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グラフ彩色さいしき

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
3しょく頂点ちょうてん彩色さいしき最適さいてき彩色さいしき)されたグラフ。ピーターセングラフ彩色さいしきすうは3である。

グラフ彩色さいしき(グラフさいしょく、えい: Graph coloring)とは、グラフなんらかの要素ようそに、ある制約せいやく条件じょうけんたすようにいろてることである。もっと単純たんじゅんなものは、隣接りんせつする頂点ちょうてん同士どうしおなしょくにならないようにぜん頂点ちょうてん彩色さいしきする問題もんだいである。これを頂点ちょうてん彩色さいしき(ちょうてんさいしょく)という。同様どうようあたり彩色さいしき(へんさいしょく)は、隣接りんせつするあたり同士どうしおなしょくにならないようにぜんあたり彩色さいしきする問題もんだいめん彩色さいしき(めんさいしょく)は、平面へいめんグラフあたりかこまれたかく領域りょういきめん)を隣接りんせつするめん同士どうしおなしょくにならないように彩色さいしきする問題もんだいである。

概要がいよう

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頂点ちょうてん彩色さいしき出発しゅっぱつてんであり、彩色さいしき問題もんだい頂点ちょうてん彩色さいしき変換へんかん可能かのうである。たとえば、あたり彩色さいしき問題もんだいは、そのグラフをライングラフ変換へんかんしたときの頂点ちょうてん彩色さいしきおなじであり、めん彩色さいしき平面へいめんグラフ双対そうついグラフの頂点ちょうてん彩色さいしきおなじである。しかし、頂点ちょうてん彩色さいしき以外いがい問題もんだいもそのままのかたち研究けんきゅうされている。これは、見通みとおしのさのためでもあり、頂点ちょうてん彩色さいしき以外いがい形式けいしき研究けんきゅうすすんでいるためでもある。

彩色さいしきという表現ひょうげん使つかうようになったのは、地図ちずこくごとに彩色さいしきする問題もんだい起源きげんである。地図ちず彩色さいしき問題もんだいは、平面へいめんグラフのめん彩色さいしき問題もんだいならない。また平面へいめんグラフの双対そうついせいにより、頂点ちょうてん彩色さいしき問題もんだいとも等価とうかであり、あらゆるグラフの問題もんだいとして一般いっぱんできる。数学すうがくやコンピュータでは、非負ひふまたはせいちいさい整数せいすうを「いろ」を表現ひょうげんするとして使つかうことがおおい。一般いっぱんに、任意にんい有限ゆうげん集合しゅうごうを「いろ集合しゅうごう」として使つかうことができる。彩色さいしき問題もんだい性質せいしついろすうには依存いぞんするが、個々ここいろをどうあらわすかは関係かんけいしない。

グラフ彩色さいしきはグラフのラベル付らべるつけとはことなる。ラベル付らべるつけはかずあらわされる「ラベル」を頂点ちょうてんあたりてるものである。グラフ彩色さいしき問題もんだいでは、いろ(をあらわかず)は任意にんいのマーカーであり、隣接りんせつせい結合けつごうせいかかわる状態じょうたいあらわす。グラフのラベル付らべるつ問題もんだいでは、ラベル(をあらわかず)は計算けいさん可能かのうであり、ラベル付らべるつけのさい定義ていぎしめされるなんらかの数値すうちてき条件じょうけんたす必要ひつようがある。

グラフ彩色さいしき問題もんだい理論りろんてきにも意味いみがあるが、実用じつようてき応用おうようおおい。古典こてんてき問題もんだい以外いがいにも、いろかたいろ自体じたいことなる制約せいやくくわえた問題もんだいもある。ひろられているパズルであるかずどくもグラフ彩色さいしき問題もんだい変形へんけいである。グラフ彩色さいしき研究けんきゅうさかんな分野ぶんやのひとつである。

歴史れきし

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グラフ彩色さいしきは、地図ちず色分いろわけのかたちはじまったものであり、当初とうしょはほとんど平面へいめんグラフだけを対象たいしょうとしていた。イングランドの地図ちずカウンティごとに色分いろわけしようとしたフランシス・ガスリーは、4しょくあればどの境界きょうかいせん両側りょうがわおなしょくになることがないよう色分いろわけできることにづき、よんしょく定理ていり主張しゅちょうした。ガスリーの兄弟きょうだいがこの問題もんだい数学すうがく先生せんせいだったユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンオーガスタス・ド・モルガン提示ていじしてみたところ、かれは1852ねんウィリアム・ローワン・ハミルトンへの手紙てがみでこの問題もんだい言及げんきゅうした。1879ねんロンドンすう学会がっかい会合かいごうアーサー・ケイリーがこの問題もんだい提示ていじした。同年どうねんアルフレッド・ケンプがその証明しょうめいをしたとする論文ろんぶん発表はっぴょうし、その10ねんほどはこの問題もんだい証明しょうめいみとみなされていた。この業績ぎょうせきによってケンプは王立おうりつ協会きょうかいフェローにえらばれ、のちにロンドンすう学会がっかい会長かいちょう就任しゅうにんしている[1]

