Windows Virtual PC

Windows Virtual PC
開発元かいはつもと	マイクロソフト
最新さいしん版ばん	6.1.7600.16393 / 2009年ねん10月がつ19日にち
対応たいおうOS	Windows 7
サポート状じょう況きょう	Windows : メインストリームサポート（期間きかん終了しゅうりょう）
種別しゅべつ	仮想かそうPC
ライセンス	プロプライエタリ
公式こうしきサイト	Windows Virtual PC
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Microsoft Virtual PC
開発元かいはつもと	マイクロソフト
最新さいしん版ばん	Windows : 2007 SP1 (6.0.210.0); Mac : 7.0.3 / Windows : 2008年ねん5月がつ15日にち; Mac：2007年ねん8月がつ14日にち
対応たいおうOS	Windows XP/Vista, Mac OS X
サポート状じょう況きょう	Windows : サポート期間きかん終了しゅうりょう; Mac : サポート期間きかん終了しゅうりょう
種別しゅべつ	仮想かそうPC
ライセンス	プロプライエタリ
公式こうしきサイト	Microsoft Virtual PC 2007
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Windows Virtual PC（ウィンドウズバーチャルピーシー）とは、Windows上うえにPC/AT互換ごかん機きの仮想かそうPC環境かんきょうを構築こうちくするマイクロソフトのアプリケーションソフトウェアである。本ほん項こうでは先代せんだいのソフトウェアであるMicrosoft Virtual PCについても説明せつめいする。

概要がいよう

コネクティクスがMacintosh向むけに開発かいはつし、後のちにWindows、OS/2にも移植いしょくされた。マイクロソフトが2003年ねんにコネクティクスより当とう製品せいひん部門ぶもんおよび関連かんれん特許とっきょなどを買収ばいしゅうし、引ひき続つづき開発かいはつと提供ていきょうをしている。

2006年ねん7月がつ、Virtual PC 2004 SP1から無償むしょう提供ていきょうになり^[1] 、同年どうねん8月がつにMacintosh向むけの提供ていきょうが終了しゅうりょうした^[2] 。

2009年ねん10月19日にちにはWindows 7のリリースに合あわせ、ホストオペレーティングシステム (OS) がWindows 7のみの「Windows Virtual PC」^[3] と、それに対応たいおうする^{[注ちゅう 2]} ^{[注ちゅう 3]} 仮想かそう環境かんきょう「Windows XP Mode」^[4]（Windows XP Professional SP3に幾いくつかの専用せんようコンポーネントを追加ついかした、Windows Virtual PC用よう仮想かそうPCイメージ）が公開こうかいされた。このWindows Virtual PCは、Microsoft Virtual PCの実質じっしつ的てきな後継こうけいソフトウェアである。

特徴とくちょう

Virtual PCは、ハードウェアとしてのPC環境かんきょうを仮想かそう的てきに構築こうちくする。OSを仮想かそう的てきに動作どうささせるタイプではないため、PCで動作どうさするOSであれば基本きほん的てきにゲストOSとしてインストールすることができる。開発かいはつがマイクロソフトになってからは公開こうかい時じの最新さいしん版ばんを含ふくむWindowsやMS-DOSをゲストOSとしてサポートするようになっている。

決きめられたPC環境かんきょうをソフトウェアでエミュレートするため、処理しょり速度そくどは物理ぶつり環境かんきょうより多少たしょう劣おとる。Virtual PC 2007からはCPUに組くみ込こまれたハードウェア仮想かそう化か支援しえん機能きのうを利用りようできるようになっている。旧型きゅうがたのビデオチップをエミュレーションしているためDirect3DやOpenGLには対応たいおうしない。ただし、後述こうじゅつのVirtual Machine統合とうごうコンポーネントによってグラフィックス性能せいのうが向上こうじょうし、Windows Virtual PC以降いこうではWindows Vista以降いこうにおいてWindows Aeroに対応たいおうする。

ネットワーク設定せっていは、ホスト環境かんきょうの物理ぶつりインターフェイスへの直接ちょくせつ接続せつぞく、ホスト環境かんきょうのIPアドレスを共有きょうゆうするNAT、ゲスト環境かんきょう内部ないぶで連結れんけつする内部ないぶネットワークの3種類しゅるいからいずれかを指定していし仮想かそうネットワークデバイスを作成さくせいすることで行おこなう。1つの仮想かそうPCに対たいし、仮想かそうネットワークデバイスは最大さいだい4つ用意よういされている。

