(Translated by https://www.hiragana.jp/)
MP3 - Wikipedia

MP3(エムピースリー、えい: MPEG-1 Audio Layer-3)は、音響おんきょうデータを圧縮あっしゅくする技術ぎじゅつの1つであり、それからつくられる音声おんせいファイルフォーマットでもある。ファイルの拡張子かくちょうしは「.mp3」である。

MP3
拡張子かくちょうし.mp3
MIMEタイプ
  • audio/mpeg
  • audio/MPA
  • audio/mpa-robust
マジック
ナンバー
FF FA もしくは FF FB(16進数しんすう
開発かいはつしゃフラウンホーファー研究けんきゅう機構きこう
初版しょはん1993ねん (31ねんまえ) (1993)
種別しゅべつ音声おんせいファイルフォーマット
包含ほうがんさきほとんどの音声おんせい動画どうがコンテナ
拡張かくちょう
国際こくさい標準ひょうじゅん
オープン
フォーマット
Yes

概要がいよう

編集へんしゅう

ほんフォーマットでは、1411.2 kbps収録しゅうろくされている音楽おんがくCD規格きかくPCMなどを、後述こうじゅつする範囲はんいない任意にんいビットレートサンプリング周波数しゅうはすうひとし設定せっていし、圧縮あっしゅくすることができる。

狭義きょうぎのMP3は、ビデオ圧縮あっしゅく規格きかくであるMPEG-1のオーディオ規格きかくとして開発かいはつされた。可逆かぎゃく圧縮あっしゅくであり、それ以前いぜん規格きかくであるMP1およびMP2を改良かいりょうしたものにあたる。当初とうしょは「MPEG-1 Audio Layer-3」の略称りゃくしょうだったが、のちに互換ごかんせいつ「MPEG-2 AudioBC (MPEG-2 Audio Layer-3)」がくわわったので、わせて「MPEG-1/2 Audio Layer-3」とすることもある。さらに、非公式ひこうしき規格きかくの「MPEG-2.5 Audio Layer-3」をふく場合ばあいもある。なお、MPEG-1 Audio Layer-3の仕様しようISO 11172-3 (JIS X 4323、ただし2011ねん1がつ20日はつか廃止はいし) で規格きかくされている。規格きかくしょ有料ゆうりょうであり、それゆえインターネットじょうでは詳細しょうさい仕様しよう公開こうかいされていない。

MP1 (MPEG-1 Audio Layer-1)MP2 (MPEG-1 Audio Layer-2)前身ぜんしん規格きかくでありMP3との互換ごかんせいはない。

また、MP3とMP4名称めいしょう類似るいじしていることからMP4が同類どうるいのAudio Layer-4と誤解ごかいされるケースが見受みうけられるが、MP4はあくまでMPEG-4関連かんれん規格きかくであり、直接ちょくせつ関連かんれんせいはない規格きかくである。またぎゃくにMP3がMPEG-3の略称りゃくしょうであるとされるケースもあるが、MPEG-3は策定さくてい段階だんかいMPEG-2規格きかく吸収きゅうしゅうされているため存在そんざいせず、これも同様どうよう誤解ごかいである。

「MP3」というかたりは「データ圧縮あっしゅく規格きかくやそれにもとづいて作成さくせいされたファイルのフォーマット」をすが、店頭てんとう広告こうこくで「MP3がやすい」などの表現ひょうげん使つかわれるために、MP3が携帯けいたいがたデジタルオーディオプレーヤーそのものであると誤認ごにんされることもある。

特徴とくちょう歴史れきし

編集へんしゅう

MP3圧縮あっしゅくアルゴリズム1991ねん12月ドイツフラウンホーファーIIS(集積しゅうせき回路かいろ研究所けんきゅうじょ)で発明はつめいされた。

これは1970年代ねんだい後半こうはんフラウンホーファーの「電話でんわ回線かいせん音楽おんがく信号しんごう送信そうしんする」というアイデアを実現じつげんさせたものである。

