Papa told me

『Papa told me』（パパトールドミー）は、1987年ねんからヤングユー（2005年ねん10月がつ、11月号ごうを最後さいごに休刊きゅうかん）にて不定期ふていき連載れんさいされていた榛はしばみ野のなな恵めぐみの漫画まんが。テレビドラマ化か、ドラマCD化かもされている。コーラスと別冊べっさつコーラスでの不定期ふていき掲載けいさいを経へて、2019年ねん現在げんざい、Cocohanaにて不定期ふていきに掲載けいさい中ちゅう^[1]。

概要がいよう

大人おとなびた思考しこうを持もつ小学生しょうがくせいの女おんなの子こ的場まとば知世ともよと、その父親ちちおやである作家さっかの的場まとば信吉のぶよし。この2人ふたりの父子ふし家庭かていが、自由じゆうで創造そうぞう的てきな家庭かていを目指めざす日々ひびの光景こうけいを描えがいた基本きほん的てきに1話わ完結かんけつスタイルの物語ものがたりである。

主人公しゅじんこうの的場まとば知世ともよから見みた日常にちじょうと世よの中なかに対たいしての独特どくとくの視線しせんと鋭するどい指摘してきが、多おおくの読者どくしゃに人気にんきを博はくした。この作品さくひんの書評しょひょうが光村みつむら図書としょから出版しゅっぱんされている国語こくご教科書きょうかしょの書籍しょせき紹介しょうかいに掲載けいさいされた。

また、的場まとば一家かずや以外いがいの人々ひとびとの生活せいかつにもスポットを当あて、都会とかいで生いきる人ひとの心しんを繊細せんさいに描えがいており、この点てんも読者どくしゃの共感きょうかんを呼よんでいる。

第だい35回かい（平成へいせい元もと年度ねんど）小学館しょうがくかん漫画まんが賞しょう少女しょうじょ向むけ部門ぶもん受賞じゅしょう^[2]。

登場とうじょう人物じんぶつ

的場まとば知世ともよ（まとばちせ）: 本ほん作さくの主人公しゅじんこうの小学生しょうがくせい。聡明そうめいで、自分じぶんの意見いけんをはっきり言いう、正義せいぎ感かんの強つよい少女しょうじょ。自分じぶんが大人おとなにならなければ父親ちちおやから引ひき離はなされ、祖父母そふぼの元もとへ引ひき取とられてしまうかもしれないと危惧きぐしており、実じつ年齢ねんれいよりかなり精神せいしん年齢ねんれいが高たかい。信吉のぶよしいわく「精神せいしん年齢ねんれい不ふ詳しょうの子供こども」（『Episode.11 スターダストリボン』参照さんしょう）。父親ちちおや以外いがいの異性いせいはあまり好すきではなく、しばしば父ちちが理想りそうの男性だんせいと公言こうげんするところから、ややファーザー・コンプレックス気味きみだと思おもわれる。ただし異性いせいを怖こわがるようなところはなく、人見知ひとみしりも一切いっさいしない性格せいかく。髪型かみがたは基本きほん的てきに尻しりまで達たっするロングヘアだが、ロングヘアを活いかし、三みっつ編あみなど髪型かみがたを変かえるときもある。大手おおての事務所じむしょのスカウトを受うけたりと、作中さくちゅうではかなりの美少女びしょうじょとされているが、それを自みずから誇示こじするようなことはない。作家さっかである父ちちの影響えいきょうを強つよく受うけているようで、自身じしんもいたって読書どくしょ好すき。何なん度どもコンクールで入賞にゅうしょうするほどに作文さくぶん等とうも得意とくいである。学校がっこうでは新聞しんぶん部ぶに所属しょぞくしている。読書どくしょ以上いじょうに衣類いるいに関かんしては並々なみなみならぬ興味きょうみを示しめしており、小学生しょうがくせいにして父親ちちおやのワードローブさえも管理かんりしている。自分じぶん自身じしんのファッションにもかなりのこだわりがある。父親ちちおやの職業しょくぎょう柄がら外食がいしょくが多おおかったせいか舌したも肥こえているらしく、かつ二に人にん暮くらしの当初とうしょの食生活しょくせいかつのおかげで（いまは家事かじ全般ぜんぱん大だい得意とくいな信吉のぶよしであるが、当初とうしょはやはり相当そうとうに苦労くろうしたようだ）、好すき嫌きらいなくよく食たべる（ときにお腹なかがすきすぎて、電池でんちが切きれたようにぱったりと倒たおれこむこともある）。信吉のぶよしの食事しょくじ作づくりをよく手伝てつだっているが、いまだに火ひを使つかうことはさせてもらえないらしい。嫌きらいなものは虫むし全般ぜんぱん。私立しりつの小学校しょうがっこうへ地下鉄ちかてつを二に本ほん乗のり継ついで通かよっている。

