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Free-to-play - Wikipedia

Free-to-play

コンテンツの重要じゅうよう部分ぶぶんへのアクセスを無料むりょうでプレイヤーに提供ていきょうするビデオゲーム

Free-to-play(フリー・トゥ・プレイ、りゃくF2PまたはFtP)は、コンテンツの重要じゅうよう部分ぶぶんへのアクセスを無料むりょうでプレイヤーに提供ていきょうするコンピュータゲームす。F2Pゲームは数種類すうしゅるい存在そんざいするが、もっと一般いっぱんてきなのはフリーミアムソフトウェアモデルをベースとしたものであり、したがってF2Pゲームは完全かんぜん無料むりょうではないことがおおい。フリーミアムゲームではユーザーはゲームのぜん機能きのうにアクセスすることができるが、追加ついかコンテンツにアクセスするためにはマイクロトランザクション(アイテム課金かきん)を支払しはらわなければならない。F2Pははじめてサービスを利用りようするまえ支払しはらいが必要ひつような「Pay to play英語えいごばん」とは対照たいしょうてきである。日本にっぽんでは「基本きほんプレイ無料むりょう」または「基本きほん無料むりょう」が一般いっぱんてきである。

最初さいしょほんモデルが普及ふきゅうしたのはカジュアルゲーマーけの初期しょきだい規模きぼマルチプレイヤーオンラインゲーム(MMO)においてであり、そのビデオゲームの海賊版かいぞくばんたかシステム要件ようけん対処たいしょするために大手おおてゲームパブリッシャーがリリースするゲームとうでの幅広はばひろ採用さいようられるようになった。前払まえばらいがなければパブリッシャーはゲームないアイテム課金かきんするかゲームない広告こうこくをゲームに設置せっちすることがある。

F2Pのゲームにはいくつかの種類しゅるいがある。

シェアウェア
pay to playゲームの完全かんぜんばんライセンスをユーザーに購入こうにゅうしてもらうことを意図いとして用意よういされた試験しけんばんソフトウェア。体験たいけんばんというでもられており、シェアウェアはしばしば完全かんぜんばんのゲームにくらべて機能きのういちじるしく制限せいげんされたものを無料むりょうユーザーに提供ていきょうする。
フリーミアムゲーム
『Star Wars: The Old Republic』や『エーペックスレジェンズ』『フォートナイト バトルロイヤル』および大半たいはんのMOBAゲームは無料むりょう製品せいひんの「完全かんぜんばん」を提供ていきょうする一方いっぽうで、ユーザーはプレミアム機能きのう利用りようしたり部分ぶぶんてき服装ふくそうなどの仮想かそうアイテムを入手にゅうしゅしたりするためにマイクロペイメント支払しはらうことになる[1][2][3][4]

ゲームメカニズム

編集へんしゅう

ゲームないアイテムは純粋じゅんすい容姿ようしえることができるものや、プレイヤーのパワーを強化きょうかするもの、進行しんこうスピードを加速かそくさせるものなど多様たようなアイテムがある。これらのゲームのデベロッパーがもちいる共通きょうつうのテクニックは購入こうにゅうアイテムに期限きげんもうけることであり、期限切きげんぎにユーザーがアイテムをつづ利用りようするにはさい購入こうにゅうする必要ひつようがある。共通きょうつうしたメカニズムは2種類しゅるいのゲームない通貨つうか搭載とうさいである。ひとつは通常つうじょうのゲームプレイで獲得かくとくでき、もうひとつは現実げんじつ世界せかいかね購入こうにゅうすることが可能かのうである。だいに、時々ときどき少量しょうりょうの「有償ゆうしょう通貨つうか特定とくてい(最初さいしょにゲームをはじめたときやクエスト完了かんりょう、ゲームを友人ゆうじん紹介しょうかいしたときなど)に無料むりょうでプレイヤーにあたえられる。おおくのブラウザゲームはプレイヤーが行動こうどうこすと枯渇こかつしていく「エネルギーバー」を搭載とうさいしている。これらのゲームはその、バーをたすためのコーヒーやスナックなどのアイテムを販売はんばいする[5]