1995ねんフラウンホーファーはMPEGレイヤー3のファイル拡張子かくちょうしを「.mp3」と命名めいめい[1]その特許とっきょけん収入しゅうにゅう2005ねん時点じてんやく1おくユーロのぼる。

MP3は、音声おんせい周波数しゅうはすう帯域たいいきでは極端きょくたん声質せいしつ劣化れっかともなわずに圧縮あっしゅくでき[ちゅう 1]音声おんせいをデジタルするためにもちいられた。のち音楽おんがくCDなどの音源おんげん媒体ばいたいからパーソナルコンピュータ (PC) のハードディスクドライブ (HDD) に用途ようとひろ普及ふきゅうした。

MP3はおとこえやすさのちがい(周波数しゅうはすうごとの最小さいしょう可聴かちょう)やおおきなおとったさいに、その直前ちょくぜん直後ちょくごちか周波数しゅうはすうちいさなおとこえにくくなる現象げんしょう時間じかん/周波数しゅうはすうマスキング)とう人間にんげん聴覚ちょうかく心理しんり利用りようした圧縮あっしゅくおこなうため、エンコーダの実装じっそう聴覚ちょうかく心理しんりモデルの調整ちょうせい次第しだい圧縮あっしゅく再生さいせい品質ひんしつおおきく変化へんかする。

音楽おんがく用途ようと評価ひょうかたかまると、MP3に対応たいおうする携帯けいたいがた音楽おんがくプレーヤーあらわれ、これらはMP3プレーヤーばれている。だい容量ようりょうのHDDを内蔵ないぞうしたプレーヤーなら1まんきょく以上いじょう楽曲がっきょく収録しゅうろく可能かのうであり、MP3による音楽おんがくファイルをCD-RやDVD-Rなどにむならすうひゃくきょくすうせんきょくおさまり、対応たいおうしているCD/DVDプレーヤーなどで再生さいせい可能かのうである。

ボイスレコーダーでも、三洋電機さんようでんきなど以前いぜんからMP3形式けいしきでの録音ろくおん可能かのう機種きしゅ発売はつばいされていたメーカー以外いがいにも、いままで独自どくじ規格きかく採用さいようしていたパナソニックソニーせいのボイスレコーダーでも、汎用はんようせいとう観点かんてんからMP3形式けいしきでの録音ろくおん可能かのう機種きしゅはじめている。

圧縮あっしゅくしたデータはサイズの減少げんしょうからまわしが容易よういとなるため、通信つうしん回線かいせんじょう転送てんそうすることも容易よういとなり、インターネットラジオなどでひろもちいられる一方いっぽう著作ちょさくけんものさい配布はいふみとめていない楽曲がっきょく不正ふせい配布はいふもちいられることもある。これにたいし「MP3にデジタル著作ちょさくけん管理かんり機能きのういていないためだ」という主張しゅちょうなどがある。最近さいきん[いつ?]音楽おんがく携帯けいたいにはこのような事態じたいふせぐべく、いわゆる著作ちょさくけん保護ほご対応たいおうするためのmp3としてセキュアmp3採用さいようしている企業きぎょうもある。

MP3がひろ普及ふきゅうした要因よういんとして、無料むりょうエンコーダデコーダソフトウェアが入手にゅうしゅ可能かのうてんげられる。1998ねん以降いこうにはドイツフラウンホーファー協会きょうかいフランストムソンしゃライセンス保有ほゆう主張しゅちょうしているが、フリーソフトウェアライセンスで提供ていきょうされているLAMEなどの無料むりょうのエンコーダやWindows Media Playerなどの無料むりょう再生さいせいソフトウェアが入手にゅうしゅできたため、普及ふきゅうさまたげることはなかった。Windowsにおいては1999ねん11月にリリースされたWindows Media Player 6.4でMP3が標準ひょうじゅん対応たいおうになり、爆発ばくはつてき普及ふきゅうすることになった。

