VMware

VMware, Inc（ヴイエムウェア）は、2023年ねんまで存在そんざいしたアメリカカリフォルニア州しゅうパロアルトに本拠ほんきょを置おくクラウドコンピューティングと仮想かそう化かの IT 企業きぎょう。IT の仮想かそう化か市場いちばにおいて世界一せかいいちのシェアを誇ほこる製品せいひんやサービスを開発かいはつ・販売はんばいしており、ソフトウェアベンダー全体ぜんたいとしても世界せかい第だい5位いの売上うりあげ高だかであった。

VMware, Inc.

VMware本社ほんしゃ
種類しゅるい	株式会社かぶしきがいしゃ
市場いちば情報じょうほう	NYSE VMW
本社ほんしゃ所在地しょざいち	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく カリフォルニア州しゅうパロアルト (Palo Alto, California)
設立せつりつ	1998年ねん
業種ぎょうしゅ	情報じょうほう・通信つうしん業ぎょう
事業じぎょう内容ないよう	製品せいひんやサービスの開発かいはつ、製造せいぞう、販売はんばい、ならびに保守ほしゅ業務ぎょうむ
代表だいひょう者しゃ	ラグー・ラグラム (CEO)
売上うりあげ高だか	117億おくドル（2021）
営業えいぎょう利益りえき	23.8億おくドル（2021）
純じゅん利益りえき	20.5億おくドル（2021）
総そう資産しさん	290億おくドル（2021）
従業じゅうぎょう員数いんずう	31,000（2020）
外部がいぶリンク	www.vmware.com

VMware株式会社かぶしきがいしゃ
VMware K.K.

種類しゅるい	株式会社かぶしきがいしゃ
本社ほんしゃ所在地しょざいち	日本にっぽん 〒108-0023 東京とうきょう都と港みなと区く芝浦しばうら3丁目ちょうめ1-1 田町たまちステーションタワーN 18階かい 北緯ほくい35度ど38分ふん45秒びょう 東経とうけい139度ど44分ふん59秒びょう
設立せつりつ	2003年ねん5月がつ12日にち
業種ぎょうしゅ	情報じょうほう・通信つうしん業ぎょう
法人ほうじん番号ばんごう	2010401071174
事業じぎょう内容ないよう	日本にっぽんにおける VMware 製品せいひんの販売はんばい支援しえん、設計せっけい支援しえん、運用うんよう保守ほしゅ支援しえん、サポートサービス、教育きょういくサービス、等ひとし
代表だいひょう者しゃ	代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう 山中やまなか 直ただし
資本しほん金きん	1億おく円えん
純じゅん利益りえき	3億おく3,873万まん4,000円えん （2024年ねん1月がつ期き）
総そう資産しさん	109億おく1,001万まん3,000円えん （2024年ねん1月がつ期き）
従業じゅうぎょう員数いんずう	非公開ひこうかい（日本にっぽん）
外部がいぶリンク	www.vmware.com/jp/（リンク切きれ）

ブロードコムに買収ばいしゅうされた後のちはブロードコムの製品せいひんブランド名めいという位置いちづけになっている。

近年きんねんは､クロスクラウドを推進すいしんし､「マルチクラウドの優位ゆうい性せいと、分散ぶんさん化かによる複雑ふくざつ化か/サイロ化かをトレードオフにしないクロスクラウド基盤きばん」を実現じつげんするためのサービスに注力ちゅうりょくして開発かいはつや提供ていきょうを行おこなっている｡

概要がいよう

VMware 社しゃ (VMware Inc.) は1998年ねんにアメリカで設立せつりつ。2004年ねん1月がつに EMC コーポレーション (現げん：Dell Technologies) 傘下さんかになり、2007年ねん8月がつにニューヨーク証券しょうけん取引とりひき所しょで株式かぶしき公開こうかい。2021年ねん11月に Dell Technologies から分離ぶんりして独立どくりつした企業きぎょうとなる。日本にっぽん法人ほうじんであるヴイエムウェア株式会社かぶしきがいしゃ (VMware K.K.、現げん・VMware株式会社かぶしきがいしゃ) は2003年ねんに設立せつりつされた。

1999年ねん、世界せかいで初はじめて x86 仮想かそう化かのソフトウェアを提供ていきょうした企業きぎょうである。以降いこう、x86 が標準ひょうじゅん的てきな技術ぎじゅつとなると、シェアを急速きゅうそくに拡大かくだいした。現代げんだいの業務ぎょうむ用よう IT システム環境かんきょうでは、サーバーやクライアント (OS・アプリケーション)、ネットワーク、クラウドなどを仮想かそう化かすることが一般いっぱん的てきとなっているが、その仮想かそう環境かんきょうを構築こうちくする際さいのデファクトスタンダードとして用もちいられるのが VMware 製品せいひん群ぐんである。IT 基盤きばん製品せいひんが中心ちゅうしんであるためシステムの画面がめんには存在そんざいが表あらわれず、システム利用りよう者しゃが直接ちょくせつ VMware 製品せいひんを目めにするケースは少すくないものの、日本にっぽんにおいてもほぼ全すべての企業きぎょうの IT システムで採用さいようされている。