F2Pゲームはインストールとプレイは無料むりょうであるが、プレイヤーはゲームをプレイするようになればアイテムやマップ、拡張かくちょうカスタマイズオプションなどのコンテンツを購入こうにゅうできるようになる[6]Id Softwareの『Quake Live』[7] などの一部いちぶゲームではまたF2Pのゲームの収入しゅうにゅうげんとしてゲームない広告こうこく利用りようしている。購入こうにゅうようのゲームないアイテムの導入どうにゅうくわえて、エレクトロニック・アーツ(EA)はゲームない広告こうこく同社どうしゃのゲームにんだ。2007ねん8がつ、EAはMassive incorporatedとの契約けいやく締結ていけつし、MassiveしゃがEAゲームないでリアルタイムにゲームない広告こうこく更新こうしん変更へんこうできるようになった[8]独立どくりつゲーム開発かいはつしゃエドモンド・マクミラン収益しゅうえき大半たいはんはゲームのイントロダクションとゲームのタイトル画面がめん広告こうこく設置せっちしたことでスポンサーからたものであると主張しゅちょうした。

オンラインゲームにおけるF2Pのビジネスモデルは韓国かんこくネクソンによって開発かいはつされた[9][10]。F2Pをもちいた最初さいしょのゲームはリー・スンチャン(Lee Seugchan)が開発かいはつしネクソンが1999ねん10がつにリリースした『QuizQuiz』であり、スンチャンはのちに『メイプルストーリー』を制作せいさくした[11]

F2Pのモデルは1990年代ねんだい後半こうはんおよび2000年代ねんだい初期しょきの『Furcadia』、『ネオペット』、『RuneScape』、メイプルストーリーなどのおおきな成功せいこうおさめた子供こども・カジュアルゲーマーけのMMOゲームのシリーズ[12][13] およAchaea, Dreams of Divine Landsなどのテキストベースのダンジョンが由来ゆらいである[14]革新かくしんてき作品さくひんすことでもられ、小規模しょうきぼ独立どくりつ開発かいはつしゃもまたF2Pゲームをリリースしつづけている。インターネットはF2Pモデルの使用しよう増加ぞうかおも影響えいきょうとして引用いんようされており、とくによりだい規模きぼなゲーム企業きぎょうおよ批評ひひょうつづけるいつでもどこでも利用りよう可能かのう無料むりょうコンテンツの需要じゅよう指摘してきした。

F2Pのゲームは韓国かんこく中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくなどの国々くにぐにとく流行りゅうこうした[6][15]日本にっぽんでも『パズル&ドラゴンズ』『艦隊かんたいこれくしょん -かんこれ-』『アイドルマスター シンデレラガールズ』などのマイクロトランザクションかたのF2Pのモバイルゲームブラウザゲーム大人気おとなげとなった[16]とくに、日経新聞にっけいしんぶんは『シンデレラガールズ』はマイクロトランザクションで毎月まいつき10おくえん以上いじょう収益しゅうえきがあるとほうじた[17]。EAは韓国かんこくでリリースした『FIFA Online』において同社どうしゃ作品さくひんはじめてF2Pのコンセプトを採用さいようした[8]

2000年代ねんだい後半こうはんにはおおくのMMOゲームがサブスクリプションからF2Pモデルへと移行いこう[18] そのなかには『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』『Age of Conan: Hyborian Adventures』『ダンジョンズ&ドラゴンズ オンライン[19] および『Champions Online』などのサブスクリプションがたのゲームもふくまれていた[6]。このサブスクリプションがたのモデルからF2Pモデルへの移行いこう一部いちぶではかなり恩恵おんけいがあると証明しょうめいされている。『Star Wars: The Old Republic』はサブスクリプションがたからF2Pへと移行いこうしたゲームの好例こうれいである。2010ねん9がつ10日とおか時点じてんでTurbineはロード・オブ・ザ・リングス オンラインへキャッシュショップオプションとともにF2Pを導入どうにゅうしたことで利益りえきが3ばいになった[20] 。ソニーオンラインエンターテインメントの『エバークエスト』のサブスクリプションがたからF2Pとサブスクリプションのハイブリッドがたへの移行いこう、アイテム売上うりあげが125%、ユニークログインが150%上昇じょうしょうし、アカウント登録とうろくすうも3ばい以上いじょう増加ぞうかした[21]

