デイヴ・グロール

デイヴ・グロール Dave Grohl
フー・ファイターズ - アイルランド・ダブリン公演こうえん（2019年ねん8月がつ）
基本きほん情報じょうほう
出生しゅっしょう名めい	David Eric Grohl
生誕せいたん	(1969-01-14) 1969年ねん1月がつ14日にち（55歳さい）
出身しゅっしん地ち	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく オハイオ州しゅうウォーレン
ジャンル	オルタナティヴ・ロック パワー・ポップ グランジ ハードコア・パンク ハードロック
職業しょくぎょう	ミュージシャン、シンガーソングライター、音楽おんがくプロデューサー
担当たんとう楽器がっき	ボーカル、ドラムス、ギター、ベース、ピアノ、パーカッション
活動かつどう期間きかん	1987年ねん - 現在げんざい
レーベル	RCAレコード キャピトル・レコード DGCレコード ディスコード・レコード
共同きょうどう作業さぎょう者しゃ	ニルヴァーナ フー・ファイターズ クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ ゼム・クルックド・ヴァルチャーズ テネイシャスD
公式こうしきサイト	foofighters.com
著名ちょめい使用しよう楽器がっき
ギブソン・DG-335 ギブソン・SGカスタム ギブソン・エクスプローラー ギブソン・ファイヤーバード ギブソン・レスポール ギブソン・ダヴ

デヴィッド・エリック・グロール（David Eric Grohl、1969年ねん1月がつ14日にち - ）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく出身しゅっしんのミュージシャン、シンガーソングライター、音楽おんがくプロデューサー。

ロックバンド「ニルヴァーナ」の元もとドラマー。解散かいさん後ごは「フー・ファイターズ」のボーカル、ギターを務つとめ、ドラマーとしては「ゼム・クルックド・ヴァルチャーズ」に籍せきを置おく。

経歴けいれき

生おい立たち～初期しょきの音楽おんがく活動かつどう

オハイオ州しゅうウォーレンで生うまれる。母親ははおやは教師きょうしで、父親ちちおやであるJames Harper Grohl(1938〜2014)は当時とうじ、記者きしゃを務つとめていた。幼少ようしょう期きにバージニア州しゅうスプリングフィールドへ移うつる。転居てんきょしてから3年ねん後ごに両親りょうしんが離婚りこんし、姉あねと共ともに母ははに引ひき取とられる。 12歳さいの時ときにギターを始はじめる。数すう年ねん後ご、熱烈ねつれつなパンク・ロックファンであった従姉じゅうしの影響えいきょうでパンクに目覚めざめる。その後ご、友人ゆうじんとバンドを結成けっせいし最初さいしょはギターを担当たんとうしていたが、しばらく後のちにドラムに転向てんこうする。13歳さいの時ときにシカゴのThe Cubby Bearにて、初はつコンサートを行おこなった。 バージニア州しゅうのトーマス・ジェファーソン高校こうこうへ入学にゅうがく。しかし、過度かどの大麻たいま吸引きゅういんをしていた為ため、母親ははおやによってカトリック系けいのビショップ・アイルトン高校こうこうへと転入てんにゅうさせられる。2年間ねんかんは在籍ざいせきしていたものの、バージニア州しゅうのアナンデール高校こうこうへと転入てんにゅうした。 高校こうこう生活せいかつの間あいだに、グロールは幾いくつかの地方ちほうバンドで演奏えんそうしていた。Freak Babyというバンドでの活動かつどう中ちゅう、ベースメンバーが脱退だったいしたのを契機けいきに、ドラマーへと転向てんこうした。これを契機けいきにFreak Babyはバンド名めいをMission Impossibleへと改名かいめいし、グロールはバンドの再建さいけんに努つとめた。

スクリーム(1986–1990)