MP3の後継こうけい規格きかくとしては、後発こうはつ標準ひょうじゅん規格きかくAAC」が「iTunes」・「mora」・「iPod」・「ちゃくうた」などでもちいられている。また同様どうようにMP3の代替だいたい目的もくてきとした後発こうはつ規格きかくとしてマイクロソフト開発かいはつした「WMA」や、特許とっきょ制約せいやくけない完全かんぜんにフリーなコーデックとして開発かいはつされた「Vorbis」、可逆かぎゃく圧縮あっしゅくコーデックとして開発かいはつされた「FLAC」、ソニー開発かいはつした「ATRAC」などがある[ちゅう 2]

なお、WMAやATRACについては、デジタル著作ちょさくけん管理かんり機能きのうそなわっているために、ネットじょうでの音楽おんがく配信はいしんサービスをおこな事業じぎょうしゃ採用さいようする傾向けいこうがある。また、FLACは可逆かぎゃく圧縮あっしゅくのほか、ハイレゾきゅうのサンプリング周波数しゅうはすうおもに96kHzきろへるつ、192kHzきろへるつ)・量子りょうしビットすうおもに24bit)をもちいたちょう高音こうおんしつ音楽おんがく配信はいしんなどが可能かのうなどという利点りてんから採用さいようされる機会きかいひろがりつつある。

2017ねん4がつ23にち、フラウンホーファーIISおよびテクニカラー(きゅうトムソン)によるMP3ライセンスプログラムが、基本きほん特許とっきょ存続そんぞく期間きかん満了まんりょうにより終了しゅうりょうした[2][3]。これにより、これら特許とっきょがカバーしてきたMP3の基本きほん技術ぎじゅつパブリックドメインとなった。

項目こうもく 規定きてい
アルゴリズム
サンプリング周波数しゅうはすう
  • 32 kHzきろへるつ, 44.1 kHzきろへるつ, 48 kHzきろへるつ (MPEG-1 Audio Layer-3)
  • 16 kHzきろへるつ, 22.05 kHzきろへるつ, 24 kHzきろへるつ (MPEG-2 Audio Layer-3)
  • 8 kHzきろへるつ, 11.025 kHzきろへるつ, 12 kHzきろへるつ (MPEG-2.5 Audio Layer-3)
入力にゅうりょくサンプリング精度せいど 制限せいげんなし
チャンネルすう
ビットレート
  • 32 kbps, 40 kbps, 48 kbps, 56 kbps, 64 kbps, 80 kbps, 96 kbps, 112 kbps, 128 kbps, 160 kbps, 192 kbps, 224 kbps, 256 kbps, 320 kbps (MPEG-1 Audio Layer-3)
  • 8 kbps, 16 kbps, 24 kbps, 32 kbps, 40 kbps, 48 kbps, 56 kbps, 64 kbps, 80 kbps, 96 kbps, 112 kbps, 128 kbps, 144 kbps, 160 kbps (MPEG-2/2.5 Audio Layer-3)
チャンネルカップリング
  • (ミッドサイド)ステレオ
  • きょう包絡ほうらく(インテンシティ)ステレオ
ビットレート制限せいげん
  • 最小さいしょう32 kbps、最大さいだい320 kbps (MPEG-1 Audio Layer-3)
  • 最小さいしょう8 kbps、最大さいだい160 kbps (MPEG-2/2.5 Audio Layer-3)
MIME Type
  • audio/mpeg [4]
  • audio/MPA [5]
  • audio/mpa-robust [6]