1890ねんパーシー・ヘイウッドはケンプの証明しょうめい間違まちがっていることを指摘してきした。ケンプの証明しょうめい地図ちずりわけに「五色ごしき」あれば十分じゅうぶんであることをしめしたにぎなかった。そのやく1世紀せいきわたってよんしょく定理ていり証明しょうめいすべく様々さまざま努力どりょくがなされ、とうとう1976ねんケネス・アッペルヴォルフガング・ハーケン証明しょうめいした。おどろくべきことに、その証明しょうめいかんがかたはヘイウッドやケンプのかんがかた沿ったもので、途中とちゅうすうじゅう年間ねんかん様々さまざま努力どりょく無視むしされている[2]よんしょく定理ていり証明しょうめいでははじめてだい規模きぼにコンピュータを利用りようしたことも注目ちゅうもくあたいする。

1912ねん彩色さいしき問題もんだい研究けんきゅうする過程かていジョージ・デビット・バーコフ彩色さいしき多項式たこうしき導入どうにゅう。これをW・T・タットタット多項式たこうしきとして一般いっぱんし、代数だいすうてきグラフ理論りろん重要じゅうよう構成こうせい要素ようそとなっている。ケンプは1879ねん時点じてんすで平面へいめんグラフ以外いがいのグラフ一般いっぱんにも言及げんきゅうしており[3]、グラフ彩色さいしきのより高次こうじのグラフへの一般いっぱんは20世紀せいき初頭しょとうから続々ぞくぞくとなされていった。

1960ねんクロード・ベルジュはグラフ彩色さいしきについてのあらたな予想よそうである「つよしパーフェクトグラフ予想よそう」を定式ていしきした。これは、クロード・シャノン情報じょうほう理論りろん概念がいねんであるグラフのゼロエラー容量ようりょう発想はっそうもとになっている。この予想よそうは40年間ねんかん証明しょうめいされなかったが、2002ねんChudnovskyRobertsonSeymourThomas証明しょうめいし、「つよパーフェクトグラフ定理ていり」となった。

1970ねんごろから、グラフ彩色さいしきについてのアルゴリズムの研究けんきゅうさかんになってきた。彩色さいしきすう問題もんだいは1972ねんリチャード・カープ提案ていあんした21のNP完全かんぜん問題もんだいの1つになっており、ほぼおなじころにバックトラッキングZykov (1949)削除さくじょちぢみやくかえし (deletion-contraction recurrence) などにもとづいた指数しすう関数かんすう時間じかん様々さまざまなアルゴリズムが開発かいはつされた。グラフ彩色さいしき応用おうようの1つとしてコンパイラにおけるレジスタがあり、1981ねん登場とうじょうした。

定義ていぎ用語ようご

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頂点ちょうてん彩色さいしき

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たんグラフ彩色さいしき(coloring)とった場合ばあい、「頂点ちょうてん彩色さいしき」を意味いみすることがおおい。また、隣接りんせつする頂点ちょうてんおなしょくにならないよう彩色さいしきすること、すなわち最適さいてき彩色さいしき意味いみする。隣接りんせつする頂点ちょうてんとは、おなせっしている頂点ちょうてんである。ある頂点ちょうてんからおな頂点ちょうてんもどあたり(ループ)が存在そんざいする場合ばあい頂点ちょうてん彩色さいしき問題もんだいけっして最適さいてきかいたないので、以下いかではループがないグラフのみをあつかう。

頂点ちょうてんのラベルを「いろ」であらわすのは地図ちずりわけに起源きげんがある。「あか」や「あお」といったラベルはいろすうちいさい場合ばあいのみ使つかわれ、一般いっぱんにはラベルとして整数せいすう {1,2,3,...} を使つかう。

最大さいだい k いろ使つかった彩色さいしきk-彩色さいしきう。グラフ G彩色さいしき必要ひつよう最小さいしょういろすう彩色さいしきすう(chromatic number)とχかい(G) であらわす。たとえば、n 頂点ちょうてんからなる完全かんぜんグラフ(あらゆる頂点ちょうてんあいだあたりがあるグラフ)彩色さいしきすうは、 である。k-彩色さいしきできるグラフをk-彩色さいしき可能かのう(k-colorable)といい、そのkがそのグラフの彩色さいしきすうであるとき、k-彩色さいしきてき(k-chromatic)という。おなしょくてられた頂点ちょうてん集合しゅうごうを「いろクラス」とび、いろクラス同士どうし独立どくりつ集合しゅうごうとなっている。したがって、k-彩色さいしきすることは、頂点ちょうてん集合しゅうごうk 独立どくりつ部分ぶぶん集合しゅうごう分割ぶんかつするのと等価とうかであり、k- (k-partite) グラフや k-彩色さいしき可能かのうといった用語ようごおな意味いみつ。

