ケトーシス

ケトーシス（ketosis）とは糖とう質しつおよび脂質ししつの代謝たいしゃ障害しょうがいにより、体内たいないのケトン体たいが異常いじょうに増量ぞうりょうし、臨床りんしょう症状しょうじょうを示しめす状態じょうたい。ケトン症しょうとも呼よばれる。血ち中ちゅうのケトン体たいが増量ぞうりょうした状態じょうたいをケトン血ち症しょう、尿にょう中ちゅうのケトン体たいが増量ぞうりょうした状態じょうたいをケトン尿にょう症しょう、乳ちち中ちゅうのケトン体たいが増量ぞうりょうした状態じょうたいをケトン乳ちち症しょうと呼よぶ区別くべつする。ケトーシスは単一たんいつの原因げんいんによる発生はっせいは少すくなく、その原因げんいんは種々しゅじゅ存在そんざいする。分娩ぶんべん前後ぜんこうの乳牛にゅうぎゅうに発生はっせいが多おおく、その主おもな原因げんいんとして、エネルギー要求ようきゅう量りょうの増加ぞうかによる低てい血糖けっとうが考かんがえられる。症状しょうじょうとしては元気げんき消失しょうしつ、乳ちち量りょうの減少げんしょうなどがみられ、ときに神経症しんけいしょう状じょうを示しめす。治療ちりょうにはビタミンB群ぐん、インスリン、キシリトールなどを添加てんかしたグルコース液えきの輸液が行おこなわれる。

関連かんれん項目こうもく

• ケトン体たい

参考さんこう文献ぶんけん

• 日本にっぽん獣医じゅうい内ない科学かがくアカデミー編へん　『獣医じゅうい内ない科学かがく（大だい動物どうぶつ編へん）』　文ぶん永えい堂どう出版しゅっぱん　2005年ねん　ISBN 4830032006
• 獣医じゅうい学がく大だい辞典じてん編集へんしゅう委員いいん会かい編集へんしゅう　『明解めいかい獣じゅう医学いがく辞典じてん』　チクサン出版しゅっぱん 1991年ねん　ISBN 4885006104