モチュール

Motul

種類しゅるい	株式会社かぶしきがいしゃ
業種ぎょうしゅ	石油せきゆ精製せいせい、潤滑じゅんかつ、化学かがく
設立せつりつ	1853
本社ほんしゃ	フランス、オーベルヴィリエ
事業じぎょう地域ちいき	全ぜん世界せかい
製品せいひん	エンジンオイル 合成ごうせい油ゆ 冷却れいきゃく剤ざい 油圧ゆあつ流体りゅうたい
ウェブサイト	motul.com

モチュール（仏ふつ: MOTUL）は、フランスに本社ほんしゃを置おく潤滑油じゅんかつゆ・カーメンテナンスケミカルメーカー。1853年ねんに設立せつりつされ、現在げんざいは世界せかい80カ国かこく以上いじょうで展開てんかいしている。日本にっぽんでは特とくに高こう価格かかく帯たいのオートバイ用ようオイルでシェアが高たかく、モータースポーツでのサポートにも積極せっきょく的てきである。

歴史れきし

今いまから約やく150年ねん前まえの1853年ねん、ニューヨークで設立せつりつ。 当時とうじは電灯でんとう用ようの燃料ねんりょうとして鯨油げいゆを生産せいさんしていた。 その後ご、ロックフェラー・グループのスタンダード・オイルの一部いちぶ門もんとして活動かつどう。反はんトラスト法ほうによって同社どうしゃが34に分割ぶんかつされると、1919年ねんにスワン・フィンチとして独立どくりつした。

スワン・フィンチの時代じだいにアメリカでのビジネスを確立かくりつし、ヨーロッパへの輸出ゆしゅつを開始かいし。フランス市場いちばの代理だいり店てんであったゾウグ・ファミリーは1932年ねん、モチュールブランドをスワン・フィンチ社しゃより買収ばいしゅう。以来いらいフランスのモチュールとして展開てんかいしてきた。

日本にっぽんにおけるモチュール製品せいひんは、テクノイル・ジャポンK.K.（本社ほんしゃ：神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し 1989年ねん〈平成へいせい元年がんねん〉設立せつりつ）が総そう輸入ゆにゅう販売元はんばいもととなっていたが、2020年ねん  8月がつにテクノイル・ジャポン株式会社かぶしきがいしゃからMOTUL Japan株式会社かぶしきがいしゃに社名しゃめい変更へんこうし、東京とうきょうに本社ほんしゃ移転いてんした。

鈴鹿すずか8時じ間あいだ耐久たいきゅうロードレースにおいてヨシムラジャパンをスポンサードしたことから二に輪りんレース業界ぎょうかいで評価ひょうかを得えた。最近さいきんは四よん輪りんレース活動かつどうも活発かっぱつで、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナルやホンダ・レーシングなどと組くんでレーシングオイルを初はじめとするオイルの開発かいはつを行おこなっている。特とくにスーパーGTではモチュールを使用しようしているチームは多おおく、最近さいきんではフォーミュラ・ニッポンでもM-TECと組くんでレース活動かつどうを行おこなっている。 また、WRCやラリーではスバルテクニカインターナショナルと活動かつどうを行おこなっており、ダカール・ラリーではトヨタ車体とよたしゃたい（チームランドクルーザー・トヨタオートボデー）とランドクルーザーで参戦さんせんをしている。 この様ようにモータースポーツとの繋つながりが深ふかいオイルメーカーであるが、ディーラーでの個人こじん販売はんばいも行おこなわれている。プレミアムオイルとしてのブランドイメージから価格かかく設定せっていも高たかめである。

主おもな製品せいひん（エンジンオイル）

下記かきの300V以外いがいでは「アメリカ製せいモチュール」のモーターサイクル用ようオイルも並行輸入へいこうゆにゅうされているが、前述ぜんじゅつの通とおり、モチュールはブランド戦略せんりゃくに成功せいこうし、高こう品質ひんしつな輸入ゆにゅう品ひんというイメージが保たもたれているため、正規せいき輸入ゆにゅう品ひんと比較ひかくしても価格かかくはそれほど安やすくない場合ばあいが多おおい。アメリカ製せいのモチュールも樹脂じゅしボトルに充填じゅうてんされているが、フランス製せいのボトルに比くらべて材質ざいしつが軟やわらかく、内容ないよう量りょうも1 qt.（946 ml）となっている。

