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.NET Framework - Wikipedia

.NET Framework

マイクロソフトが開発かいはつしたアプリケーション開発かいはつ実行じっこう環境かんきょう

Microsoft .NET Framework(マイクロソフト ドットネット フレームワーク)は、マイクロソフト開発かいはつしていたアプリケーション開発かいはつ実行じっこう環境かんきょうである。バージョン4.8をもって.NET Frameworkのメジャーアップデートは終了しゅうりょうし、セキュリティバグ修正しゅうせいのための更新こうしん継続けいぞくされるが、以降いこう新規しんき開発かいはつにおける推奨すいしょう環境かんきょう.NETとなった[2]

Microsoft .NET Framework
開発元かいはつもと マイクロソフト
対応たいおうOS Windows 7,
Windows Server 2008 R2,
それ以降いこう[1]
後継こうけい .NET
サポートじょうきょう セキュリティ・アップデートとバグ修正しゅうせいのみ対応たいおう
種別しゅべつ プラットフォーム
ライセンス Microsoft EULA,
Microsoft Reference License (BCL),
MITライセンス,
プロプライエタリ
公式こうしきサイト dotnet.microsoft.com ウィキデータを編集
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Windowsアプリケーションだけでなく、XML WebサービスウェブアプリケーションなどWebベースのアプリケーションなども包括ほうかつした環境かんきょうとなっている。一般いっぱんに.NETという場合ばあい、.NET全体ぜんたい環境かんきょうす。現在げんざいOSSはん.NET CoreMono包括ほうかつした技術ぎじゅつ仕様しよう総称そうしょうを.NETとび、プロプライエタリ初期しょきから存在そんざいする従来じゅうらいのWindows専用せんよう実装じっそうのみを.NET Frameworkとんで区別くべつしている。

アーキテクチャ

編集へんしゅう
 
.NET Frameworkにおけるコードのなが

共通きょうつう言語げんご基盤きばん

編集へんしゅう

.NET Frameworkにおけるもっと重要じゅうよう概念がいねん共通きょうつう言語げんご基盤きばん (CLI) にふくまれている。CLIの目的もくてき言語げんご依存いぞんしない開発かいはつ環境かんきょうおよび実行じっこう環境かんきょう提供ていきょうすることである。マイクロソフトによるCLIの実装じっそう共通きょうつう言語げんごランタイム (CLR) とばれる。CLRはつぎ主要しゅような5項目こうもくからなる。

CILのコードはアセンブリ(WindowsにおいてはPE形式けいしき)のなか格納かくのうされる。アセンブリは配置はいち・バージョン・セキュリティの単位たんいである。

すべてのCILコードはそれ自身じしん情報じょうほうをメタデータとして保持ほじしている。CLRはただしいメソッドしがおこなわれていることをメタデータによってチェックしている。メタデータはコンパイラによって生成せいせいされるが、開発かいはつしゃ独自どくじのメタデータをカスタム属性ぞくせいとして付加ふかすることも可能かのうである。

