波長はちょう（はちょう、独どく: Wellenlänge、英えい: wavelength）とは、波なみ（波動はどう）の周期しゅうき的てきな長ながさのこと。周波数しゅうはすうと密接みっせつな関係かんけいがあり、周波数しゅうはすうと波長はちょうは反比例はんぴれいする。
波なみとして位置いち x {\displaystyle x} と時間じかん t {\displaystyle t} で表あらわされる正弦せいげん波は u ( x , t ) {\displaystyle u(x,t)} を考かんがえる。
振幅しんぷくを A {\displaystyle A} 、波数はすうを k {\displaystyle k} 、位相いそう速度そくどを v {\displaystyle v} 、時刻じこく 0 における位相いそう差さを ϕ {\displaystyle \phi } とすると、
u ( x , t ) = A sin { k ( x − v t ) + ϕ } {\displaystyle u(x,t)=A\sin\{k(x-vt)+\phi \}}
である。
ある時刻じこく t {\displaystyle t} において、 x {\displaystyle x} の関数かんすうとしてみると、 k x {\displaystyle kx} が 2 πぱい {\displaystyle 2\pi } の整数せいすう倍ばい毎ごとに同おなじ値ちをとる。したがって、この関係かんけいから
λらむだ = 2 πぱい k {\displaystyle \lambda ={\frac {2\pi }{k}}}
で表あらわし、 λらむだ {\displaystyle \lambda } を波長はちょうと呼よぶ[1]。
位置いち x {\displaystyle x} を固定こていし、時間じかん t {\displaystyle t} の関数かんすうとしてみると、 k v t {\displaystyle kvt} が 2 πぱい {\displaystyle 2\pi } の整数せいすう倍ばい毎ごとに同おなじ値ちをとる。これは波なみの周期しゅうき T {\displaystyle T} と等ひとしいので、
T = 2 πぱい k v {\displaystyle T={\frac {2\pi }{kv}}}
である[1]。周波数しゅうはすう f = 1 T {\displaystyle f={\frac {1}{T}}} 、角すみ周波数しゅうはすう ωおめが = 2 πぱい f {\displaystyle \omega =2\pi f} の関係かんけいから、波長はちょう λらむだ {\displaystyle \lambda } には、
λらむだ = 2 πぱい k = 2 πぱい v ωおめが = v f {\displaystyle \lambda ={2\pi \over k}={2\pi v \over \omega }={v \over f}}
の関係かんけいがある。
電波でんぱの伝播でんぱする速度そくど（位相いそう速度そくど）は約やく30万まんkm/s（=約やく300Mm/s） [注釈ちゅうしゃく 1]のため、前記ぜんきより、周波数しゅうはすう f [MHz] に対たいする波長はちょう λらむだ [m] は、次つぎのようにして求もとめられる。
λらむだ = 300 M m / s f {\displaystyle \lambda \ ={300\ \mathrm {Mm/s} \over f}}
これより、周波数しゅうはすう50MHzの電波でんぱの波長はちょうは
300 M m / s 50 M H z = 6 m {\displaystyle {300\ \mathrm {Mm/s} \over 50\ \mathrm {MHz} }=6\ \mathrm {m} }
となる。
外国がいこくでは、短波たんぱ帯おびの放送ほうそうバンドやアマチュア無線むせんの周波数しゅうはすう帯たいを、周波数しゅうはすうではなく波長はちょうで表示ひょうじすることも多おおい。
