ゴーゼ

ゴーゼ（ドイツ語ご: Gose）は、ビールのスタイル。ゴーゼビールと記述きじゅつすることもある。

ドイツのハルツ地方ちほうのクラフトビールであり、ゴスラーが発祥はっしょうとされる。大量たいりょうの塩しおとコリアンダーでフレーバーをつけるのが最大さいだいの特徴とくちょう。

概要がいよう

ゴーゼは、大麦おおむぎ麦芽ばくがとホップの他ほかに小麦こむぎ麦芽ばくがも用もちいて、コリアンダーなどの薬草やくそうや大量たいりょうの塩しおが加くわえられる。伝統でんとう的てきなゴーゼにはオート麦むぎが使つかわれることもある。上面うわつら発酵はっこうであるが、乳酸菌にゅうさんきんによる発酵はっこうも行おこなわれる。

乳酸菌にゅうさんきんを含ふくむため、容器ようきの中なかでも発酵はっこうが持続じぞくしており、泡立あわだちが豊ゆたか。また、浮遊ふゆうする酵母こうぼのために著いちじるしく濁にごっている。

『ビアスタイル・ガイドライン1208』ではライプツィヒスタイル・ゴーゼとして以下いかのように定義ていぎしている。

• 色合いろあい色しょくは、淡あわいゴールドから淡あわいアンバー
• アルコール度数どすうは4.4%から5.4%
• IBU 10から15
• SRM 3から9

• SRM イメージ色しょく
• 
  SRM 3
• 
  SRM 9

歴史れきし

ゴーゼの発祥はっしょうは、10世紀せいき頃ころのゴスラーだと言いわれている。ゴスラーの近郊きんこうにはランメルスベルク鉱山こうざんがあり、ローマ時代じだいから採掘さいくつが行おこなわれていた。多量たりょうに汗あせをかく鉱山こうざん労働ろうどう者しゃにとって必要ひつような、塩分えんぶん、ミネラル分ぶんと水分すいぶんを補おぎなうためにゴーゼが開発かいはつされたのではないかと言いわれている。

ゴーゼは乳酸菌にゅうさんきんを含ふくむため、飲のみなれていない者ものには下痢げりを引ひき起おこしていたようで、18世紀せいきに刊行かんこうされたドイツビールの博物はくぶつ誌しにはその旨むねの注意ちゅうい書がきがある。

上記じょうきのようにゴーゼは副ふく原料げんりょうを使用しようしているためビール純粋じゅんすい令れいに反はんする。このためゴーゼはゴスラーにおいて公おおやけには醸造じょうぞうすることができなかったが、東西とうざいドイツ分割ぶんかつ時代じだいには、東ひがしドイツ領りょうだったライプツィヒがビール純粋じゅんすい令れい適用てきよう外がいの地域ちいきだったので醸造じょうぞう技術ぎじゅつを受うけ継つぐことができた。

東西とうざいドイツ統一とういつ後こうは旧きゅう東ひがしドイツ領りょうにもビール純粋じゅんすい令れいが適用てきようされるようになり、表立おもてだってゴーゼの販売はんばいできなくなったが、1993年ねんに欧州共同体おうしゅうきょうどうたい(EC)発足ほっそくに際さいして、ビール純粋じゅんすい令れいが非ひ関税かんぜい障壁しょうへきと判断はんだんされ効力こうりょくを失うしなったため、ライプツィヒを中心ちゅうしんに、いくつかの醸造じょうぞう所しょでゴーゼは醸造じょうぞう、販売はんばいされるようになった。

関連かんれん

• レオポルト1世せい (アンハルト＝デッサウ侯こう) - 伝説でんせつでは1738年ねんにゴーゼの製法せいほうをライプツィヒにもたらした人物じんぶつ。