設計せっけい目標もくひょう重要じゅうよう特徴とくちょう

編集へんしゅう

.NET Frameworkはつぎのような目標もくひょうもとづいて設計せっけいされている。

相互そうご運用うんようせい
.NETアプリケーションや.NETクラスライブラリではないプログラムとの相互そうご運用うんよう可能かのうにするためのアクセス方法ほうほう提供ていきょうする。たとえばCOMコンポーネントへのアクセスはSystem.Runtime.InteropServicesSystem.EnterpriseServicesなどの名前なまえ空間くうかんによって提供ていきょうされ、それ以外いがい機能きのうP/Invokeによって提供ていきょうされる。
共通きょうつう実行じっこう環境かんきょう
.NET Frameworkにおいてはあらゆる言語げんご記述きじゅつされたプログラム共通きょうつうちゅうあいだ言語げんごばれる中間ちゅうかん言語げんごコンパイルされる。マイクロソフトの実装じっそうでは、この中間ちゅうかん言語げんごJITコンパイラによって実行じっこうネイティブコードにコンパイルされる。これらの概念がいねん共通きょうつう言語げんご基盤きばん仕様しようふくまれており、マイクロソフトによる共通きょうつうちゅうあいだ言語げんご実装じっそう共通きょうつう言語げんごランタイムぶ。
言語げんごへの依存いぞんせい
.NET Frameworkは共通きょうつうがたシステムばれる概念がいねん導入どうにゅうした。共通きょうつうがたシステムの仕様しようには共通きょうつう言語げんごランタイムでサポートされるデータがたについて定義ていぎされている。このため、複数ふくすう言語げんごもちいた開発かいはつ可能かのうになる。
基本きほんクラスライブラリ (BCL)
基本きほんクラスライブラリすべての.NET Frameworkで利用りよう可能かのうなクラスライブラリである。BCLはファイル入出力にゅうしゅつりょく、グラフィックス、データベース、XML文書ぶんしょ処理しょりなど、おおくの共通きょうつう機能きのうをカプセルしたクラスぐん提供ていきょうする。
配置はいち
ソフトウェアをコンピュータにインストールするさいすでにインストールされているソフトウェアとの相互そうご干渉かんしょうやセキュリティといった問題もんだい注意ちゅういしなければならない。.NET Frameworkはこういった要求ようきゅうこたえるための機能きのうやツールを提供ていきょうする。
セキュリティ
.NET Frameworkではサンドボックス概念がいねんもちいることなく、様々さまざま権限けんげんレベルでコードを実行じっこうすることができる。
マネージコード
CLRがメモリを完全かんぜん把握はあく/管理かんりできるコード。.NET Frameworkで作成さくせいするコードの大半たいはんはマネージコードである。マネージコード以外いがいのコード(Win32アプリケーション、COMコンポーネントやアンセーフなコード)をアンマネージコードという。
アプリケーションドメイン
CLRからたプロセス空間くうかんのようなもので、それぞれ独立どくりつしたドメインのなかでコードを動作どうささせることができる。ひとつのアプリケーションはCLRをひとつしかホストできないが、CLRには複数ふくすうのアプリケーションドメインをつことができる。
メタデータ
依存いぞん関係かんけいをはじめクラスやかたインタフェースなどコードにかんする情報じょうほう
属性ぞくせい
メソッドやクラス、アセンブリに宣言せんげんできメタデータとして格納かくのうされる情報じょうほうSystem.Attributeから派生はせいさせたクラスとして開発かいはつしゃ独自どくじ作成さくせいでき、実行じっこう参照さんしょう利用りようできる(カスタム属性ぞくせい)。またCLRのみが認識にんしきできる擬似ぎじカスタム属性ぞくせいもある。
アセンブリ
アプリケーションを配置はいち利用りようするときの単位たんい。アセンブリにはメタデータがふくまれており、サテライトアセンブリをのぞき、モジュール、リソースもふくまれている。アプリケーションドメインにむことのできる最小さいしょう単位たんいでもある。

開発かいはつ環境かんきょう

編集へんしゅう

C#Visual Basic .NETF#JScript .NETのコンパイラ、各種かくしゅツール、ドキュメントなどのSDKはマイクロソフトから無償むしょう配布はいふされている。

統合とうごう開発かいはつ環境かんきょう

編集へんしゅう

.NET Frameworkに対応たいおうしているものは以下いか

.NET Frameworkだけでなく、互換ごかん環境かんきょうであるMono.NET Core対応たいおうしているものもある。

Microsoft Visual Studio へのプラグイン

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オープンソース

編集へんしゅう

2014ねん11月12にち米国べいこくマイクロソフトによるイベント「Connect();」で、.NET Frameworkのうち下記かきものMITライセンスした公開こうかいしたことが発表はっぴょうされた[3]

  • .NET Framework 4.6 リファレンスソース
  • ASP.NET 5
  • Entity Framework 6
  • .NET Core 1.0 (発表はっぴょう当初とうしょは5)
  • .NET Compiler Platform ("Roslyn")

これらは製品せいひんレベルの実装じっそうであり、シェアードソース実装じっそうではない。ターゲットとして、既存きそんのWindowsプラットフォームのほかに、LinuxOS Xふくまれる。

.NET Framework 4.6 のリファレンスソースがMITライセンスになったことにより、それが Mono 4.0 にまれた[4]

マイクロソフトしゃ以外いがい実装じっそう

編集へんしゅう

また.NET Frameworkの基盤きばんとなっている仕様しようである共通きょうつう言語げんご基盤きばん (CLI) はEcmaインターナショナルISOJISにて標準ひょうじゅんされており[5][6][7]、マイクロソフト以外いがいのベンダーが独自どくじ実装じっそうすることもできる。実際じっさいXamarinによるMonoプロジェクトをはじめ、いくつかのオープンソースによる実装じっそうプロジェクトがある。それらを使つかうことで.NET FrameworkでコンパイルしたプログラムをLinuxmacOSなどのWindows以外いがいのOSでもうごかすこともできる。なお、マイクロソフトによるCLIの実装じっそう共通きょうつう言語げんごランタイム (CLR) とぶ。.NET FrameworkはCLRにそのライブラリぐんくわえたものとえる。