F2PのMMOが主流しゅりゅうになっていくうごきものジャンルにおいても一致いっちしていた。ほんモデルはだい規模きぼなデベロッパーとさらなるジャンルにおいても採用さいようされ、『Battlefield Heroes』[8]、『Free Realms』『Quake Live』および『Team Fortress 2[7] などのゲームが2000年代ねんだい後半こうはん登場とうじょうした。しかしながらその実験じっけんすべてのジャンルで成功せいこうはしなかった。『エイジ オブ エンパイア』や『コマンド&コンカー』などの従来じゅうらいリアルタイムストラテジーのフランチャイズはりょうさくともF2Pの作品さくひんこころみた。『Age of Empires Online』はプレイヤーそうすくなく収益しゅうえき停滞ていたいしていたなか閉鎖へいさされ[22]、『Command & Conquer: Generals 2』はプレイヤーからのネガティブな反応はんのう原因げんいんでアルファばん閉鎖へいさされた[23]

2011ねんにはAppleのApp Storeのトップ100ゲームのなかで、F2Pゲームの収益しゅうえき有料ゆうりょうゲームの収益しゅうえき上回うわまわった[24]。これらのゲームのゲームないアイテムにかね使つかひとかずはゲームのしつとメカニズムによって0.5%〜6%とはばがある。これはだい多数たすう人々ひとびとはゲームにかねついやさないということを意味いみするが、ゲームが無料むりょう提供ていきょうされているという事実じじつからかねついやす人数にんずうはかなりのかずたっする可能かのうせいがあることも意味いみしていた[24]実際じっさいにはモバイル広告こうこく代理だいりてん企業きぎょうSWRVはプレイヤーの1.5%のみがゲームないアイテムを購入こうにゅうしており、そのようなゲームの収益しゅうえきの50%はプレイヤーの10%からきていることがおおいとべた[25]。それにもかかわらず、ワシントン・ポストスーパーセル(『クラッシュ・オブ・クラン』)とMachine Zone(『Game of War: Fire Age』)の2つのゲームのデベロッパーは2015ねんのスーパーボウル大物おおもの有名人ゆうめいじん(それぞれリーアム・ニーソンケイト・アプトン)を起用きようしたスポットCMをながすほどの余裕よゆうがあったと指摘してきした[26][27]後者こうしゃのGame of Warは実際じっさいにはアプトンが出演しゅつえんするやく4000まんドル規模きぼのキャンペーンの一環いっかんであった。

2012ねん時点じてんで、『League of Legends』や『Heroes of the Storm』『Smite』『Dota 2』などのF2PのMOBAゲームはもっと人気にんきのあるPCゲームとなった[28] 。ジャンルの成功せいこうによりおおくのビデオゲームのパブリッシャーがF2PのMOBAモデルをコピーするきっかけになった[29][30]

2015ねんあいだに、Slice Intelligenceはモバイルゲームの製品せいひん購入こうにゅうした人々ひとびと追跡ついせき調査ちょうさし、それらのプレイヤーはF2Pのゲームに平均へいきん87ドルをついやしていた[31]。2015ねんのプレイヤーたりでもっとたか支出ししゅつがあったのは『Game of War: Fire Age』で、プレイヤーは製品せいひん購入こうにゅう平均へいきん550ドルをついやしていた。