17歳さいで高校こうこうを中退ちゅうたいすると、ドラマーのen:Kent Staxが脱退だったいしたスクリームへ加入かにゅう。加入かにゅうするに当あたり、グロールは年齢ねんれいを20として偽いつわっていた。4年間ねんかんの活動かつどう期間きかん内ないで、ライブアルバム、en:Your Choice Live Series Vol.10、スタジオアルバムのen:No More Censorshipとen:Fumbleに参加さんかした。Fumbleに収録しゅうろくされている"Gods Look Down"では、作詞さくしとボーカルを務つとめた。 スクリームに在籍ざいせき中ちゅう、グロールはメルヴィンズのファンになり、バンドメンバーとも交友こうゆう関係かんけいを始はじめた。

1990年ねんにスクリームは唐突とうとつに解散かいさんしてしまう。グロールはメルヴィンズのバズ・オズボーンに電話でんわで相談そうだんし、ニルヴァーナが新あたらしいドラマーを探さがしていることを知しる。バズはニルヴァーナのノヴォセリックにグロールの電話でんわ番号ばんごうを教おしえ、彼かれをシアトルに誘さそった。グロールはドラムセットだけを持もってシアトルへと渡わたる。その後ごしばらくカート・コバーンの家いえに寝泊ねとまりし、ニルヴァーナのオーディションを受うける。過去かこに在籍ざいせきしたドラマーの技術ぎじゅつに不満ふまんを持もち続つづけていたコバーンは、グロールのドラミングを絶賛ぜっさん、即座そくざに加入かにゅうが決きまった。

ニルヴァーナ

詳細しょうさいは「ニルヴァーナ (アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのバンド)」を参照さんしょう

デイヴ加入かにゅう後ごにリリースされたアルバム『ネヴァーマインド』は全ぜん世界せかいで2,000万まん枚まい近ちかいヒットを記録きろくし、ニルヴァーナを一躍いちやくスターダムに押おし上あげる。『ネヴァーマインド』のヒットには、コバーンのソングライターとしての才能さいのうもさることながら、グロールの優すぐれたドラミングとコーラスワークも貢献こうけんしていると評価ひょうかする専門せんもん家かやファンも少すくなくない。続つづく『イン・ユーテロ』からシングルカットされた『ハート・シェイプト・ボックス』のカップリング曲きょく「マリゴールド」ではグロールが作詞さくし・作曲さっきょく・ボーカルを務つとめており、これはニルヴァーナのオリジナル曲きょくでは唯一ゆいいつ、コバーン以外いがいのメンバーによる作品さくひんとなっている。しかし、1994年ねん4月がつにコバーンが自殺じさつしたことでニルヴァーナは解散かいさんする。 2014年ねんにはマイケル・スタイプの協力きょうりょくにより、ロックの殿堂でんどう入いりを果はたした。

フー・ファイターズ

詳細しょうさいは「フー・ファイターズ」を参照さんしょう

ニルヴァーナ解散かいさん後ご、グロールはニルヴァーナ時代じだいから密ひそかに作つくり続つづけていた楽曲がっきょくのレコーディングを開始かいし。ほぼ全すべての楽器がっきを自みずから担当たんとうし、1995年ねん、それらの楽曲がっきょくをソロプロジェクトフー・ファイターズのファーストアルバムとしてリリースする。その後ご、ギタリストのフランツを初はじめとするメンバーを集あつめ、フー・ファイターズはバンドとして活動かつどうを開始かいし。ニルヴァーナ時代じだいとは打うって変かわってボーカル兼けんギターのフロントマンを務つとめる。

これまで多数たすうのアルバムをリリースし複ふく数すう回かいにわたってグラミー賞しょうを受賞じゅしょう、2021年ねんには「ロックの殿堂でんどう」入いりするなど成功せいこうを収おさめている。後ごのインタビューで「もう少すこしマシなバンド名めいにしておけば良よかった」とも話はなしている。

その他たの音楽おんがく活動かつどう

ドラマーとしてプレイするデイヴ (2009年ねん)

