段階だんかい (各国かっこくの色いろは、各国かっこくが参加さんかする統合とうごう段階だんかいの最もっとも高たかいものによる):

  経済けいざい通貨つうか同盟どうめい (CSME/EC$, EU/€)

  通貨つうか同盟どうめい (CSME, EU, EEU/EAEU)

  関税かんぜい通貨つうか同盟どうめい (CEMAC/フラン, UEMOA/フラン)

  共同きょうどう市場いちば (EEA, EFTA, CES)

  関税かんぜい同盟どうめい (CAN, CUBKR, EAC, EUCU, MERCOSUR, SACU)

  多国たこく間あいだ自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい (AFTA, CEFTA, CISFTA, COMESA, GAFTA, GCC, NAFTA, SAFTA, SICA)

• 二に国こく間あいだ自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていリスト
• List of multilateral free trade agreements

全すべての関税かんぜい同盟どうめい、貿易ぼうえき共同きょうどう市場いちば、経済けいざい同盟どうめい、関税かんぜい通貨つうか同盟どうめい及および経済けいざい通貨つうか同盟どうめいもまた自由じゆう貿易ぼうえき地域ちいきを有ゆうするが、これらは各かく記事きじにおいてのみ記載きさいされる。

東ひがし・東南とうなんアジア地域ちいきにおけるFTA締結ていけつの動うごき

東ひがし・東南とうなんアジア地域ちいきでは授権条項じょうこうに基もとづくバンコク協定きょうていなどを除のぞき、FTA締結ていけつの動うごきは遅おくれた。ASEAN諸国しょこくは、ASEAN自由じゆう貿易ぼうえき地域ちいき (AFTA) を1992年ねんに締結ていけつし、段階だんかい的てきな貿易ぼうえき自由じゆう化かを行おこない始はじめた。ASEAN域内いきないでの関税かんぜいや非ひ関税かんぜい障壁しょうへき (NTB) の引ひき下さげを行おこない、貿易ぼうえきの自由じゆう化か、それに伴ともなう経済けいざいの活性かっせい化か、発展はってんを目的もくてきとするものである。しかし、東ひがしアジア諸国しょこくがFTA締結ていけつに取組とりくめ始はじめるのは、1990年代ねんだい末まつ以降いこうである。また、中国ちゅうごくや台湾たいわんはそれぞれ、2001年ねん、2002年ねんまでWTOにも加盟かめいしておらず、WTO加盟かめい国こくとのFTA締結ていけつはできない状況じょうきょうにあった。

この地域ちいきにおいて、FTAに最もっとも積極せっきょく的てきなのは、シンガポールである。AFTAにおいても、提唱ていしょう国こくのタイと並ならぶ推進すいしん者しゃであった。AFTAだけではなく、域外いきがい国こくとのFTA締結ていけつにも熱心ねっしんであり、2000年ねん11月にニュージーランドとの間あいだでニュージーランド・シンガポール経済けいざい連携れんけい緊密きんみつ化か協定きょうてい (ANZSCEP) に調印ちょういんした。その後ご、日本にっぽん、EFTA（2002年ねん）、オーストラリア、アメリカ（2003年ねん）、ヨルダン（2004年ねん）、インド、太平洋たいへいよう4カ国かこく（チリ、ニュージーランド、ブルネイ）FTA、韓国かんこく、パナマ、カタール（2005年ねん）などとの間あいだで締結ていけつ済ずみである。

今日きょうの東ひがしアジア経済けいざい統合とうごうにおいて、ASEANは事実じじつ上じょう中核ちゅうかく的てきな位置いちを占しめている。中国ちゅうごくや日本にっぽん、のちに韓国かんこくはASEAN諸国しょこく全体ぜんたいとのFTA (ASEAN + 1FTA) をそれぞれ締結ていけつし、それをまとめたものをASEAN+3FTAとして事実じじつ上じょうの東ひがしアジアFTAを構築こうちくするのが既定きてい路線ろせんとしていた。2002年ねんに日本にっぽんの小泉こいずみ首相しゅしょうがASEAN+5構想こうそうを提唱ていしょうし、オーストラリアやニュージーランドも含ふくむべきだと主張しゅちょうしたが、これもASEANを中心ちゅうしんとする枠組わくぐみ構築こうちくに沿そったものであった。オーストラリア、ニュージーランドはすでにANZCERTAを締結ていけつし、このCERとAFTAの間あいだのFTA構想こうそうも交渉こうしょうが行おこなわれた。