近年きんねん[いつ?]では共通きょうつう言語げんごランタイムじょうでJava仮想かそうマシンの実装じっそうこころみるIKVM.NETなどのオープンソースプロジェクトも活発かっぱつしている。

Windows以外いがいのプラットフォームでの実装じっそう

編集へんしゅう
Mono
オープンソースプロジェクトによる.NET Framework互換ごかん環境かんきょう実装じっそう統合とうごう開発かいはつ環境かんきょうとしてMonoDevelopがある。
DotGNU Project
オープンソースプロジェクトによる.NET Framework(CLI+MS拡張かくちょう互換ごかん環境かんきょう実装じっそう。GPLにもとづいて開発かいはつ一部いちぶライブラリなどに例外れいがいとうがある)。
Shared Source CLI
マイクロソフトによるFreeBSD/Mac OS X/WindowsけのECMA CLI/C#の実装じっそう
.net by au
BREWプラットフォームをもちいたKDDIおよび沖縄おきなわセルラー電話でんわ提供ていきょうするau携帯けいたい電話でんわ専用せんようの.NET Framework互換ごかん環境かんきょう実装じっそう。ただし、利用りようできるのは法人ほうじん専用せんよう端末たんまつE05SHE06SHの2機種きしゅWindows XP Professional SP3がインストールされたPCのみ[8]
.NET Core
マイクロソフトによるクロスプラットフォームかつオープンソースのリファレンス実装じっそう。2016ねん6がつ27にちにv1.0がリリースされている[9]
.NET Framework バージョン リスト
バージョンめい バージョン番号ばんごう リリース
Pre-beta ?.?.?.? 2000ねん7がつ11にち
1.0 Beta1 1.0.?.0 2000ねん9がつ
1.0 Beta2 1.0.2914.0 2001ねん6がつ20日はつか
1.0 1.0.3705.0 2002ねん1がつ5にち
1.0 SP1 1.0.3705.209 2002ねん3がつ19にち
1.0 SP2 1.0.3705.288 2002ねん8がつ7にち
1.0 SP3 1.0.3705.6018 2004ねん8がつ31にち
1.0 SP3 (XP MCE/TPC, KB974378) 1.0.3705.6073 2009ねん10がつ14にち
1.1 1.1.4322.573 2003ねん4がつ1にち
1.1 SP1 1.1.4322.2032 2004ねん8がつ30にち
1.1 SP1 (Server 2003) 1.1.4322.2300 2005ねん3がつ30にち
1.1 SP1 (KB974378) 1.1.4322.2443 2009ねん10がつ14にち
2.0 2.0.50727.42 2005ねん11月7にち
2.0 (NT6.0) 2.0.50727.312 2007ねん1がつ30にち
2.0 (KB928365) 2.0.50727.832 2007ねん7がつ10日とおか
2.0 (NT6.0, KB974378) 2.0.50727.1003 2009ねん10がつ14にち
2.0 SP1 2.0.50727.1433 2007ねん11月19にち
2.0 SP1 (NT6.0 SP1) 2.0.50727.1434 2008ねん2がつ4にち
2.0 SP1 (NT6.0 SP1, KB974378) 2.0.50727.1873 2009ねん10がつ14にち
2.0 SP1 (KB2265906, .NET 3.5) 2.0.50727.1882 2010ねん8がつ11にち
2.0 SP2 2.0.50727.3053 2008ねん8がつ12にち
2.0 SP2 (KB959209) 2.0.50727.3074 2009ねん1がつ26にち
2.0 SP2 (KB974378) 2.0.50727.3603 2009ねん10がつ14にち
2.0 SP2 (KB2265906, .NET 3.5 SP1) 2.0.50727.3615 2010ねん8がつ11にち
2.0 SP2 (NT6.0 SP2) 2.0.50727.4016 2009ねん4がつ29にち
2.0 SP2 (NT6.0 SP2, KB974378) 2.0.50727.4200 2009ねん10がつ14にち
2.0 SP2 (NT6.0 SP2, KB2265906, .NET 3.5 SP1) 2.0.50727.4206 2010ねん8がつ11にち
2.0 SP2 (NT6.1) 2.0.50727.4927 2009ねん7がつ13にち
2.0 SP2 (NT6.1 SP1) 2.0.50727.5420 2010ねん11月19にち
3.0 3.0.4506.30 2006ねん11月6にち
3.0 (NT6.0) 3.0.4506.26 2007ねん1がつ30にち
3.0 SP1 3.0.4506.648 2007ねん11月19にち
3.0 SP2 3.0.4203.2152
3.0.4506.2123
3.0.6920.1453
2008ねん8がつ12にち
3.0 SP2 (NT6.0 SP2) 3.0.4506.4037
3.0.6920.4000
2009ねん4がつ29にち
3.0 SP2 (NT6.1) 3.0.4203.4926
3.0.4506.4926
3.0.6920.4902
2009ねん7がつ13にち
3.0 SP2 (NT6.1 SP1) 3.0.4203.5420
3.0.4506.5420
3.0.6920.5011
2010ねん11月19にち
3.5 3.5.21022.8 2007ねん11月19にち
3.5 SP1 3.5.30729.1 2008ねん8がつ12にち
3.5 SP1 (NT6.1) 3.5.30729.4926 2009ねん7がつ13にち
3.5 SP1 (NT6.1 SP1) 3.5.30729.5420 2010ねん11月19にち
4.0 4.0.30319.1 2010ねん4がつ13にち
4.5 4.5.50709.17929 2012ねん8がつ15にち
4.5.1 4.5.50938.18408 2013ねん10がつ12にち
4.5.2 4.5.51209 2014ねん5がつ5にち
4.6 4.6.00081.00 2015ねん7がつ20日はつか
4.6.1 4.6.01055 2015ねん11月30にち
4.6.2 4.6.01586 2016ねん8がつ2にち
4.7 4.7.02053 2017ねん4がつ5にち
4.7.1 4.7.02556 2017ねん10がつ17にち
4.7.2 4.7.03056 2018ねん4がつ30にち
4.8 4.8.03761 2019ねん4がつ18にち
4.8.1 2022ねん8がつ9にち