現代げんだいの IT システム環境かんきょうにおいて、VMware 製品せいひん群ぐんは非常ひじょうに幅広はばひろい形かたちで利用りようされている。オンプレミスで構成こうせいするプライベートクラウドだけでなくパブリッククラウドへの対応たいおうも進すすんでおり、VMware Cloud on AWS、Azure VMware Solution などを例れいとして、パブリッククラウド上じょうに VMware 製品せいひん群ぐんを乗のせた形かたちでサービスとして利用りようすることも可能かのうになった。パブリッククラウド・オンプレミス併用へいよう環境かんきょうやマルチパブリッククラウド環境かんきょうにおいても、複数ふくすうの環境かんきょうを統一とういつした形かたちでシンプルにシステムの運用うんよう性せいや可か搬性、可用性かようせいを確保かくほすることが容易よういとなる。特定とくていパブリッククラウドサービスの障害しょうがいや終了しゅうりょう、サービスや料金りょうきんの改定かいていへの対策たいさくやリスクヘッジを図はかることができるのも大おおきな導入どうにゅうメリットである。さらに、オンプレミスからパブリッククラウドへの移行いこうにあたっては、移行いこう元もとおよび移行いこう先さきどちらの環境かんきょうも同おなじ VMware 環境かんきょうで構成こうせいできるため、オンプレミスで利用りようしているアプリケーションの改修かいしゅうが必要ひつよう無なくクラウドサービスに移行いこう（および回帰かいき）でき、あらゆるクラウド移行いこうリスクを大幅おおはばに低減ていげんすることができる。

一方いっぽうで、クラウド上じょうで利用りようする形かたちだけでなく、Microsoft Azure、ニフクラ（旧きゅう：ニフティクラウド）などを例れいとして、クラウドサービスの構築こうちくやサービスの基盤きばんとしても VMware 製品せいひん群ぐんが多おおく用もちいられている。

主要しゅようなサービスとしては、クラウドコンピューティングの VMware Cloud on AWS や、クラウドディザスタリカバリの VMware Cloud Disaster Recovery、他社たしゃ提供ていきょうとなるが、Azure VMware Solution、Google Cloud VMware Engine など。製品せいひんとしては、サーバー仮想かそう化かの vSphere、ストレージ仮想かそう化かの vSAN、運用うんよう管理かんりの vRealize、ネットワーク仮想かそう化かの NSX、デバイス管理かんり/制御せいぎょ（MDM）・統合とうごうワークスペースの Workspace ONE（AirWatch・Identity Manager）、デスクトップ仮想かそう化かの Horizon、エンドポイント検出けんしゅつ応答おうとう（Endpoint Detection and Response）の Carbon Black など。

ブロードコムに買収ばいしゅうされて以降いこうは開発かいはつが滞とどこおっているという指摘してきがある。

名称めいしょう

米国べいこく本社ほんしゃの企業きぎょう名めいは「VMware, Inc.」、日本にっぽん法人ほうじんの企業きぎょう名めいは「VMware株式会社かぶしきがいしゃ (VMware K.K.) 」（2023年ねん末まつまでは「ヴィエムウェア株式会社かぶしきがいしゃ」）である。製品せいひん名めいは同社どうしゃの名なを冠かんした「VMware vSphere」や「VMware NSX」、運用うんよう管理かんり系けい製品せいひんの場合ばあい「VMware vRealize （製品せいひん名めい）」などである。

社名しゃめいの表記ひょうきについて、先頭せんとうの VM が大文字おおもじ、それに続つづく ware が小文字こもじとなる。「VMWare」や「Vmware」といった表記ひょうきは誤あやまりである。ただし会社かいしゃロゴについては全すべて小文字こもじでの表記ひょうきとなる。

