1936年 ねん 、ラインメタル 社 しゃ との間 あいだ にFlaK40の開発 かいはつ 契約 けいやく が結 むす ばれた。これは開発 かいはつ 当初 とうしょ 40式 しき 機材 きざい の名 な が与 あた えられた。1937年 ねん に試作 しさく 型 がた が引 ひ き渡 わた され、初期 しょき の試験 しけん は完全 かんぜん な成功 せいこう を収 おさ めた。続 つづ いて限定 げんてい 的 てき な運用 うんよう 試験 しけん が行 おこな われたが、射撃 しゃげき 状態 じょうたい における砲 ほう の重量 じゅうりょう が12トンに達 たっ し、輸送 ゆそう 中 ちゅう は砲身 ほうしん を取 と り外 はず す必要 ひつよう のある点 てん が実用 じつよう 的 てき でないとされ、設計 せっけい 変更 へんこう が行 おこな われることになった。
結果 けっか 的 てき に砲 ほう に機動 きどう 力 りょく を持 も たせることは諦 あきら められ、コンクリート の地面 じめん にボルト止 ど めしての運用 うんよう を前提 ぜんてい に射撃 しゃげき プラットホームが簡略 かんりゃく 化 か された。システム全体 ぜんたい での重量 じゅうりょう は26.5トンに及 およ び、戦場 せんじょう での移動 いどう はほぼ不可能 ふかのう になったが、この砲 ほう が生産 せいさん に入 はい った1942年 ねん の時点 じてん で機動 きどう 力 りょく を持 も った口径 こうけい 105mm以上 いじょう の砲 ほう の生産 せいさん は禁 きん じられていたため大 おお きな問題 もんだい とはならなかった。生産 せいさん 数 すう については、1944年 ねん 7月 がつ 時点 じてん で使用 しよう 可能 かのう なFlaK40は450門 もん 程度 ていど で、これらはベルリン 、ハンブルク 、ウィーン といった大都市 だいとし を守 まも る高射 こうしゃ 砲塔 ほうとう などに配備 はいび された。列車 れっしゃ に設置 せっち されたものも200門 もん ほどあり、これらは限定 げんてい 的 てき ながら機動 きどう 力 りょく を得 え た。1945年 ねん 2月 がつ の報告 ほうこく 書 しょ では、牽引 けんいん 型 がた が4門 もん 、固定 こてい 陣地 じんち 型 がた が429門 もん 、貨車 かしゃ 搭載 とうさい 型 がた が212門 もん である。
12.8 cm FlaK 40 は、重量 じゅうりょう 27.9kgの砲弾 ほうだん を880m/sの初速 しょそく で発射 はっしゃ し、10,700mの高度 こうど まで到達 とうたつ させることができた。発射 はっしゃ 薬 やく は8.8cm砲 ほう の4倍 ばい の量 りょう を使用 しよう し、飛翔 ひしょう 時間 じかん の増加 ぞうか は三 さん 分 ぶん の一 いち に留 と められたため、高速 こうそく で飛行 ひこう する目標 もくひょう に狙 ねら いをつけるのも容易 ようい だった。毎 まい 分 ぶん 発射 はっしゃ 速度 そくど は10発 はつ から12発 はつ である。
生産 せいさん には10万 まん ライヒスマルク を要 よう した。
アメリカ陸軍 りくぐん 兵器 へいき 博物館 はくぶつかん に展示 てんじ されるFlaK40ツヴィリング。
側面 そくめん 図 ず によれば砲 ほう 口 こう から装填 そうてん 機 き までの全長 ぜんちょう は9,130mm、全高 ぜんこう 3,165mm(右上 みぎうえ 写真 しゃしん のFlaK 40/1牽引 けんいん 型 がた 、据 すえ 砲 ほう 、水平 すいへい 時 じ )である。FlaK 40/1が用 もち いる、砲撃 ほうげき の反動 はんどう を受 う け止 と める台座 だいざ (射撃 しゃげき プラットホーム)は全長 ぜんちょう 5,140mmで重量 じゅうりょう が約 やく 26tある。固定 こてい 陣地 じんち に据 すえ 砲 ほう した際 さい の重量 じゅうりょう は約 やく 13tだった。砲 ほう は砲 ほう 架 か 前部 ぜんぶ のギアボックスからの動力 どうりょく によって旋回 せんかい 俯仰 ふぎょう する。また人力 じんりき 旋回 せんかい ハンドルがついており人力 じんりき 作動 さどう も可能 かのう である。砲手 ほうしゅ は37式 しき 伝達 でんたつ 装置 そうち により、中央 ちゅうおう 管制 かんせい 装置 そうち から射撃 しゃげき 諸 しょ 元 もと を得 え て操 みさお 砲 ほう した。このため本 ほん 砲 ほう に直接 ちょくせつ 照準 しょうじゅん 装置 そうち は装備 そうび されていない。
