デイヴ・マシューズ・バンド(英語: Dave Matthews Band、通称: DMB)は1991年にバージニア州シャーロッツヴィルで結成されたロックバンド。ボーカルとギターのデイヴ・マシューズ、ベースのステファン・ルサード、ドラムとバックボーカルのカーター・ボーフォード、ヴァイオリンとバック・ボーカルのボイド・ティンズレー、サックスのリロイ・ムーアがオリジナル・メンバー。
1994年に「Under the Table and Dreaming」でメジャーデビューし、600万枚の売上を記録した。1996年にはベスト・ロック・ボーカル・パフォーマンスでグラミー賞を受賞。2018年に発表された「Come Tomorrow」はビルボード200チャートで初登場1位となり、7枚連続スタジオ・アルバム初登場1位を記録する最初のバンドになった。2018年時点で2千万枚以上のコンサートチケット、CDやDVDで3800万枚以上の売上を記録している。
1994年、初のライブEP「Recently」をリリース。1994年9月20日にはデビュー・アルバム「Under the Table and Dreaming」を発表。ブルース・トラベラーのジョン・ポッパーをハーモニカにフューチャーした”What Would You Say"は初のヒット曲となった。アルバムは”アンに捧ぐ”とされ、夫の自殺の際に巻き添えで殺害された姉のアンへの追悼アルバムとなった。1995年グラミー賞でベスト・ロック・パフォーマンス、"What Would You Say"でベスト・ロック・ビデオでノミネートされた。
次作の「Crash」で1996年グラミー賞でベスト・ロック・アルバム、 "Too Much"でベスト・ロック・ソングにノミネート。”So Much to Say"はベスト・ロック・パフォーマンスでグラミー賞を受賞している。
1997年、初のフル・ライブ・アルバム「Live at Red Rocks 8.15.95.」を発表。エレクトリック・ギターでティム・レイノルズが参加している。
1997年後半、バンドはスティーブ・リリーホワイトをプロデューサーに迎え、ティム・レイノルズ、ベラ・フレック、アラニス・モリセットなど多数のゲスト・ミュージシャンのもと3作目の「Before These Crowded Streets」の制作を行った。1998年4月28日にリリースされたサード・アルバムは高揚感のあるゴスペル調の"Stay (Wasting Time)"、ラブ・バラードの"Crush"、ファースト・シングルでヒットした"Don't Drink the Water"などで既存のアルバムと一線を画す充実した内容となり、発売後1週間で90万枚のセールスを記録した(2018年時点で全世界で2100万枚のセールス)。
1999年、ウッドストック99への出演、秋には3枚目のライブ・アルバムであり初のライブDVDとなった「Listener Supported」をリリース。1999年のグラミー賞は"Before These Crowded Streets"でベスト・ロック・アルバム、"Crush"でベスト・ポップ・アルバム・コラボレーション・ウィズ・ボーカルでノミネーションを受けている。
2000年10月、マシューズはアラニス・モリセットとの共作で有名なグレン・バラードと作曲を開始。その後、ロサンゼルスでバンドが合流してバラードのプロデュースで「Everyday」の録音が行われた。2001年2月27日、アルバムはリリースされ、"I Did It", "Everyday", "The Space Between"がビルボード・チャートにランクインされるなど商業的な成功を収めた。バラードの制作は短い楽曲でポップ色が強く、リリーホワイトのアコースティックで長いジャムのあるものとは大きく異なっていた。
2007年8月1日、37回公演の恒例サマー・ツアーをToots and the Maytals、The Roots、Robert Randolph and the Family Bandをサポートに起用して実施。9月6日には8月にバージニア州で起こった銃乱射事件のベネフィット・フリー・コンサートを"A Concert for Virginia Tech"として開催。ジョン・メイヤーなどが参加し、5万人以上を動員した。その2日後には、アトランタのピエドモント・パークでオールマン・ブラザーズ・バンドをオープニングにベネフィット・コンサートを行った。65000人を動員し、アトランタで最大規模のコンサートとなった。この模様は「Live at Piedmont Park」としてリリースされた。
7作目「Big Whiskey and the GrooGrux King」は、2009年6月2日にリリースされた。このアルバム・タイトルは亡くなったムーアを追悼してつけられた。アルバムはビルボード200の1位を記録し、"Funny The Way It Is", "Why I Am", "You and Me"の3枚のシングルがリリースされた。2010年のグラミー賞でベスト・ロック・アルバムにノミネートされ、グリーン・デイとテイラー・スイフトに敗れはしたが、グラミー賞にて"You and Me"の演奏を行った。
2010年3月、バンドは結成20年で初めて休暇をとり、2011年にツアーを行わないことをアナウンスをしていた。2011年に入り、バンド結成20周年を祝うためフェスティバル形式で6月から4回のイベント(DMBキャラバン)が行われることが発表された。DMBキャラバンはデヴィッド・グレイ、レイ・ラモンテーン、ザ・フレイミング・リップスなどと共に6月24-26日アトランティック・シティ、7月8-10日シカゴ、8月26-28日ニューヨーク、9月2-4日ゴージで開催された。この模様はライブ・アルバム「Live at Atlantic City」として12月16日にリリースされた。
2012年2月14日、サマー・ツアー(43公演)が発表され、その翌日には旧知のスティーブ・リリーホワイトをプロデューサーに迎えニュー・アルバムが制作中であることも公表された。その後、2012年9月11日、8作目のアルバム「Away from the World」がリリースされている。2012年のウィンター・ツアー(15公演)、2013年のサマー・ツアー(45公演)を経て、2013年11月にマシューズの出身地である南アフリカでの初ツアーを行った。その後、南米ツアー、2014年4月には2回目のオーストラリア・ツアーを開催している。