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ヴァイオリンソナタ第1番 (サン=サーンス) - Wikipedia コンテンツにスキップ

ヴァイオリンソナタだい1ばん (サン=サーンス)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ヴァイオリンソナタ だい1ばん短調たんちょう 作品さくひん75は、カミーユ・サン=サーンス作曲さっきょくした1番目ばんめヴァイオリンソナタ1885ねん作曲さっきょくされ、同年どうねん初演しょえんされて好評こうひょうはくした。出版しゅっぱん同年どうねんちゅうおこなわれ、初演しょえん担当たんとうしたマルタン・マルシック献呈けんていされた。緊密きんみつ構成こうせい演奏えんそう効果こうかたかさから、サン=サーンスの室内楽しつないがく作品さくひんなかでもとくおおげられる。サン=サーンスのヴァイオリンソナタはもう1きょくだい2ばん1896ねん)があるが、だい1ばんほどには演奏えんそうされない。

よく1886ねんには交響こうきょうきょくだい3ばん「オルガンき」が完成かんせいするが、このりょうきょく、およびピアノ協奏曲きょうそうきょくだい4ばん1875ねん)は楽曲がっきょく構成こうせい循環じゅんかん形式けいしきもちいたてん共通きょうつうしている。

マルセル・プルーストはこのきょく愛好あいこうしゃ一人ひとりで、『うしなわれたときもとめて』に登場とうじょうする音楽家おんがくかヴァントゥイユのソナタはこのきょく着想ちゃくそうしているという。

構成こうせい

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全曲ぜんきょくおおきく2つの部分ぶぶんからなり、それぞれがさらに2つの部分ぶぶんかれるが、れることなくとおして演奏えんそうされる。この4つの部分ぶぶん古典こてんてきソナタの4つの楽章がくしょう対応たいおうするが、これらをすべ楽章がくしょうるか、おおきな部分ぶぶん一方いっぽうまたは両方りょうほう楽章がくしょうるか、あるいは「だい1」「だい2」とるかは、見解けんかいがさまざまである。ほんこうではとおしで番号ばんごうのみをしておく。演奏えんそう時間じかんやく22ふん

  1. アレグロ・アジタート、短調たんちょう、8ぶんの6拍子ひょうしソナタ形式けいしき
    くら情熱じょうねつっただい1主題しゅだいはピアノとヴァイオリンの疑似ぎじユニゾンで、長調ちょうちょう dolce espressivo指示しじされただい2主題しゅだいはヴァイオリンによって提示ていじされる。上記じょうきのヴァントゥイユのソナタは、このだい2主題しゅだい印象いんしょうによるものである。再現さいげんだい1主題しゅだい省略しょうりゃくされ、わりに終結しゅうけつではりょう主題しゅだい回想かいそうされ、展開てんかいされる。なくつぎ部分ぶぶんつづく。
  2. アダージョ、へん長調ちょうちょう、4ぶんの3拍子ひょうしさん形式けいしき緩徐かんじょ楽章がくしょうたる。
    ヴァイオリンとピアノがうつくしい旋律せんりつうたわす。やや活動かつどうてきになるなかあいだて、主部しゅぶ再現さいげんではヴァイオリンのこまかいおとがたがピアノに対置たいちされる。
  3. アレグレット・モデラート、ト短調とたんちょう、8ぶんの3拍子ひょうしさん形式けいしきスケルツォ楽章がくしょうたる。
    スケルツォはげきしない、軽快けいかいだがいたもの。へん長調ちょうちょうのトリオでは、スケルツォおとがた背景はいけいにヴァイオリンがうたう。スケルツォと、つづいてトリオが簡潔かんけつ再現さいげんされ、なくつぎ部分ぶぶんつづく。
  4. アレグロ・モルト、長調ちょうちょう、4ぶんの4拍子ひょうし。ソナタ形式けいしき
    だい1主題しゅだいはヴァイオリンによる無窮むきゅうどうてきなもので、だい2主題しゅだいはピアノのパッセージのうえでヴァイオリンによってたからかにそうされる。みじか展開てんかい再現さいげんわると、アレグロ・アジタートだい2主題しゅだい回帰かいきし、2主題しゅだいからまりいながらかがやかしい終結しゅうけつむかえる。

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 最新さいしん名曲めいきょく解説かいせつ全集ぜんしゅう13 室内楽しつないがくきょくIII(音楽之友社おんがくのともしゃ、1980ねん
  • ミヒャエル・シュテーゲマン、西原にしはらみのるやく『サン=サーンス』(音楽之友社おんがくのともしゃ、1999ねん

外部がいぶリンク

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