デス・プルーフ in グラインドハウス

デス・プルーフ in グラインドハウス
Death Proof
監督かんとく	クエンティン・タランティーノ
脚本きゃくほん	クエンティン・タランティーノ
製作せいさく	クエンティン・タランティーノ ロバート・ロドリゲス エリザベス・アヴェラン エリカ・スタインバーグ
製作せいさく総そう指揮しき	ハーヴェイ・ワインスタイン ボブ・ワインスタイン シャノン・マッキントッシュ
出演しゅつえん者しゃ	カート・ラッセル ヴァネッサ・フェルリト シドニー・ターミア・ポワチエ ジョーダン・ラッド ローズ・マッゴーワン ロザリオ・ドーソン ゾーイ・ベル トレイシー・トムズ メアリー・エリザベス・ウィンステッド
撮影さつえい	クエンティン・タランティーノ
編集へんしゅう	サリー・メンケ
製作せいさく会社かいしゃ	ディメンション・フィルムズ
配給はいきゅう	ブロードメディア・スタジオ
公開こうかい	2007年ねん9月がつ18日にち（DVD） 2007年ねん9月がつ1日にち
上映じょうえい時間じかん	113分ふん
製作せいさく国こく	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご	英語えいご
次つぎ作さく	プラネット・テラー in グラインドハウス

『デス・プルーフ in グラインドハウス』（英えい: Death Proof）は、2007年ねんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのカーアクション・ホラー映画えいが。クエンティン・タランティーノ監督かんとく、カート・ラッセル主演しゅえん。

アメリカ国内こくないとカナダでは、本ほん作さく「デス・プルーフ」は「プラネット・テラー」とともに2本立ほんだて映画えいが『グラインドハウス』として公開こうかいされた。アメリカとカナダ以外いがいでは公開こうかい時じにカットされたシーンを加くわえ、1本ほんの作品さくひんとした本ほん作さくが公開こうかいされた。

概要がいよう

「グラインドハウス」とは、アメリカで低てい予算よさんのB級きゅう映画えいがを2、3本立ほんだてで上映じょうえいする映画えいが館かんのことである。日本にっぽんではかつては二流にりゅう館かんなどとも言いわれ多おおく存在そんざいした。そのタイトルの示しめすとおり、タランティーノが好このむ1970年代ねんだいから80年代ねんだいのB級きゅう映画えいがのオマージュとして製作せいさくされた作品さくひんで、ところどころにグラインドハウス映画えいが特有とくゆうであったフィルムの傷きずや、リールのダブりや飛とびによる画像がぞうノイズや音おと割われを、あえて再現さいげんしたものとなっている。

また、前ぜん2作さく『キル・ビル Vol.1』、『キル・ビル Vol.2』ではあまり見みられなかったタランティーノの特徴とくちょうでもある「意味いみのない話はなしを延々えんえんと続つづける」演出えんしゅつが本ほん作さくでは復活ふっかつし、アクション・スリラー映画えいがながらも、主おもに2組くみの女性じょせいたちによるガールズ・トークとして、ストーリーの半分はんぶんを占しめている。

ストーリー

テキサス州しゅうオースティンの地元じもとラジオ局きょくの人気にんきDJジャングル・ジュリアは、長年ながねんの親友しんゆうシャナの運転うんてんする車くるまで、久ひさしぶりに街まちにやって来きた友人ゆうじんアーリーンと共ともに出でかけた。しかし、怪あやしい車くるまに乗のった男おとこがジュリアたちの前まえに何なん度どもあらわれることにアーリーンは気付きづく。彼かれは、女おんなの子こたちが向むかったバー「テキサス・チリ・パーラー」にも現あらわれ、スタントマン・マイクと名乗なのり、ジュリアがラジオで放送ほうそうしたことについて、アーリーンに話はなしかけてくるのだった。怪あやしみながらも、個性こせい的てきなマイクとのやり取とりを楽たのしんでから、アーリーンとジュリアたちはバーを出でて、ラナの運転うんてんの車くるまに乗のり帰路きろに着つく。マイクも、パムと約束やくそくしたために彼女かのじょを送おくろうとしていた。マイクは自分じぶんの車くるまを、カースタントのための耐たい死し仕様しよう（デス・プルーフ）だとパムに話はなす。そして発車はっしゃさせたとたんマイクはおぞましい本性ほんしょうを現あらわし、女おんなの子こたちは皆みな、悲惨ひさんな死しを迎むかえることになった。

オースティンから14ヶ月かげつ後ごのテネシー州しゅうレバノンにマイクはあらわれる。映画えいが業界ぎょうかいで働はたらくキム、アバナシー、リーの3人にんはニュージーランドから来きた仲間なかまのゾーイを空港くうこうに迎むかえに行いってから、4人にんで仕事しごとの合間あいまの休やすみを過すごそうとしていた。そしてスタントウーマンであるゾーイの希望きぼうで、レバノンで売うりに出でているという或あるる中古ちゅうこ車しゃを見みに農家のうかに行いくことになる。それはゾーイの憧あこがれの車くるまで、440立方りっぽうインチ(約やく7.2リットル)エンジン搭載とうさいの白しろの1970年ねん型がたダッジ・チャレンジャーだった。オーナーから許可きょかを得えたゾーイは、キムとアバナシーを伴ともなって試乗しじょうするが、マイクがマッスル・カーで絡からんでくる。何なにとか危機ききを脱だっした3人にんに、マイクは機嫌きげん良よく別わかれを告つげるが、ゾーイたちはやられっぱなしになるような甘あまい女おんなではなかった。マイクは反対はんたいに追おい詰つめられ、許ゆるしを請こうものの、ゾーイたちに半殺はんごろしにされる。