CLR バージョンと共存きょうぞんせい

編集へんしゅう

かくバージョンは上位じょうい互換ごかんせいおおむねある。しかし、上位じょうい互換ごかんせい保証ほしょうされているのは、CLR のバージョンがおなじものであり、CLR のバージョンがおなぶつは1つしかインストールできない[10]現在げんざい下記かきの CLR バージョンが存在そんざいする[11]

  • 1.0: .NET Framework 1.0
  • 1.1: .NET Framework 1.1
  • 2.0: .NET Framework 2.0〜3.5
  • 4.0: .NET Framework 4.0〜4.8

.NET Framework 1.0

編集へんしゅう

.NET Frameworkの最初さいしょのバージョンである。Windows 98NT 4.02000XPけに提供ていきょうされた。 Windows XP SP1のCD-ROMには標準ひょうじゅんでインストーラーが収録しゅうろくされている。

.NET Framework 1.1

編集へんしゅう

.NET Frameworkの最初さいしょのバージョン更新こうしんである。 Windows XP SP2およびSP3のCD-ROMには標準ひょうじゅんでインストーラーが収録しゅうろくされている。

.NET Framework 1.0からのおも変更へんこうてん

  • ASP.NETのモバイル機能きのう追加ついか
  • セキュリティ仕様しよう変更へんこう
  • ODBCOracle Databaseようのデータ接続せつぞく標準ひょうじゅんサポート
  • IPv6のサポート
  • 多数たすうのAPIの変更へんこう

.NET Framework 2.0

編集へんしゅう

いくつかのAPIの追加ついかとCLRに変更へんこうくわえられた。つぎのような特徴とくちょうっている。Microsoft Visual Studio 2005以降いこう開発かいはつ可能かのうである。 Windows Server 2003には標準ひょうじゅん搭載とうさいされている。Windows NT 4.0への対応たいおうはこのバージョンでられた。

.NET Framework 1.1からのおも変更へんこうてん

  • データバインディングあたらしいAPIの追加ついか
  • ASP.NETのウェブコントロールをいくつか追加ついか
  • ネイティブアプリケーションへのあたらしいホスティングAPI
  • CLRのジェネリクス対応たいおう
  • 64ビット(x64とIA-64)システムへの対応たいおう
  • .NET Micro Framework追加ついか
  • 多数たすうのAPIの変更へんこう