2000年代ねんだいからフー・ファイターズとは別べつにヘヴィメタルのプロジェクト、プロボットも始動しどう。レミー・キルミスター（元もとホークウィンド、モーターヘッド）、キング・ダイアモンド、スネイク（ヴォイヴォド）、トム・Ｇ・ウォリアー（セルティック・フロスト）、マックス・カヴァレラ（元もとセパルトゥラ、ソウルフライ、カヴァレラ・コンスピラシー）、クロノス（ヴェノム）などの多彩たさいなヴォーカリストを迎むかえた同名どうめいのアルバムが2004年ねんにリリースされている。

この他ほか、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ（QOTSA）、キリング・ジョーク、キャット・パワー、ガービッジ、ナイン・インチ・ネイルズなどの作品さくひんにドラマーとして参加さんか。QOTSAではフジ・ロック・フェスティバルにもドラマーとして帯同たいどうした。

2009年ねんに、QOTSAのジョシュ・オムとレッド・ツェッペリンのジョン・ポール・ジョーンズと共ともにスーパーバンド「ゼム・クルックド・ヴァルチャーズ」を結成けっせい、同年どうねん11月がつにアルバムをリリースした。グロールはここでもドラムを担当たんとうしている。また、ポール・マッカートニーと交流こうりゅうを持もち、2009年ねんのグラミー賞しょうでのライブ、2009年ねんのリヴァプールにおけるチャリティ・ライヴ「チルドレン・イン・ニード」で共演きょうえんをしている。 2013年ねんには、ドキュメンタリー・フィルム『サウンド・シティ - リアル・トゥ・リール』で初はつ監督かんとく。

人物じんぶつ

友人ゆうじんの女性じょせい歌手かしゅニカ・ブーンと (2011年ねん)

• 明あかるく誠実せいじつな人柄ひとがらで、ニルヴァーナ時代じだいは、気難きむずかしく人見知ひとみしりの激はげしいコバーンの替かわりに、スポークスマンを務つとめる事ことも多おおかった。
• ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、ミック・ジャガー、ジミー・ペイジ、アリス・クーパー、スラッシュ、レニー・クラヴィッツなどとの幅広はばひろい交友こうゆう関係かんけいを持もつ。
• 愛妻あいさい家か、愛娘まなむすめ家かとしても有名ゆうめいで、音楽おんがくイベントに娘むすめを連つれていく時ときは、演奏えんそう時じに必かならず娘むすめにイヤーマフを付つけさせるなど、父親ちちおやとしての面倒めんどう見みもよい。リンゴ・スターのロックの殿堂でんどう入いりイベントでは演奏えんそう中ちゅうのリンゴから「（その子こは君きみの）娘むすめさん？可愛かわいいね！」と言いわれて喜よろこんでいた。
• カートの妻つまであったコートニー・ラヴとは犬猿けんえんの仲なかで知しられており、時折ときおり両者りょうしゃの誹謗ひぼう中傷ちゅうしょうの応戦おうせんがマスコミを通つうじて行おこなわれることもあるが、現在げんざいは和解わかいした模様もよう。
• 1992年ねんのMTV Video Music Awardsではマイケル・ジャクソンの格好かっこうで登場とうじょうし、「I'm a king of Grunge」と皮肉ひにくめいたギャグを飛とばした。
• 現在げんざいより過去かこの活動かつどうを引ひき合あいに出だされる事ことを嫌きらうミュージシャンも多おおい中なか、ニルヴァーナでの活動かつどうに対たいして肯定こうてい的てきな態度たいどを取とっている。
• 首筋くびすじにフー・ファイターズのロゴマークを象かたどった「FF」というタトゥーを入いれている（3rdアルバムのジャケット写真しゃしんにも使用しようされている）。
• 中毒ちゅうどくと呼よべるほどのコーヒー好すきであり、2010年ねん3月がつにはカフェインの過剰かじょう摂取せっしゅが原因げんいんで体調たいちょうを崩くずし、病院びょういんで診察しんさつを受うけた。
• 「ドラムマシーン」とも称しょうされる、かなり激はげしいプレイ・スタイルは、2010年ねんの「ローリング・ストーン誌しの選えらぶ歴史れきし上じょう最もっとも偉大いだいな100人にんのドラマー」に於おいて、ジョン・ボーナム、ニール・パート、キース・ムーンに続つづく第だい4位いに選えらばれている。
• ニルヴァーナ時代じだいの『MTV・アンプラグド・イン・ニューヨーク』での収録しゅうろくは「悪夢あくむだった」と回想かいそうしている。これは上記じょうきのようなプレイスタイルであるが故ゆえで、リハーサルでコバーンに「静しずかにできないか？(Can you play quieter?)」と言いわれたため。結果けっかプロデューサーから特殊とくしゅなドラムスティック(Pro-Mark Hot Rod)を渡わたされて難なんを逃のがれた。
• ギターのクリス・シフレットの兄あに、スコット・シフレットが在籍ざいせきするバンド フェイス・トゥ・フェイス（パンク・ロックバンド）のミュージック・ビデオ「New Way」（2002年ねん）に数すう秒びょうだけ出演しゅつえんしている。
• フー・ファイターズと名なづけたのはデイヴである。初はじめてレコーディングした際さい、彼かれはギターやベース、ドラム等とうすべての楽器がっきを演奏えんそうしており、自分じぶんが作つくったものだと知しられたくなかったので、グループっぽい名前なまえだからという理由りゆうで「フー・ファイターズ」と名なづけた。ちなみに彼かれはこの名前なまえをあまり気きに入いっていないという。