彩色さいしき多項式たこうしき

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このグラフは3しょくで12とおりの彩色さいしき可能かのう。P(G,t)(t=3)= t(t-1)^2(t-2)=12。三角形さんかっけいグラフt(t-1)(t-2)と、そこに接続せつぞくされる1頂点ちょうてん(t-1)のせきとしてもとめられる。

彩色さいしき多項式たこうしき(chromatic polynomial)とは、あたえられたグラフをあたえられたいろすうない彩色さいしきしたときの彩色さいしき組合くみあわすうもとめるしきである。たとえば、みぎのグラフは3しょく彩色さいしきすると12とおりの彩色さいしき可能かのうである。2しょくでは彩色さいしきできない。4しょくでは 24 + 4×12 = 72 とおりである。4しょく使つかった彩色さいしきは24とおりで、4しょくのうちの3しょく使つかった彩色さいしきはそれぞれ12とおりなので、このような計算けいさんになる(4しょくを4つの頂点ちょうてんてる場合ばあいは、任意にんいわせが可能かのうである)。したがって、このグラフの彩色さいしきすうひょうにするとつぎのようになる。

いろすう 1 2 3 4
彩色さいしきわせすう 0 0 12 72

彩色さいしき多項式たこうしきは、あらわされ、グラフ いろ彩色さいしきしたときのいろ組合くみあわすうである。名前なまえしめすとおり、ある についての彩色さいしき多項式たこうしきは、かんする多項式たこうしきとなる。れいげたグラフでは、 となる。

彩色さいしき多項式たこうしき彩色さいしきすうともに、彩色さいしき可能かのうせいについての情報じょうほうをもたらす。実際じっさい彩色さいしきすう χかい彩色さいしき多項式たこうしきではない最小さいしょうせい整数せいすうである。

この概念がいねん最初さいしょ使つかったのは George David Birkhoff と D. C. Lewis であり、よんしょく定理ていり証明しょうめいこころみる過程かていもちいた。

特定とくていのグラフにかんする彩色さいしき多項式たこうしき
三角形さんかっけい
完全かんぜんグラフ ...
頂点ちょうてん
閉路へいろグラフ
ピーターセングラフ

彩色さいしき多項式たこうしきにはつぎのような属性ぞくせいがある。

  • あたりがある場合ばあい
  • 場合ばあい
  • 頂点ちょうてん あたり 連結れんけつ成分せいぶん …, からるとき、
    • 次数じすう である。
    • における 係数けいすうは 1 である。
    • における 係数けいすう である。
    • 係数けいすうすべてゼロである。
    • 係数けいすうはゼロではない。
  • すべての彩色さいしき多項式たこうしき係数けいすう符号ふごう交互こうご変化へんかする。
  • であるときのみ、 頂点ちょうてんのグラフ G はである。
  • 単位たんいもと評価ひょうかされたしるべ関数かんすう は「彩色さいしき不変ふへんりょう(chromatic invariant)」 である。

あたり彩色さいしき

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グラフのあたり彩色さいしきとは、グラフのあたり彩色さいしきするもので、1つの頂点ちょうてん接合せつごうするそれぞれのあたりつね別々べつべついろになるように最適さいてき彩色さいしきする。kいろ使つかったあたり彩色さいしきを「k-あたり彩色さいしき」とび、あたり集合しゅうごうkマッチング分割ぶんかつする問題もんだい等価とうかである。グラフ Gあたり彩色さいしき必要ひつよう最小さいしょういろすう彩色さいしき指数しすう (chromatic index) またはあたり彩色さいしきすう (edge chromatic number) とび、χかい′(G)あらわす。テイト彩色さいしき (Tait coloring) とは、立方体りっぽうたいグラフ(3-正則せいそくグラフ)の3-あたり彩色さいしき意味いみする。よんしょく定理ていりは、3-正則せいそくあたり交差こうさしない平面へいめんグラフをテイト彩色さいしきできることと等価とうかである。

属性ぞくせい

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彩色さいしきすう境界きょうかい

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個々ここ頂点ちょうてんにそれぞれことなるいろてれば、その彩色さいしきただしい。したがってつぎつ。

1-彩色さいしき可能かのうなのはあたりのないグラフかぎられる。n頂点ちょうてん完全かんぜんグラフ 彩色さいしきするには いろ必要ひつようである。最適さいてき彩色さいしきでは、グラフないm 以上いじょうあたりいろクラスあいだむす位置いちにある。したがって、つぎつ。