また、ASEANでは広域こういきFTAの中核ちゅうかくとなるだけではなく、域内いきない経済けいざい統合とうごうの深化しんかを模索もさくする動うごきもある。2003年ねんに、第だい9回かいASEAN首脳しゅのう会議かいぎはASEAN経済けいざい共同きょうどう体たいと他た2分野ぶんやにおける共同きょうどう体たいの創設そうせつを目指めざす「第だい二にASEAN共和きょうわ宣言せんげん（バリ・コンコード II）」を採択さいたくした[1]。ただし、このASEAN経済けいざい共同きょうどう体たいはFTA+αあるふぁとして議論ぎろんされており、ヨーロッパにおける経済けいざい共同きょうどう体たい (EEC) やEC市場いちば統合とうごうなどと比較ひかくできるレベルのものではない。これらの地域ちいきでのFTA交渉こうしょうは、2012年ねんに地域ちいき的てきな包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうてい(RCEP)交渉こうしょうとして、ASEANとオーストラリア、中国ちゅうごく、日本にっぽん、ニュージーランド、インド、韓国かんこくの間あいだで交渉こうしょうが行おこなわれ、2020年ねん11月にインドを除のぞく15か国こくでRCEP協定きょうていに署名しょめいがされ、2022年ねん1月がつに発効はっこうした。

日本にっぽんのFTA戦略せんりゃく

日本にっぽんは、1998年ねん12月に、日にち韓かん自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていの効果こうか等とうについてのシンクタンクによる韓国かんこくとの共同きょうどう研究けんきゅうを行おこない（2000年ねん5月がつ終了しゅうりょう）、ついで日にち韓かん自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていビジネス・フォーラム：2001年ねん3月がつ - 2002年ねん1月がつ、日にち韓かん自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい共同きょうどう研究けんきゅう会かい：2002年ねん7月がつ - 2003年ねん10月がつを経へて2003年ねん10月がつ、日にち韓かん両国りょうこく首脳しゅのうは交渉こうしょう開始かいしに合意ごういした。しかし、韓国かんこくとのFTA交渉こうしょうは2004年ねん11月の日にち韓かん自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい交渉こうしょう第だい6回かい会合かいごうを最後さいごに中断ちゅうだんとなったその間あいだに日本にっぽんはシンガポールとの間あいだで交渉こうしょうを進すすめ、2002年ねんに日本にっぽん初はつの経済けいざい連携れんけい協定きょうてい（日本にっぽん・シンガポール新しん時代じだい経済けいざい連携れんけい協定きょうてい）が発効はっこうされるに至いたった。その後ご、ASEAN諸国しょこくそれぞれとの二に国こく間あいだ交渉こうしょうに乗のり出だし、またメキシコとも経済けいざい連携れんけい協定きょうていを締結ていけつした。2007年ねん4月がつに開始かいしされた日本にっぽん・オーストラリア経済けいざい連携れんけい協定きょうていの交渉こうしょうについては、農業のうぎょう・酪農らくのうに関かんする関税かんぜいが撤廃てっぱいにより日本にっぽん産さんの農作物のうさくもつや乳製品にゅうせいひんが圧倒あっとうされると予想よそうされ、北海道ほっかいどうなどで反発はんぱつが相次あいついでいたが、日本にっぽん・オーストラリア経済けいざい連携れんけい協定きょうていは、2015年ねん1月がつ発効はっこうした。