独自どくじ拡張かくちょうとして、以下いかもちいるソフトウェアも存在そんざいする

  • audio/mp3
  • audio/mpg
  • audio/x-mp3
  • audio/x-mpeg
  • audio/x-mpg
  • x-audio/mp3
  • x-audio/mpeg
  • x-audio/mpg
ストリーミング 対応たいおう
チェックサム オプション
コピーガード 対応たいおう
タグ情報じょうほう ID3タグ (ID3v1, ID3v2)
コンテナ対応たいおう
ギャップレス再生さいせい 対応たいおうようMP3 Info (LAME Tag) フレーム対応たいおうエンコーダ・プレイヤー)

ローパスフィルター (LPF)

編集へんしゅう
 
16 kHzきろへるつ LPF処理しょり

MP3では比較的ひかくてきていビットレートでのエンコードに16 kHzきろへるつ付近ふきんでLPFをけるエンコーダがおおい。これはフォーマットじょう制約せいやくから高周波こうしゅうは成分せいぶん記録きろくにはおおくのデータりょう必要ひつようとするため、全体ぜんたい品質ひんしつたもつためにはビットレートをおおきくげなければならなくなるからである[7]

LPFをはずせばスペクトログラムうえでのかけは周波数しゅうはすう特性とくせいくなったようにえるが、聴覚ちょうかくじょう品質ひんしつ低下ていかしていることおおい。カットオフ周波数しゅうはすうひくくすると、とくにビットレートのひく場合ばあい聴覚ちょうかくじょう音質おんしつ向上こうじょうする。こうビットレートでのエンコードでは高周波こうしゅうは成分せいぶん記録きろくにゆとりがてくるので、ビットレートにおうじてLPFのカットオフ周波数しゅうはすうえるエンコーダがほとんどである。

メタデータはファイルに楽曲がっきょく情報じょうほうなどをたせる規格きかくで、ID3タグXingなどが存在そんざいする。

ID3には、ファイルの末尾まつび付加ふかされるID3v1と、ファイルの先頭せんとう付加ふかされるID3v2が存在そんざいする。 なお、ID3v1とID3v2の両方りょうほうをファイルにんでもよい[8]

MP3のデータ情報じょうほうたせる規格きかく可変かへんビットレートVBR)のファイルの再生さいせい時間じかん算出さんしゅつするためもちいられることおおいことからVBRタグともばれる。

関連かんれん技術ぎじゅつ

編集へんしゅう

MPEG-2にもAudio Layer-3が存在そんざいし、同様どうようにMP3とばれるが、規格きかくじょうではMPEG-2 AudioBC (backward compatible) が正式せいしきである。この規格きかくでは圧縮あっしゅく方式ほうしきおなじだが、ビットレートのひくいメディアのためのこう圧縮あっしゅくりつ対応たいおうやマルチチャンネル対応たいおうがなされている。この形式けいしきヨーロッパけのDVD採用さいようされている。

MPEG-1/2 Audio Layer-1

編集へんしゅう

通称つうしょうMP1」とばれ、拡張子かくちょうしは「.mpa」か「.mp1」。

PCMデータの周波数しゅうはすう帯域たいいき帯域たいいき分割ぶんかつフィルタをもちいて32のサブバンドにけ、聴覚ちょうかく心理しんりモデルにもとづいてサブバンドごと量子りょうしする。かくサブバンドはさらなる帯域たいいき分割ぶんかつ細分さいぶんおこなわれない(MDCTは使つかわない)。また、ハフマン符号ふごうによる可逆かぎゃく圧縮あっしゅくおこなわれない。そのためビットレートがかなりたかく、やく1/4にしか圧縮あっしゅくできないが、エンコードが非常ひじょうはやい。PASCとしてデジタルコンパクトカセット以下いかDCC)で採用さいようされている。基本きほんビットレートは320 kbps(DCCでは384 kbps)。

MPEG-1/2 Audio Layer-2

編集へんしゅう

通称つうしょうMP2」とばれるMP3の前身ぜんしん規格きかく拡張子かくちょうしは「.mp2」か「.mpc」。比較的ひかくてき普及ふきゅうりつたか音声おんせい圧縮あっしゅくフォーマット。

