アラモの戦たたかい

アラモの戦たたかい
アラモ伝道でんどう所しょ侵攻しんこう計画けいかく図ず ホセ・フアン・サンチェス＝ナバッロ、1836年ねん。
戦争せんそう：テキサス革命かくめい（対たいメキシコ）
年月日ねんがっぴ：1836年ねん2月がつ23日にち - 3月6日にち
場所ばしょ：テキサス州しゅうサンアントニオ
結果けっか：メキシコ軍ぐんの辛勝しんしょう
交戦こうせん勢力せいりょく
メキシコ共和きょうわ国こく	メキシココアウイラ・イ・テハス州しゅう
指導しどう者しゃ・指揮しき官かん
アントニオ・ロペス・デ・サンタ・アナ・ペレス・デ・レブロン	ウィリアム・トラヴィス ジム・ボウイ デイヴィッド・クロケット
戦力せんりょく
1,600人にんが攻撃こうげき	183人にん - 250人にん
損害そんがい
300人にん - 400人にんが死亡しぼう	全員ぜんいんが戦死せんし
テキサス革命かくめい ゴンザレス ゴリアド リパンティトラン コンセプシオン ベイア グラス・ファイト サンパトリシオ アグア・ドゥルセ アラモ レフュジオ コレト サンジャシント

アラモの戦たたかい（アラモのたたかい、Battle of the Alamo）は、テキサス独立どくりつ戦争せんそう中なかの1836年ねん2月がつ23日にち - 3月6日にちの13日間にちかんにメキシコ共和きょうわ国こく軍ぐんとテキサス分離ぶんり独立どくりつ派は（テクシャン反乱はんらん軍ぐん）の間あいだで行おこなわれた戦闘せんとう。

テキサス側がわの拠点きょてんとされ戦闘せんとうの舞台ぶたいとなったアラモ伝道でんどう所しょはテキサス州しゅうサンアントニオ中心ちゅうしん街がいの一角いっかくに遺跡いせきがある。

アラモ

もともと、アラモはスペインの布教ふきょう所しょとして1718年ねんにサン・アントニオ・デ・ベハル（後ごのテキサス州しゅうサンアントニオ）に建設けんせつされた。19世紀せいき初頭しょとうにスペイン軍ぐんの騎兵隊きへいたいが駐屯ちゅうとんし、その要塞ようさいを「アラモ」と呼よんだ。メキシコからの独立どくりつを画策かくさくしていたアングロサクソン系けいテキサス住民じゅうみんは、サンアントニオ市しを占領せんりょうした。

メキシコ側がわ

コス将軍しょうぐんの敗北はいぼくでメキシコ軍ぐんはテハスでの拠点きょてんがなくなっていた。これに対たいしメキシコは翌年よくねん、大統領だいとうりょう兼けん将軍しょうぐんであるサンタ・アナが反乱はんらん軍ぐんの鎮圧ちんあつを決定けっていした。メキシコの戦争せんそう相しょうホセ・マリア・トルネルとビチェンテ・フィリソラ将軍しょうぐんは1814年ねん以来いらいのテハス遠征えんせいで実績じっせきのある船ふねでの進軍しんぐんを提案ていあんした。しかしサンタ・アナはその案あんでは時間じかんがかかり、その間あいだに敵てきが米国べいこくからの援助えんじょを受うけるとしてこれを拒否きょひした。

サンタ・アナは1836年ねん始はじめにサン・ルイス・ポトシで、概算がいさんで6,100人にんの兵士へいしと20門もんの大砲たいほうを集あつめ、テハスに向むけコアウイラのサルティジョまで進すすんだ。軍勢ぐんぜいは悪天候あくてんこうの中なかリオ・グランデを渡わたり、吹雪ふぶきの山やまの小道こみちを進すすんだ。サン・アントニオ・デ・ベハルは彼かれにとって中間ちゅうかん的てきな目標もくひょうの一ひとつだった。彼かれの最終さいしゅう目標もくひょうはテキサス政府せいふを捕とらえ、反乱はんらん州しゅうに対たいし中央ちゅうおうの支配しはい、或あるいはメキシコの「中道ちゅうどう」政権せいけんの立直たてなおしを図はかることだった。彼かれはこれ以前いぜん1835年ねんにサカテカス州しゅうの反乱はんらんを抑おさえていた。

