イグサ科か（イグサか、Juncaceae）は単たん子葉しよう植物しょくぶつの科かの一ひとつである。外見がいけんはイネ科かに似にているが、小しょう穂ほは作つくらない。
風媒花ふうばいかへと進化しんかした植物しょくぶつで、花はなは地味じみで目立めだたず、全体ぜんたいの姿すがたはイネ科かやカヤツリグサ科かに似にている。しかし、花はなは一ひとつずつが独立どくりつしていて、小しょう穂ほのようなものを作つくらない。よく見みれば、地味じみながらも六ろく枚まいの花はなびらに当あたるものがあり、多おおくのものでは雄おしべと雌めしべがそろっている。最もっとも有名ゆうめいなイグサ（イ、トウシンソウ）は、湿地しっち性せいで葉はがなく、茎くきだけが多数たすう伸のび、ヤマアラシを頭あたまから泥どろに突つっ込こんだような姿すがたのような株立かぶだちになる。茎くきの先端せんたんに花はなを房ぼうのようにつけるが、花序かじょのすぐ下かにつく苞つとが、茎くきの延長えんちょうのような形かたちになっており、見みかけ上じょうは茎くきの途中とちゅうから横向よこむきに花序かじょが出でたように見みえる。実際じっさいには、イネ科かのような葉はがあって、茎くきを伸のばしてその先端せんたんに花はなをつける形かたちのものが多おおい。
最もっとも身近みぢかなものはイグサ属ぞくのイグサである。畳たたみ表ひょうなどに使つかうため、水田すいでんで栽培さいばいされる。
