セント・ヒューバート・ジュラ・ハウンド

セント・ヒューバート・ジュラ・ハウンド（英えい：St.Hubert Jure Hound）は、スイスのジュラ山脈さんみゃく地域ちいき原産げんさんのセントハウンド犬いぬ種しゅである。スイス・ハウンドの一種いっしゅでもある。別名べつめいはセント・ヒューバート・ジュラ・ラウフフント（英えい：St.Hubert Jure Loufhund）など。

ブルーノ・ジュラ・ハウンドと一いち絡からげにみられる場合ばあいもあり、その際さいには両りょう種たねとも単たんにジュラ・ハウンドと呼よばれる。

歴史れきし

ブルーノ・ジュラ・ハウンドと出身しゅっしん地ちが近ちかいため、生おい立たちや血統けっとうは途中とちゅうまで共有きょうゆうしている。しかし、本ほん種しゅはベルギー原産げんさんのセントハウンド犬いぬ種しゅ、セント・ヒューバートの血ちが加くわえられており、より嗅覚きゅうかくに磨みがきがかけられている。ちなみに、セント・ヒューバートは全ぜん犬いぬ種しゅ中ちゅう最高さいこうの嗅覚きゅうかくを持もつブラッドハウンドの直系ちょっけいの先祖せんぞである。

主おもにノロジカなどの大型おおがた獣じゅうやノウサギの臭においを追跡ついせきするのに使つかわれる。本ほん種しゅは他たのスイス・ハウンドとは異ことなり、通常つうじょうは臭においの追跡ついせきのみを仕事しごととしている。

本ほん種しゅはほぼ全すべての個体こたいが原産地げんさんちで飼育しいくされていて、実用じつよう犬けんとして使つかわれている。極きわめて希少きしょうな存在そんざいで、他たの地域ちいきではほとんど飼育しいくされていない。

特徴とくちょう

外見がいけんはスイス・ハウンドに似にたセント・ヒューバート・ハウンド（或あるいは実じつ猟りょうタイプのブラッドハウンド）といった風貌ふうぼうである。ブルーノ・ジュラ・ハウンドよりもがっしりしていて体重たいじゅうは重おもく、頭部とうぶの形かたちやデューラップ（のど下かのたるみ）の量りょうも異ことなる。筋肉質きんにくしつの体からだつきをしていて力強ちからづよく、脚あしが長ながい。頭部とうぶはやや大おおきめでブラッドハウンドに似にる。マズルは太ふとく、デューラップはブルーノ・ジュラ・ハウンドよりも多おおい。顔かおにはしわがある。耳みみは長ながい垂だれ耳みみで、尾おは飾かざり毛げのない垂だれ尾お。コートはスムースコートで、毛色けいろはツートーンのブラウンかタン・アンド・ブラック。体高たいこうは他たのスイス・ハウンドと同どう程度ていどだが、体重たいじゅうはそれらより重おもい。性格せいかくは従順じゅうじゅんで温和おんわ、警戒けいかい心しんが強つよい。初対面しょたいめんの人ひとに対たいしては警戒けいかい心しんを持もつが、いったん打うち解とけると好意こうい的てきに接せっする。嗅覚きゅうかくが優すぐれていて、獲物えものの臭においを追跡ついせきすることが大好だいすきである。吠ほえ声ごえはよく通とおり、粘ねばり強づよくスタミナは多おおい。運動うんどう量りょうは膨大ぼうだいで、かかりやすい病気びょうきはしわやデューラップの間あいだにおきやすい皮膚ひふ炎えんや股関節こかんせつ形成けいせい不全ふぜんなどがある。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『デズモンド・モリスの犬いぬ種しゅ事典じてん』デズモンド・モリス著書ちょしょ、福山ふくやま英也ひでや、大木おおき卓たく訳やく 誠まこと文ぶん堂どう新光しんこう社しゃ、2007年ねん

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