エミュレーション環境かんきょう

全すべてのVirtual PC は、同どう一いち環境かんきょうである。

Intel Pentium II プロセッサーと、Intel 440BX チップセット
SVGA VESA グラフィック（4 MB または 16 MB の VRAM サイズの S3 Trio 32 PCI）
Creative Sound Blaster 16 ISA PnP サウンドチップ
DEC 21041 または DEC 21140 のイーサネットチップ

Virtual Machine 統合とうごうコンポーネント

ゲスト OS (Windows) をインストール後ご、統合とうごうコンポーネントをインストールすることにより、ホスト環境かんきょうとゲスト環境かんきょうで幾いくつかの機能きのうを共有きょうゆうすることができる。

ゲストOS のパフォーマンスの向上こうじょう
マウスの統合とうごう
最適さいてき化かされたビデオドライバーの使用しよう
動的どうてきなスクリーン解像度かいぞうどの使用しよう
ホスト側がわとの時刻じこく同期どうき
クリップボードの共有きょうゆう
ホスト-ゲスト間あいだのドラッグアンドドロップ（Virtual PC 2007 まで対応たいおう）
ホスト-ゲスト間あいだのフォルダーの共有きょうゆう
USB デバイスのゲストOS での使用しよう（Windows Virtual PC で対応たいおう）
アプリケーションのシームレス化か（ゲストOS 上じょうのアプリケーション画面がめんをホストOS に表示ひょうじする機能きのう。Windows Virtual PC で対応たいおう）

ホストOSとゲストOSの対応たいおう

Virtual PC 2007 において、ホストOS の64ビット対応たいおうが行おこなわれた。しかしながら、ゲストOS の64ビット対応たいおうは行おこなわれていない。マイクロソフトの仮想かそう化か製品せいひんではクライアントHyper-V (Hyper-V Server、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012/2012 R2、Windows Server 2016、Windows 8.x Pro/Enterprise、HomeとSを除のぞくWindows 10全ぜんエディション。いずれも64ビット専用せんよう) で64ビットのゲストOS がサポートされている。

	Virtual PC 2004			Virtual PC 2007			Windows Virtual PC
Operating system	ホスト		ゲスト	ホスト		ゲスト	ホスト		ゲスト
Operating system	32 ビット	64 ビット	32 ビット	32 ビット	64 ビット	32 ビット	32 ビット	64 ビット	32 ビット
Windows Server 2016	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows 10 Enterprise / Enterprise LTSB	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows 10 Education / Pro Education	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows 10 Pro	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows 10 S	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows 10 Home	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows Server 2012 / 2012 R2	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows 8 / 8.1 Enterprise	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows 8 / 8.1 Pro	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows 8 / 8.1	×	×	×	×	×	×	×	×	×
Windows 7 Ultimate	×	×	×	×^[1]	×^[1]	×^[1]	○	○	○
Windows 7 Enterprise	×	×	×	×^[1]	×^[1]	×^[1]	○	○	○
Windows 7 Professional	×	×	×	×^[1]	×^[1]	×^[1]	○	○	○
Windows 7 Home Premium	×	×	×	×^[1]^[3]	×^[1]^[3]	×^[1]	○	○	○^[5]
Windows 7 Home Basic	×	×	×	×^[1]^[3]	×^[1]^[3]	×^[1]	○	○	○^[5]
Windows 7 Starter	×	N/A	×	×	N/A	×	×	N/A	×^[5]
Windows Server 2008 Standard	×	×	×	×	×	○^[1]	×	×	×
Windows Vista Ultimate	×	×	×	○	○	○^[4]	×	×	○
Windows Vista Enterprise	×	×	×	○	○	○^[4]	×	×	○
Windows Vista Business	×	×	×	○	○	○^[4]	×	×	○
Windows Vista Home Premium	×	×	×	○^[3]	○^[3]	○^[2]^[4]	×	×	×^[5]
Windows Vista Home Basic	×	×	×	○^[3]	○^[3]	○^[2]^[4]	×	×	×^[5]
Windows Vista Starter	×	N/A	×	×	N/A	○	×	N/A	×^[5]
Windows Server 2003 Standard \| x64	○^[7]	×	○	○	○	○	×	×	×
Windows XP Professional \| x64	○	×	○	○	○	○	×	×	○
Windows XP Tablet PC Edition	○	N/A	○	○	N/A	○	×	N/A	×
Windows XP Media Center Edition	×	N/A	×	×	N/A	×	×	N/A	×
Windows XP Home Edition	×	N/A	○	○^[3]	N/A	○^[3]	×	N/A	×
Windows XP Starter Edition	×	N/A	○	×	N/A	○	×	N/A	×
Windows 2000 Server	×	N/A	○	×	N/A	○	×	N/A	×
Windows 2000 Professional	○	N/A	○	×	N/A	○	×	N/A	×
Windows Me	×	N/A	○	×	N/A	×^[6]	×	N/A	×
Windows 98 Second Edition	×	N/A	○	×	N/A	○	×	N/A	×
Windows 98	×	N/A	○	×	N/A	×^[6]	×	N/A	×
Windows 95	×	N/A	○	×	N/A	×^[6]	×	N/A	×
Windows NT 4.0 Workstation	×	N/A	○	×	N/A	×^[6]	×	N/A	×
Windows NT 3.51 Workstation	×	N/A	×	×	N/A	×	×	N/A	×
Windows NT 3.1, NT 3.5 (Workstation)	×	N/A	×	×	N/A	×	×	N/A	×
OS/2	×	N/A	○	×	N/A	○	×	N/A	×
	16 ビット		16 ビット	16 ビット		16 ビット	16 ビット		16 ビット
Windows 3.1	×		×	×		×	×		×
MS-DOS 6.22	×		○	×		×^[6]	×		×

