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Amiga 1200 - Wikipedia

Amiga 1200(アミーガセンニヒャク)は1992ねんコモドールから発売はつばいされたパーソナルコンピュータである。

マウス・フロッピーディスクドライブきAmiga 1200

AmigaDOS3.0とばれるOSを採用さいようしている。また、デスクトップ環境かんきょうはWorkbench3.0とばれるものである。CPUにモトローラ68EC020を採用さいようした32ビットマシンである。

ハードウェア

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Amiga 1200にはAmiga 4000まったおなじカスタムチップセットであるAGA(Advanced Graphic Architecture)が搭載とうさいされている。これが当時とうじすで時代遅じだいおくれのかんがあるモトローラ68EC020を補助ほじょし、040搭載とうさいMacintoshとほぼ遜色そんしょくのない操作そうさかんあたえている。

なお、AGAの3つのカスタムチップ(Alice、Lisa、Paula)のなか音声おんせい関係かんけいつかさどるPaulaだけは古来こらいからのOCS、ECS搭載とうさいのPaulaとまったどうぶつである。コモドールしゃはCD-ROM事業じぎょう展開てんかい計画けいかくしていて、半導体はんどうたいおとあやつこと限界げんかいかんじていたことと、もうひとつはDSP隆盛りゅうせいになると予測よそくしていたようで、デフォルトでの音声おんせい関係かんけいのアップグレードはえてしなかった。ただし、Amiga 1200専用せんようのCD-ROM、CD1200はコモドール倒産とうさんにより結局けっきょくることはかった。

本体ほんたいAmiga 500ゆずりのオールインワンタイプで、Amiga 500よりさらにスリムされている。拡張かくちょうようスロットは本体ほんたい下部かぶにあり、また、本体ほんたい左側ひだりがわJEIDA4.1 / PCMCIA2.0スロットも用意よういされた。また、Amiga 500とちがい、本体ほんたいないハードディスク搭載とうさい可能かのうで、当時とうじとしては若干じゃっかん割高わりだかな2.5inchIDEドライヴをせること出来できる。このあたり当時とうじ出荷しゅっかされだしたラップトップかたのパソコンようパーツの流用りゅうようで、これにより本体ほんたいデザインのスリムはかっている。

本体ほんたい右側みぎがわにある3.5インチがたフロッピードライヴAMIGA 1000以来いらいISO規格きかくの2DDを独自どくじ拡張かくちょうした800KBフォーマットであり、IBMスタイルの720KBフォーマットをきする互換ごかんせいはAMIGAがわだけで確保かくほされた。当時とうじすでにデファクトスタンダードであった2HDフロッピーもその(またAMIGA独自どくじ規格きかく拡張かくちょうされたうえで)採用さいようされたがデフォルトでは搭載とうさいされていない。

デフォルトの搭載とうさいRAMは2Mbである。これはChip RAMとばれており、当時とうじのパソコンのRAM標準ひょうじゅん搭載とうさいりょうとしてもけっしておおいものではない。なお、デフォルトではFast RAMとばれるRAMを8Mbまで追加ついかすることが可能かのうであった。この場合ばあい本体ほんたい搭載とうさいのChip RAMはAGA専用せんようとなり、CPUは追加ついかされたFast RAMにアクセスし、使用しようメモリ領域りょういきがかちわないような設計せっけいされている。

当時とうじのほとんどのパーソナルコンピューターとおなじくシリアルポート、パラレルポート、ジョイスティックポート、外部がいぶフロッピードライヴポートなどをそなえていた。たとえばシリアルポートは汎用はんようのPCようモデムをつなぐことができ、パラレルポートにはドライバの用意よういされたいくつかの汎用はんようプリンターを接続せつぞくでき、ジョイスティックポートには純正じゅんせい以外いがいにSEGAメガドライブのパッドが転用てんよう可能かのうで、外部がいぶフロッピーにはIBM-PCとの互換ごかんせいのある5インチドライブさえ用意よういされていたが、ANSIやISOなどの標準ひょうじゅん団体だんたい制定せいていする互換ごかんせい厳密げんみつ適用てきようされていたとはえない。