300Vシリーズ

同社どうしゃが100 %化学かがく合成ごうせい油ゆを謳うたっているオイル。元々もともとは二に輪りん/四よん輪りん共用きょうようオイルであったが、現在げんざいではそれぞれ別べつの処方しょほうとなっている。以前いぜんはダブル・エステルと称しょうしていたが、現在げんざいはESTER Core®（エステル・コア）テクノロジー採用さいようとしている。SDSによれば、成分せいぶんは高度こうど精製せいせい鉱物こうぶつ油ゆ（CAS: 72623-87-1、 64741-88-4）およびPOLYOLEFINIC POLYOL他たである。

正規せいき輸入ゆにゅうの他ほかに、数多かずおおくアジア、アメリカ経由けいゆの並行輸入へいこうゆにゅう品しなも日本にっぽん国内こくないで流通りゅうつうしており、正規せいき輸入ゆにゅう品ひんに比くらべてかなり安価あんかで販売はんばいされている。総そう輸入ゆにゅう販売元はんばいもとのテクノイル・ジャポンK.K.は「日本にっぽん仕様しようは湿度しつど対策たいさくが強化きょうかされている」としている。最新さいしんの４輪りんモデルは更さらなる出力しゅつりょく向上こうじょうと信頼しんらい性せい向上こうじょうをうたい、バイオ燃料ねんりょう（E８５までのアルコール燃料ねんりょう）やLSPI防止ぼうし性せい、DPF・GPFなどに対たいし求もとめられる性能せいのうも兼かねた物ものとしている。様々さまざまな車種しゃしゅ・ニーズに応こたえる為ため、12種しゅの粘ねば度たびをラインナップしている。

8100シリーズ

ACEA規格きかくの認証にんしょうや、欧州おうしゅう車しゃメーカーのロングライフ規格きかくの認証にんしょうを得えている。粘ねば度たびによりメーカーアプルーバルや、API、ACEA規格きかくグレードは異ことなる。最新さいしん世代せだいのガソリン、ディーゼルエンジン用ように開発かいはつされた。SDSによれば、成分せいぶんは高度こうど精製せいせい鉱物こうぶつ油ゆ（CAS: 72623-87-1、 64741-88-4）である。

7100シリーズ

7100 4Tは、MOTULのモーターサイクル用ようエンジンオイルである MOTUL 300V  FACTORY LINE の技術ぎじゅつを継承けいしょうする、エステルを配合はいごうしている。JASO MA2規格きかくを取得しゅとくし、湿式しっしきクラッチに対応たいおう。

6100シリーズ

6100シリーズは、欧州おうしゅう車しゃ向むけに設計せっけいされたエンジンオイル。欧州おうしゅう車しゃが指定していする各種かくしゅOEM規格きかくを満みたし、より幅広はばひろい車種しゃしゅに対応たいおうする。6100シナジーは、メルセデスベンツとフォルクスワーゲンの承認しょうにんを取得しゅとく。そのほか、BMWやポルシェ等とうが指定していする規格きかく性能せいのうを満みたしている。6100シンクリーン 5W40は、ACEA（欧州おうしゅう自動車じどうしゃ工業こうぎょう会かい） C3規格きかくを満みたし、近年きんねんのディーゼル車しゃに搭載とうさいされるディーゼル微粒子びりゅうし捕と集あつまりフィルター（DPF）の目め詰づまりに対応たいおう。BMWやメルセデスベンツ、フォルクスワーゲン、アウディ等とうが指定していする規格きかく性能せいのうも満みたしている。

5100シリーズ

5100 4Tは、エステルを配合はいごうした（Technosynthese®）のモーターサイクル用ようエンジンオイル。

JASO MA2規格きかくを取得しゅとく。旧きゅう車くるま、空冷くうれい車しゃなどにも適てきしたオイルとしている。

H-TECHシリーズ

自動車じどうしゃ整備せいび業ぎょう向むけで、ドラム缶どらむかんやペール缶かんでのみの販売はんばいとなる。同おなじようなグレードのオイルで、二輪車にりんしゃ用ようの3100シリーズやレッドバロン専売せんばいの200-4TR/Sという銘柄めいがらもある。

外部がいぶリンク

• MOTUL （モチュール・ジャパンK.K.）
• MOTUL　（MOTUL本国ほんごくのページ）