サンタ・アナとその軍勢ぐんぜいは2月がつ23日にちにサン・アントニオ・デ・ベハルに到着とうちゃくした。歩兵ほへい大隊だいたいを温存おんぞんするため、それは歩兵ほへいと騎兵きへいの混成こんせい部隊ぶたいだった。彼かれらはイギリス製せいのベーカー、時代遅じだいおくれで射程しゃていは短みじかいが威力いりょくのあるタワー・マスケット、Mark III、ブラウン・ベスマスケットなどを装備そうびしていた。メキシコ人じんの軍人ぐんじんの背丈せたけの平均へいきんは 155 cm (5 ft 1 in) で、その多おおくが戦闘せんとう経験けいけんのない新米しんまいの徴集ちょうしゅう兵へいだった。メキシコの軍隊ぐんたいは個々ここの射撃しゃげきの技量ぎりょうに劣おとったが、しかし彼かれらはよく標的ひょうてきを打うち抜ぬいた。初期しょきの装備そうびでは、4門もんの7インチ (178mm) 曲射きょくしゃ砲ほう、7門もんの4ポンド (1.8 kg) 砲ほう、4門もんの6ポンド (2.7 kg) 砲ほう、4門もんの8ポンド (3.6 kg) 砲ほうと2門もんの12ポンド (5 kg) 砲ほうを備そなえていた。

ビチェンテ・フィリソラ（イタリア）、アントニオ・ガオナ（キューバ）など、一部いちぶのメキシコ軍ぐん指揮しき官かんは熟練じゅくれんした傭兵ようへいだった。またサンタ・アナもメキシコ独立どくりつ戦争せんそうで経験けいけんがあった。

サンタ・アナは自みずから2000の軍勢ぐんぜいを率ひきいて進軍しんぐん、サンアントニオ市しを包囲ほういした。

アラモの守備しゅび隊たい

当時とうじ、アラモを守備しゅびすることになっていたのはジェームズ・ボウイ大佐たいさである。また、騎兵隊きへいたい中佐ちゅうさに就任しゅうにんしたばかりの若わかきウィリアム・トラヴィスも1836年ねん1月がつに州しゅう政府せいふから30人にんの志願しがん兵へいと共ともに派遣はけんされ、2月がつ3日にちにサン・アントニオに到着とうちゃくした。トラヴィスは家族かぞくの病気びょうきのために離はなれていて12日にち後ごに戻もどる約束やくそくをしていたジェームズ・C・ネイル大佐たいさを飛とび越こえて正式せいしきな指揮しき官かんに任にんじられ、テクシャン軍ぐんを指揮しきした。

アラモ守備しゅび隊たいの記念きねん碑ひ、サンアントニオにある。

ボウイナイフで知しられるジェームズ・ボウイの名声めいせいなどにより、正規せいきの軍人ぐんじんでない志願しがん兵へいも砦とりでを守まもるために集あつまった。ボウイとトラヴィスは作戦さくせんと指揮しきを巡めぐって度々たびたび口論こうろんしたが、ボウイが2月がつ27日にち結核けっかくのため病床びょうしょうにつくと、指揮しき権けんをトラヴィスに全権ぜんけん委任いにんした。アラモには約やく200名めい程度ていどの軍勢ぐんぜいしかいなかったため、トラヴィスは成立せいりつしたてのテキサス暫定ざんてい政府せいふに再三さいさん援軍えんぐんを求もとめたが、テキサス軍ぐん将軍しょうぐんサミュエル・ヒューストンは兵へいの召集しょうしゅうを待まっていたために援軍えんぐんの派遣はけんは志願しがんして行いった30名めい程度ていどだけだった。

米国べいこくは当時とうじアラモ砦とりでの戦たたかいをアメリカ移民いみんのメキシコへの反抗はんこうとみていたが、実際じっさいには多おおくのメキシコ系けいテキサス人じん（テハノ）も反乱はんらん側がわを支持しじしていた。この闘争とうそうを1776年ねんのアメリカ独立どくりつ戦争せんそうと同おなじ概念がいねんで見みるものも多おおかった。テハノはメキシコに1824年ねんのメキシコ憲法けんぽうで表現ひょうげんされた州しゅう権けんを支持しじする緩ゆるやかな中央ちゅうおう政府せいふを望のぞんでいた。最後さいごの突撃とつげきの前まえに伝令でんれいとして送おくり出だされたフアン・ネポムセノ・セギン大尉たいい（後のちに大佐たいさ）もテハノの1人ひとりだった。

