鉄男てつお

『鉄男てつお』（てつお）は、1989年ねんに公開こうかいされた塚本つかもと晋すすむ也監督かんとくによる映画えいが作品さくひん。

あらすじ編集へんしゅう

"やつ"は自みずからの体からだに肉体にくたい改造かいぞうを施ほどこすが、失敗しっぱい。蛆うじのわいている自分じぶんの脚あしに驚おどろき、外そとに飛とび出だした瞬間しゅんかんに車くるまに轢ひかれてしまう。

一方いっぽう、平凡へいぼんなサラリーマンである"男おとこ"はある朝あさに自分じぶんの頬ほおから金属きんぞく片へんが出でているのに気きづく。彼かれの日常にちじょうはその日ひを境さかいに一変いっぺんし、自分じぶんの体からだが次第しだいに鉄てつ化かしていくのに困惑こんわくする。

全すべては男おとこが車くるまで轢ひき、山林さんりんに遺棄いきした"やつ"の復讐ふくしゅうであった。

やがて全身ぜんしんが鉄てつに覆おおわれたとき、男おとこはやつと対峙たいじする事こととなるが…。

タイトルは大友おおとも克洋かつひろの漫画まんが『AKIRA』の登場とうじょう人物じんぶつ「鉄雄てつお」に由来ゆらいしているという説せつがあるが、『鉄男てつお』の製作せいさくを開始かいしした当時とうじ『AKIRA』の中なかの「鉄雄てつお」は未いまだ鉄てつになっていなかった、と塚本つかもと晋すすむ也自身じしん、雑誌ざっしのインタビューで語かたっている。
諸星もろぼし大二郎だいじろうの漫画まんが『生物せいぶつ都市とし』との類似るいじ点てんが指摘してきされており、実際じっさいに塚本つかもと晋すすむ也自身じしんも『生物せいぶつ都市とし』を過去かこ読よんでいたが、制作せいさく段階だんかいでは作品さくひんの存在そんざい自体じたいを忘わすれていた。そのため指摘してきを受うけてから類似るいじ点てんに気付きづいた。
2012年ねん公開こうかいの映画えいが『桐島きりしま、部活ぶかつやめるってよ』の中なかで、映画えいが好すきの主人公しゅじんこう、前田まえだ涼すずか也が日曜日にちようびにシネコンで見みていた映画えいがが『鉄男てつお』である。クライマックスシーンの映像えいぞうも使用しようされている。

男おとこ：田口たぐちトモロヲ: 普通ふつうのサラリーマンだったが、"やつ"の仕業しわざにより体からだ全身ぜんしんが金属きんぞくに覆おおわれていく。
やつ：塚本つかもと晋すすむ也: "男おとこ"の車くるまに轢ひかれ、頭あたまに金属きんぞく棒ぼうが刺ささってしまったことで、金属きんぞくを人間にんげんの体からだに同化どうかさせ、意いのままに操あやつるNEW WORLDの能力のうりょくを身みにつける。ゼッケン番号ばんごうは"×"。
女おんな：藤原ふじわら京きょう: "男おとこ"の恋人こいびと。
眼鏡めがねの女おんな：叶かのう岡おか伸しん: 読書どくしょ好すきの平凡へいぼんなOLだったが、"やつ"に操あやつられ男おとこを襲おそう刺客しかくとなる。
医者いしゃ：六ろく平たいら直政なおまさ: 頭あたまに金属きんぞく棒ぼうが刺ささった"やつ"の身体しんたいを診察しんさつした。
謎なぞの浮浪ふろう者しゃ：石橋いしばし蓮司れんじ: "やつ"の目的もくてきを邪魔じゃまするかのように、"男おとこ"を襲おそった謎なぞのホームレス。

普通ふつうサイズの怪人かいじん: 1986年ねん制作せいさく。厳密げんみつにはシリーズ作品さくひんではないが、「鉄男てつお」の原型げんけいになった作品さくひん。「鉄男てつお」と同おなじく、田口たぐちトモロヲ、藤原ふじわら京きょう、塚本つかもと晋すすむ也が出演しゅつえんしている。
鉄男てつおII BODY HAMMER: 1992年ねん10月がつ3日にち公開こうかい。シリーズ第だい2作さくであるがストーリーは繋つながっていない^[1]。
鉄男てつお THE BULLET MAN: 2010年ねん5月がつ20日はつか公開こうかい。本ほん作さくより約やく20年ねん後ごに制作せいさくのシリーズ第だい3作さく。