歴史れきし

• 1998年ねん VMware Inc. 設立せつりつ
• 1999年ねん VMware Workstation を発売はつばい
• 2001年ねん VMware ESX Server をリリース
• 2003年ねん 日本にっぽん法人ほうじん ヴイエムウェア株式会社かぶしきがいしゃ 設立せつりつ
• 2004年ねん EMC Inc. (現げん：Dell EMC) がVMware, Inc. を買収ばいしゅう
• 2006年ねん VMware Infrastructure 3 をリリース、日本にっぽんでのプロフェッショナル サービス（設計せっけい支援しえんサービス、運用うんよう支援しえんサービス、問合といあわせ対応たいおうサービス）、教育きょういくサービス提供ていきょう開始かいし
• 2007年ねん 西日本にしにほんオフィス設立せつりつ
• 2008年ねん VMware Horizon View（旧きゅう：VMware VDM）をリリース
• 2009年ねん VMware vSphere 4 をリリース
• 2011年ねん VMware vSphere 5 をリリース
• 2012年ねん VMware vCloud suite をリリース、中部ちゅうぶオフィス・九州きゅうしゅうオフィス設立せつりつ
• 2013年ねん VMware Horizon Suite をリリース、VMware Virtual SAN をリリース
• 2013年ねん VMware NSX をリリース
• 2014年ねん AirWatch（Enpterprise Mobile Management 製品せいひん）を買収ばいしゅう
• 2015年ねん VMware vSphere 6 をリリース、Google と企業きぎょう向むけパブリック クラウドでの協業きょうぎょうを発表はっぴょう
• 2016年ねん Dell Inc. が EMC Inc. (現げん：Dell EMC) を買収ばいしゅうし、VMware Inc. はこの買収ばいしゅうに伴ともない誕生たんじょうした Dell Technologies Inc. の傘下さんかとなる。
• 2017年ねん VMware Cloud on AWS 提供ていきょう開始かいし、VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure 提供ていきょう開始かいし
• 2018年ねん VMware Cloud on AWS 日本にっぽん（東京とうきょう）での提供ていきょう開始かいし、VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure 日本にっぽんでの提供ていきょう開始かいし｡三木みき会長かいちょうが東京とうきょうオリンピックのチーフ・テクノロジー・イノベーション・オフィサーに選出せんしゅつ
• 2019年ねん Carbon Black・Avi Networks を買収ばいしゅう、VMware Tanzu ポートフォリオを発表はっぴょう
• 2020年ねん VMware vSphere 7 をリリース、VMworld 2020 Japan をオンラインイベントとして開催かいさい、VMware Cloud Disaster Recovery、Azure VMware Solution を提供ていきょう開始かいし
• 2021年ねん 日本にっぽんの本社ほんしゃオフィスが浜松はままつ町まちから田町たまちに移転いてん、VMware Cloud on AWS の大阪おおさかリージョンが提供ていきょう開始かいし、Dell Technologies Inc. 傘下さんかからスピンオフし独立どくりつ化か
• 2022年ねん5月26日にち Broadcom が約やく610億おくドル（約やく7兆ちょう7400億おく円えん）で買収ばいしゅうすると発表はっぴょう、Broadcom のソフトウェア部門ぶもんが VMware に再さいブランド化かされる
• 2023年ねん11月22日にち 買収ばいしゅうが完了かんりょうしBroadcom傘下さんかとなった。元もとVMwareの多数たすうの社員しゃいんに対たいしてレイオフが行おこなわれた。
• 2024年ねん1月がつ、膨大ぼうだいな製品せいひんを廃はいしVMware Cloud FoundationとVMware vSphere の2つに集約しゅうやく、それらに対たいする4つのバンドルエディションを設定せっていし、新規しんき顧客こきゃくに対たいする永続えいぞくライセンスの廃止はいしを発表はっぴょう。。
• 2024年ねん5月13日にち（日本にっぽん時間じかん5月14日にち）、個人こじんユーザーにおけるWindows/Linux専用せんようのVMware Workstation Pro、およびMac専用せんようのVMware Fusion Pro for Macの無償むしょう化かに伴ともない、Windows/Linux専用せんようのVMware Workstation Pro Player、およびMac専用せんようのVMware Fusion Pro Player for Macの配布はいふがそれぞれ終了しゅうりょう。なお、当とうソフトウェアをダウンロードする場合ばあいはブロードコムへのログインに必要ひつようなユーザーアカウント必要ひつようとなる（ただし、これまでのVMwareのユーザーアカウントは利用りよう不可ふか）。