従来じゅうらいモデルとの比較ひかく

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F2Pモデルはゲームの成功せいこう販売はんばい本数ほんすう販売はんばい単価たんかざんはかっていた従来じゅうらいモデルからの移行いこうとして表現ひょうげんされる一方いっぽうで、F2Pではさい重要じゅうよう要素ようそはゲームを継続けいぞくてき運営うんえいできるプレイヤー人数にんずうであり、そのつぎにゲームのプレイヤーにどの程度ていど魅力みりょくてき支出ししゅつ機会きかい提供ていきょうするかが重要じゅうようになってくる。ゲームない購入こうにゅうふく無料むりょうゲームでは、2つのとく重要じゅうようこときる。だいいちには費用ひようがかからないためよりおおくの人々ひとびとがゲームをためしてみるようになることであり、だいにプレイヤーのゲームへの興味きょうみこのみにおうじてことなる金額きんがく使つかうことができるため収益しゅうえき従来じゅうらいのゲームより上回うわまわるということである。だい多数たすうのプレイヤーは無料むりょうでプレイしていて、かねはらっているプレイヤーはほとんどいないとおもわれ、そのような極少きょくしょうすうのプレイヤー(「クジラ」)が収益しゅうえきだい部分ぶぶん支払しはらっている。あるレポートでは収益しゅうえき最大さいだい50%は0.15%(1まんにんちゅう15にん)のプレイヤー(「シロナガスクジラ」)からのものだと指摘してきされている[32][33]極少きょくしょうすうのプレイヤーがかれらがたのしむゲームになんまんドルもついやしているという蓋然性がいぜんせいひくくはない[24]

とくにPCでは海賊版かいぞくばんゲームとたかいシステム要件ようけんの2つの問題もんだい存在そんざいしていた。F2Pのモデルは比較的ひかくてきひくいシステム要件ようけん無料むりょう提供ていきょうすることで両方りょうほう問題もんだい解決かいけつしようとこころみ、その結果けっか広告こうこく追加ついかコンテンツやのプレイヤーより有利ゆうりになれるマイクロペイメントによる資金しきん供給きょうきゅう非常ひじょう利用りようしやすい体験たいけん提供ていきょうした[7]

F2Pはpay to playモデルよりもあたらしく、ゲーム業界ぎょうかい自社じしゃのゲームの収益しゅうえき最大さいだいする最適さいてき方法ほうほう模索もさくしていた。ゲーマーのあいだでは、プレイヤーが入手にゅうしゅしたい新規しんきコンテンツの大半たいはんかねはらうことを要求ようきゅうされるF2Pにくらべて、なにられるかを正確せいかくっているため定価ていかでゲームを購入こうにゅうすることはいまだに本質ほんしつてき満足まんぞくするものという事実じじつげられている。「Free-to-Play」の用語ようご自体じたいはネガティブな意味いみつものとして表現ひょうげんされており、あるゲームデベロッパーは「わたしたち希望きぼうは…『無料むりょう』という言葉ことばがすぐに『あさい』『きたない』という言葉ことばむすびつかなくなることだ」とかたりこのことを指摘してきした。しかし、べつ人物じんぶつとくにゲームパブリッシャーにより提示ていじされた基準きじゅんしたがったゲームであることがもとめられる家庭かていようゲームの開発かいはつくらべて、フリーウェアゲームの開発かいはつはデベロッパーに創造そうぞうてき自由じゆうもっとおおあたえていると指摘してきしている[7]おおくの種類しゅるい収益しゅうえき実験じっけんされており、たとえば、子供こどもやカジュアルゲーマけゲーム『Free Realms』で、ソニーはロード画面がめんでの広告こうこくベスト・バイなどの企業きぎょうがスポンサーとなっている無料むりょう仮想かそうアイテム、追加ついかコンテンツをアンロックするためのサブスクリプションオプション、トレーディングカードゲーム、コミックほん、キャラクターカスタマイズオプションをふくむマイクロペイメントアイテムで製品せいひんから収益しゅうえきげた[7]