的場まとば信吉のぶよし（まとばしんきち）: 知世ともよの父親ちちおや。職業しょくぎょうは作家さっか（だが、具体ぐたい的てきにどんなジャンルの作品さくひんを書かいているのか作中さくちゅうでは不明ふめい。編集へんしゅう者しゃとの会話かいわなどからエッセイやコラム、書評しょひょうが多おおい模様もよう）。サイン会かいやインタビューもよく行おこなわれている。元もと毎朝まいあさ新聞しんぶん記者きしゃ。主しゅとして学芸がくげい部ぶに所属しょぞくしており、画家がかなどに関かんする知識ちしきが豊富ほうふ。絵えを見みただけでその画家がかの名前なまえと経歴けいれきなどを暗唱あんしょう出来できる（『Episode.91 ビーズクラウン』参照さんしょう）。長身ちょうしん（180cm）美形びけいで足あしが長ながくキザなこともサラリといえるのでかなりモテるようだが、度重たびかさなる親戚しんせきの見合みあいのあっせんにも負まけず、亡なくなった妻つま・千草ちぐさを想おもい、中古ちゅうこのマンションでの娘むすめとの二人ふたり暮くらしを続つづけている。千草ちぐさとの結婚けっこんは、千草ちぐさが信吉のぶよしより年上としうえで人妻ひとづまだったため、周囲しゅうい、特とくに両親りょうしんには大だい反対はんたいされたらしい。射手しゃしゅ座ざ。昔むかしはチェーンスモーカーだったが、現在げんざいは禁煙きんえんに（一時いちじ間あいだで）成功せいこうし、一切いっさい吸すわない。

的場まとば千草ちぐさ（まとばちぐさ）: 知世ともよの母はは。旧姓きゅうせいは「山室やまむろ（やまむろ）」。父親ちちおやは芸術げいじゅつ大学だいがくの教授きょうじゅで、元夫もとおの香こう原ばらの恩師おんしだった。子供こどもの頃ころから病弱びょうじゃくで、知世ともよが幼児ようじの頃ころに他界たかい。信吉のぶよしと出会であう前まえに、すでにかなり年としの離はなれた画家がか・香こう原ばらと結婚けっこんしていたが、香こう原ばらのアトリエの庭にわで、当時とうじまだ編集へんしゅう者しゃのかけだしだった信吉のぶよしと運命うんめいの出会であいを果はたす。出会であった当時とうじ、千草ちぐさの方ほうが信吉のぶよしより少すこし年上としうえだった。知世ともよは母親ははおやである千草ちぐさとの思おもい出でがほとんどない。そのため、作中さくちゅうではしばしば妖精ようせいのようなイメージで登場とうじょうする。知世ともよを妊娠にんしん中ちゅうに、お腹はらの中うちの子こは女おんなの子こだとわかるのだと信吉のぶよしに話はなしていた。

