(Translated by https://www.hiragana.jp/)
充電 - Wikipedia

充電じゅうでん(じゅうでん)とは、電池でんちコンデンサなどに電圧でんあつくわえてエネルギーをたくわえること。印加いんかあるいはでんともいう[1]対義語たいぎご放電ほうでんである。

通電つうでん有無うむ意味いみすることもあり、国際電気こくさいでんき標準ひょうじゅん会議かいぎのIEC61936-1では充電じゅうでん(live part)を「通常つうじょう使用しよう状態じょうたい電気でんきつうじているところ」と定義ていぎする[2]充電じゅうでん有無うむ確認かくにんする用具ようぐとしてけん電器でんきがある[2]。この意味いみについては電気でんき保安ほあん操作そうさ参照さんしょう

電池でんち充電じゅうでん

編集へんしゅう
 
ソニーのニッケル水素すいそ蓄電池ちくでんちよう充電じゅうでんたんさんがたたんよんがた兼用けんよう
 
くるまへの充電じゅうでん

充電じゅうでん電圧でんあつくわえることで、とく電池でんちでは放電ほうでんぎゃく方向ほうこう電流でんりゅうながすことをいう[3]電池でんちのうちマンガン電池でんちアルカリ電池でんちのようにいちりしか使つかえない電池でんちを「いち電池でんち」、充電じゅうでんしてかえ使つかうことができる電池でんちを「電池でんち蓄電池ちくでんち)」という[4]

電池でんち充電じゅうでんしすぎることを充電じゅうでんという。最大さいだい充電じゅうでん電圧でんあつえて充電じゅうでんしようとすると、電池でんち劣化れっかしたり破壊はかいいたったりする危険きけんせいもある。

接触せっしょく充電じゅうでん接触せっしょく充電じゅうでん

編集へんしゅう

ケーブルとう使つか接触せっしょく充電じゅうでんとそれ以外いがい接触せっしょく充電じゅうでんがあり、接触せっしょく充電じゅうでんには電磁でんじ誘導ゆうどう磁界じかい共鳴きょうめいマイクロなどの方式ほうしきがある[5]

サイクル充電じゅうでんとスタンバイ充電じゅうでん

編集へんしゅう

充電じゅうでん方式ほうしきはタイミングによってサイクル充電じゅうでんとスタンバイ充電じゅうでんけられる[6]

サイクル充電じゅうでん

編集へんしゅう

サイクル充電じゅうでんはある程度ていど放電ほうでんしてから充電じゅうでんするもので、ざんりょうすくない状態じょうたいではおおきな電流でんりゅう充電じゅうでんし、充電じゅうでんすすむとともに電流でんりゅうすくなくする充電じゅうでんほうである[6]

  • てい電圧でんあつ充電じゅうでん - 公称こうしょう電圧でんあつの1.2-1.3ばい一定いってい電圧でんあつ充電じゅうでんする方法ほうほうで、はじめはおおきな電流でんりゅう充電じゅうでんすすむと電流でんりゅうすくなくなるため効率こうりつ[6]充電じゅうでんけられるが、充電じゅうでん初期しょき電流でんりゅうおおきくなりすぎて劣化れっかまねくことがある[6]
  • てい電流でんりゅう充電じゅうでん - 一定いってい電流でんりゅう充電じゅうでんする方法ほうほう充電じゅうでん時間じかん予測よそくがわかりやすくなるが、充電じゅうでんのおそれがある[6]
  • じゅんてい電流でんりゅう充電じゅうでん - てい電流でんりゅうだが充電じゅうでん末期まっき電流でんりゅうすくなくする方法ほうほう[6]
  • てい電流でんりゅうてい電圧でんあつ充電じゅうでん - 充電じゅうでん初期しょきから中期ちゅうきてい電流でんりゅう充電じゅうでん末期まっきてい電圧でんあつにして充電じゅうでんふせ方法ほうほう[6]

スタンバイ充電じゅうでん

編集へんしゅう

スタンバイ充電じゅうでん電池でんちがすぐに使つかえるようにフル充電じゅうでんになるよう維持いじする方法ほうほうである[6]

  • トリクル充電じゅうでん - 常時じょうじフル充電じゅうでん維持いじされるよう、ごくわずかの電流でんりゅうえず充電じゅうでんつづける方法ほうほう[7]なまり蓄電池ちくでんちなどにはてきするが、リチウムイオン電池でんちなどでは劣化れっか進行しんこうする原因げんいんとなる[7]
  • 浮動ふどう充電じゅうでん(フロート充電じゅうでん) - 負荷ふか蓄電池ちくでんち電源でんげん並列へいれつ接続せつぞくして、蓄電池ちくでんち自己じこ放電ほうでんおぎなうためのてい電圧でんあつ常時じょうじけておき、まん充電じゅうでん状態じょうたいたもつ。機器きき使用しようちゅう充電じゅうでんされ、フル充電じゅうでんになるとバイパスにより充電じゅうでんける[7]
  • パルス充電じゅうでん - ピーク電流でんりゅう充電じゅうでん効率こうりつげるために一定いってい以上いじょうにするが、平均へいきん電流でんりゅう放電ほうでんりょうおぎな程度ていどにとどめる[7]