Gおおきさ kクリークふくまれている場合ばあい、そのクリークの彩色さいしきすくなくとも k いろ必要ひつようとする。いいかえれば、グラフ G彩色さいしきすうについてつぎつ。

区間くかんグラフでは、この境界きょうかいがきつい。

2-彩色さいしき可能かのうなグラフはつね2グラフであり、もりもそれにふくまれる。よんしょく定理ていりにより、すべての平面へいめんグラフは4-彩色さいしき可能かのうである。

貪欲どんよく彩色さいしきほうによれば、あらゆるグラフは頂点ちょうてん最大さいだい次数じすうより1つおおいろすう彩色さいしき可能かのうである。

完全かんぜんグラフは かつ であり、閉路へいろ かつ である。したがってこの境界きょうかい条件じょうけんはこれらのグラフでは彩色さいしきすうをよく限定げんていする。それら以外いがいのグラフでは、境界きょうかい条件じょうけんをさらに若干じゃっかん改良かいりょうする余地よちがある。ブルックスの定理ていり[4]つぎとおりである。

ブルックスの定理ていり: 完全かんぜんグラフでも閉路へいろでもない単純たんじゅん連結れんけつグラフ G について つ。

彩色さいしきすうおおきいグラフ

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最大さいだいクリークのおおきなグラフは彩色さいしきすうおおきいが、ぎゃくかならずしもしんではない。Grötzschグラフ(en)は4-彩色さいしきてきだが、三角形さんかっけいふくまない(クリークがない)。それを一般いっぱんしたグラフをMycielskianぶ。

Mycielski定理ていり[5]: 三角形さんかっけいふくまない、任意にんい彩色さいしきすうのグラフが存在そんざいする。

ブルックスの定理ていりから、彩色さいしきすうおおきいグラフは次数じすうたかくなければならない。また、局所きょくしょてきにはおおきなクリークがあれば彩色さいしきすうおおきくなる。しかし、彩色さいしき可能かのうせいはグラフの局所きょくしょてき現象げんしょうではない。うちしゅう最短さいたん閉路へいろながさ)がおおきいグラフは、局所きょくしょてきればのようになっているが、その彩色さいしきすうは2になるとはかぎらない。

定理ていり(エルデシュ): 任意にんいうちしゅうおおきくかつ彩色さいしきすうおおきいグラフが存在そんざいする。

彩色さいしき指数しすう境界きょうかい

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Gあたり彩色さいしきは、そのライングラフ 頂点ちょうてん彩色さいしき等価とうかであり、ぎゃくつ。したがって、

あたり彩色さいしき可能かのうせいとそのグラフの最大さいだい次数じすう にはつよ関連かんれんせいがある。おな頂点ちょうてん接合せつごうするすべてのあたりことなるいろにしなければならないので、つぎつ。

さらにつぎつ。

ケーニグの定理ていり: G2グラフなら

一般いっぱんに、この関係かんけいはブルックスの定理ていり頂点ちょうてん彩色さいしきあたえる関係かんけいよりもつよい。

Vizingの定理ていり: 最大さいだい次数じすう のグラフのあたり彩色さいしきすう または である。

その属性ぞくせい

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平面へいめんグラフでは、頂点ちょうてん彩色さいしき基本きほんてきnowhere-zero flow双対そうつい関係かんけいにある。

無限むげんグラフについては、まだよくわかっていない。無限むげんグラフの彩色さいしきについて判明はんめいしている数少かずすくない事実じじつとしてつぎ事柄ことがらがある。

無限むげんグラフ Gすべての有限ゆうげん部分ぶぶんグラフが k-彩色さいしき可能かのうであれば、選択せんたく公理こうり仮定かていした場合ばあいG自体じたい同様どうようである(de Bruijn & Erdős 1951)。
また、nn0n いろ全部ぜんぶ使つかって彩色さいしき可能かのうなグラフは、無限むげん完全かんぜん彩色さいしき可能かのうである(Fawcett 1978)。

解決かいけつ問題もんだい

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単位たんい距離きょりだけはなれている任意にんいの2つのてんおなしょくにならないように平面へいめん彩色さいしきする問題もんだい (Hadwiger–Nelson problem) は未解決みかいけつだが、その彩色さいしきすうは5、6、7のいずれかだということまでは判明はんめいしている[6]。そののグラフの彩色さいしきすうかんする解決かいけつ問題もんだいとしては、Hadwiger予想よそう(en)がある。これは、彩色さいしきすう k のグラフはマイナーとして頂点ちょうてん k 完全かんぜんグラフふくむ、という予想よそうである。また、Erdős–Faber–Lovász予想よそう(en)は、k-クリークがたがいに高々たかだか1つの頂点ちょうてん共有きょうゆうするかたちk連結れんけつされたグラフはk-彩色さいしきてきだ、というものである。Albertson予想よそう(en)は、k-彩色さいしきてきグラフのなか完全かんぜんグラフがもっと交差こうさすうちいさい、というものである。

