PR誌し

PR誌し（ピーアールし）は、企業きぎょうや各種かくしゅ団体だんたいなどが、自社じしゃ製品せいひんの販売はんばい促進そくしんや存在そんざいや主張しゅちょうの宣伝せんでんなどを目的もくてきとして発行はっこうする定期ていき刊行かんこう物ぶつである。出版しゅっぱん社しゃが発行はっこうするものは、特とくに出版しゅっぱん社しゃPR誌しと呼よばれる。

概要がいよう

書店しょてん等とうを通つうじて広ひろく一般いっぱん向むけに販売はんばい（無料むりょう配布はいふを含ふくむ）されるものもあれば、得意とくい先さき等とうの限定げんていされた対象たいしょうに送付そうふされるものもあり、その価格かかくや流通りゅうつう方法ほうほう等とうは様々さまざまである。様々さまざまな業種ぎょうしゅの企業きぎょうがPR誌しを発行はっこうしている。中なかでも出版しゅっぱん社しゃは、そもそも定期ていき刊行かんこう物ぶつの発行はっこうが本業ほんぎょうの一部いちぶであるため、そのノウハウを生いかしてユニークなPR誌しを発行はっこうしている。また企業きぎょうのPR誌しは、刊行かんこう物ぶつの編集へんしゅうを専せん門もんに行おこなう編集へんしゅうプロダクションや印刷いんさつ会社かいしゃ、広告こうこく代理だいり店てんが制作せいさくしている場合ばあいも少すくなくない。

出版しゅっぱん社しゃPR誌し

出版しゅっぱん社しゃPR誌しは、書店しょてん店頭てんとうのレジ横よこに置おかれていることが多おおく、1冊さつ100円えん程度ていどの定価ていかが設定せっていされていても無料むりょうで持もち帰かえることができるものが大半たいはんであり、自社じしゃ刊行かんこう物ぶつの宣伝せんでんや書籍しょせきに関かんする情報じょうほうが掲載けいさいされているほか、人気にんき作家さっかの連載れんさい小説しょうせつやエッセイなど読よみ応ごたえのあるコンテンツが多おおい^[1]^[2]。

出版しゅっぱん社しゃのPR誌しで最もっとも歴史れきしが古ふるいのは、1897年ねん3月創刊そうかんの『學がくの燈ひ』^{[注ちゅう 1]}（丸善まるぜん）で、次ついで1938年ねん8月がつ創刊そうかんの『図書としょ』（岩波書店いわなみしょてん）がある。2006年ねんには『本ほんの時間じかん』（毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ）、『本ほんが好すき!』（光文社こうぶんしゃ）、『アスペクト』（アスペクト）、『asta*』（ポプラ社ぽぷらしゃ）などが創刊そうかんされている。著者ちょしゃのインタビューや対談たいだん記事きじなど出版しゅっぱん社しゃPR誌しでしか読よめないコンテンツも多おおい^[1]。

『本ほんの旅人たびびと』（KADOKAWA）で連載れんさいされ大河たいがドラマの原作げんさくとなった林はやし真理子まりこの『西郷さいごうどん!』、『星ほし星ぼし峡かい』『PONTOON』（幻冬舎げんとうしゃ）で連載れんさいされ直木賞なおきしょう・本屋ほんや大賞たいしょうを受賞じゅしょうした恩田おんだ陸りくの『蜜蜂みつばちと遠雷えんらい』、『波なみ』（新潮社しんちょうしゃ）で連載れんさいされたブレイディみかこの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』などの人気にんき作さくも生うみ出だしたが、『本ほんの旅人たびびと』（KADOKAWA）が2019年ねんに休刊きゅうかん、『本ほん』（講談社こうだんしゃ）が2000年ねんに休刊きゅうかんとなるなどPR誌しの休刊きゅうかんも相次あいついでいる^[3]。

