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すし太郎たろう (商品しょうひん)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

すし太郎たろう(すしたろう)は永谷園ながたにえん1977ねんから製造せいぞう販売はんばいするロングセラー商品しょうひん名称めいしょうちらし寿司ずしである。

概要がいよう

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販売はんばい開始かいしから40ねんとなる2017ねん時点じてんで20おくしょく販売はんばいしている[1]

すし太郎たろう発売はつばい以前いぜんにも、類似るいじ商品しょうひんはあったが、瓶詰びんづめであったりして、「個別こべつ少量しょうりょう寿司すしつくる」には不向ふむきであった[2]。すし太郎たろうは1パック2人前にんまえとなっており、ファミリーそうだけでなく、年配ねんぱいしゃ家庭かてい二人ふたりらしや一人暮ひとりぐらしの家庭かていでも愛用あいようされたことがヒット商品しょうひんとなった要因よういんげられる[2]。なお、4人前にんまえをパックした商品しょうひんのち販売はんばいされ、ファミリーそうにもその人気にんき不動ふどうのものにしてった[2]

歴史れきし

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ちゃづけ海苔のり」、「松茸まつたけあじいもの」、業界ぎょうかいはつとなるフリーズドライ製法せいほうのインスタントみそしるあさげ」といったロングセラー商品しょうひんした永谷園ながたにえん創業そうぎょうしゃ永谷ながたに嘉男よしおは、1976ねんごろ当時とうじ小学生しょうがくせいべたい給食きゅうしょくのメニューを掲載けいさいした新聞しんぶん記事きじでは、カレーハンバーグ寿司すし人気にんきとなっており、なかでも寿司すしもっと人気にんきたかかったことに着目ちゃくもく[1]社内しゃないのさまざまな部署ぶしょから人員じんいんあつめ、寿司すしかかわる商品しょうひんつくるためにプロジェクトチームを結成けっせいした[1]

寿司すし商品しょうひんをウエット商品しょうひんとして開発かいはつおこなうことを決定けっていしたが、それまでの永谷園ながたにえんではドライ商品しょうひんしかあつかってこなかったため、商品しょうひん開発かいはつ悪戦苦闘あくせんくとうすることになった[1]いちれいとして、ざいふくろめする「充填じゅうてん作業さぎょう」がげられる[1]ふく液体えきたいやさまざまなサイズの野菜やさいなどを高速こうそくで、均等きんとうけるのは当時とうじ技術ぎじゅつではむずかしく、ひとつひとつ茶漉ちゃこをすくって計量けいりょうしては手作業てさぎょうふくろめるといった作業さぎょう必要ひつようであった[1]商品しょうひんはプロジェクト発足ほっそくから1ねんはんってからで、その調味ちょうみりょうらす、のつなぎかた再考さいこうするといった試行錯誤しこうさくごかえされた。充填じゅうてんする機械きかいには発売はつばいからさらにすうねんのこととなる[1]

当時とうじ生産せいさん機械きかいすすんでおらず、一部いちぶ地区ちくでテスト販売はんばいおこない、徐々じょじょ販売はんばい地区ちくひろげていく方式ほうしき一般いっぱんてきおこなわれており、永谷園ながたにえんもこの方式ほうしきならっている[1]。1977ねん10月21にち広島ひろしまけん岡山おかやまけん百貨店ひゃっかてんスーパーマーケット販売はんばい開始かいしされた[1]広島ひろしま岡山おかやまでの販売はんばい爆発ばくはつてきだいヒットではないものの、まずますの売上うりあげ記録きろくし、よく1978ねん関西かんさい地区ちくでも販売はんばい開始かいしする[1]関西かんさい百貨店ひゃっかてん店頭てんとう実演じつえん販売はんばいおこなったところ、またたにすし太郎たろうってしまうというだいヒットとなった[1]