テキサス遠方えんぽうの各地かくちからも多おおくの守備しゅび兵へいが集あつまった。28の国くにと州しゅうから男おとこたちが集あつまり、最もっとも若わかいものは16歳さいのガルバ・フィキュアで、最もっとも老おいたものは57歳さいのゴードン・C・ジェニングスだった。民衆みんしゅうの間あいだで絶大ぜつだいな人気にんきを誇ほこっていたテネシー州しゅう出身しゅっしんの元もと下院かいん議員ぎいんデイヴィッド・クロケットも防衛ぼうえいに参加さんかした。12人にんの「テネシーの志願しがん兵へい」は2月がつ8日にちにアラモに到着とうちゃくした。

ニューオリンズからは「ニューオリンズ・グレイズ」という集団しゅうだんが歩兵ほへいとして戦たたかうためにやって来きた。グレイズを含ふくむ2つの中隊ちゅうたいが12月にベハルの籠城ろうじょう戦せんに参加さんかした。メキシコと戦たたかう約束やくそくを残のこし、グレイズの大だい部分ぶぶんはマタモロスへ都市としを略奪りゃくだつする遠征えんせいのためにサン・アントニオ・デ・ベハルを去さった。しかし約やく24人にんはアラモに残のこった。

トラヴィス中佐ちゅうさは戦たたかいの前まえに伝令でんれいを急派きゅうはしたように3月3日にちにも戦況せんきょうをテキサス暫定ざんてい政府せいふに報告ほうこくし、援助えんじょを要請ようせいすることができた。しかし、サム・ヒューストンのテキサス陸軍りくぐんはメキシコの陸軍りくぐんと戦たたかいながら持もち場ばを離はなれられる程ほどの戦力せんりょくも持もち合あわせていなかった。またテキサス暫定ざんてい政府せいふはメンバー内ないの争あらそいにより混乱こんらんしていた。トラヴィスは助たすけを求もとめてジェームス・ボーナムを含ふくむ数すう人にんの伝令でんれいをジェームス・ファニン大佐たいさにも送おくった。アラモから南東なんとうに100マイル (160 km)離はなれたゴリアドで450人にん以上いじょうのテキサス軍ぐんを指揮しきしていたファニンは、2月がつ28日にちに320人にんの兵へいと大砲たいほうをアラモに送おくる行軍こうぐんを組織そしき的てきとは言いえないやり方かたで試こころみたが、不十分ふじゅうぶんな輸送ゆそう方法ほうほうにより救援きゅうえんを中止ちゅうしした。ファニンと配下はいかの大だい部分ぶぶんは降伏ごうぶく後ごにメキシコ軍ぐんによって虐殺ぎゃくさつされた。

3月1日にちの午前ごぜん1時じ頃ごろに32人にんのテクシャンがゴンザレスの町まちからジョージ・キンベル大尉たいいとジョン・W・スミスと共ともに到着とうちゃくし、メキシコ人じんの戦線せんせんをかいくぐってアラモの守備しゅび隊たいに合流ごうりゅうした。彼かれらはトラヴィスの援軍えんぐん要請ようせいに対たいする唯一ゆいいつの反応はんのうだった。32人にんの1人ひとりアイザック・ミルサプスによって書かかれたとされる手紙てがみが、アラモの籠城ろうじょう戦せんの前夜ぜんやの様子ようすを克明こくめいに記しるしている。この手紙てがみについては、ほぼ偽物にせものに違ちがいないとする議論ぎろんが歴史れきし家かの間あいだに存在そんざいする。

最後さいごの襲撃しゅうげき

攻撃こうげきに参加さんかしたメキシコ兵へいは4、5千せん人にんいたと報告ほうこくされているが、包囲ほういと最後さいごの襲撃しゅうげきに参加さんかしたのは1,400人にんから1,600人にんだけだった。サン・ルイス・ポトシでの当初とうしょの兵力へいりょくは6,500人にんだったが病気びょうきや脱走だっそうで兵へいが減少げんしょうした。メキシコ軍ぐんの攻おさむ城しろ戦せんは科学かがく的てき、職業しょくぎょう的てきでナポレオン流りゅうに指揮しきされていた。