BirkhoffとLewisはよんしょく問題もんだい攻略こうりゃくする手段しゅだんとして彩色さいしき多項式たこうしき導入どうにゅうし、平面へいめんグラフ G彩色さいしき多項式たこうしき 領域りょういきでゼロにならないという予想よそうてた。そのような彩色さいしき多項式たこうしき領域りょういきでゼロにならないことと、 であることは判明はんめいしているが、かれらの予想よそう自体じたい未解決みかいけつである。任意にんいの2つのグラフの彩色さいしき多項式たこうしき同一どういつかどうかの判定はんていや、ある多項式たこうしき彩色さいしき多項式たこうしきかどうかの判定はんてい解決かいけつ問題もんだいである。

アルゴリズム

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グラフ彩色さいしき

決定けってい問題もんだい
名称めいしょうグラフ彩色さいしき頂点ちょうてん彩色さいしきk-彩色さいしき
入力にゅうりょくn 頂点ちょうてんつグラフ G整数せいすう k
出力しゅつりょくGk いろ最適さいてき彩色さいしき可能かのうか?
時間じかん計算けいさんりょうO(2nn)[7]
複雑ふくざつせいクラスNP完全かんぜん
還元かんげん3-SAT
Garey–JohnsonGT4
最適さいてき問題もんだい
名称めいしょう彩色さいしきすう
入力にゅうりょくn 頂点ちょうてんつグラフ G
出力しゅつりょくχかい(G)
複雑ふくざつせいクラスNP困難こんなん
近似きんじ計算けいさんりょう O(n (log n)−3(log log n)2)
近似きんじ計算けいさんりょう O(n1−εいぷしろん) - P=NPでない場合ばあい
かぞ問題もんだい
名称めいしょう彩色さいしき多項式たこうしき
入力にゅうりょくn 頂点ちょうてんつグラフ G整数せいすう k
出力しゅつりょくGk-彩色さいしきする場合ばあいP (G,k) の
時間じかん計算けいさんりょうO(2nn)
複雑ふくざつせいクラス#P完全かんぜん
近似きんじ計算けいさんりょう多項式たこうしき時間じかん - 一部いちぶのケースのみ
近似きんじ計算けいさんりょうP=NPでない場合ばあい多項式たこうしき時間じかんアルゴリズムは存在そんざいしない。

多項式たこうしき時間じかん

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あるグラフが2しょく彩色さいしき可能かのうかどうかを決定けっていする問題もんだいは、そのグラフが2グラフかどうかの決定けってい問題もんだい等価とうかであり、幅優先はばゆうせん探索たんさく使つかって多項式たこうしき時間じかんける。より一般いっぱんすれば、パーフェクトグラフ彩色さいしきすう具体ぐたいてき彩色さいしきはんせい定値ていち計画けいかくほう使つかって多項式たこうしき時間じかん計算けいさんできる。もりつるグラフ閉路へいろグラフ車輪しゃりんグラフ梯子はしごグラフといった種類しゅるいのグラフは彩色さいしき多項式たこうしきがわかっているので、多項式たこうしき時間じかんでの評価ひょうか可能かのうである。

正確せいかくなアルゴリズム

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k-彩色さいしき判定はんていちからまかせ探索たんさくおこな場合ばあいn 頂点ちょうてんk いろてる わせをすべためし、制約せいやくをみたしているか調しらべる。彩色さいしきすう彩色さいしき多項式たこうしき計算けいさんする場合ばあいちからまかせ探索たんさくでは すべての k についておな作業さぎょうをすることになり、ちいさいグラフ以外いがいでは現実げんじつてきでない。

動的どうてき計画けいかくほう最大さいだい独立どくりつ集合しゅうごうかず制約せいやく利用りようするとk-彩色さいしき可能かのうせい判定はんてい時間じかんおよび空間くうかん計算けいさんりょう おこなえる[8]つつみじょ原理げんり高速こうそくゼータ変換へんかんのためのYatesのアルゴリズムを使つかえば、k-彩色さいしき可能かのうせい判定はんてい任意にんいkについて 時間じかんおこなえる[7]。3-彩色さいしき可能かのうせいおよび4-彩色さいしき可能かのうせい判定はんていについてはさらに高速こうそくなアルゴリズムがられており、それぞれ [9] および [10]時間じかん判定はんていできる。

