スクラッチ (自転車じてんしゃ競技きょうぎ)

自転車じてんしゃ競技きょうぎのスクラッチとは、トラックレースの「エンデュランス種目しゅもく」において、すべての選手せんしゅが同時どうじにスタートし、特定とくていの周回しゅうかい数すうの後のちにフィニッシュラインを超こえ、その順位じゅんいを競きそう競技きょうぎである。競輪けいりんやケイリンとの違ちがいは距離きょりの長ながさである。

UCIの規則きそくでは、エリート男性だんせいは15km以上いじょう、エリート女性じょせいは10km以上いじょうの距離きょりで開催かいさいされるべきであることを指定していしている。予選よせんラウンドにおいては男子だんしは10km、女子じょしは7.5kmの短みじかい距離きょりを使用しようすることができる。スタート時じ、選手せんしゅは自転車じてんしゃ競技きょうぎ場じょうのトラックの内側うちがわと外側そとがわのレールに沿そって並ならぶ。選手せんしゅは公式こうしきスタートのためにスタートピストルが発射はっしゃされる前まえに中立ちゅうりつ（ニュートラル）周回しゅうかいを行おこなう。周回しゅうかい遅おくれとなった選手せんしゅは、レースを離はなれなければならない。中間なかまスプリントポイントは存在そんざいしない。 一ひとつの戦術せんじゅつとしてあり得えるのは、集団しゅうだんから抜ぬけ出だした選手せんしゅが集団しゅうだんを周回しゅうかい遅おくれにすることである。この選手せんしゅは集団しゅうだんの選手せんしゅ達たちを全すべてレースから除外じょがい出来できる。しかしこのようなことは滅多めったに起おこらない。

世界せかい選手権せんしゅけん

「世界せかい選手権せんしゅけん自転車じてんしゃ競技きょうぎ大会たいかいトラックレース」も参照さんしょう

スクラッチレースは、2002年ねんから世界せかい選手権せんしゅけん自転車じてんしゃ競技きょうぎ大会たいかいトラックレースの種目しゅもくとなっている。

スイスのフランコ・マルブリとデンマークのアレックス・ラスムッセンは2度ど、オランダのヴィム・ストルティンガは2007年ねんから2012年ねんの間あいだに最もっとも多おおくのメダルを獲得かくとくしている。 女子じょしでは、キューバのヨアンカ・ゴンサレスが最もっとも秀ひいでた選手せんしゅであり、2004年ねんから2010年ねんの間あいだに金きんメダルまたは銀ぎんメダルを獲得かくとくした。

日本人にっぽんじん選手せんしゅでは、2010年ねんに盛もり一大いちだいが銅どうメダルを、2022年ねんに窪木くぼき一茂かずしげが銀ぎんメダルを、それぞれ獲得かくとくしている。