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フリーミアム

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

フリーミアムえい: Freemium[1][2]とは、基本きほんてきなサービスや製品せいひん無料むりょう提供ていきょうし、さらに高度こうど機能きのう特別とくべつ機能きのうについては利用りようりょう課金かきんする仕組しくみのビジネスモデルである。英語えいごけんではビデオゲーム場合ばあいフリートゥプレイフリー・トゥ・プレイエフツーピーエフティーピーえい: Free-to-play、F2P、FtP)などと区別くべつされもする。

無料むりょうサービスや無料むりょう製品せいひん提供ていきょうコストが非常ひじょうちいさい、あるいは無視むしできるため、Webサービスや、ソフトウェアコンテンツのような無形むけいのデジタル提供ていきょうぶつとの親和しんわせい非常ひじょうたかい。

語源ごげん由来ゆらい

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「フリーミアム」(えい: Freemium)という単語たんごは、「フリー」(えい: Free無料むりょう)と「プレミアム」(Template:Lang-en-shor割増わりまし)という、ビジネスモデルの2つのめんわせてつくられたかばんである。フリーミアムのビジネスモデルはWeb 2.0企業きぎょう人気にんき[3]

フリーミアムのビジネスモデルは、2006ねん3月23にち、ベンチャー投資とうしのフレッド・ウィルソン(えい: Fred Wilson)により明確めいかくしめされた[4]

"Give your service away for free, possibly ad supported but maybe not, acquire a lot of customers very efficiently through word of mouth, referral networks, organic search marketing, etc., then offer premium priced value added services or an enhanced version of your service to your customer base."(「サービスを無料むりょう提供ていきょうし、場合ばあいによっては広告こうこく収入しゅうにゅうささえ、くちコミ紹介しょうかいネットワーク、有機ゆうきてき検索けんさくマーケティングなどで非常ひじょう効率こうりつてき多数たすう顧客こきゃく獲得かくとくし、そして、顧客こきゃく基盤きばんたいして付加ふか価値かちサービスや強化きょうかばんサービスを割増わりまし価格かかく提供ていきょうすること。」)

このビジネスモデルを説明せつめいしたのち、フレッド・ウィルソンはそれをなんぶべきか提案ていあんつのった。数時間すうじかん以内いないに30以上いじょう名前なまえかれのブログ読者どくしゃから提案ていあんされた。それらの提案ていあんうちひとつは、フレッド・ウィルソンのポートフォリオ会社かいしゃひとつ、AlacraのJarid Lukinからとどいた。Lukinは「フリーミアム」("えい: freemium")という用語ようごつくり、ウィルソンとかれ読者どくしゃはそのビジネスモデルのためにそれを採用さいようした[5]。その、この用語ようごはアメリカの「WIRED編集へんしゅうちょうクリス・アンダーソンらによって紹介しょうかいされた。

アンダーソンは2009ねん7がつ著書ちょしょFree: The Future of a Radical Price」(邦題ほうだい:FREE <無料むりょう>からおかねみだすしん戦略せんりゃく)を出版しゅっぱんするさい、フリーミアムの戦略せんりゃくもとづき2週間しゅうかん限定げんてい全文ぜんぶんをインターネットで無料むりょう公開こうかいした。ダウンロードすうが30まんけん記録きろくしたにもかかわらず、著書ちょしょはベストセラーとなっている。

歴史れきし

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この言葉ことば提唱ていしょうされる以前いぜん、1980年代ねんだいごろより、ソフトウェアの世界せかいでは機能きのう使用しよう期限きげん制限せいげんしたバージョンを無料むりょう提供ていきょうすることで、製品せいひん制限せいげんばんのユーザにとっては完全かんぜんばんにあたる)の販売はんばい促進そくしんおこなわれていた。ふるくはフロッピーディスクCD-ROMによる雑誌ざっし付録ふろく店頭てんとう配布はいふといった形式けいしきであったが、インターネットの普及ふきゅうともないダウンロード配布はいふ一般いっぱんてきとなった。

Webサービスの隆盛りゅうせいともない、親和しんわせいたかさもあいまってこのビジネスモデルは人気にんきはくし、従来じゅうらいがた有償ゆうしょうでのサービスやソフトウェアの提供ていきょうおなじくらいの割合わりあいでフリーミアムが採用さいようされている。当初とうしょ本来ほんらいのフリーミアムの定義ていぎでは、アップセル(こう付加ふか価値かち)による収益しゅうえき補完ほかんとしている広告こうこく収入しゅうにゅうが、収益しゅうえき中心ちゅうしんとなっているものもおおくあった。しかしGoogleGmailをはじめとし、アイテム課金かきんせいオンラインゲームなど、企業きぎょうけ、個人こじんけをわずアップセルによる成功せいこうおさめているれいおおくある。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ JLM de la Iglesia, JEL Gayo, "Doing business by selling free services". Web 2.0: The Business Model, 2008. Springer
  2. ^ Tom Hayes, "Jump Point: How Network Culture is Revolutionizing Business". 2008. Page 195.
  3. ^ A Business Model VCs Love”. Business 2.0 (2006ねん10がつ1にち). 2009ねん5がつ1にち閲覧えつらん
  4. ^ Fred Wilson's blog, A VC”. 2009ねん5がつ1にち閲覧えつらん
  5. ^ Jarid Lukin's LinkedIn Profile”. 2009ねん5がつ1にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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