発効はっこう済ずみの協定きょうてい（EPAを含ふくむ）

• 日本にっぽん・シンガポール新しん時代じだい経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2002年ねん11月30日にち発効はっこう（改正かいせい議定ぎてい書しょ2007年ねん9月がつ2日にち発効はっこう）
• 日本にっぽん・メキシコ経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2005年ねん4月がつ1日にち発効はっこう（改正かいせい議定ぎてい書しょ2012年ねん4月がつ1日にち発効はっこう）
• 日本にっぽん・マレーシア経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2006年ねん7月がつ13日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・チリ経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2007年ねん9月がつ3日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・タイ経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2007年ねん11月1日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・インドネシア経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2008年ねん7月がつ1日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・ブルネイ経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2008年ねん7月がつ31日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・ASEAN包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2008年ねん12月1日にちより順次じゅんじ発効はっこうし、2010年ねん7月がつ1日にちに最後さいごのフィリピンについて発効はっこうし、すべての署名しょめい国こくについて発効はっこうとなった。ただし、インドネシアについては、国内こくないの実施じっしのための手続てつづきが遅おくれ、インドネシアの財務ざいむ大臣だいじん規定きていが2018年ねん2月がつ15日にちに公布こうふされ、2018年ねん3月がつ1日にちより施行しこうされたことにより、2018年ねん3月がつ1日にちより、協定きょうていの運用うんようが開始かいしされ、日本にっぽんとインドネシアとの間あいだではAJCEP協定きょうていに基もとづく特恵とっけい関税かんぜい率りつが適用てきようされることになった。
  • 日本にっぽん・ASEAN包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうていにサービス貿易ぼうえき及および投資とうしを追加ついかする「日本にっぽん・ASEAN包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうてい第だい一いち改正かいせい議定ぎてい書しょ」は、2020年ねん8月がつ1日にちに、日本にっぽん、タイ、シンガポール、ラオス、ミャンマー、ベトナムについて発効はっこうした。ブルネイは、8月がつ21日にちに国内こくない手続てつづきの完了かんりょうを通告つうこくしたため、ブルネイについては2020年ねん10月がつ1日にちから、改正かいせい議定ぎてい書しょが発効はっこうした。カンボジアは、2020年ねん12月14日にちに国内こくない手続てつづきの完了かんりょうを通告つうこくしたため、カンボジアについては2021年ねん2月がつ1日にちから、改正かいせい議定ぎてい書しょが発効はっこうした。フィリピンは、2021年ねん3月がつ12日にちに国内こくない手続てつづきの完了かんりょうを通告つうこくしたため、フィリピンについては2021年ねん5月がつ1日にちから、改正かいせい議定ぎてい書しょが発効はっこうする。マレーシアは、2021年ねん4月がつ13日にちに国内こくない手続てつづきの完了かんりょうを通告つうこくしたため、マレーシアについては、2021年ねん6月がつ1日にちから、改正かいせい議定ぎてい書しょが発効はっこうする。インドネシアは、2021年ねん12月2日にちに国内こくない手続てつづきの完了かんりょうを通告つうこくしたため、インドネシアについては2022年ねん2月がつ1日にちから、改正かいせい議定ぎてい書しょが発効はっこうした。

2022年ねん2月がつ1日にちにインドネシアについて効力こうりょくが発生はっせいしたことにより、日本にっぽん及およびASEANの全すべての構成こうせい国こくについて効力こうりょくが発生はっせいしている。

