ナット

ナット（英えい: nut）は、機械きかいなどの組立くみたてに使用しようされる締結ていけつ部品ぶひんの一ひとつ。中央ちゅうおうにめねじ（雌めネジ）と呼よばれる開口かいこう部ぶが切きってあり、ボルトなどのおねじ（雄おネジ）部品ぶひんと組合くみあわせて使用しようされる。一般いっぱんには形状けいじょうが六ろく角かく柱はしらをした六角ろっかくナットを指さす。

形状けいじょうはJISにより規格きかく化かされており、雌めねじの谷たにの径みちを呼よび径みちとしている^[1]。日本にっぽんでは、M5、 M6などのメートルねじが一般いっぱん的てきであるが、管かん路ろ系けい、光学こうがく系けい、時計とけい機械きかい等とうではユニファイ等とうのインチネジも未いまだよく使つかわれている。

種類しゅるい

六角ろっかくナット（英えい: Hexagon Nuts JIS B 1181）

1種しゅナット（8割わりナット） - 厚あつさがねじサイズの約やく8割わりのもので主おもに片かた面取めんとり
3種しゅナット（6割わりナット） - 厚あつさがねじサイズの約やく6割わりのもので主おもに両りょう面取めんとり
厚あつナット（10割わりナット） - 厚あつさがねじサイズの約やく10割わりのもので主おもに両りょう面取めんとり

緩ゆるみ止とめナット（ハードロックナット、Uナットなど）
つば付つき六ろく角かくナット（フランジナット、フランジ付つき六ろく角かくナット）: つばの付ついているナット
座付ざつきナット

六ろく角かく袋ぶくろナット（英えい: Domed Cap Nuts, JIS B 1183）: ねじ穴あなが貫通かんつうしていない形状けいじょうのもので、機械きかい外面がいめんに取付とりつけられる。メーカーによっては「キャップ付つきナット」とも呼称こしょうされる。
四角よつかどナット（Square Nuts, JIS B 1163）: 断面だんめん形状けいじょうが四角形しかっけい状じょうのナット。

蝶ちょうナット（英えい: Wing Nuts, JIS B 1185）: 蝶ちょうの羽はねのような形状けいじょうをしており、手てで締付しめつけや取外とりはずしができる場所ばしょに使つかうナット。

アイナット（英えい: Eyenuts, JIS B 1169）: 頭部とうぶがリング形状けいじょうになっているナットで、輸送ゆそう等とうのフックを取とり付つける為ために使用しようされる。
溶接ようせつナット（英えい: Weld nut）

薄うすい板材いたざいなどでねじが切きり込こめない場合ばあいに母はは材ざいに直接ちょくせつ溶接ようせつするナット、形状けいじょうは六ろく角かくのものから長円ちょうえん型がたのものまでさまざま

インサートナット

ヘリサート・エンザート: プラスチックなど直接ちょくせつねじを切きっても強度きょうどがたもてないような金属きんぞく・木材もくざい以外いがいのものに埋うめ込こむ形かたちで使用しようするナット
鬼おに目めナット・鬼おにナット（英えい: Tee nuts）

木材もくざいなど直接ちょくせつねじが切きれないときに埋うめ込こむナット
カレイナット: 薄うすい鋼板こうはん等とうに、穴あなを開あけた部分ぶぶんにプレス機きなどでカレイナットを圧入あつにゅうしてナットの首くび下か部分ぶぶんのナールと呼よばれる溝みぞでかしめる。ナットの反対はんたい側がわは平坦へいたんなままとなる。
ナットサート: 薄うすい母はは材ざいに挿入そうにゅうし、専用せんようのツールを使用しようしてブラインドリベットと同様どうようにかしめる。母はは材ざいの片側かたがわだけで作業さぎょうを行おこなえるので、通常つうじょうのナットでは手てが届とどかない場所ばしょにも使つかえる。