トドワラ

トドワラは、北海道ほっかいどう東部とうぶの根室ねむろ振興しんこう局きょく野付のっけ郡ぐん別海べっかい町まちの野付のつけ半島はんとうにある、立たち枯がれたトドマツ林はやしの跡あとである。同おなじく野付のつけ半島はんとう内ないにあるナラワラについても当とう項こうで述のべる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

立たち枯がれたトドマツの残骸ざんがいが湿原しつげん上うえに立たち残のこり、荒涼こうりょうとした特異とくいな風景ふうけいを形作かたちづくり、観光かんこう地ちとなっている。野付のつけ風ふう蓮はちす道どう立りつ自然しぜん公園こうえんに含ふくまれる。

その成立せいりつは、砂嘴さし上うえのトドマツ林りんが、海水かいすい面めん上昇じょうしょうないし地盤じばん沈降ちんこうに伴ともなう地面じめんの浸食しんしょくにより枯死こししたものと見みられ、1954年ねん（昭和しょうわ29年ねん）の洞爺とうや丸まる台風たいふうが枯死こしを加速かそくしたとも言いわれる。ほとんどは樹齢じゅれい100年ねん前後ぜんこうのトドマツであるが、それよりやや古ふるいエゾマツも混こんじる。年々ねんねん腐朽ふきゅうしたトドマツの枯かれ木きが風化ふうか・消滅しょうめつしつつあり、以前いぜんはトドマツの枯木かれきが3本ほん立たっていたため3本ほん松まつと呼よばれている地点ちてんにおいても、2023年ねん現在げんざいは2本ほんが倒伏とうふくして立たち木ぎは1本ほんのみとなっている。いずれは何なにもない湿原しつげんと化かすと予想よそうされている。

オホーツク海かいに向むかって湾曲わんきょくしながら突出とっしゅつする全長ぜんちょう26kmの細ほそい砂嘴さしである野付のつけ半島はんとうの半なかばから突端とったんにかけて位置いちする。道道みちみち950号線ごうせん沿ぞいの野付のつけ半島はんとうネイチャーセンターから徒歩とほ30分ふん程度ていどだが途中とちゅうまで有料ゆうりょうのトラクターバス(2015年ねん頃ごろまでは馬車ばしゃだったが、曳ひき馬ばが亡なくなったためトラクターが代行だいこう)の利用りようも可能かのう。木き道どうが設もうけられており散策さんさく可能かのう。野付湾のつけわんを挟はさんだ対岸たいがんの別海べっかい町まち尾岱沼おだいとうから観光かんこう船せんで渡わたることもできる。