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蜜 - Wikipedia

みつ

草花くさばな樹木じゅもく分泌ぶんぴつするあましるのこと

みつ(みつ)は、草花くさばな樹木じゅもく分泌ぶんぴつするあましるのこと。また、それを蜜蜂みつばちおおくの植物しょくぶつからあつめた蜂蜜はちみつ、あるいは人間にんげんによって精製せいせいされた糖蜜とうみつのこと。

はなみつ 編集へんしゅう

 
カンツバキみつ

おおくの被子植物ひししょくぶつはなみつ分泌ぶんぴつする器官きかんつ。これをみつせんぶ。おおくの場合ばあいみつせんはなびらの基部きぶ内側うちがわにある。はなくとみつ分泌ぶんぴつされ、はな来訪らいほうする昆虫こんちゅうなどはこのみつ花粉かふんえさとするものがおおい。

はなみつ理由りゆうは、これによって昆虫こんちゅうなどをきつけ、はなおとずれさせることで昆虫こんちゅう花粉かふんをつけ、同種どうしゅべつはな受粉じゅふんおこなわせるためである。つまり、虫媒花ちゅうばいかむしぶために対価たいかみつである。はなかおりやいろは、昆虫こんちゅうなどをせるための信号しんごうになっているが、昆虫こんちゅうがわかられば、みつ在処ありかしめすものとしての意味いみつ。人間にんげんからは単色たんしょくはなびらにえるはなでも、紫外線しがいせん反応はんのうするフィルムで撮影さつえいすると、はな中心ちゅうしんけた集中しゅうちゅうせん模様もようあらわれるものがられている。これは、昆虫こんちゅうには紫外線しがいせんえ、そのれば目標もくひょうがそこであることをしめ効果こうかがあるとかんがえられる。同時どうじに、はないろうつくしさがヒトなどにけたものではないこともしめしている。

当然とうぜんながら、虫媒花ちゅうばいかでなくてもとりなかだちはなコウモリなかだちはななど、みつもとめる動物どうぶつ花粉かふん媒介ばいかいしゃにするものはみつす。風媒花ふうばいかのように、みつやくにたないものではみつせん退化たいかする。

昆虫こんちゅうなど、花粉かふん媒介ばいかいしゃはなおとずれたときに花粉かふん媒介ばいかい有効ゆうこうたせるように、特殊とくしゅ適応てきおうはなもある。たとえばはなびらの基部きぶふかいくぼみ(距)があって、そのそこみつをためるものがある。この場合ばあいはな奥深おくふかくにくち挿入そうにゅうしないとみつえないため、花粉かふん付着ふちゃくする可能かのうせいたかまる。しかし昆虫こんちゅうがわでは、摂取せっしゅをより効率こうりつよくしはな側面そくめんからくちんだり、そこ部分ぶぶんやぶったりするぬすめみつ行動こうどうるものがある。

はな以外いがいみつ 編集へんしゅう

 
セイヨウミザクラ葉柄ようへいじょうにあるあか突起とっきはながいみつせんである。

はな以外いがい部分ぶぶんに、みつせんつものもある。たとえばサクラぞくアカメガシワなどの葉柄ようへいにあるものがよくられる。

サクラ 編集へんしゅう

サクラ葉柄ようへい数個すうこみつせんっている(花外かがいみつせん)。ほかにも花軸かじくなどにみつせんつものがある。これらがどのようなやくっているかはさだかではないが、一説いっせつによると、アリ誘引ゆういんするためではないかとわれている。アリは小型こがたではあるが、かずおお集団しゅうだん活動かつどうする強力きょうりょく肉食にくしょく動物どうぶつであり、昆虫こんちゅうレベルの小型こがた動物どうぶつなかではおそろしい存在そんざいなので、アリがせれば草食そうしょく昆虫こんちゅうちかづきにくいというわけである。アリをまわせるための特別とくべつなしくみをアリ植物しょくぶつというのがあるが、それにちか方向ほうこう適応てきおうえよう。

リンゴ 編集へんしゅう

リンゴの中心ちゅうしんソルビトール部分ぶぶんを「みつ」とぶ。ただし当該とうがい部分ぶぶんあまいわけではない。また、みつせんとは関係かんけいない。リンゴ参照さんしょうのこと。

英語えいご語源ごげん 編集へんしゅう

英語えいごでは、はなみつをネクター(Nectar)とう。この語源ごげんはギリシア神話しんわ登場とうじょうするかみものネクタール(nektar:nek()+tar(効能こうのう)) に由来ゆらい[1]西暦せいれき1600ねんに「はなみつ」として記述きじゅつされ、一般いっぱんてきものとなった[1]

出典しゅってん 編集へんしゅう

  1. ^ a b Nectar”. Online Etymology Dictionary, Douglas Harper (2018ねん). 2018ねん5がつ28にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく 編集へんしゅう

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