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デ・ハビランド ホーネット

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

DH.103 ホーネット / シーホーネット

ホーネット F.1

ホーネット F.1

DH.103 ホーネットde Havilland DH.103 Hornet )は、デ・ハヴィランドしゃ開発かいはつし、だい世界せかい大戦たいせん終結しゅうけつイギリス空軍くうぐん運用うんようされた戦闘せんとう

イギリス海軍かいぐんでもDH.103 シーホーネットde Havilland DH.103 Sea Hornet )として運用うんようされた。DH.98モスキートながれを木製もくせいで、イギリスせいレシプロなか最高さいこうそくほこった機体きたいだい世界せかい大戦たいせんには配備はいびわず、戦後せんご極東きょくとう方面ほうめんなどに配備はいびされた。

概要がいよう

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ホーネットはもとデ・ハビランドしゃ自主じしゅ開発かいはつだったが、のちにイギリス空軍くうぐんから仕様しようしょされ正式せいしき試作しさく発注はっちゅうされることになった。試作しさく1944ねん7がつはつ飛行ひこうした。最高さいこう速度そくどはイギリスせいプロペラちゅう最高さいこうの776km/hを記録きろくするなど試験しけん結果けっか上々じょうじょうで、制式せいしき採用さいよう決定けってい生産せいさんがたの1号機ごうき1945ねん2がつ完成かんせいした。

ホーネットはモスキート同様どうよう胴体どうたいぜん木製もくせいで、主翼しゅよく上面うわつら木製もくせい下面かめんけい合金ごうきんせいであった。しかし、胴体どうたいははるかにするど整形せいけいされており重量じゅうりょう軽減けいげんされていた。また、長距離ちょうきょり戦闘せんとうとして開発かいはつされたため燃料ねんりょう容量ようりょうおおきく、後期こうきがたでは最大さいだい4,000kmをえる長大ちょうだい航続こうぞく距離きょりゆうしていた。その左右さゆうのエンジンの回転かいてん方向ほうこうぎゃくにすることによって離着陸りちゃくりく偏向へんこうくしたり、視界しかい確保かくほするためコクピットを機首きしゅ先端せんたんちか部分ぶぶんうつすなどこまかい工夫くふうもされており、まさに究極きゅうきょくのレシプロ双発そうはつ戦闘せんとうともえる機体きたいであった。しかし、しゅあし構造こうぞうてきにややよわいという欠点けってんもあり、外地がいちでの戦闘せんとうにはあしれる事故じここした。

イギリス空軍くうぐんではたいにちせんにこの機体きたい使つか予定よてい部隊ぶたい配備はいびすすめていたが、配備はいび完了かんりょうしたのは1946ねんになってからでだい世界せかい大戦たいせんにはわずにわった。生産せいさんは1952ねん6がつまでつづきマレーの共産きょうさんゲリラ鎮圧ちんあつとうもちいられ、最後さいごのピストンエンジンづけ戦闘せんとうとして1955ねんにはグロスター ミーティア交替こうたいして退役たいえきした。イギリス空軍くうぐんわたされたすうは211であった。

シーホーネット

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シーホーネットF Mk 20 の編隊へんたい

ホーネットの艦上かんじょう戦闘せんとうがたがシーホーネット(de Havilland SeaHornet)で、ちゃくかんフック、つばさりたたみ機構きこう装備そうびはなれかん補助ほじょロケットブースターけなどの改修かいしゅうがされていた。このため、地上ちじょうがたよりも若干じゃっかんではあるが機体きたい重量じゅうりょう増加ぞうかした。試作しさく1号機ごうき1945ねん4がつだったが、各部かくぶ改修かいしゅう手間取てまど部隊ぶたいへの配備はいびはホーネット同様どうよう大戦たいせん終戦しゅうせん1949ねん1がつとなった。ほんは、おなじく戦後せんご配備はいびとなったシーモスキートとはことなり、実際じっさい航空こうくう母艦ぼかん艦上かんじょう運用うんようされたが実戦じっせんには参加さんかしなかった。ふく夜間やかん戦闘せんとうがた偵察ていさつがた生産せいさんされ、全部ぜんぶで198生産せいさんされた。

しょもと

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シーホーネット NF.21 さんめん

出典しゅってん: WWII航空機こうくうきしょもと BAEシステムズしゃ デ・ハヴィランド航空機こうくうき博物館はくぶつかん

制式せいしき名称めいしょう ホーネット F.1 ホーネット F.3 シーホーネット NF.21
全幅ぜんぷく 14.0m 13.7m
全長ぜんちょう 10.82m(35 ft 6 in) - 11.48m
ぜんこう 4.32m(14 ft 2 in) - -
つばさ面積めんせき 33.5m2
つばさめん荷重かじゅう 184.67 kg/m2
自重じちょう - - -
正規せいき全備ぜんび重量じゅうりょう 7,176kg(15,820lb) 9,480kg(20,900lb) 8,868kg(19,550lb)
発動はつどう マーリン 130/131 Vがた12気筒きとうはなれのぼり2,070馬力ばりき左右さゆうそれぞれ1 マーリン 133/134 Vがた12気筒きとうはなれのぼり2,030馬力ばりき左右さゆうそれぞれ1
最高さいこう速度そくど 764 km / h(413 kn)(高度こうど6,400.8 m) - 760km/h(472 mph)(高度こうど6,400.8 m)
上昇じょうしょうりょく 5,000mまで3ふん2びょう - -
航続こうぞく距離きょり - 4,828 km(3,000mile)
武装ぶそう 機首きしゅ下部かぶ イスパノMk.V 20mm機関きかんほう4もん -
ばくそう 454kg(1,000lb)ばくだん2はつ 454kg(1,000lb)ばくだん2はつまたは27kg(60lb)誘導ゆうどうロケットだん8はつ 胴体どうたい Air to Surface H(ASH、AI Mk.XV)レーダー
生産せいさんすう 60 132 72

現存げんそんする機体きたい

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型名かためい     番号ばんごう  機体きたい写真しゃしん     所在地しょざいち 所有しょゆうしゃ 公開こうかいじょうきょう 状態じょうたい 備考びこう
シーホーネット F.20 TT193 ニュージーランド オークランド地方ちほう パイオニア・エアロ株式会社かぶしきがいしゃ[1](Pioneer Aero Ltd) 非公開ひこうかい 修復しゅうふくちゅう [2]
シーホーネット NF.21 VX250 イギリス ハートフォードシャーしゅう デ・ハヴィランド航空機こうくうき博物館はくぶつかん[3] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [4]

このほかにも情報じょうほうすくないものの、NF.21がたのVW957号機ごうき後部こうぶ胴体どうたいやその機体きたいつばさすうてんしゅ風防ふうぼう2てんしゅ脚下きゃっか、エンジンの背部はいぶ下部かぶカウリングなどが現存げんそんしているとされる。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ シーホーネットF.20は1945ねん4がつ、ホーネットF.31946ねん6がつ
  2. ^ うちホーネットが209、シーホーネットは174
  3. ^ シーホーネットは1949ねん

関連かんれん項目こうもく

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