使用しよう器材きざい

エレクトリック・ギターは、ほぼギブソン製せいのスタンダードモデルを使用しよう。主おもに「SGカスタム」「エクスプローラー」「ファイヤーバード」「レスポール」「ダヴ」などを扱あつかう。バンド初期しょきからのメインギターである「トリニ・ロペス・スタンダード」は、90年代ねんだいにたまたま楽器がっき屋やで見みかけた際さいに、特徴とくちょう的てきなダイヤモンド・ホールに惹ひかれ購入こうにゅうしたものらしい。チェリーレッドや希少きしょうなオリジナルのペルハムブルーフィニッシュ等とう、何なん本ほんも所有しょゆうしている。ライブでは演奏えんそう性せいに優すぐれたES-335の改造かいぞうモデル「DG-335」をメインで使用しようしている。

ドラムセットについてはニルヴァーナ時代じだいは「TAMA（星野ほしの楽器がっき）」製せい、フーファイターズでは「ドラム・ワークショップ（DW）」製せいなどが確認かくにんされ「DW-ICON」というスネアドラムの限定げんていモデルがある。シンバルは「ジルジャン」製せいを使用しようしている。

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  ギブソン「DG-335」シグネチャー・モデル (2011年ねん) ピックアップは、バースト・バッカー2がフロント、3がリアに搭載とうさいされている。
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  ギブソン「DG-335」メタリックゴールド・プロトタイプ (2019年ねん)
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  ギブソン「レスポール」(2005年ねん)
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  ギブソン・アコギ「ダヴ」 (2008年ねん)
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  DW製せいドラムセット (2009年ねん)

参考さんこう文献ぶんけん

• デイヴ・グロール『デイヴ・グロール自伝じでん THE STORYTELLER 音楽おんがくと人生じんせい――ニルヴァーナ、そしてフー・ファイターズ』DU BOOKS、中村なかむら明美あけみ訳やく、2022年ねん。

外部がいぶリンク

• Foo Fighters公式こうしきサイト（英語えいご）
• デイヴ・グロール (@foofightersdave) - X（旧きゅうTwitter）（英語えいご）
• デイヴ・グロール - IMDb（英語えいご）