キャスト

後述こうじゅつの括弧かっこ内ないはDVD版ばんの日本語にほんご吹替ふきかえ声優せいゆう

• スタントマン・マイク・マッケイ - カート・ラッセル（菅生すごう隆之たかゆき）

テキサス州しゅうオースティン

• アーリーン（バタフライ） - ヴァネッサ・フェルリト（渡辺わたなべ明あきら乃）
• ジャングル・ジュリア・ルカイ（ラジオDJ） - シドニー・ターミア・ポワチエ（佐古さこ真弓まゆみ）
• シャナ・バナナ（ジュリアの親友しんゆう） - ジョーダン・ラッド（斉藤さいとう梨絵りえ）
• パム（ジュリアの昔馴染むかしなじみ） - ローズ・マッゴーワン（岡本おかもと麻弥まや）
• ウォーレン（テキサス・チリ・パーラー店主てんしゅ） - クエンティン・タランティーノ（青山あおやま穣みのる）
• ラナ・フランク（ジュリアの友人ゆうじん） - モニカ・スタッグス
• マーシー（ジュリアの友人ゆうじん） - マーシー・ハリエル
• ドヴ - イーライ・ロス
• エバ - ウラ・ベルグリッド - （玉川たまがわ砂すな記子のりこ）
• ネイト - オマー・ドゥーム
• オマー - マイケル・バコール
• パンキー・ブルーザー（ウェイトレス） - マルタ・メンドーサ
• ティム（バーテンダー） - ティム・マーフィー
• ヴィーナス・エンヴィー - メリッサ・アーカロ
• アール・マクグロウ（テキサス・レンジャー） - マイケル・パークス
• エドガー・マクグロウ（テキサス・レンジャー、アールの息子むすこ） - ジェームズ・パークス
• ダコタ・マクグロウ・ブロック（医師いし、アールの娘むすめ） - マーリー・シェルトン

テネシー州しゅうレバノン

• アバナシー（メイク係がかり） - ロザリオ・ドーソン（高山たかやま佳けい音おと里さと）
• ゾーイ・ベル（スタントウーマン、本人ほんにん役やく） - ゾーイ・ベル（唐沢からさわ潤じゅん）
• キム（スタントウーマン） - トレイシー・トムズ（高乃たかの麗うらら）
• リー（女優じょゆう） - メアリー・エリザベス・ウィンステッド（加藤かとう優子ゆうこ）
• ジャスパー（中古ちゅうこ車しゃオーナー） - ジョナサン・ローラン
• コンビニ店員てんいん - ニッキー・カット

  その他たの日本語にほんご吹ふき替かえ：藤本ふじもと教子きょうこ／佐藤さとう美一よしかず／中川なかがわ慶一けいいち／杉山すぎやま大まさる／寺井てらい沙織さおり／下田しもだレイ／中村なかむら浩太郎こうたろう

主おもな使用しよう車両しゃりょう

車種しゃしゅと運転うんてんしている登場とうじょう人物じんぶつ

• シボレー・ノヴァ（1970年ねん型がた） - スタントマン・マイク（オースティン）

  ナンバープレートは「JJZ 109」。『ブリット』でスティーブ・マックィーン演えんじる主人公しゅじんこうが乗のるフォード・マスタングのナンバーと同おなじ。

• ダッジ・チャージャー（1969年ねん型がた） - スタントマン・マイク（レバノン）

  『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』で主人公しゅじんこうたちが乗のっていたのと同型どうけい車種しゃしゅで、ナンバープレートも同おなじ「938 DAN」が使用しようされている。

• ダッジ・チャレンジャー（1970年ねん型がた） - キム

  『バニシング・ポイント』で主人公しゅじんこうたちが乗のっていたのと同型どうけい車種しゃしゅ。

• フォード・マスタング（1971年ねん型がた） - キム
• ホンダ・シビック（1995年ねん型がた） - バタフライ

音楽おんがく

詳細しょうさいは「デス・プルーフ in グラインドハウス (サウンドトラック)」を参照さんしょう

公開こうかい

アメリカでは、2007年ねん4月がつ6日にちに2本立ほんだての『グラインドハウス』として2624館かんで公開こうかいされ、週末しゅうまつ興行こうぎょう成績せいせきで初はつ登場とうじょう4位いになった。また、5月には『デス・プルーフ』のみ第だい60回かいカンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさいコンペティション部門ぶもんに選えらばれ上映じょうえいされた。

日本にっぽんでは、アメリカ公開こうかい版ばん『グラインドハウス』が同年どうねん8月がつ24日にちから31日にちまでの8日間にちかん限定げんていでTOHOシネマズ 六本木ろっぽんぎヒルズとTOHOシネマズ なんばの2館かんで公開こうかいされた。その後ご、9月1日にちから『デス・プルーフ in グラインドハウス』がTOHOシネマズとみゆき座ざ系列けいれつほかで全国ぜんこく公開こうかいされた。

『グラインドハウス』のもう1編へん「プラネット・テラー」（監督かんとくロバート・ロドリゲス）は、『プラネット・テラー in グラインドハウス』として9月22日にちにTOHOシネマズとみゆき座ざ系列けいれつほかで全国ぜんこく公開こうかいされた。

関連かんれん項目こうもく

作中さくちゅうで言及げんきゅうされている主おもな映画えいが・映像えいぞう作品さくひん。特とくに『バニシング・ポイント』はテネシー州しゅうレバノン編へんに深ふかく関かかわっている。

• バニシング・ポイント
• ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー
• プリティ・イン・ピンク
• トラック野郎やろう!B・J

外部がいぶリンク

• デス・プルーフ in グラインドハウス - allcinema
• デス・プルーフ in グラインドハウス - KINENOTE
• Death Proof - オールムービー（英語えいご）
• Grindhouse - IMDb（英語えいご）