リョーサンヴァトンのソルゲイル・ソルケルスソン

リョーサンヴァトンのソルゲイル・ソルケルスソン（またはトルケルの子このトルゲイル。Þorgeirr Þorkelsson Ljósvetningagoði, 940年ねん頃ごろ - ?）は、985年ねんから1001年ねんにかけてアイスランドのアルシングにおいて法ほうの宣言せんげん者しゃ（古こノルド語ご: Lögsögumaður。 en）を務つとめた人物じんぶつである。

解説かいせつ

999年ねんか1000年ねんに、アイスランド立法府りっぽうふ(Iceland's legislative)は、自分じぶんたちが北欧ほくおう古来こらいの宗教しゅうきょう(Norse paganism)とキリスト教きりすときょうのいずれの宗教しゅうきょうを遵守じゅんしゅすべきかを討論とうろんしていた。2派ははそれぞれがそれぞれの法ほうを宣言せんげんしようとするに至いたり、そうなればアイスランドが分裂ぶんれつしかねない。東ひがし地区ちくの有力ゆうりょく者しゃであったシーダのハル(Síðu-Hallur)は、ソルゲイルに銀貨ぎんか60枚まいを贈おくって、2派はそれぞれが納得なっとくできる法ほうを宣言せんげんしてほしいと頼たのんだ。自身じしんが古来こらいの宗教しゅうきょうの聖職せいしょく者しゃでありゴジ（族長ぞくちょう）でもあったソルゲイルは、一昼夜いっちゅうや、毛皮けがわの毛布もうふの下したで無言むごんの瞑想めいそうを続つづけた後のち、キリスト教きょうに有利ゆうりな決定けっていを下くだした。 しかし古来こらいの宗教しゅうきょうの信者しんじゃは、まだ非公式ひこうしきに自分じぶんたちの宗教しゅうきょうを信仰しんこうできた。 この出来事できごとは、アリ・ソルギルスソンの『アイスランド人じんの書しょ』に残のこされている。

彼かれの採決さいけつの後のち、ソルゲイルは自身じしんもキリスト教徒きりすときょうとになり、彼かれの神かみの偶像ぐうぞう(en)を滝たきに放ほうり込こんだ。そのことに由来ゆらいして、滝たきは今いま、ゴーザフォス（Goðafoss。「神かみの滝たき」の意い）という名なでアイスランドの人々ひとびとに知しられている。 また、アイスランドのアークレイリにある教会きょうかいの窓まど（ステンドグラス）にも彼かれのこのエピソードが描えがかれている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 山室やまむろ静しず『サガとエッダの世界せかい アイスランドの歴史れきしと文化ぶんか』社会しゃかい思想しそう社しゃ〈そしおぶっくす〉、1982年ねん

外部がいぶリンク

• Christianity、アイスランド議会ぎかいのサイトより。（英語えいご）
• Akureyrarkirkja（アークレイリの教会きょうかい）（アイスランド語ご）
  • アークレイリの教会きょうかいのステンドグラスに描えがかれたソルゲイル