的場まとば百合子ゆりこ（まとばゆりこ）: 信吉のぶよしの妹いもうと。バスソープや香水こうすいなどを扱あつかっている大手おおて有名ゆうめい化粧けしょう品ひん会社かいしゃに勤つとめ、その会社かいしゃの女子じょし社員しゃいんのドレスコードを変かえた（彼女かのじょの入社にゅうしゃ時じ、「女子じょし社員しゃいんはスカートでなくてはならない」という暗黙あんもくのルールがあったらしい）勇者ゆうしゃである（ただし本人ほんにんはそのことについて恥はずかしく思おもっているようだ）。キャリアウーマンとして働はたらくことを両親りょうしん、特とくに母親ははおやに理解りかいされないことに少すこし悩なやんでいる。最近さいきんマンションを購入こうにゅうし、住宅じゅうたくローンを抱かかえ込こんでいる。子供こどもの頃ころから出来できの良よい兄あに、信吉のぶよしに対たいして少々しょうしょうのコンプレックスはあったが、百合子ゆりこの仕事しごとや立場たちばの一番いちばんの理解りかい者しゃは信吉のぶよしであり、百合子ゆりこも周囲しゅういから反対はんたいされた信吉のぶよしと千草ちぐさの結婚けっこんに賛成さんせいし、応援おうえんした。仕事しごとに対たいしてはかなりのやり手てでありながら、ことに恋愛れんあいに関かんしてはまるで夢見ゆめみる乙女おとめのような一いち面めんを持もつ、知世ともよにとって気きが合あう親友しんゆう。

的場まとば強つよし（まとばつよし）: 知世ともよのはとこ（信吉のぶよしの父方ちちかたの従兄弟いとこ・的場まとば勇いさむの息子むすこ）。中性ちゅうせい的てきな見みた目めで、知世ともよともよく似にている。芯しんは強つよいが、心しん優やさしくデリケートで、内向ないこう的てきな性格せいかく。体育たいいく会かい系けいの縦たて社会しゃかい重視じゅうしの父ちちの方針ほうしんに振ふり回まわされ、それに追随ついずいする母ははに、大切たいせつにしていた熊くまのぬいぐるみを捨すてられるなど、家庭かていでは悩なやめる日々ひびを送おくっている。だが、知世ともよを理解りかい者しゃとして得えたことで、徐々じょじょに自己じこ主張しゅちょうが出来できるようになっていく。有名ゆうめい大学だいがくの付属ふぞく小学校しょうがっこうへ通とおっており、制服せいふくは詰襟つめえりで短たんパン。将はた（まさし）という兄あにがいる。

的場まとば信次しんじ（まとばしんじ）: 信吉のぶよしの弟おとうと、百合子ゆりこの兄あに。実家じっかがある地元じもとで大学だいがく教授きょうじゅをしている。妻つまのさと子ごと一緒いっしょに両親りょうしんと同居どうきょしている。

的場まとばさと子こ（まとばさとこ）: 信次しんじの妻つま。旧姓きゅうせいは「宮川みやがわ」。信吉のぶよしに憧あこがれていたが、片思かたおもいを諦あきらめ信次しんじと結婚けっこんする。結婚けっこんが早はやかったのに子供こどもがなかなか出来できないことを気きにしている。そのせいもあり、嫁よめ姑しゅうと間あいだも良好りょうこうとは言いえない雰囲気ふんいき。

小川おがわさん（おがわさん）: 知世ともよいわく「スーパー家政かせい婦ふさん」であり、つねにボランティア活動かつどう等とうにも精せいをだしている、活動かつどう的てきな女性じょせい。元もと教師きょうしで、すでに夫おっとは他界たかい。既婚きこんの息子むすこがいるが、自分じぶんの性格せいかくでは嫁よめとうまくいくわけがないと同居どうきょを拒こばんでいる。

元もと区長くちょうさん: 現役げんえきを引退いんたいした元もと区長くちょう。穏おだやかで知的ちてきな好々爺こうこうや。名字みょうじは唐沢からさわだが、下したの名前なまえは確認かくにんされていない。主しゅとして知世ともよに「元もと区長くちょうさん」と呼よばれ、作中さくちゅうでも基本きほん的てきにそれで通かよっている。息子むすこがいるが、奥おくさんがどうなったのかは記述きじゅつがない。小川おがわさんにアタックしたり、一人暮ひとりぐらしであることを考かんがえると亡なくなったと思おもわれる。現在げんざいはペットのアンドリュー（犬いぬ♂スコティッシュ・テリア系けい）と悠々自適ゆうゆうじてきな一人暮ひとりぐらし。個人こじん所有しょゆうの土地とちを公園こうえんにする約束やくそくで区くに寄贈きぞうし、その中なかにあるバラ園えんのみ所有しょゆう・管理かんりしている。現げんバラ園えんの場所ばしょに屋敷やしきを構かまえていたが、今いまはペット可かの高層こうそうマンション暮くらし。ユニークで明あかるく、甘あまいものが大好だいすき。初はつ登場とうじょうで小川おがわさんにアピールするなどまだまだ若わかい一いち面めんも見みせる。

