アルタイルからたイルカ

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アルタイルからたイルカ』(アルタイルからきたイルカ 原題げんだいThe Dolphins Of Altair)は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく作家さっかマーガレット・セント・クレア英語えいごばんいたSF小説しょうせつである。1967ねん、Dell Bookから刊行かんこうされた。

あらすじ[編集へんしゅう]

たすけをもとめるイルカたちの、精神せいしんへのびかけに反応はんのうしたのはマデリーンだった。つぎうみちて、イルカにたすけられたおとこスベン。最後さいごはマデリーンの行動こうどうっていたローレンス博士はかせ。3にんは「ザ・ロック(いわ)」とばれる小島こじまで、イルカたちと対面たいめんした。訓練くんれんけてしゃべれるイルカがはなした。人類じんるい海洋かいよう汚染おせんし、イルカたちを軍事ぐんじ目的もくてきのために、300とうつかまえている。どうかがしてしいと。地震じしんこしてプールのかべ破壊はかいしてがすことにした。スベンがぬすみだした強力きょうりょく爆雷ばくらいを、イルカが断層だんそうよわ部分ぶぶん設置せっちした。爆発ばくはつがねとなってやがて地震じしんこり、かべがくずれてイルカたちは脱走だっそうできた。この事件じけんをイルカのしわざとうたぐった軍部ぐんぶは、うみ薬剤やくざいいてイルカを窒息ちっそくさせたり、イルカのれにばくだん投下とうかしたりして虐殺ぎゃくさつした。

イルカははなした。やく100まんねんまえに、アルタイルから地球ちきゅう植民しょくみんした水陸すいりく両棲りょうせい種族しゅぞくがいたこと。それらは陸地りくち生活せいかつするグループと、海洋かいよう生活せいかつするグループにかれたこと。それが人類じんるいとイルカやクジラの祖先そせんになったこと。わかれるときにわした「きよしやく」を人類じんるいわすれてしまったこと。イルカたちは最終さいしゅう手段しゅだんにでた。太古たいこ技術ぎじゅつつくったねつ発生はっせい装置そうち使つかい、極地きょくちこおりかして人類じんるい都市とし水没すいぼつさせたのだ。

登場とうじょうするおも人間にんげんとイルカ[編集へんしゅう]

  • マデリーン - 海洋かいよう研究所けんきゅうじょ秘書ひしょ。イルカたちからは「つきひかり」とばれる。
  • スベン・エリクソン - もと軍人ぐんじんおとこ
  • ローレンス博士はかせ - 研究所けんきゅうじょでマデリーンを治療ちりょうしていた心理しんり学者がくしゃ
  • アムター - イルカの歴史れきし。この物語ものがたり口述こうじゅつした。
  • ディーナ、ペトルス、イブリイ - マデリーンたちと行動こうどうともにするイルカ。

書誌しょし情報じょうほう[編集へんしゅう]

『アルタイルからたイルカ』 矢野やのとおるわけ ハヤカワ文庫ぶんこSF SF508 1983ねん3がつ31にち発行はっこう

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]