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アレニウスのしき

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

アレニウスのしき(アレニウスのしき、えい: Arrhenius equation)は、スウェーデン科学かがくしゃスヴァンテ・アレニウスが1884ねん提出ていしゅつした、ある温度おんどでの化学かがく反応はんのう速度そくど予測よそくするしきである。5ねんの1889ねんヤコブス・ヘンリクス・ファント・ホッフによりこのしき物理ぶつりがくてき根拠こんきょあたえられた。

反応はんのう速度そくど定数ていすう k

温度おんど無関係むかんけい定数ていすう頻度ひんど因子いんし[1]
活性かっせいエネルギー(1molあたり)
気体きたい定数ていすう
絶対温度ぜったいおんど

あらわされる。活性かっせいエネルギーEa単位たんいとして、1モルあたりではなく1粒子りゅうしあたりでかんがえると、

ボルツマン定数ていすう

あらわすことも出来できる。

活性かっせいエネルギーはアレニウスパラメータともばれる。また指数しすう関数かんすう部分ぶぶん exp (-Ea /RT ) はボルツマン因子いんしばれる[2]

物理ぶつりてき解釈かいしゃく

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アレニウスのしきは、反応はんのうするまえ活性かっせいエネルギーEa 以上いじょうのエネルギー(運動うんどうエネルギー)をもつ分子ぶんしだけがエネルギー障壁しょうへきえて反応はんのうすすむと解釈かいしゃくされる[2]。したがってはんおう速度そくどk温度おんどTたかく、活性かっせいエネルギーEaひくいとおおきくなる。

アレニウスのしきにあるボルツマン因子いんしは2つの気体きたい分子ぶんしの2反応はんのうにおいてボルツマン分布ぶんぷ積分せきぶんすることでられるが、一般いっぱんてき場合ばあいにおいて理論りろんてき導出どうしゅつすることはできず、アレニウスのしき経験けいけんてきられたしきである[2]

頻度ひんど因子いんし

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分子ぶんし反応はんのうこる条件じょうけんひとつは分子ぶんしあいだ衝突しょうとつこることであり、もうひとつは活性かっせいエネルギーのやまえることである。したがって、反応はんのう速度そくど衝突しょうとつ回数かいすう活性かっせいエネルギーのとうげえるかくりつけることであらわされる。ここで衝突しょうとつ回数かいすう頻度ひんど因子いんしあらわされ、活性かっせいエネルギーのとうげえるかくりつはボルツマン分布ぶんぷあらわされる。

アレニウスプロット

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アレニウスのしき自然しぜん対数たいすうをとると

となり、したのように変数へんすうをとれば1しき とみなすことができる。

この形式けいしきえがいたグラフはアレニウスプロットばれる。この形式けいしきもちいて実測じっそくされた反応はんのう速度そくどとそのときの温度おんど逆数ぎゃくすうかた対数たいすうグラフにプロットすれば、回帰かいき分析ぶんせき手法しゅほうもちいて係数けいすうmbもとめて活性かっせいエネルギーなどを実験じっけんてきもとめることができる。


脚注きゃくちゅう

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  1. ^ わかる反応はんのう速度そくどろん (1 ed.). 東京とうきょう: 三共さんきょう出版しゅっぱん. (2013.10). pp. 100-111, 120-123,128-129. ISBN 978-4-7827-0698-5. OCLC 865053802. https://www.worldcat.org/oclc/865053802 
  2. ^ a b c 田中たなか一義かずよし; 田中たなかいさおひろし物理ぶつり化学かがく丸善まるぜん、2010ねん、433-435ぺーじISBN 978-4-621-08302-4 

関連かんれん項目こうもく

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