ちぢみやく

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グラフ Gちぢみやく とは、グラフない頂点ちょうてん uv特定とくていし、それらのあいだあたりすべ除去じょきょし、その2つの頂点ちょうてんを1つのあらたな頂点ちょうてん wえ、uv接合はぎあわしていたすべてのあたりwつなぎかえることでできるグラフである。この操作そうさはグラフ彩色さいしき解析かいせきにおいて重要じゅうよう役割やくわりえんじる。

Zykov (1949) によれば、彩色さいしきすうつぎややしきたす。

uv隣接りんせつした頂点ちょうてんでない場合ばあいあたり くわえたグラフを意味いみする。このすすむしき評価ひょうかすることにもとづくアルゴリズムもいくつかあり、それによって形成けいせいされるけい算木さんぎを Zykov ぶこともある。実際じっさいにかかる時間じかん頂点ちょうてん uv選択せんたくのしかた(ヒューリスティック)に依存いぞんする。

彩色さいしき多項式たこうしきつぎすすむしきたす。

uv隣接りんせつした頂点ちょうてん場合ばあいあたり 除去じょきょしたグラフを意味いみする。 はそのグラフの彩色さいしきわせすうあらわし、uv同色どうしょく場合ばあいもそうでない場合ばあいふくまれる。うえしきから、彩色さいしきわせすうは2つのグラフの彩色さいしきわせすうあらわされる。頂点ちょうてん uvいろことなる場合ばあいuv が1つのあたりむすばれたグラフでもおな彩色さいしき可能かのうである。uv同色どうしょく場合ばあいuvちぢみやくしたグラフとおなじとみなすことができる。W・T・タットはこのすすむしきたすグラフの属性ぞくせいについて興味きょうみち、彩色さいしき多項式たこうしき一般いっぱんしたタット多項式たこうしき発見はっけんした。

これらから、再帰さいきてき手続てつづきがかんがえられ、それを削除さくじょちぢみやくアルゴリズム (deletion–contraction algorithm) とび、おおくのグラフ彩色さいしきアルゴリズムの基盤きばんとなっている。すなわち、あたえられたグラフをあたりが1つすくない2つのグラフに変換へんかんし、それを再帰さいきてきかえすのである。これはフィボナッチすう同様どうようさい帰属きぞくせいち、最悪さいあくでも 処理しょり時間じかんとなる[11]。さらに入力にゅうりょくされたグラフのスパニングかず 多項式たこうしき係数けいすう応用おうようすることで解析かいせき改善かいぜんすることができる[12]実際じっさいには、ぶんえだ限定げんていほう使つかい、同型どうけいのグラフを排除はいじょすることで再帰さいき回数かいすうらすことができ、処理しょり時間じかんは2つの頂点ちょうてんえらさいのヒューリスティックに依存いぞんする。

貪欲どんよく彩色さいしき

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おなじグラフにおいて2種類しゅるい頂点ちょうてん順序じゅんじょけをしたときの貪欲どんよく彩色さいしき。うまく順序付じゅんじょづけすれば2-彩色さいしき可能かのうだが、貪欲どんよく彩色さいしきでは いろまでついやすことがある。

貪欲どんよくほうでは、頂点ちょうてん所定しょてい順序じゅんじょ ,…,設定せっていし、たいして ,…, までの隣接りんせつする頂点ちょうてん使つかっていないいろ設定せっていし、それまでに使つかったどのいろ頂点ちょうてんとも隣接りんせつしている場合ばあいは、あらたないろ設定せっていする。結果けっか頂点ちょうてんをどう順序付じゅんじょづけするかに依存いぞんし、彩色さいしきすう による最適さいてき彩色さいしきみちび順序じゅんじょけも存在そんざいすることがある。しかし、順序じゅんじょけによってはもっとわる結果けっかになる。たとえば頂点ちょうてんn crown graph は2-彩色さいしきてきだが、貪欲どんよく彩色さいしきでは いろ必要ひつようとすることがある。

頂点ちょうてん次数じすうちいさくなる順序じゅんじょソートすれば、貪欲どんよく彩色さいしき使つか最大さいだいしょくすう となり、最悪さいあくでもそのグラフの最大さいだい次数じすうより1つだけおおきいいろすうになる。このヒューリスティックを Welsh–Powell アルゴリズムとも[13]ほかにも、アルゴリズム実行じっこうちゅう動的どうてき頂点ちょうてん順序じゅんじょ決定けっていしていくヒューリスティックもあり、もっとおおくのことなるいろ隣接りんせつしている頂点ちょうてんつぎ頂点ちょうてんとしてえらぶという方法ほうほうもある[14]ほかにも様々さまざまなヒューリスティクスを採用さいようしたアルゴリズムがあり、これらを総称そうしょうして逐次ちくじ彩色さいしき (sequential coloring) アルゴリズムとぶこともある。