発火はっか事故じこ

編集へんしゅう

電池でんち初期しょき不良ふりょう経年けいねん劣化れっかなどにより、しばしば電池でんち発火はっか事故じこ発生はっせいする。

2020年代ねんだい中国ちゅうごくでは電動でんどうバイク電動でんどう自転車じてんしゃ)の充電じゅうでんちゅう発火はっかする事故じこ続出ぞくしゅつ。2020ねんには上海しゃんはいだけでも380けんえる火災かさい事故じこき、20にん死亡しぼうしている[8]。このため政府せいふ屋内おくない電動でんどうバイクに充電じゅうでんすることを禁止きんししている[9]

また、2020ねんごろには、アメリカのゼネラルモータースせい電気でんき自動車じどうしゃシボレー・ボルトでも充電じゅうでんちゅう事故じこ続発ぞくはつ周囲しゅういくるま建物たてもの火災かさい危険きけんがあることから夜間やかん屋内おくないでの充電じゅうでんけるよう周知しゅうちがなされた[10]

コンデンサの充電じゅうでん

編集へんしゅう

電気でんきめる容量ようりょうをもつ素子そしをキャパシタ(広義こうぎコンデンサ)といい[4][11]誘電ゆうでんたいコンデンサと電気でんき化学かがくキャパシタに大別たいべつされる[11]

誘電ゆうでんたいコンデンサは、セラミックコンデンサ、フィルムコンデンサ、電解でんかいコンデンサなど誘電ゆうでんたいんだものをいう[11]一方いっぽう電気でんき化学かがくキャパシタには明確めいかく誘電ゆうでんからだそうはないが、電池でんち同様どうようせいきょくきょくがあり、電気でんきてき挙動きょどう容量ようりょうせい蓄電ちくでんデバイスをいう[11]

派生はせいした表現ひょうげん

編集へんしゅう

静養せいよう保養ほよう専念せんねんする、留学りゅうがく芸術げいじゅつ活動かつどう休止きゅうしするなど、復帰ふっきそなえて本来ほんらい活動かつどう一時いちじてきひかえることを慣用かんようとしてもちいられるれいがある。

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう
  1. ^ 電気でんき工事こうじ編集へんしゅう電気でんき工事こうじ基礎きそ用語ようご事典じてん だい2はんム社むしゃ、12ぺーじ 
  2. ^ a b IEC61936-1 改訂かいていばん解説かいせつ”. 電気でんき設備せつび技術ぎじゅつ基準きじゅん国際こくさい委員いいんかい だかあつ特別とくべつだかあつしょう委員いいんかい. 2023ねん12月22にち閲覧えつらん
  3. ^ 電気でんき工事こうじ編集へんしゅう電気でんき工事こうじ基礎きそ用語ようご事典じてん だい2はんム社むしゃ、122-123ぺーじ 
  4. ^ a b 電気でんき知識ちしきふかめようシリーズ6 電気でんきめる”. 一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん電気でんき学会がっかい. 2023ねん12月22にち閲覧えつらん
  5. ^ 藤原ふじわら 栄一郎えいいちろう接触せっしょく充電じゅうでん装置そうち」『電気でんき設備せつび学会がっかいだい33かんだい10ごう、2013ねん、763-766ぺーじ 
  6. ^ a b c d e f g h 福田ふくだ 京平きょうへい電池でんちのすべてが一番いちばんわかる』技術評論社ぎじゅつひょうろんしゃ、102ぺーじ 
  7. ^ a b c d 福田ふくだ 京平きょうへい電池でんちのすべてが一番いちばんわかる』技術評論社ぎじゅつひょうろんしゃ、103ぺーじ 
  8. ^ 宅配たくはいささえる電動でんどうバイク快走かいそう 効率こうりつてき充電じゅうでん発火はっか防止ぼうし課題かだい”. SANKEI.Biz (2021ねん2がつ25にち). 2021ねん10がつ18にち閲覧えつらん
  9. ^ 中国ちゅうごくでまた電動でんどうバイク発火はっか 深夜しんやに29だい炎上えんじょう”. テレビ朝日てれびあさひ (2021ねん10がつ18にち). 2021ねん10がつ18にち閲覧えつらん
  10. ^ シボレー・ボルトEV、だてちゅうでは車両しゃりょうからはなれて駐車ちゅうしゃを=GM”. ロイター (2021ねん9がつ16にち). 2021ねん10がつ18にち閲覧えつらん
  11. ^ a b c d 杉本すぎもと わたる白石しらいし たけしこころざし電気でんき化学かがくキャパシタの測定そくてい」『Electrochemistry』だい76かんだい1ごう、2008ねん、74-79ぺーじ 

関連かんれん項目こうもく

編集へんしゅう

外部がいぶリンク

編集へんしゅう