• 日本にっぽん・フィリピン経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2008年ねん12月11日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・スイス経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2009年ねん9月がつ1日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・ベトナム経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2009年ねん10月がつ1日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・インド経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2011年ねん8月がつ1日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・ペルー経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2012年ねん3月がつ1日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・オーストラリア経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2015年ねん1月がつ15日にち発効はっこう
• 日本にっぽん・モンゴル経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2016年ねん6月がつ7日にち発効はっこう
• 環太平洋かんたいへいようパートナーシップに関かんする包括ほうかつ的てき及および先進せんしん的てきな協定きょうてい (CPTPP, TPP11)：2018年ねん12月30日にちに、メキシコ、日本にっぽん、シンガポール、ニュージーランド、カナダ及およびオーストラリアの間あいだで発効はっこう。2019年ねん1月がつ14日にちにベトナムについて発効はっこう、2021年ねん9月がつ19日にちにペルーについて発効はっこう、2022年ねん11月29日にちにマレーシアについて発効はっこう、2023年ねん2月がつ21日にちにチリについて発効はっこう、2023年ねん7月がつ12日にちにブルネイについて発効はっこうした。
• 日本にっぽん・EU経済けいざい連携れんけい協定きょうてい：2019年ねん2月がつ1日にち発効はっこう。
• 日米にちべい貿易ぼうえき協定きょうてい：2020年ねん1月がつ1日にち発効はっこう。
• 日にち英えい包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうてい： 2021年ねん1月がつ1日にち発効はっこう
• 地域ちいき的てきな包括ほうかつ的てき経済けいざい連携れんけい協定きょうてい (RCEP)：2020年ねん11月15日にち署名しょめい、日本にっぽんは2021年ねん6月がつ25日にち締結ていけつ。2022年ねん1月がつ1日にちに、批准ひじゅん済ずみの10か国こく（日本にっぽん、中国ちゅうごく、シンガポール、ブルネイ、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランド）の間あいだで先行せんこうして発効はっこうした。韓国かんこくは、2021年ねん12月3日にちに、RCEP協定きょうていの批准ひじゅん書しょを寄託きたくしたため、RCEP協定きょうていは、協定きょうてい第だい27・7条じょう3の規定きていにより批准ひじゅんの60日にち後ごの2022年ねん2月がつ1日にちに韓国かんこくについて発効はっこうした。マレーシアは、2022年ねん1月がつ17日にちに、RCEP協定きょうていの批准ひじゅん書しょを寄託きたくしたため、RCEP協定きょうていは、協定きょうてい第だい27・7条じょう3の規定きていにより批准ひじゅんの60日にち後ごの2022年ねん3月がつ18日にちにマレーシアについて発効はっこうした。2022年ねん11月3日にち、インドネシアは、RCEP協定きょうていの批准ひじゅん書しょを寄託きたく者しゃに指定していされているASEAN事務じむ局長きょくちょうに寄託きたくした。これによりRCEP協定きょうていは、協定きょうてい第だい27・7条じょう3の規定きていにより批准ひじゅんの60日にち後ごの2023年ねん1月がつ2日にちにインドネシアについて発効はっこうした。2023年ねん4月がつ3日にち、フィリピンは、RCEP協定きょうていの批准ひじゅん書しょを寄託きたく者しゃに指定していされているASEAN事務じむ局長きょくちょうに寄託きたくした。これによりRCEP協定きょうていは、協定きょうてい第だい27・7条じょう3の規定きていにより批准ひじゅんの60日にち後ごの2023年ねん6月がつ2日にちにフィリピンについて発効はっこうした。まだ批准ひじゅんしていないミャンマーについては、その批准ひじゅん後ご60日にち経過けいか後ごに発効はっこうする。

日本にっぽんが締結ていけつ手続てつづきを完了かんりょうしたが未み発効はっこうの協定きょうてい（EPAを含ふくむ）

• 環太平洋かんたいへいようパートナーシップ協定きょうてい (TPP)：2016年ねん2月がつ4日にち署名しょめい、日本にっぽんは2017年ねん1月がつ20日はつか締結ていけつ。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの離脱りだつにより未み発効はっこう。

交渉こうしょう中ちゅうのEPA/FTA

• 日にち中ちゅう韓かん自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい
• 日本にっぽん・トルコ経済けいざい連携れんけい協定きょうてい
• 日本にっぽん・コロンビア経済けいざい連携れんけい協定きょうてい
• 日にち・GCC（湾岸わんがん協力きょうりょく理事りじ会かい）自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい

交渉こうしょう中断ちゅうだん中ちゅうのEPA/FTA

• 日本にっぽん・カナダ経済けいざい連携れんけい協定きょうてい
• 日にち韓かん自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• EU-ACP経済けいざい連携れんけい協定きょうてい
• 二に国こく間あいだ自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていリスト
• 多国たこく間あいだ自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていの一覧いちらん
• ニュージーランドの自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい
• アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい
• 欧州おうしゅう連合れんごうの自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうてい
• 自由じゆう貿易ぼうえき地域ちいき
• 欧州おうしゅう・地中海ちちゅうかい自由じゆう貿易ぼうえき地域ちいき
• ヨーロッパにおける自由じゆう貿易ぼうえき地域ちいき
• 自由じゆう港みなと
• 貿易ぼうえき

外部がいぶリンク

• 我わが国くにの経済けいざい連携れんけい協定きょうてい（EPA／FTA）等とうの取組とりくみ（外務省がいむしょう）
• EPA/FTA/投資とうし協定きょうてい（経済けいざい産業さんぎょう省しょう）
• EPA/FTA等とうに関かんする情報じょうほう（農林水産省のうりんすいさんしょう）
• 世界せかいのFTAデータベース （JETRO/日本にっぽん貿易ぼうえき振興しんこう機構きこう）
• 日本にっぽん貿易ぼうえき振興しんこう機構きこう