マイクロソフトのサポート
表ひょうの説明せつめい
○	サポート有ゆう
×	サポート無な
N/A	存在そんざいしない
機能きのう
	完全かんぜんまたは完全かんぜんに近ちかい機能きのうが使用しよう可か
	機能きのうの一部いちぶが使用しよう不可ふか
	インストール不可ふか
(grey)	不明ふめい

¹ Virtual PC 2007 SP1が必要ひつよう。また、Windows VistaからWindows 7へ上書うわがきによるアップグレードを実行じっこうする場合ばあい、一旦いったんVirtual PCをホストPC上じょうからアンインストール（削除さくじょ）する必要ひつようがある。
² 2008年ねん1月がつのWindows Vistaのソフトウェアライセンス条項じょうこうの改訂かいていにより、Home PremiumとHome BasicのゲストOSとして使用しようが可能かのうとなった。
³ Virtual PC 2007 SP1用ようの修正しゅうせいプログラム (KB958162)^[5] をインストールする。
⁴ Windows Aero は使用しようできない。
⁵ Windows Virtual PC の統合とうごうコンポーネントは、Windows XP Professional SP3と、Windows Vista Business SP1以降いこう、Windows Vista Enterprise SP1以降いこう、Windows Vista Ultimate SP1以降いこう、Windows 7 Professional、Windows 7 Enterprise、Windows 7 Ultimateのみインストールできる。
⁶ 以前いぜんのバージョンと互換ごかん性せいがあるため、ある程度ていど動作どうさする。Virtual PC 2007 では、MS-DOS 6.22、Windows 95、Windows 98、Windows Me、Windows NT 4.0 Workstationの正式せいしきな対応たいおうを終了しゅうりょうした。
⁷ Virtual PC 2004 SP1が必要ひつよう。

ホストOS上じょうでのシステム条件じょうけん

Virtual PC 2007 SP1 日本語にほんご版ばん

次つぎの条件じょうけんを満みたす必要ひつようがある（技術ぎじゅつ概要がいよう^[6]15ページまたはシステム要件ようけん^[7]参照さんしょう）。

L2キャッシュを搭載とうさいした400MHz以上いじょう（1GHzを推奨すいしょう）のプロセッサを備そなえるx64互換ごかんまたはx86互換ごかんでPentium IIまたはAthlon以降いこうのCPU^{[注ちゅう 4]} （Virtual PC 2007以降いこうではマルチコアCPUでも実行じっこう可能かのうであるが、ゲスト側がわでは基本きほん的てきに1つのCPUとして認識にんしきされる　ホスト側がわでは複数ふくすうのコアに分散ぶんさんされて処理しょりされる）
メモリ
- 使用しようする予定よていのゲストOSの要件ようけんに、使用しようする予定よていのホストOSのメモリ要件ようけんを合あわせた量りょう。複数ふくすうのゲストOSを同時どうじに使用しようする予定よていがある場合ばあい、同時どうじに実行じっこうする必要ひつようがあるゲストOSの全すべての合計ごうけい。
CD-ROMドライブまたはDVDドライブ
Super VGA (800×600)以上いじょうの解像度かいぞうどを持もったモニタ
キーボードおよびマイクロソフトマウスまたは互換ごかん性せいのあるポインティングデバイス