辻野つじの幸子さちこ（つじのさちこ）: 知世ともよの小学校しょうがっこうでの友人ゆうじん。クラスは違ちがうが同おなじ駅えきから通かよっているため仲良なかよくなった。学校がっこうには制服せいふくが無ないが（5年ねん前まえに廃止はいし）、母親ははおやの希望きぼうで制服せいふく風ふうのセせーラらー服ふくで通かよっている。おかっぱ頭あたまの真面目まじめで控ひかえめな女おんなの子こ。父親ちちおやはビルなどを所有しょゆうする社長しゃちょう。どこかへ出でかける時ときは運転うんてん手付てつきのロールスロイスで送おくり迎むかえされている。大人おとなびた風貌ふうぼうの高校生こうこうせいの姉あねがいる。

浅野あさのゆう子こ（あさのゆうこ）: 知世ともよの小学校しょうがっこうでのクラスメート。旧姓きゅうせいは「大森おおもり」。父親ちちおやと母親ははおやが離婚りこんして、母親ははおや側がわに引ひき取とられた為ため、現在げんざいの氏しになる。

北原きたはらひとみ（きたはら -）: 文芸ぶんげい誌し『ブックエンド』の編集へんしゅう者しゃ。的場まとば信吉のぶよしの担当たんとうで、的場まとば信吉のぶよしに対たいして淡あわい恋心こいごころを抱だいている。登場とうじょう当時とうじは、自分じぶんの身みなりにさほど気きを使つかわない女性じょせい編集へんしゅう者しゃであったが、話はなしが進すすむにつれ、家庭かてい的てきかつ知的ちてきでセンスのよい美人びじんへと変かわってきている。知世ともよにとっては、優やさしくセンスのいい会話かいわをすることが出来できる貴重きちょうな相手あいて。

乾いぬい鷹たか彦（いぬいたかひこ）: 父親ちちおや（乾いぬい鷹たか一郎いちろう）が政治せいじ家かのナイーブな少年しょうねん。仮面かめん家族かぞくと化かしている家いえに嫌気いやけがさしていて、その精神せいしん的てき苦痛くつうから、小学生しょうがくせいにして胃潰瘍いかいようで入院にゅういん。美形びけいで背せが高たかく中等ちゅうとう部ぶの女子じょし生徒せいとにもモテるが、知世ともよのことが気きになっていて、バレンタインのチョコをもらえないかと密ひそかに期待きたいしてしまうかわいい一いち面めんも最近さいきんは見みえてきている。知世ともよに頼たのまれたら断ことわれなくなっていて、新聞しんぶん部ぶに所属しょぞくしている知世ともよに（正確せいかくには新聞しんぶん部ぶ部長ぶちょうに）しばしば利用りようされている。年としの離はなれた姉あねが三さん人にんおり、一番いちばん上じょうの姉あねは結婚けっこんして海外かいがいにいる。

アリスカフェの双子ふたごの姉妹しまい: 謎なぞの多おおい美人びじん双子ふたご姉妹しまい。姉あねが奏そう子こ（かなこ）で妹いもうとが詩子うたこ（うたこ）という。双子ふたごであることがうっとうしいといつも口くちげんかしているようだが、その割わりに、おそろいの服ふくを着きておそろいの髪形かみがたにして、双子ふたごであることを楽たのしんでいるような節ふしもある。奏そう子この方ほうがしっかりしていて、詩子うたこの方ほうはやや大おおざっぱな性格せいかくである。詩子うたこだけピアスをしている。アリスカフェは雑貨ざっか屋や兼けん喫茶店きっさてんで、知世ともよ行いきつけのお店みせ。