Video-CDCSデジタル放送ほうそう日本にっぽん国内こくないではスカパー!)をはじめ、D-VHSDVD-VideoBlu-rayまで採用さいようされ、ほとんどの規格きかく基本きほんフォーマットとして使つかわれている。圧縮あっしゅくアルゴリズムはMP1とほぼ同様どうようであり、MDCTをもちいたかくサブバンドごとのさらなる帯域たいいき分割ぶんかつ細分さいぶんおこなわれないし、ハフマン符号ふごうによる可逆かぎゃく圧縮あっしゅくおこなわれない。圧縮あっしゅく効率こうりつはMP1よりたかまっているが、やく1/7程度ていどとどまっている。基本きほんビットレートはとく規定きていいがVideo-CDに使つかわれている224 kbps、または256 kbpsが標準ひょうじゅんとしてもちいられる場合ばあいおおい。

MPEG-2 Audio Layer-3

編集へんしゅう

通常つうじょうはMPEG-2 AudioBCとばれることがおおい。サンプリング周波数しゅうはすうひくいMP3に使つかわれる規格きかくで、おもに24 kHzと22.05 kHzきろへるつ、16 kHzきろへるつあつかわれる。はMPEG-1 Audio Layer-3とわらない。ほかにもMPEG-2.5が存在そんざいしている。

なお24 kHz以下いかサンプリング周波数しゅうはすうのものはすべてこれとなせるためWindowsのWAVに標準ひょうじゅん使つかえるMPEG Layer-3コーデックがこれとなる。

MPEG-1 Audio Layer-4

編集へんしゅう

ここでうMP4は、一般いっぱんてきわれるMP4とはまったくべつである。

MP3からの派生はせいひんMP4 (MPEG-1 Audio Layer-4) がある。これは圧縮あっしゅく技術ぎじゅつではなく著作ちょさくけん保護ほご目的もくてきとした規格きかくとして開発かいはつされ、音声おんせい部分ぶぶん技術ぎじゅつはMP3とわらなかった[9]

利便りべんせいわるく、さらMP3プレイヤーなどでは再生さいせいできないという互換ごかんせい問題もんだいしょうじている。その、MP3よりもこう圧縮あっしゅく高音こうおんしつ著作ちょさくけん保護ほごうたう「WMA」や「AAC」などの登場とうじょうにより、またコンテナ形式けいしき一種いっしゅであるMP4コンテナ (MPEG-4 Part 14)登場とうじょうにより普及ふきゅうどころかほとんどそののこさずにおわってしまっている。

2001ねん発表はっぴょうされた、MP3をベースに圧縮あっしゅくりつ向上こうじょうさせた規格きかく。ほとんど普及ふきゅうしていない。

MP3を最大さいだい5.1チャンネルに拡張かくちょうしたサラウンド音声おんせいフォーマット。2004ねん発表はっぴょう。ほとんど普及ふきゅうしていない。

2009ねんにトムソンしゃ発表はっぴょうした可逆かぎゃく圧縮あっしゅく音声おんせいフォーマット。のロスレスフォーマット(FLAC、Apple Lossless、WMA Losslessとう)とどう程度ていど圧縮あっしゅくりつおおむね50パーセント)で可逆かぎゃく圧縮あっしゅくおこなう。従来じゅうらいのMP3のストリームも格納かくのうされるため、対応たいおう機器ききやソフトウェアでもMP3部分ぶぶん再生さいせい可能かのう[10]。ほとんど普及ふきゅうしていない。

特許とっきょ代替だいたい技術ぎじゅつ

編集へんしゅう

mp3PROAACMP2はMP3とほぼおなじような音響おんきょう心理しんりがくモデル利用りようしている。フラウンホーファーがこれらのフォーマットのおおくの基本きほん特許とっきょっており、ドルビーソニーThomson Consumer ElectronicsAT&T同様どうようである。にオープンソースの圧縮あっしゅくフォーマットであるOpusVorbisがあり、フリーで特許とっきょ制約せいやくがない。あたらしい音声おんせい圧縮あっしゅくフォーマットの一種いっしゅであるAAC、WMA Pro、VorbisはMP3エンコーダーにあるようなMP3フォーマット固有こゆう制限せいげんしばられない[11]