なお、故障こしょうりつAmiga 4000よりひく優秀ゆうしゅうなハードウェア、とのひょうもある。

問題もんだいてん

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Amiga 1200はコモドールしゃのヒット商品しょうひんAmiga 500える商品しょうひん、として発売はつばいされた。1987ねん発表はっぴょうのAmiga 500はその機能きのう価格かかくでホビイストやパソコン初心者しょしんしゃ絶大ぜつだい支持しじけたが、発表はっぴょうから3ねんほどったころにはWindowsはたMacintosh画像がぞう処理しょり能力のうりょく飛躍ひやくてき上昇じょうしょうし、もはやアドバンテージをたもてるほどとはかなくなった。事実じじつ、エントリーレベルのモデルとして1990ねんくらいまではAmiga 500は知名度ちめいどたかかったが、1990ねんさかいとしてアメリカではそのくことがほとんくなってしまう。結果けっかとして、当時とうじ有名ゆうめいであったワープロソフトWordPerfectひとし結局けっきょくAmiga市場いちばから撤退てったいしてしまう。

そこで、コモドールしゃはAmiga 1200をAmiga 500のようなホビイストけのゲーム用途ようと製品せいひんとして企画きかく発表はっぴょうするが、事態じたいはあまり好転こうてんしなかった。

だいいちにその時点じてんではAGAの機能きのうをフルに使つかったゲームがまるっきりそろわなかったことげられる。基本きほんてきには旧来きゅうらいのAmiga 500ベースのゲームがおおく、Amiga 1200の性能せいのうをフルに活用かつようしたゲームはほとんど製作せいさくされなかった。当時とうじすでに256しょく発色はっしょく任天堂にんてんどうの16bitゲームSuper NESが200ドル以下いか発表はっぴょうされていたこともあり、比較ひかくするとAmiga 1200専用せんようゲーム、とうのは見劣みおとりのするものであった。

だいに、アメリカ国内こくないのAmigaりのソフトハウスはほぼ全滅ぜんめつ状態じょうたいであった。Amigaとくにヨーロッパで人気にんきがあったため、アメリカ国内こくないでのマーケティングでも欧州おうしゅうさんのゲームにたよらなければならなかったことがある。しかしながら、とくにイギリスのゲームは90年代ねんだいにまだ「フロッピーブート」が主流しゅりゅうで、まったくOSを無視むししたものであった。これはすでにOS経由けいゆでゲームをしたり仕事しごとをしたり、とったことたりまえになっていたアメリカじんからて、はなはだ「原始げんしてき」な「時代遅じだいおくれのシステム」にうつることとなる。ライバルのWindowsMacintoshうえでのフロッピーブートのスタイルは90ねん前後ぜんこうにはほぼ絶滅ぜつめつしていたので、フロッピーブートスタイルも併用へいようしているAmiga 1200はマイナス評価ひょうかとならざるをなかった。

くわえて、アーキテクチャーが一新いっしんしたことにより、過去かこのソフト資産しさんとのコンパティビリティもりづらくなっている、とうのもAmiga 500からAmiga 1200へのえを阻害そがいした要因よういんである。

結局けっきょく当初とうしょ目論見もくろみことなり、原理げんりてきにはAmiga 500の部品ぶひんすう削減さくげんした、より安価あんかAmiga 600登場とうじょうあいまって、エントリーレベルのモデルではなく、当時とうじのアメリカけのコモドール製品せいひんのマーケティング戦略せんりゃくとしてはミッドレンジけの製品せいひんとして路線ろせん変更へんこうされた(ただし、依然いぜんとイギリスではAmiga 1200とすうほんのゲームをどうこりした「ゲームパック」を販売はんばいパッケージの基本きほんとしていた)。

ライバル

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  • ATARI Falcon - ヨーロッパ市場いちばでのライバル。ヨーロッパ市場いちばDTMユースにつよかったATARI 520STでの経験けいけんかし、より音楽おんがく関係かんけいとくしたような設計せっけいされていて、MC68030搭載とうさいDSP搭載とうさい、MIDI端子たんし搭載とうさい、と機械きかい性能せいのうてきにはAmiga 1200より上回うわまわっていた部分ぶぶんがある。価格かかくもAmiga 1200より上回うわまわっていた。
  • 任天堂にんてんどう Super NES(スーパーファミコン海外かいがいばん)
  • SEGA GENESIS(メガドライブ海外かいがいばん)