レイリー長ちょう

左ひだり：ガウシアンビームの強度きょうど分布ぶんぷ。右みぎ：ビーム径みち$w(z)$をビーム軸じく方向ほうこうの距離きょり$z$で表あらわしたもの。$w_{0}$ : ビームウエスト; $z_{\mathrm {R} }$ : レイリー長ちょう

レイリー長ちょう（レイリーちょう、Rayleigh length, Rayleigh range）は光学こうがくや特とくにレーザー科学かがくにおいて重要じゅうようとなる用語ようごで、ビームの断だん面積めんせきが集しゅう光点こうてんにおける断だん面積めんせきの２倍ばいになる位置いちとビームの集しゅう光点こうてんの間あいだの距離きょりである。レイリー長ちょうはガウシアンビームにおいて特とくに重要じゅうようである。

説明せつめい

${\hat {z}}$ 軸じく方向ほうこうに伝播でんぱする真空しんくう中ちゅうのガウシアンビームのレイリー長ちょうは以下いかの式しきで表あらわされる。

$z_{\mathrm {R} }={\frac {\pi w_{0}^{2}}{\lambda }}$

ここで$\lambda$は波長はちょう であり$w_{0}$は集しゅう光点こうてんにおけるビーム径みちである（ビームウエスト）。この式しきはビームウエストが波長はちょう程度ていどがそれ以上いじょうのときになりたつ： $w_{0}\geq 2\lambda /\pi$

集しゅう光こう位置いちからの距離きょりが z の位置いちにおけるビーム径みちは 以下いかの式しきで表あらわされる。

$w(z)=w_{0}\,{\sqrt {1+{\left({\frac {z}{z_{\mathrm {R} }}}\right)}^{2}}}$

$w(z)$の最小さいしょう値ちは$w(0)=w_{0}$である。定義ていぎのとおり、集あつまり光こう位置いちからの距離きょりがレイリー長ちょう$z_{\mathrm {R} }$のとき、ビーム径みちは${\sqrt {2}}$倍ばいになり断だん面積めんせきは2倍ばいとなる。

関連かんれんする量りょう

ガウシアンビームの発散はっさん角かくをラジアンの単位たんいで表あらわすと、レイリー長ちょうを用もちいて以下いかのように表あらわされる。

$\Theta _{\mathrm {div} }\simeq 2{\frac {w_{0}}{z_{R}}}$

集しゅう光点こうてんのビーム径みちは以下いかのようになる。

$D=2\,w_{0}\simeq {\frac {4\lambda }{\pi \,\Theta _{\mathrm {div} }}}$

これらの式しきは近きん軸じく近似きんじが成なり立たつ限かぎり有効ゆうこうである。発散はっさん角かくが非常ひじょうに大おおきいビームの場合ばあい、ガウシアンビームのモデルは正確せいかくではなくなり、物理ぶつり光学こうがく理論りろんによる解析かいせきが必要ひつようである。

関連かんれん項目こうもく

• ガウシアンビーム
• ガウス関数かんすう
• ジョン・ウィリアム・ストラット (第だい3代だいレイリー男爵だんしゃく)
• 被ひ写うつし界かい深度しんど