ゲームによっては、特別とくべつアイテムまたはダウンロードコンテンツ、クールダウンタイマーのスキップにたいしてかね支払しはらうプレイヤーは、そのようなアイテムを入手にゅうしゅできない無料むりょうプレイヤーより優位ゆういせいることができる。一般いっぱんてきには、FIFAのようなゲームでしめされているように、方法ほうほうではられない無料むりょうプレイヤーにたいしてのゲームプレイじょう優位ゆういせいをプレイヤーがられる場合ばあい、そのようなゲームは批評ひひょうなどから「Pay to win(ペイ・トゥ・ウィン)」(支払しはらってつ、P2W)とばれている。市場いちば調査ちょうさによると、中国ちゅうごくでは欧米おうべい諸国しょこくくらべてP2Wの仕組しくみはプレイヤーにれられているとかんがえられており、中国ちゅうごくのプレイヤーはゲームカフェ料金りょうきんなどゲームに関連かんれんする経常けいじょうてきなコストにしたしんでいるためかとかんがえられている。

P2Wをける一般いっぱんてき提案ていあん支払しはらいはゲームプレイに影響えいきょうあたえずにゲーム体験たいけんひろげることのみにもちいられるべきというものである[34] 。たとえば『Dota 2』、『League of Legends』(LoL)および『メイプルストーリー』などのゲームは化粧けしょう(スキン)アイテムの購入こうにゅうだけできるようになっており、「無料むりょうプレイヤー」がゲームにかねついやしたプレイヤーとゲームプレイでがつかないことを意味いみする。無料むりょうばん比較ひかくして制限せいげんかんじさせずにゲームせいたかめる追加ついかコンテンツにかね使つかうことをプレイヤーに奨励しょうれいするゲームのバランスをつけることを提案ていあんしている[35]。この理論りろんはアイテムにかねはらわないプレイヤーがくちコミマーケティングによって製品せいひん認知にんちたかめ、それが最終さいしゅうてきには間接かんせつてきにゲームに利益りえきをもたらすというものである。

めずらしいれいとして、『World of Tanks』(WoT)ではサービス開始かいし当初とうしょかねはらったプレイヤーがかね使つかわないプレイヤーよりも有利ゆうりになるP2Wを採用さいようしていたが、欧州おうしゅうのユーザーのニーズにわせて有利ゆうりになる砲弾ほうだん消耗しょうもうひんをリアルマネーを使つかわなくても購入こうにゅうできるように変更へんこうされ、前述ぜんじゅつのDota 2やLoLのように課金かきん有無うむがゲームプレイに影響えいきょうしない「Free to Win」を標榜ひょうぼうしていた[36]。この時点じてんでも課金かきんキャラクターや課金かきん武器ぶき相当そうとうする課金かきん車両しゃりょうといった要素ようそや、100%のクルーの訓練くんれんレベル、プレミアムアカウント、経験けいけん無料むりょう経験けいけん変換へんかんするなどの勝率しょうりつとゲームプレイに影響えいきょうあたえる機能きのう依然いぜんとしてかね支払しはらうユーザーのみが利用りよう可能かのうであったが[37][38]公式こうしきeスポーツ世界せかい大会たいかい開催かいさいするなどある程度ていど公平こうへいてきなゲームプレイを推進すいしんしていた[39]。しかし、2017ねん公式こうしきのeスポーツ大会たいかい崩壊ほうかいして開発かいはつしゃわって[40]以降いこう公平こうへいせい宣伝せんでんはされておらず、強力きょうりょく課金かきん車両しゃりょう次々つぎつぎ実装じっそうするP2Wにもどっていった。

シングルプレイヤーゲームにおいては、無料むりょうゲームがつねにプレイヤーに追加ついかコンテンツの購入こうにゅう要求ようきゅうする傾向けいこうがあることが懸念けねんされ、これはネイグウェアおよトライアルウェアがユーザーに「アップグレード」を頻繁ひんぱん要求ようきゅうするのとている。ゲームをつづけるか復活ふっかつするために支払しはらいをもとめられるのは、プレイヤーを苛立いらだたせたりゲーム体験たいけん阻害そがいしたりする[7]。マーク・D・グリフィスなどの一部いちぶ心理しんり学者がくしゃはフリーミアムのゲームのメカニズムは搾取さくしゅてきであると批判ひはんし、ギャンブル依存いぞんしょう直接的ちょくせつてき類似るいじがあると指摘してきした[41]