出版しゅっぱん社しゃPR誌し一覧いちらん

（出版しゅっぱん社名しゃめい五十音ごじゅうおん順じゅん）

一いち社しゃ単独たんどく

朝日新聞社あさひしんぶんしゃ『一いち冊さつの本ほん』
いのちのことば社しゃ『いのちのことば』
岩田いわた書院しょいん『地方ちほう史し情報じょうほう』
岩波書店いわなみしょてん『図書としょ』
角川かどかわ春樹はるき事務所じむしょ『ランティエ』
関西学院大学かんせいがくいんだいがく出版しゅっぱん会かい『理り（コトワリ）』
紀伊國屋きのくにや書店しょてん『scripta（スクリプタ）』
思文閣出版しぶんかくしゅっぱん『鴨かも東ひがし通信つうしん』
集英社しゅうえいしゃ『青春せいしゅんと読書どくしょ』
書肆しょし侃ただし侃ただし房ぼう『ほんのひとさじ』
新潮社しんちょうしゃ『波なみ』
世界せかい思想しそう社しゃ『世界せかい思想しそう』
筑摩書房ちくましょぼう『ちくま』
東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい『UP』
同どう時代じだい社しゃ『同どう時代じだい通信つうしん』
徳間書店とくましょてん『読楽』
藤原ふじわら書店しょてん『機き』
平凡社へいぼんしゃ『月刊げっかん百科ひゃっか』
ポプラ社ぽぷらしゃ『asta*』
毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ『本ほんの時間じかん』
丸善まるぜん『學がく鐙あぶみ』
ミネルみねるヴァ書房ぁしょぼう『究きわむ（きわめる）』
未來社みらいしゃ『未来みらい』
有斐閣ゆうひかく『書斎しょさいの窓まど』
吉川弘文館よしかわこうぶんかん『本郷ほんごう』

電子でんし媒体ばいたい

幻冬舎げんとうしゃ『PONTOON』
小学館しょうがくかん『本ほんの窓まど』『きらら』

複数ふくすうの出版しゅっぱん社しゃによるもの

『本ほんのひろば：〈月刊げっかん〉キリスト教きょう書評しょひょう誌し』（一般いっぱん財団ざいだん法人ほうじんキリスト教きりすときょう文書ぶんしょセンター）
『大学だいがく出版しゅっぱん』（一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん大学だいがく出版しゅっぱん部ぶ協会きょうかい）
『NR出版しゅっぱん会かい新刊しんかん重版じゅうはん情報じょうほう』（NR出版しゅっぱん会かい事務じむ局きょく）
『歴史れきし書しょ通信つうしん』（歴史れきし書しょ懇話こんわ会かい）

休刊きゅうかん

アートン『あとん』
アスペクト『アスペクト』
KADOKAWA 『本ほんの旅人たびびと』
幻冬舎げんとうしゃ『星ほし星ぼし峡かい』
講談社こうだんしゃ『IN★POCKET』『本ほん』
光文社こうぶんしゃ『本ほんが好すき！』^[4]
春秋しゅんじゅう社しゃ『春秋しゅんじゅう』（1959年ねん - 2018年ねん^[5]）※「web 春秋しゅんじゅう：はるとあき」へ移行いこう^[6]
創そう文ぶん社しゃ『創そう文ぶん』（1962年ねん - 2016年ねん）
ダイヤモンド社だいやもんどしゃ『経けい』
徳間書店とくましょてん『本ほんとも』
文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう『本ほんの話はなし』
マガジンハウス『ウフ．』
みすず書房しょぼう『みすず』（1959年ねん - 2023年ねん）

その他たのPR誌し

大林組おおばやしぐみ『季刊きかん大林おおばやし』
一般いっぱん財団ざいだん法人ほうじんキリスト教きりすときょう文書ぶんしょセンター『本ほんのひろば』
資生堂しせいどう『花はな椿つばき』
TOTO 『TOTO通信つうしん』^[7]
日本にっぽんペイント『可視かし光こう』
富士ふじフイルムビジネスイノベーション『グラフィケーション』
全国ぜんこく大学だいがく生活せいかつ協同きょうどう組合くみあい連合れんごう会かい『読書どくしょのいずみ』

脚注きゃくちゅう

注釈ちゅうしゃく

^ 1902年ねんに『學がく鐙あぶみ』と改題かいだい。

出典しゅってん

^ ^a ^b コラム｜出版しゅっぱん社しゃPR誌しとは全国ぜんこく出版しゅっぱん協会きょうかい・出版しゅっぱん科学かがく研究所けんきゅうじょ
^ 先読さきよみ! 夕方ゆうがたニュース | R1 NHKラジオ第だい1
^ 小学館しょうがくかんの「本ほんの窓まど」ウェブ版ばんに移行いこう、講談社こうだんしゃの「本ほん」は休刊きゅうかん
^ “本ほんが好すき！とは”. コトバンク. 2017年ねん10月がつ8日にち閲覧えつらん。
^ "『春秋しゅんじゅう』休刊きゅうかんのお知しらせ."春秋しゅんじゅう社しゃ公式こうしきサイト（2018年ねん6月がつ6日にち）. 2024年ねん7月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ "春秋しゅんじゅう社しゃのwebマガジン."春秋しゅんじゅう社しゃ公式こうしきサイト. 2024年ねん7月がつ7日にち閲覧えつらん。
^ “日本にっぽん大だい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)の解説かいせつ”. コトバンク. 2018年ねん7月がつ15日にち閲覧えつらん。