輪わ縄なわがアラモの周まわりに締しめられたためトラヴィス中佐ちゅうさの最後さいごの発信はっしんはテクシャン精神せいしんの激はげしい例れいを含ふくむものだった。彼かれは「敵てきは私わたしの降伏ごうぶくを要求ようきゅうした。私わたしはただ一発いっぱつの大砲たいほうで彼かれらの要求ようきゅうに応こたえた。私わたしは決けっして降伏ごうぶくしない」と書かいた。

包囲ほうい開始かいしから13日にち目めの3月がつ6日にちの早朝そうちょう、メキシコ軍ぐんの一斉いっせい攻撃こうげきが開始かいしされた。メキシコ軍ぐんは隊たいを4つの部隊ぶたいと捕獲ほかく、追跡ついせき、保安ほあん部隊ぶたいに分わけアラモを05:00から攻撃こうげきした。マルティン・ペルフェクト・デ・コスの率ひきいた300人にん - 400人にんの最初さいしょの部隊ぶたいはアラモの北西ほくせいの角かくに向むかって進すすんだ。フランシスコ・デュゲ大佐たいさの指揮しきする380人にんが2番ばん隊たい。第だい3部隊ぶたいはホセ・マリア・ロメロ大佐たいさの率ひきいる400人にんの軍人ぐんじんから成なった。4番目ばんめはホアン・モラレス大佐たいさによって指揮しきされ100人にんのカサドレス（軽けい歩兵ほへい）から成なった。アラモの壁かべに達たっする前まえに攻撃こうげき部隊ぶたいは200 - 300ヤード (200 - 300m) の広々ひろびろとした地面じめんをカバーする必要ひつようがあった。テキサス人じんの逃亡とうぼうや援軍えんぐんの侵入しんにゅうなどの試こころみを防ふせぐために、サンタ・アナはラミレス・イ・セスマ准じゅん将しょうの配下はいかに350騎きの騎兵きへいを周囲しゅういの田園でんえんを警戒けいかいさせるよう配置はいちした。

寝込ねこみをつかれたテキサス勢ぜいは応戦おうせんするも劣勢れっせいであった。一ひとつの攻撃こうげき部隊ぶたいを押返おしかえしたが、午前ごぜん5時じには指揮しき官かんトラヴィスが頭あたまに銃撃じゅうげきを受うけ、想像そうぞうでは北きたの壁かべ近ちかくで大砲たいほうの隣となりで戦死せんしし、ボウイは簡易かんいベッドに寝ねていたところを抵抗ていこうむなしく殺ころされたと信しんじられている。クロケットは配下はいかの数すう人にんと共ともに捕とらえられたが、サンタ・アナの命いのちで処刑しょけいされた（詳細しょうさいについては議論ぎろんがある）。サンタ・アナは攻撃こうげきを継続けいぞくし、コスの部隊ぶたいが北きたの壁かべを突破とっぱした。接戦せっせんの末すえ、女おんな子供こどもとトラヴィスの黒人こくじん奴隷どれいを除のぞいて守備しゅび隊たいの男おとこのほとんどすべてを殺ころして、午前ごぜん6:30に最後さいごの銃撃じゅうげき戦せんが終了しゅうりょうし、アラモは陥落かんらくした。

メキシコ軍ぐんは戦闘せんとう後ご、ボウイの奴隷どれいのサム、トラヴィスの奴隷どれいのジョーと24人にんの女おんなとこどもを解放かいほうした。これまで歴史れきしに記しるされていないが、ジョーはジョンという名なの奴隷どれいと別べつの女おんな奴隷どれいが戦闘せんとうで殺ころされるのを見みたと語かたった。別べつの報告ほうこくされた生存せいぞん者しゃはブリギド・ゲレロでテクシャンの運動うんどうに加くわわったメキシコ軍ぐんの脱走だっそう兵へいだった。彼かれは自みずからの意いに反はんして囚人しゅうじんにされたとメキシコ人じんの軍人ぐんじんに納得なっとくさせることができた。さらに、ヘンリー・ウォーネルは伝つたえられるところ戦場せんじょうから逃のがれることができたが、3カ月かげつ後ごに傷きずが元もとで死しんだ。