子供こどもによる購入こうにゅう

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さらに、F2Pゲームないいたるところに存在そんざいししばしば侵入しんにゅうてき使用しようされるマイクロトランザクションは時々ときどき子供こどもたち不注意ふちゅういまたは故意こいによる仮想かそうグッズの大量たいりょう購入こうにゅうこすことで、支払しはらい金額きんがく高額こうがくになることがある。2013ねん2がつには、Eurogamerはイギリスの家族かぞく息子むすこがF2Pゲーム『Zombies vs. Ninjas』をプレイちゅう多額たがくのマイクロトランザクションを支払しはらったのち、Appleが家族かぞくに1700.41ポンドを返金へんきんすることで合意ごういしたとほうじた[42]

概観がいかん

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現行げんこうモデルへのF2Pの破壊はかいてき影響えいきょう指摘してきしているIGN編集へんしゅうしゃのCharles Onyettは「高価こうかいちかいかぎりの購入こうにゅう絶滅ぜつめつ危機きき直面ちょくめんしている」とかたった。かれ大半たいはんのゲームにおけるいちかぎりの料金りょうきん支払しはら現行げんこう手法しゅほうはいずれ完全かんぜんるだろうとかんがえている[6]。BioWareのGreg Zeschukは、F2Pがゲームの支配しはいてき価格かかくプランになる蓋然性がいぜんせいたかいが、F2Pがサブスクリプションがたのゲームに完全かんぜんってわる蓋然性がいぜんせいはとてもひくいとかんがえていた[15]。エレクトロニク・アーツなどのデベロッパーはフリーミアムの成功せいこう指摘してきし、マイクロトランザクションは必然ひつぜんてきすべてのゲームの一部分いちぶぶんとなるだろうとかたった[43]一部いちぶのデベロッパーのこのモデルでの成功せいこうみとめる一方いっぽうで、任天堂にんてんどうなどの企業きぎょうはF2Pに懐疑かいぎてきであり、ゲーム開発かいはつ販売はんばい従来じゅうらいモデルに固執こしつすることをこのんでいた[44]。2015ねん2がつ、AppleはApple Storeでフリーミアムの人気にんきソフトウェアを「Pay Once & Play」としてはじめ、それらを「アプリない購入こうにゅうがないすばらしいゲーム…なんあいだ途切とぎれることなくたのしめる完全かんぜん体験たいけん」と表現ひょうげんした[45][46]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ Tack, Daniel (October 12, 2013). “The Subscrition Transition: MMORPGs and Free-To-Play”. Forbes magazine. October 12, 2013閲覧えつらん
  2. ^ Lejacq, Yannick (December 13, 2012). “Freemium Games Make Up 80% Of $10B Mobile App Market In 2012: Flurry Report”. The International Business Times. December 17, 2012閲覧えつらん
  3. ^ Gill, Bobby (December 14, 2012). “‘Freemium’ Games Pave the Way to Riches for App Developers”. December 17, 2012閲覧えつらん
  4. ^ LeJacq, Yannick (September 15, 2012). “Something For Nothing: How The Videogame Industry Is Adapting To A 'Freemium' World”. The International Business Times. December 17, 2012閲覧えつらん
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  6. ^ a b c d Onyett, Charles (August 2, 2011). “Death of the Disc-Based Game”. IGN. August 5, 2011閲覧えつらん
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  9. ^ Kong, Lily; O'Connor, Justin (英語えいご). Creative Economies, Creative Cities: Asian-European Perspectives. Springer Science & Business Media. p. 38. ISBN 9781402099496. https://books.google.com/books?id=At99-lcuuJYC&pg=PA38#v=onepage&q&f=false 5 April 2017閲覧えつらん 
  10. ^ Wolf, Mark J. P.; Iwatani, Toru (英語えいご). Video Games Around the World. MIT Press. p. 512. ISBN 9780262328494. https://books.google.com/books?id=Gen3CAAAQBAJ&pg=PA512#v=onepage&q&f=false 5 April 2017閲覧えつらん 
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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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