本郷ほんごう雄一郎ゆういちろう（ほんごうゆういちろう）: 16歳さい。家出いえでして行いき倒たおれているところを詩子うたこに拾ひろわれ、アリスカフェで働はたらくようになる。アリスカフェでは主おもにケーキ作づくりと雑用ざつようを担当たんとう。

まさおちゃん: 心しん優やさしきパンク青年せいねん。20歳さい。自身じしんがメインボーカルを務つとめるバンドの「まさおちゃんバンド」は現在げんざい活動かつどうを停止ていししており、もっぱらアルバイトに精せいを出だす日々ひび（主おもに荷物にもつ運はこび）。ベビーピンクに染そめた髪かみを腰こしまで伸のばしているが、「化粧けしょう栄さかえのするハンサム」（知世ともよ談だん）なので、見苦みぐるしくはないらしい。シンプルな服装ふくそうを好このむが、それはあまり服ふくを持もっていないからという理由りゆうもあるようだ。家族かぞくは父ちち、母はは、優等生ゆうとうせいの弟おとうと（あきお）の四よん人にん。最近さいきん実家じっかを出でて、独ひとり暮ぐらしを始はじめている。

苅部かりべ月子げっし（かりべつきこ）: 知世ともよと同おなじマンションに住すんでいる美女びじょ。銀座ぎんざの「カメリア」というクラブでナンバー1ホステスだったが、辞やめてアリスカフェの近所きんじょに花屋はなやを開業かいぎょうする。

宇佐美うさみ淳あつし（うさみじゅん）: 小説しょうせつ家か。長髪ちょうはつ（知世ともよ曰いわく「ラーメン頭あたま」）、モデルのような外見がいけんで女性じょせいにもて、本人ほんにんも女性じょせい好すき。周囲しゅういには常つねに複数ふくすうの美女びじょの影かげがあり、作品さくひん自体じたいより私生活しせいかつによって有名ゆうめいになっている。だが決けっして女おんなたらしというわけではなく、女性じょせいを喜よろこばせることに喜よろこびを感かんじている。そのため、女性じょせいに依存いぞんするようなことは決けっしてない。少年しょうねん時代じだいに父親ちちおやの女性じょせい問題もんだいが原因げんいんで母ははが刃傷にんじょう事件じけんを起おこしたという体験たいけんから、女性じょせいを深ふかく愛あいすることが出来できなくなっていることも影響えいきょうしているようだ。作品さくひんの内容ないようは軽薄けいはくで中身なかみのないものが多おおく、周まわりにもっと本気ほんきで書かいてみてはと勧すすめられるも、本人ほんにんはそれで満足まんぞくしている。北原きたはらひとみに猛烈もうれつアピール中ちゅうだが、今いまのところ全まったく相手あいてにされていない。信吉のぶよしのことは作家さっかとして憧あこがれや敬意けいいを持もっているらしい。知世ともよからは最初さいしょは「宇佐美うさみ氏し」と呼よばれていたが、親したしくなるにつれ「うさみん」という愛称あいしょうで呼よばれるようになる。

香こう原ばら（こうはら）: 画家がか。千草ちぐさの元もと夫おっと。頑固がんこでわがまま、亭主関白ていしゅかんぱくなところがあり、家庭かてい生活せいかつには不向ふむきだが孤独こどくを抱かかえているところもある。千草ちぐさのことは彼かれなりに心しんから愛あいしていて、千草ちぐさが若わかくして亡なくなり、離婚りこんを渋しぶったことに対たいして、結果けっか的てきに彼女かのじょと信吉のぶよしの結婚けっこん生活せいかつの期間きかんを奪うばってしまったと、自責じせきの念ねんに駆かられている。千草ちぐさと別わかれたあと、二に度ど結婚けっこんしたが二に度どとも離婚りこんし、現在げんざいは身内みうちもない状態じょうたい。それ故ゆえに千草ちぐさの忘わすれ形見がたみである知世ともよに複雑ふくざつな愛情あいじょうや親近しんきんを抱いだき、所有しょゆうするアトリエと、それに付随ふずいする千草ちぐさが愛あいした庭にわを知世ともよに遺産いさんとして譲ゆずりたいと考かんがえている。