損害そんがい

メキシコ側がわ

死傷ししょう者しゃの数かずの報告ほうこくはおよそ250人にんからメキシコの公式こうしきの集計しゅうけいにおいて1,400人にんまで、後ごのテキサスの集計しゅうけいで1,500人にんまでと異ことなる。ほとんどの歴史れきし家かが、正確せいかくな数かずが未知みちであり、およそ300人にん - 400人にんのメキシコ人じんが死亡しぼうし300人にんが負傷ふしょうしたと信しんじている。

テクシャン側がわ

戦たたかいの後のちに183人にん - 250人にんのテクシャン及およびテハノの遺体いたいがみつかった。しかしサンタ・アナのメキシコシティでの報告ほうこくでは個人こじん秘書ひしょのラモン・マルティネス・カロに命めいじて、反乱はんらん者しゃ600人にんの遺体いたいがみつかったと発表はっぴょうした。歴史れきし家かはこれを偽いつわりの主張しゅちょうであったと信しんじる。1人ひとりのもの以外いがいのすべての遺体いたいがメキシコ人じんによって焼やかれた。唯一ゆいいつの例外れいがいはグレゴリオ・エスパルサで、彼かれの兄弟きょうだいフランシスコが精力せいりょく的てきに仕つかえ、ベハルの攻おさむ城しろ戦せんでコス将軍しょうぐんの指揮しき下かで戦たたかったことにより、焼やかれずに埋葬まいそうされた。

戦後せんごとテキサスの独立どくりつ

テキサスの独立どくりつは3月2日にちに宣言せんげんされた。暫定ざんてい政府せいふはデイビッド・G・バーネットを暫定ざんてい大統領だいとうりょう、ロレンソ・デ・サバラを副ふく大統領だいとうりょうに選えらんだ。アラモにいた者ものはこれを知しることはなかった。ヒューストンは上級じょうきゅう司令しれい官かんの地位ちいを維持いじしていた。アラモを陥落かんらくさせたメキシコ軍ぐんは軍勢ぐんぜいを数個すうこに分わけて、東下ひがししもするヒューストン将軍しょうぐんを追おった。テキサス軍ぐんはアラモの戦たたかいの時点じてんで兵力へいりょくが2000人にん以下いかだった。ゴリアド、レフュジオ、マタモロス、サン・アントニオ・デ・ベハルと負まけ続つづけ兵力へいりょくは約やく1,000人にんまで減へった。

4月がつ21日にちのサンジャシントの戦たたかいで1250人にん強きょうの軍勢ぐんぜいを率ひきいたサンタ・アナの本隊ほんたいを、910人にんの今日きょう有名ゆうめいな「アラモを忘わすれるな! ゴリアドを忘わすれるな!」のときの声こえをあげたヒューストン将軍しょうぐんの軍勢ぐんぜいが破やぶった。メキシコ軍ぐんはその日ひの敗戦はいせんで約やく650人にんが死亡しぼうし、730人にんが捕虜ほりょになった。テクシャンの死亡しぼうは8人にん、負傷ふしょうが18人にんだった。サンタ・アナは逃亡とうぼうを図はかり自みずからの服ふくを捨すて一般いっぱんの兵士へいしの服ふくを着きた姿すがたで捕虜ほりょになった。サンタ・アナはメキシコに撤退てったいすることになっていたヴィチェント・フィリソラやホセ・デ・ウレアの指揮しき下かの軍勢ぐんぜいに命令めいれいを下くだそうとした。

