ヴァイオリンソナタ第 1番 (サン=サーンス)
ヴァイオリンソナタ
マルセル・プルーストはこの
構成
[- アレグロ・アジタート、ニ
短調 、8分 の6拍子 。ソナタ形式 。暗 い情熱 を持 った第 1主題 はピアノとヴァイオリンの疑似 ユニゾンで、ヘ長調 、 dolce espressivoと指示 された第 2主題 はヴァイオリンによって提示 される。上記 のヴァントゥイユのソナタは、この第 2主題 の印象 によるものである。再現 部 の第 1主題 は省略 され、代 わりに終結 部 では両 主題 が回想 され、展開 される。切 れ目 なく次 の部分 に続 く。
- アダージョ、
変 ホ長調 、4分 の3拍子 。三 部 形式 。緩徐 楽章 に当 たる。- ヴァイオリンとピアノが
美 しい旋律 を歌 い交 わす。やや活動 的 になる中 間 部 を経 て、主部 の再現 ではヴァイオリンの細 かい音 形 がピアノに対置 される。
- ヴァイオリンとピアノが
- アレグレット・モデラート、
ト短調 、8分 の3拍子 。三 部 形式 。スケルツォ楽章 に当 たる。- スケルツォは
激 しない、軽快 だが落 ち着 いたもの。変 ホ長調 のトリオでは、スケルツォ部 の音 形 を背景 にヴァイオリンが歌 う。スケルツォと、続 いてトリオが簡潔 に再現 され、切 れ目 なく次 の部分 に続 く。
- スケルツォは
- アレグロ・モルト、ニ
長調 、4分 の4拍子 。ソナタ形式 。第 1主題 はヴァイオリンによる無窮 動 的 なもので、第 2主題 はピアノのパッセージの上 でヴァイオリンによって高 らかに奏 される。短 い展開 部 と再現 部 が終 わると、アレグロ・アジタート部 の第 2主題 が回帰 し、2主題 と絡 まり合 いながら輝 かしい終結 を迎 える。
参考 文献
[最新 名曲 解説 全集 13室内楽 曲 III(音楽之友社 、1980年 )- ミヒャエル・シュテーゲマン、
西原 稔 訳 『サン=サーンス』(音楽之友社 、1999年 )