フラウンホーファーは2017ねん4がつ23にち、MP3にかんする各種かくしゅ特許とっきょ保護ほご期間きかん終了しゅうりょうしたと発表はっぴょう[12]、アメリカの公共こうきょうラジオきょくナショナル・パブリック・ラジオ同年どうねん5がつ11にちに、フラウンホーファーが所有しょゆうするmp3技術ぎじゅつのライセンス販売はんばいのライセンス期限きげんが4がつ23にち終了しゅうりょうしたむねほうじている[13]

可逆かぎゃく圧縮あっしゅくフォーマットのほかに可逆かぎゃく圧縮あっしゅくコーデックがMP3の意義いぎふか代替だいたいになりうる。可逆かぎゃく圧縮あっしゅく音声おんせい中身なかみえないが容量ようりょう可逆かぎゃく圧縮あっしゅくよりも増大ぞうだいする。可逆かぎゃく圧縮あっしゅくにはFLACApple Losslessなどがある。

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう

注釈ちゅうしゃく

編集へんしゅう
  1. ^ ただし圧縮あっしゅく周波数しゅうはすう特性とくせいダイナミックレンジなどは原音げんおんのそれらと比較ひかくして劣化れっかしている。
  2. ^ ソニーは2004ねんころまではんMP3の姿勢しせいをとっていたことから、ウォークマンなどの同社どうしゃ製品せいひんのシェアをとすこととなった。

出典しゅってん

編集へんしゅう
  1. ^ What is mp3?” (英語えいご). Fraunhofer Institute for Integrated Circuits IIS. 2020ねん3がつ20日はつか閲覧えつらん
  2. ^ “MP3は本当ほんとうに「んだ」のか? 特許とっきょけん消滅しょうめつ意味いみするもの”. ITmedia. (2017ねん5がつ29にち). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1705/29/news109.html 2017ねん5がつ29にち閲覧えつらん 
  3. ^ Alive and Kicking – mp3 Software, Patents and Licenses”. Fraunhofer IIS (2017ねん5がつ18にち). 2021ねん7がつ2にち閲覧えつらん
  4. ^ https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc3003
  5. ^ https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc3555#page-24
  6. ^ https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc5219
  7. ^ Scalefactor band 21 problem
  8. ^ mp3ファイルの構造こうぞう”. www.cactussoft.co.jp. 2020ねん8がつ8にち閲覧えつらん
  9. ^ "MP4 _ 用語ようごしゅう _ KDDI株式会社かぶしきがいしゃ"(2015ねん11月16にち閲覧えつらん
  10. ^ Thomson、MP3のロスレスフォーマット「mp3HD」を発表はっぴょう、Impress AV Watch、2009ねん3月26にち
  11. ^ Brandenburg, Karlheinz; Seitzer, Dieter (3–6 November 1988). OCF: Coding High Quality Audio with Data Rates of 64 kbit/s. 85th Convention of Audio Engineering Society.
  12. ^ mp3”. フラウンホーファー (2017ねん4がつ23にち). 2017ねん5がつ14にち閲覧えつらん
  13. ^ 「MP3はんだ」海外かいがい報道ほうどう えっ、どういうこと?”. The Huffington Post Japan, Ltd. (2017ねん5がつ13にち). 2017ねん5がつ14にち閲覧えつらん

関連かんれん作品さくひん

編集へんしゅう
  • スティーブン・ウィットちょせき美和みわやくだれ音楽おんがくをタダにした?』2016ねん早川書房はやかわしょぼうISBN 978-4-15-209638-8

関連かんれん項目こうもく

編集へんしゅう