漫画まんが

Papa told me （1987年ねん6月がつ号ごう - ） YOUNG YOU不定期ふていき連載れんさい（一時期いちじきは毎月まいつき連載れんさい）。2004年ねん8月がつ現在げんざい、単行本たんこうぼんは27巻かん。YY（ヤングユー）コミックス。（B6）サイズとして発売はつばい。

Papa told me ～街がいを歩あるけば～（クイーンズコミックス） 2008/4/18発売はつばい。YOUNG YOUやコーラス、別冊べっさつコーラスに掲載けいさいされた作品さくひんをまとめたもの。クイーンズコミックスとして発売はつばいされた単行本たんこうぼんはサイズが新書しんしょ版ばんになり、小ちいさくなる。
Papa told me ～私わたしの好すきな惑星わくせい～（クイーンズコミックス） 2009/4/17発売はつばい。
Papa told me ～カフェで道草みちくさ～（クイーンズコミックス） 2010/6/18発売はつばい。
Papa told me ～窓まどに灯あかりのともる頃ころ～（クイーンズコミックス） 2011/6/17発売はつばい。
Papa told me Cocohana ver.1 〜丘おかは花はなでいっぱい〜（マーガレットコミックス） 2012/8/24発売はつばい。Cocohana掲載けいさい作品さくひん。マーガレットコミックスとして発売はつばいされた単行本たんこうぼんも新書しんしょ版ばんサイズとして発売はつばい。
Papa told me Cocohana ver.2 〜雲くものテラスで〜（マーガレットコミックス） 2013/7/25発売はつばい。
Papa told me Cocohana ver.3 〜薔薇色ばらいろの休日きゅうじつ〜（マーガレットコミックス） 2014/9/25発売はつばい。
Papa told me Cocohana ver.4 〜小ちいさな愛あいの歌うた〜（マーガレットコミックス） 2016/4/25発売はつばい。
Papa told me Cocohana ver.5 〜いつも旅行りょこう中ちゅう〜（マーガレットコミックス） 2017/2/34発売はつばい。
Papa told me Cocohana ver.6 〜星ほしへ続つづく階段かいだん〜（マーガレットコミックス） 2018/2/23発売はつばい。
Papa told me Cocohana ver.7 〜王女おうじょ様さまの中庭なかにわ〜（マーガレットコミックス） 2019/4/25発売はつばい。

特別とくべつ版ばん

Papa told me 完全かんぜん版ばん全ぜん3巻かん 2001/12～2002/4発売はつばい。「完全かんぜん版ばん」と銘打めいうっているが、1巻かん当あたり15～17話わ程度ていどを収録しゅうろくしたセレクション版ばんである。カラーページがグレースケールに変換へんかんされることなく、総そう天然てんねん色しょくのまま掲載けいさいされている。
Papa told me―シーズンセレクション（春はる・夏なつ・秋あき・冬ふゆ）（YOUNG YOU特別とくべつ企画きかく文庫ぶんこ） 1996/11発売はつばい。

テレビドラマ

『パパトールド★ミー大切たいせつな君きみへ』（2003年ねん4月がつ12日にち - 2003年ねん6月がつ28日にち）。 NHK教育きょういくテレビジョン「ドラマ愛あいの詩し」内ないにて放送ほうそうされた。全ぜん12回かい。NHK大阪おおさか放送ほうそう局きょく制作せいさく。

原作げんさくとは多おおくの相違そうい点てんがある。大阪おおさか局きょく制作せいさくのためか主要しゅよう登場とうじょう人物じんぶつが関西かんさい弁べんで喋しゃべるようになっていたり、原作げんさくではハイソな雰囲気ふんいきが漂ただよう的場まとば一家かずやも、ドラマではごく一般いっぱん的てきな中流ちゅうりゅう家庭かていになっていたりする。エピソードの改変かいへんも多おおい。