サンタ・アナが自みずからの命いのちの保障ほしょうと引ひき換かえにテキサスの独立どくりつを承認しょうにんし、テキサス共和きょうわ国こくが成立せいりつした。

アラモにまつわる議論ぎろん

砂すなに引ひかれた線せん

3月3日にち或あるいは3月がつ4日にちにトラヴィス中佐ちゅうさが砂すなに彼かれの刀かたなで線せんを引ひき、アラモに残留ざんりゅうし、死しんでも構かまわないと望のぞむ全すべての者ものに線せんを越こえるよう招まねき入いれたとの伝説でんせつが残のこされている。病身びょうしんのジム・ボウイは自みずからの要求ようきゅうで線せんの向むこう側がわに移うつされたとされる。話はなしの1つの変形へんけいによると、1人ひとりの守備しゅび者しゃ以外いがいのすべてが最後さいごの一線いっせんを越こえた。テキサスに到着とうちゃくする前まえにロシアでナポレオンの下したで戦たたかったフランス人じんの軍人ぐんじんであると言いわれたルイス・「モーセ」・ローズはアラモからそっと出でたとされている。夜中よなかに移動いどうすることでメキシコ軍ぐんを回避かいひした後のち、ローズは彼かれがその逃亡とうぼうの物語ものがたりを伝つたえたウィリアム・P・ズーバーの家族かぞくと共ともに匿かくまわれたと言いわれる。1873年ねんにズーバー（または彼かれの息子むすこ）はこの伝説でんせつのあるものを出版しゅっぱんしたが、この話はなしは歴史れきし的てきには記録きろくされていない。

デヴィー・クロケットの死し

一般いっぱん的てきに信しんじられていることにデイヴィッド・クロケットは戦闘せんとう中ちゅうに多数たすうのメキシコ人じんを道連みちづれにして死しんだだろうというのがある。攻おさむ城しろ戦せんの前まえにサンタ・アナはサン・フェルナンド・カテドラルにアラモ内部ないぶの守備しゅび者しゃに残のこされた余地よちがないことを示唆しさする赤あかい旗はたを掲かかげさせた。議論ぎろんのあるホセ・デ・ラ・ペーニャの日記にっきによれば、アラモの最後さいごの戦闘せんとうの日ひにマニュエル・フェルナンデス・カストリジョン大佐たいさが複数ふくすうの守備しゅび者しゃを殺ころさずに捕つかまえ、サンタ・アナに引渡ひきわたし、サンタ・アナが個人こじん的てきに処刑しょけいを命めいじたと記しるされている。デヴィッド・クロケットの周まわりに6人にんの捕虜ほりょがいた。デ・ラ・ペーニャはトラヴィスがサンタ・アナに降伏ごうぶくの交渉こうしょうを試こころみたが「反逆はんぎゃく者しゃに保証ほしょうなし」として拒絶きょぜつされたと記しるした。

アラモの旗はた

戦後せんごにメキシコ兵へいはニューオリンズ・グレイズの団だん旗はたをみつけ、米国べいこくの関与かんよの証拠しょうことしてメキシコシティに送おくった。それは現在げんざいメキシコシティの国立こくりつ歴史れきし博物館はくぶつかんに収蔵しゅうぞうされている。ただ誰だれも戦たたかいの際さいにアラモ近辺きんぺんにどんな旗はたがはためいたのかは分わからない。ある記録きろくには1824年ねんのメキシコ憲法けんぽうを意味いみする「1824」と真まん中なかに書かかれたメキシコの三さん色しょく旗はたがあったとされる。他たにコアウイラ・イ・テハスを意味いみする2つ星ほしを描えがいた三さん色しょく旗はたもあったかもしれない。この旗はたに関かんしては現在げんざいもよく判わかっていない。

アラモの戦たたかいを題材だいざいとした作品さくひん

• The Immortal Alamo（1911年ねん）
• The Alamo: Shrine of Texas Liberty（1936年ねん）
• アラモの砦とりで The Last Command （1955年ねん）
• アラモ The Alamo（1960年ねん）
• アラモ2 The Alamo: 13 Days to Glory （1987年ねん）
• アラモ The Alamo （2004年ねん）

参考さんこう文献ぶんけん

• Dingus, Anne, The Truth About Texas, Houston: Gulf Publishing Company (1995年ねん) ISBN 0-87719-282-0
• Nofi, Albert A., The Alamo and The Texas War for Independence, Da Capo Press (1992年ねん) ISBN 0-306-81040-9
• Crisp, James E., Sleuthing the Alamo, Oxford University Press (2005年ねん) ISBN 0-19-516-349-4
• Hardin, Stephen L., Texian Iliad, Austin: University of Texas Press (1994年ねん) ISBN 0-292-73086-1
• Lord, Walter, A Time to Stand,; Lincoln: University of Nebraska Press (1961年ねん) ISBN 0-8032-7902-7
• Davis, William C., Lone Star Rising: The Revolutionary Birth of the Texas Republic, Free Press (2004年ねん) ISBN 0-684-86510-6

外部がいぶリンク

• Battle of the Alamo from the Handbook of Texas Online
• New Orleans Greys from the Handbook of Texas Online
• The Alamo Site