.NET Framework 3.0

編集へんしゅう

もともと「WinFX」という名称めいしょう提供ていきょうされる予定よていだったが、提供ていきょうの5かげつまえ2006ねん6がつ現在げんざい名称めいしょう変更へんこうされた[12]Windows VistaWindows Server 2008には標準ひょうじゅん搭載とうさいされている。Windows 98、ME、2000への対応たいおうはこのバージョンでられ、Windows XPよりまえのOSでは動作どうさしない。

クラスライブラリやCLRなどの基盤きばんは.NET Framework 2.0から変更へんこうされておらず、以下いかの4つのあたらしいテクノロジーをくわえたものとなっている。

Windows Presentation Foundation (WPF)
XMLにもとづくあたらしいユーザインタフェースサブシステム。
Windows Communication Foundation (WCF)
あたらしい通信つうしんサブシステム。
Windows Workflow Foundation (WF)
ワークフローによるアプリケーション開発かいはつのためのフレームワーク。
Windows CardSpace (WCS)
ユーザの個人こじん情報じょうほうをセキュアに管理かんりし、統一とういつされたアクセス方法ほうほう提供ていきょうするためのフレームワーク。

.NET Framework 3.5

編集へんしゅう

Windows 7標準ひょうじゅん搭載とうさいされている。Visual Studio 2008以降いこう開発かいはつ可能かのう。Windows 8以降いこうでは既定きてい無効むこうされており、インターネット接続せつぞくもしくはインストールメディアを利用りようして明示めいじてき有効ゆうこうすなわちインストールが必要ひつようとなる[11]。バージョン3.0と同様どうよう、CLRのバージョンは2.0のままで、いくつかの追加ついかおこなわれている。.NET Framework 3.5のリリースと同時どうじ基本きほんクラスライブラリ (BCL) はMicrosoft Reference Licenseのライセンス公開こうかいされた。また、J#言語げんご開発かいはつ言語げんごとして対応たいおう終了しゅうりょうした。サポート終了しゅうりょうは、バンドルしているWindowsのサポート終了しゅうりょうか2028ねん10がつ10日とおかのどちらかみじかほうとなる。

おもふくまれる変更へんこうてん

ひとしがある。

.NET Framework 4

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2010ねん4がつ13にちにリリースされた。CLRのバージョンは4となる。Visual Studio 2010以降いこう開発かいはつ可能かのう

など。

.NET Framework 4.5

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2012ねん8がつ15にちにリリースされた。Windows 8標準ひょうじゅん搭載とうさいされている。Visual Studio 2012以降いこう開発かいはつ可能かのう。CLRのバージョンは継続けいぞくして4[11]ぜんバージョンである.NET 4をえるかたちとなっている。そのため.NET 4とは共存きょうぞんできないが、.NET 4.5は.NET 4とほぼ完全かんぜん互換ごかんせいがあるとされている。Windows XPへの対応たいおうられ、Vista以降いこう必須ひっすとなった。

  • Windows Modernスタイル アプリケーション(Windowsストアアプリ)の開発かいはつ
  • 非同期ひどうきプログラミング
  • 既存きそん機能きのう大幅おおはば改良かいりょう

4.5.1が2013ねん10がつ12にちにリリースされた。Windows 8.1に標準ひょうじゅん搭載とうさいされている。4.5.2が2014ねん5がつ5にちにリリースされた。なお.4.5.1はVisual Studio 2013で対応たいおうしたが、追加ついかパッケージ (Developer PackまたはTargeting Pack) をインストールすることで、Visual Studio 2012にて4.5.1以降いこう開発かいはつ利用りようすることも可能かのうである[13]

.NET Framework 4.6

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2015ねん7がつ20日はつかにリリースされた。Windows 10 ver.1507標準ひょうじゅん搭載とうさいされ、Vista以降いこう必要ひつようVisual Studio 2015にて対応たいおう継続けいぞくして4.xはひとつのバージョンしかインストールできない。

  • ASP.NET 5対応たいおう
  • RyuJIT - あたらしい64ビットばんのJITコンパイラ
  • .NET Native
  • オープンソース

4.6.1が2015ねん11月30にちにリリースされた[14]。4.6.1ではWindows Vista/Windows Server 2008のサポートが終了しゅうりょうしている。4.6.2は2016ねん8がつ2にちにリリースされた[15]

.NET Framework 4.7

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Windows 10 ver.1703と同時どうじに、2017ねん4がつ5にちにリリースされた[16]。これまでの.NET/Visual Studioのしんバージョン公開こうかいスケジュールとはことなり、.NET 4.7よりもVisual Studio 2017のリリースが先行せんこうするかたちとなった。きゅうOSへのバックポートもアナウンスされ、2017ねん5がつ2にち利用りよう可能かのうとなった[17]。なお、.NET Framework 4.7以降いこうはWindows 10 ver.1507/1511についてはWindows 10 ver.1507/1511のサポートが終了しゅうりょうしているため、サポートがいになっている。