並列へいれつアルゴリズムと分散ぶんさんアルゴリズム

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グラフ彩色さいしき分散ぶんさんアルゴリズムは、グラフの「対称たいしょうせいやぶれ」の問題もんだい密接みっせつ関連かんれんする。対称たいしょうグラフでは、決定的けっていてき分散ぶんさんアルゴリズムでは最適さいてき彩色さいしきつけることができない。対称たいしょうせいやぶれをつけるにはなんらかの予備よびてき情報じょうほう必要ひつようとする。一般いっぱんてき前提ぜんてい条件じょうけんとして、n かく頂点ちょうてんに {1, 2, ..., n} の一意いちい識別子しきべつし付与ふよした状態じょうたい、つまりそれぞれが別々べつべついろ彩色さいしきされた状態じょうたい初期しょき状態じょうたいとする。したがって、なすべきことは n いろたとえば Δでるた + 1 しょくにまでらしていくことである。

貪欲どんよくほう単純たんじゅん分散ぶんさんアルゴリズムして(Δでるた + 1)-彩色さいしきもとめるアルゴリズムは、最悪さいあく場合ばあい Θしーた(n) かい通信つうしん必要ひつようとし、情報じょうほうをネットワークの一端いったんから全体ぜんたい伝播でんぱさせる必要ひつようがあることもある。ただし、最大さいだい次数じすう Δでるたちいさければ、もっと高速こうそくなアルゴリズムも存在そんざいする。

単純たんじゅん興味深きょうみぶかれいとして n-閉路へいろグラフがある。Richard Cole と Uzi Vishkin[15]によれば、1かい同期どうき通信つうしんステップでいろすうn から O(log n) にらす分散ぶんさんアルゴリズムが存在そんざいする。これをかえすとn-閉路へいろグラフの3-彩色さいしきO(log* n) の通信つうしんステップでることができる(かく頂点ちょうてんには一意いちい識別子しきべつし付与ふよされていることが前提ぜんてい)。

反復はんぷく対数たいすう関数かんすう log* は成長せいちょう非常ひじょうにゆっくりとしていて、ほぼ定数ていすうとみなせる。そこで Cole と Vishkin の成果せいかから、n-閉路へいろの3-彩色さいしきもとめる定数ていすう時間じかん分散ぶんさんアルゴリズムはあるのかという問題もんだい提起ていきされる。Linial (1992) によれば、そのようなアルゴリズムは存在そんざいしない。決定的けっていてき分散ぶんさんアルゴリズムはn-閉路へいろn-彩色さいしきから3-彩色さいしきらすのに Ωおめが(log* n)の通信つうしんステップを必要ひつようとする。

ColeとVishkinの技法ぎほう任意にんい次数じすう制限せいげんされたグラフに適用てきよう可能かのうである。その場合ばあい計算けいさん時間じかんは poly(Δでるた) + O(log* n) となる[16]。(Δでるた + 1)-彩色さいしき既知きちさい高速こうそくアルゴリズムとしては、Leonid Barenboim と Michael Elkin のものがある。その計算けいさん時間じかんO(Δでるた) + log*(n)/2 であり[17]、Linialの下限かげんによれば 1/2 という係数けいすうはこれ以上いじょう改善かいぜんできないので nたいして最適さいてきなアルゴリズムということになる。

あたり彩色さいしき分散ぶんさんアルゴリズムも研究けんきゅうされてきた。Panconesi & Rizzi (2001) では、(2Δでるた − 1)-あたり彩色さいしきO(Δでるた + log* n) の時間じかん可能かのうなアルゴリズムがしめされている。Linial (1992) による分散ぶんさん頂点ちょうてん彩色さいしき下限かげんは、あたり彩色さいしき問題もんだいについても同様どうようつ。

メッセージをやりりしない分散ぶんさんアルゴリズム

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メッセージのやりりをしない分散ぶんさんアルゴリズム (decentralized algorithm) もある。最適さいてき彩色さいしき存在そんざいするグラフについて、効率こうりつてきにそれをもとめるアルゴリズムが存在そんざいする。この場合ばあいかく頂点ちょうてん隣接りんせつする頂点ちょうてん自分じぶんおなしょくかどうかをメッセージをやりりせずに確認かくにんできることを前提ぜんていとする。たとえば無線むせんのチャンネルてなどでは、通信つうしんおなじチャンネルを使つかっているかどうかは容易ようい検出けんしゅつ可能かのうなので、この前提ぜんてい穏当おんとうである。そのような情報じょうほうがあれば、学習がくしゅうするオートマトンが確実かくじつなグラフ彩色さいしき見出みいだすのに十分じゅうぶんである[18]

