チョンチョン

チョンチョン(スペイン語ご: Chonchón)は、南米なんべいチリのマプチェ族ぞくに伝つたえられているとされる魔物まもの。人間にんげんの頭あたまの姿すがたをしており、二に枚まいの翼つばさのような大おおきな耳みみで羽はばたき飛とび回まわることが出来できる、奇妙きみょうな鳴なき声ごえを上あげながら空そらを飛とぶ。チュンチョ、チョンチョニー（チョンチョニイ）とも表記ひょうきされる。存在そんざいするかどうかはいまだ不明ふめいである。

概要がいよう

病人びょうにんのいる家いえの周辺しゅうへんを飛とぶといわれており、病人びょうにんの血ちを吸すうとされる。また、人間にんげんの首くびが離はなれて飛とぶものであるともいう。首くびが離はなれて飛とぶという性質せいしつは東南とうなんアジアに多おおく伝つたわる同様どうようの伝承でんしょうや、中国ちゅうごくの飛ひ頭あたま蛮（ひとうばん）や日本にっぽんの轆轤首ろくろくびや抜ぬけ首くびなどと近ちかいと考かんがえられている。

ホルヘ・ルイス・ボルヘス『幻まぼろし獣じゅう辞典じてん』の記述きじゅつによると、妖術ようじゅつ師しにしかその姿すがたを見みせないとされており、「チュエ、チュエ」という声こえのみが聴きこえるとされる。また、ソロモンの印しるし（六ろく芒すすき星ぼし）を地面じめんに描えがき、秘密ひみつの呪文じゅもんを唱となえればチョンチョンは地上ちじょうに落おち、別べつのチョンチョンが助たすけにくるまでは決けっして飛とび立たつことが出来できないともいう。

関連かんれん項目こうもく

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