砲 ほう は61口径 こうけい 、砲身 ほうしん 長 ちょう 7,490mm(薬 くすり 室 しつ 除 のぞ く)、半 はん 自動 じどう 水平 すいへい 鎖 くさり 栓 せん 式 しき で、砲身 ほうしん 上部 じょうぶ に復 ふく 座 ざ 機 き と砲身 ほうしん 下部 かぶ の揺 ゆら 架 か に駐 ちゅう 退 すさ 器 うつわ を備 そな え、砲身 ほうしん を挟 はさ んで2筒 とう の油圧 ゆあつ 式 しき 平衡 へいこう 機 き を備 そな える。さらに砲 ほう 後方 こうほう の左側 ひだりがわ に、自動 じどう 装填 そうてん 装置 そうち および信管 しんかん 調整 ちょうせい 装置 そうち を備 そな える。自動 じどう 装填 そうてん 装置 そうち は後世 こうせい の90式 しき 戦車 せんしゃ のような、弾 たま 庫 こ から砲弾 ほうだん を選択 せんたく し自動的 じどうてき に薬 くすり 室 しつ へ装填 そうてん するというものではなく、これは単 たん にトレーから薬 くすり 室 しつ へ砲弾 ほうだん を装填 そうてん し、砲手 ほうしゅ の作業 さぎょう を補助 ほじょ するものである。信管 しんかん 調整 ちょうせい 装置 そうち は、榴弾 りゅうだん の信管 しんかん 延期 えんき 秒 びょう 時 じ を自動的 じどうてき に調節 ちょうせつ するものである。またこの信管 しんかん 調節 ちょうせつ 装置 そうち の側面 そくめん に装填 そうてん 、信管 しんかん 調整 ちょうせい 、撃 げき 発 はつ の操作 そうさ ボタンがまとめて配置 はいち されていた。
砲 ほう は13名 めい で操作 そうさ する。砲 ほう 長 ちょう 、砲 ほう 右側 みぎがわ 前部 ぜんぶ に旋回 せんかい 担当 たんとう 砲手 ほうしゅ 、砲 ほう 右側 みぎがわ 後部 こうぶ に俯仰 ふぎょう 担当 たんとう 砲手 ほうしゅ 、砲 ほう 左側 ひだりがわ に信管 しんかん 調整 ちょうせい 手 しゅ 、砲 ほう 左側 ひだりがわ 後部 こうぶ に装填 そうてん 手 しゅ と装填 そうてん 助手 じょしゅ 、ほか7名 めい が弾薬 だんやく 運搬 うんぱん 手 しゅ である。
FlaK 40/2を砲手 ほうしゅ が操 みさお 砲 ほう 中 ちゅう 。砲 ほう 左側 ひだりがわ 上部 じょうぶ の2名 めい は装填 そうてん 手 しゅ 。彼 かれ らの前 まえ に信管 しんかん 調整 ちょうせい 装置 そうち と自動 じどう 装填 そうてん 装置 そうち がある
牽引 けんいん は一応 いちおう 可能 かのう であった。車 くるま 重 じゅう 4.57tの220型 がた 特殊 とくしゅ トレーラーに搭載 とうさい できる牽引 けんいん タイプには、FlaK 40/1という呼称 こしょう がつけられた。これは4輪 りん のトレーラーを砲 ほう の台座 だいざ (射撃 しゃげき プラットホーム)の前後 ぜんご に1輌 りょう ずつ取 と り付 つ けたものである。全長 ぜんちょう は15mにもなった。陣地 じんち 固定 こてい 式 しき の砲 ほう を輸送 ゆそう するにはまず砲身 ほうしん と砲 ほう 架 か に分解 ぶんかい し、砲身 ほうしん を40型 がた 砲身 ほうしん 車 しゃ 、砲 ほう 架 か を203型 がた 特殊 とくしゅ トレーラーで輸送 ゆそう した。この牽引 けんいん タイプには、FlaK 40/2という呼称 こしょう がつけられた。
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Hogg, Ian V. German Artillery of World War Two . 2nd corrected edition. Mechanicsville, PA: Stackpole Books, 1997 ISBN 1-85367-480-X
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後藤 ごとう 仁 ひとし 「ドイツ軍 ぐん 高射 こうしゃ 砲 ほう (4)」『ソ連 それん 軍 ぐん 中 ちゅう 戦車 せんしゃ T-34(3)』グランドパワー12月 がつ 号 ごう 、ガリレオ出版 しゅっぱん 、2004年 ねん 。