計算けいさんりょう

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グラフ彩色さいしき困難こんなんである。k = 1 および k = 2 以外いがいk について「あたえられたグラフがk-彩色さいしき可能かのうか」という決定けってい問題もんだいNP完全かんぜん問題もんだいである。彩色さいしきすうもとめる問題もんだいNP困難こんなんである。彩色さいしき可能かのうせい決定けってい問題もんだい次数じすう最大さいだい4の平面へいめんグラフであってもNP完全かんぜんである[19]

既知きち最良さいりょう近似きんじアルゴリズムはオーダー O(n(log n)−3(log log n)2) の近似きんじ精度せいど彩色さいしきすう計算けいさんする[20]。あらゆる εいぷしろん > 0 について、n1−εいぷしろん 以内いない彩色さいしきすう近似きんじすることはNP困難こんなんである[21]

3-彩色さいしき可能かのうなグラフを4しょく彩色さいしきする問題もんだいNP困難こんなんであり[22]k-彩色さいしき可能かのうなグラフを k(log k ) / 25 いろ彩色さいしきする問題もんだいk十分じゅうぶんおおきければNP困難こんなんである[23]

彩色さいしき多項式たこうしき係数けいすうもとめる問題もんだい#P困難こんなんである。実際じっさい k = 1 または k = 2 以外いがい任意にんい有理数ゆうりすう k について もとめる計算けいさん#P困難こんなんである[24]NP = RP でないかぎり、k = 2 以外いがいk ≥ 1.5 の有理数ゆうりすう k について彩色さいしき多項式たこうしき評価ひょうかする多項式たこうしき時間じかん近似きんじアルゴリズムは存在そんざいしない[25]

あたり彩色さいしきについては、Vizingの証明しょうめい結果けっかから最大さいだい Δでるた+1 しょく彩色さいしきするアルゴリズムがられている。しかし、2つの候補こうほからあたり彩色さいしきすう決定けっていする問題もんだいNP完全かんぜんである[26]近似きんじアルゴリズムの場合ばあい、Vizingのあたり彩色さいしきすうもとめるアルゴリズムの近似きんじは4/3であり、任意にんいεいぷしろん > 0 について(4/3 − εいぷしろん )-近似きんじアルゴリズムは存在そんざいしない(P=NPでないかぎり)。これらは近似きんじアルゴリズムについてのもっとふる論文ろんぶんである(近似きんじという記法きほう明確めいかくには使つかっていない)[27]

応用おうよう

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スケジューリング

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頂点ちょうてん彩色さいしき各種かくしゅスケジューリング問題もんだいのモデルとなる[28]もっと単純たんじゅんしたスケジューリング問題もんだいは、一連いちれん仕事しごと時間割じかんわりにひとつずつ(ある時間じかんには1つの仕事しごとだけをするように)あてはめていくものである。個々ここ仕事しごとにはリソースの競合きょうごうなど同時どうじ実施じっしできない制約せいやく条件じょうけんがある。これをグラフであらわすと、個々ここ仕事しごと頂点ちょうてん競合きょうごうする仕事しごとむすせんあたりとなる。このグラフの彩色さいしきすうもとめる問題もんだいは、全部ぜんぶ仕事しごとわるまでにかかる時間じかん最小さいしょうにすることと等価とうかである。

スケジューリング問題もんだい詳細しょうさいがそのグラフの構造こうぞう定義ていぎする。たとえば航空機こうくうき運航うんこうスケジューリングの場合ばあいインターバルグラフあらわせば効率こうりつてき彩色さいしき問題もんだいとしてける。無線むせんきょく帯域たいいきはばての場合ばあい単位たんいえんグラフあらわせばよい。

レジスタ

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コンピュータプログラムコンパイラは、あるプログラミング言語げんごからべつ言語げんごへの翻訳ほんやくおこなう。その結果けっか生成せいせいされるコードの実効じっこう効率こうりつ向上こうじょうさせるため、レジスタというコンパイラ最適さいてき技法ぎほう使つかわれる。これは、プログラムで頻繁ひんぱん使つか高速こうそくレジスタ保持ほじつづけるようにするものである。理想りそうてきには演算えんざん使用しようするつねにレジスタに存在そんざいすることがのぞましい。

典型てんけいてき技法ぎほうとして、この問題もんだいをグラフ彩色さいしき問題もんだいにモデルする[29]。コンパイラは頂点ちょうてんをレジスタ(変数へんすう)とし、あたり同時どうじ必要ひつようとされるレジスタ同士どうしむすぶようにはいした干渉かんしょうグラフを構築こうちくする。このグラフがkいろ彩色さいしき可能かのうなら、kのレジスタに可能かのうである。

その

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グラフ彩色さいしき問題もんだいは、パターンマッチングなど様々さまざま応用おうようつかっている。

かずどくというパズルも、81個いっこ頂点ちょうてんつグラフの9-彩色さいしき問題もんだいとみなすことができる。

脚注きゃくちゅう出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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