2017ねん10がつ17にち、Windows 10 ver.1709と同時どうじに4.7.1がリリースされた[18]。 2018ねん4がつ30にち、Windows 10 ver.1803と同時どうじに4.7.2がリリースされた[19]

.NET Framework 4.8

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2019ねん4がつ18にち正式せいしきリリースされた[20]ほんバージョンをもって.NET Frameworkのメジャーアップデートは終了しゅうりょうするが、バグ修正しゅうせいやセキュリティ修正しゅうせいのサポート、Windowsへの搭載とうさい継続けいぞくされる[2]

Windows 11のInsider Previewビルド22504には、ARM64のネイティブサポートを追加ついかした.NET Framework 4.8.1が搭載とうさいされることがアナウンスされた[21][22]

2022ねん8がつ9にち、Windows 10 ver.20H2以降いこう対象たいしょうに4.8.1がリリースされた[23]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ atikmapari. “ライフサイクルにかんする FAQ - .NET Framework”. learn.microsoft.com. 2024ねん5がつ17にち閲覧えつらん
  2. ^ a b Scott Hunter (2019ねん5がつ6にち). “.NET Core is the Future of .NET”. .NET Blog. マイクロソフト. 2019ねん9がつ21にち閲覧えつらん。 “.NET Framework 4.8 will be the last major version of .NET Framework. If you have existing .NET Framework applications that you are maintaining, there is no need to move these applications to .NET Core. We will continue to both service and support .NET Framework, which includes bug–, reliability– and security fixes.”
  3. ^ Announcing .NET 2015 Preview: A New Era for .NET | .NET Blog
  4. ^ Mono 4.0.0 Release Notes | Mono
  5. ^ Ecmaインターナショナル (2006ねん6がつ). “Standard ECMA-335 Common Language Infrastructure (CLI)” (英語えいご). 2008ねん1がつ15にち閲覧えつらん
  6. ^ ISO/IEC (2006ねん9がつ27にち). “ISO/IEC 23271:2003Information technology -- Common Language Infrastructure” (英語えいご). ISO/IEC JTC 1/SC 22. 2008ねん1がつ15にち閲覧えつらん
  7. ^ マイクロソフト (2006ねん11月20にち). “Microsoft(R) .NET Frameworkの基本きほん仕様しようである共通きょうつう言語げんご基盤きばん (CLI) がJIS X 3016として公示こうじ”. 2008ねん1がつ15にち閲覧えつらん
  8. ^ KDDI(2009-01-21)「.net by au (ドットネット バイ エーユー)」の提供ていきょう開始かいしについて 2009-02-27閲覧えつらん
  9. ^ GitHub - dotnet/core at 1.0.0
  10. ^ Windows TIPS:.NET Frameworkのバージョンを整理せいりする - @IT
  11. ^ a b c .NET Framework Versions and Dependencies
  12. ^ マイクロソフト (2006ねん6がつ12にち). “WinFX から .NET Framework 3.0 への名前なまえ変更へんこうについて”. MSDNライブラリ. 2009ねん1がつ15にち閲覧えつらん
  13. ^ .NET Framework サポート ライフサイクル ポリシーについて (2015ねん10がつ) – Visual Studio 日本にっぽんチーム Blog
  14. ^ .NET Framework 4.6.1 is now available! - .NET Blog - Site Home - MSDN Blogs
  15. ^ Announcing .NET Framework 4.6.2 | .NET Blog
  16. ^ Announcing .NET Framework 4.7 | .NET Blog
  17. ^ Announcing the .NET Framework 4.7 General Availability | .NET Blog
  18. ^ Announcing the .NET Framework 4.7.1 | .NET Blog
  19. ^ Announcing the .NET Framework 4.7.2 | .NET Blog
  20. ^ Announcing the .NET Framework 4.8 | .NET Blog
  21. ^ Announcing Windows 11 Insider Preview Build 22504 | Windows Insider Blog
  22. ^ Windows 11のテキスト入力にゅうりょくにテーマ機能きのう絵文字えもじパネルも強化きょうか ~まずはプレビューばん投入とうにゅう - まどもり
  23. ^ Announcing .NET Framework 4.8.1 | .NET Blog

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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インストール方法ほうほう

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