順調じゅんちょうげをばし、圧倒的あっとうてき数字すうじでトップシェアだったすし太郎たろうだが、シェアを2としたこともある[2]競合きょうごう製品せいひん登場とうじょうとスーパーマーケットでにぎり寿司ずし販売はんばいされることが普通ふつうになるという社会しゃかい変化へんか消費しょうひしゃ嗜好しこう変化へんか原因げんいんであった[2]

永谷園ながたにえんでは、ひなまつ七夕たなばたハロウィンといったパーティ需要じゅようんだり、きめこまかなリニューアル、しん商品しょうひん投入とうにゅうなどでマンネリ化まんねりか回避かいひする施策しさくっている[2]消費しょうひしゃ健康けんこう志向しこう傾向けいこうから、従来じゅうらいひんべいだけだったところにくろくわえた「すし太郎たろう くろり」を主力しゅりょく製品せいひんとし、うめごまをくわえることでカラフルな桃色ももいろになる「すし太郎たろう いろどりちらし」やごはん1はいぶんわせた分量ぶんりょうの「お茶碗ちゃわんでもすし太郎たろう」といったラインナップをくわえていった[2]冷蔵れいぞう保存ほぞんするチルドタイプの「すし太郎たろうプレミアムタイプ」もシリーズされている[2]

これらにくわえて、パッケージデザインの変更へんこう、テレビCM戦略せんりゃくによって、業界ぎょうかいトップにかえいている[2]

発売はつばい開始かいし40ねんむかえた2017ねん時点じてんでは「すし太郎たろう名前なまえらないひとすくないが、べたことがないひとおおいのではないか」との認識にんしきから新作しんさくレシピの開発かいはつや、しん商品しょうひん開発かいはつおこたらないと永谷園ながたにえん営業えいぎょうかたっている[3]

永谷園ながたにえんでは1970ねんに「さけちゃづけ」のテレビCMに北島きたじま三郎さぶろう起用きようし、北島きたじまのヒットきょく函館はこだておんな」に商品しょうひんめいせたうた使つかったテレビCMが人気にんきとなり、商品しょうひんもまたヒットした[2]。すし太郎たろうのテレビCMにも同様どうよう北島きたじま起用きようされ「すし太郎たろうえば、北島きたじま三郎さぶろうのCM」とばれるようになり[4]、「当時とうじ子供こどもたちならいちうたったことがあるはず」ともわれるすし太郎たろうのCMソングもまた人気にんきとなった[2]

ユーモアがありながらも、嫌味いやみ印象いんしょうがない秀逸しゅういつなCMがすし太郎たろう人気にんき一因いちいんとなったことは想像そうぞうかたくない[2]

北島きたじま出演しゅつえんするテレビCMは1991ねんにいったん終了しゅうりょうするが、2001ねんには復活ふっかつしている[4]

出典しゅってん

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 中馬ちゅうま幹弘みきひろ (2017ねん2がつ26にち). “今年ことし40周年しゅうねん永谷園ながたにえん『すし太郎たろう』ロングセラーの舞台裏ぶたいうら”. @DIME. p. 1. 2024ねん2がつ10日とおか閲覧えつらん
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 中馬ちゅうま幹弘みきひろ (2017ねん2がつ26にち). “今年ことし40周年しゅうねん永谷園ながたにえん『すし太郎たろう』ロングセラーの舞台裏ぶたいうら”. @DIME. p. 2. 2024ねん2がつ10日とおか閲覧えつらん
  3. ^ 中馬ちゅうま幹弘みきひろ (2017ねん2がつ26にち). “今年ことし40周年しゅうねん永谷園ながたにえん『すし太郎たろう』ロングセラーの舞台裏ぶたいうら”. @DIME. p. 3. 2024ねん2がつ10日とおか閲覧えつらん
  4. ^ a b 永谷園ながたにえん、「すし太郎たろう」TVCMに北島きたじま三郎さぶろうを10ねんぶりに起用きよう」『日本にっぽん食糧しょくりょう新聞しんぶん』2001ねん8がつ20日はつか2024ねん2がつ11にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク

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