主おもな製品せいひん

多数たすうの製品せいひんがあり、2024年ねん7月がつ時点じてんの主おもなラインナップは以下いかの通とおり。

• ハイブリッド クラウド & データセンター インフラ サービス
  • VMware Cloud on AWS（VMC on AWS）
  • VMware Cloud Disaster Recovery（VCDR）
  • Azure VMware Solution（AVS、Microsoft が提供ていきょうするサービス）
  • Google Cloud VMware Engin（GCVE、Google が提供ていきょうするサービス）
  • Oracle Cloud VMware Solution（OCVS、Oracle が提供ていきょうするサービス）
  • HCX Technologies
• ネットワーク & セキュリティ サービス
  • AppDefense
  • Network Insight
  • NSX Cloud
• クラウド運用うんようサービス
  • Cost Insight
  • Discovery
• クラウド管理かんりサービス
  • クラウド管理かんりプラットフォーム
  • vRealize Suite
• クラウド ネイティブ アプリケーション サービス
  • Pivotal Container Service
• デジタル ワークスペース & デスクトップ サービス
  • Workspace ONE
  • AirWatch
  • Horizon Cloud
• アプリケーション管理かんりサービス
  • Wavefront by VMware
• SDDC プラットフォーム
  • Cloud Foundation
• データセンターとクラウド インフラストラクチャ
  • vCenter Server
  • vSphere
  • VMware Cloud Foundation（VCF）
  • vSphere with Operations Management
• ネットワークとセキュリティ
  • NSX（NSX-V、NSX-T）
  • AppDefense
  • vRealize Network Insight
• ストレージと可用性かようせい
  • vSAN
  • Site Recovery Manager
• ハイパー コンバージド インフラストラクチャ
  • ハイパー コンバージド インフラストラクチャ ソフトウェア
  • vSAN ReadyNode
• クラウド管理かんりプラットフォーム
  • vRealize Suite
  • vRealize Automation
  • vRealize Business for Cloud
  • vRealize Operations
  • vCloud Suite
  • VMware Integrated OpenStack
• ネットワーク機能きのうの仮想かそう化か
  • vCloud NFV
  • VMware Integrated OpenStack Carrier Edition
• IoT
  • Pulse IoT Center
• デジタル ワークスペース
  • Workspace ONE
  • Workspace ONE App Express
• 仮想かそうデスクトップとアプリケーションの仮想かそう化か
  • Horizon
  • Horizon Apps
  • Horizon Cloud
  • App Volumes
• エンタープライズ モビリティ管理かんり
  • AirWatch
• パーソナル デスクトップ
  • Horizon FLEX
  • Workstation Pro
  • Fusion Pro for Mac
• 無償むしょうの製品せいひん
  • vSphere Hypervisor
  • vCenter Converter
  • Software Manager
  • Workstation Pro（個人こじん利用りようのみ、2024年ねん5月がつ13日にちリリースのバージョン17.5.2・ビルド23775571以降いこうより）
  • Fusion Pro for Mac（個人こじん利用りようのみ、2024年ねん5月がつ13日にちリリースのバージョン13.5.2・ビルド23775688以降いこうより）

製品せいひんシェア

2013年ねん時点じてんで、全ぜん世界せかいで Fortune 100の全すべての企業きぎょうを含ふくむ400,000社しゃ以上いじょうで採用さいようされており、仮想かそう化か製品せいひんのスタンダードとして世界中せかいじゅうで広ひろく使つかわれている。国内こくないでは日経にっけい225の93%を含ふくむ7,000社しゃ以上いじょうの企業きぎょうで採用さいよう。世界せかい第だい5位いのソフトウェアベンダーでもある。

資格しかく

VCA(VMware Certified Associate)、VCP(VMware Certified Professional)、VCAP(VMware Certified Advanced Professional)、VCIX(VMware Cetrtified Implementation Expert)とランク分わけされ、後者こうしゃになるほど難易なんい度どが高たかく、各かく製品せいひん分野ぶんやや製品せいひんバージョン毎ごとに提供ていきょうされている。日本にっぽん国内こくないの技術ぎじゅつ者しゃの場合ばあいは日本語にほんごでの受験じゅけんが原則げんそく可能かのうな VCP の取得しゅとくを目指めざすことが多おおい。VCAP は英語えいごでの試験しけんで、Deploy 試験しけんに関かんしては実じつ環境かんきょう操作そうさとなり難易なんい度どが高たかいため、VCP 取得しゅとく者しゃの中なかでも VCAP 取得しゅとく率りつは3%以下いかといわれている。資格しかくの有効ゆうこう期限きげんについては VCP に対たいして取得しゅとくより2年間ねんかんとなっていたが、2019年ねんに有効ゆうこう期限きげんが撤廃てっぱいされ、すべての資格しかくで無む期限きげんとなった。既すでに期限切きげんぎれで失効しっこうしていた場合ばあいも、ロールバックして再度さいど有効ゆうこうとなる。また各かく資格しかくの取得しゅとくに向むけた教育きょういくサービスが提供ていきょうされている。

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• 仮想かそうアプライアンス

外部がいぶリンク

• VMware - 公式こうしきウェブサイト （英語えいご）
• VMware (vmware) - Facebook
• VMware (@VMware) - X（旧きゅうTwitter）
• VMware - YouTubeチャンネル

• VMware Japan（リンク切きれ）
• IT価値かち創造そうぞう塾じゅく - VMware Japan
• VMware Japan Blog
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