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ヴァイオリンソナタだい2ばん (オネゲル)

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ヴァイオリンソナタだい2ばんフランス語ふらんすご: Deuxième Sonate pour violon et pianoH.24は、アルテュール・オネゲルの2番目ばんめ出版しゅっぱんされたヴァイオリンソナタ

作品さくひん成立せいりつ

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オネゲルは1917ねん弦楽げんがくよん重奏じゅうそうきょくだい1ばん1918ねんヴァイオリンソナタだい1ばんだい規模きぼ室内楽しつないがく作品さくひんつづけてげていた。1919ねん4がつ生地きじル・アーヴル滞在たいざいしていたオネゲルはヴァイオリンソナタだい2ばん作曲さっきょく開始かいしする。だい1楽章がくしょうは4がつから5がつにかけてげられた[1]7がつ18にちから9月30にちにかけて滞在たいざいしたスイスでげられただい2楽章がくしょうは、「エンゲルベルク、1919ねん8がつ」の日付ひづけっている[1]。11月にソナタの全曲ぜんきょく完成かんせいし、初演しょえんつこととなった[2]

私的してき初演しょえん1920ねん1がつ8にちダリウス・ミヨーたくにおいてオネゲルのヴァイオリンとアンドレ・ヴォラブール英語えいごばんのピアノによっておこなわれた。「フランスろく人組にんぐみ」の名付なづおやとなる批評ひひょうアンリ・コレはこの私的してき初演しょえん出席しゅっせきし、感銘かんめいけている[3]公開こうかい初演しょえんは1920ねん2がつ28にちおな演奏えんそうしゃによって、音楽おんがくいんのホールでおこなわれた[4]

1920ねん6がつ20日はつか両親りょうしんあて手紙てがみで、オネゲルはモーリス・ラヴェルとの晩餐ばんさんれ、かれからのコメントをつたえている。「かれだい2ソナタをみょうかんじたようです。だい1楽章がくしょうきらっていましたが、の2楽章がくしょうはとてもっていました」[5]。オネゲルは10がつ20日はつかにパリで、11月20にちにコンセール・トゥシェ(Concerts Touche)でソナタを再演さいえんしている。1926ねん12月3にちのオネゲル・フェスティヴァルにおいても、サル・ガヴォーひらかれた独立どくりつ音楽おんがく協会きょうかい演奏えんそうかいでこの作品さくひんげられた[6]1924ねん出版しゅっぱんされ、弦楽げんがくよん重奏じゅうそうきょくだい1ばん初演しょえんしたカペレよん重奏じゅうそうだん(Quatuor Capelle)の創設そうせつしゃ、フェルナンド・カペレ(Fernande Capelle)に献呈けんていされている。

楽曲がっきょく構成こうせい

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3楽章がくしょう構成こうせいで、演奏えんそう時間じかんは13ふん程度ていど。ヴァイオリンソナタだい1ばんくらべて和声わせい先進せんしんてきであり、「複雑ふくざつ半音はんおんかいてき語法ごほう」の開拓かいたく[7]ふく調ちょうへの接近せっきん特筆とくひつされる。また構成こうせい簡潔かんけつで、これまでにられた主題しゅだい複雑ふくざつさや規模きぼおおきい展開てんかいけられている[8]主音しゅおんはロ。

  • だい1楽章がくしょう Allegro cantabile
    9/4拍子ひょうし。ピアノのアルペッジョったヴァイオリンの旋律せんりつガブリエル・フォーレおもこさせる[9]。オネゲルの常套じょうとう手段しゅだんとして、ソナタ形式けいしき再現さいげんでは主題しゅだい登場とうじょう逆転ぎゃくてんする[9]
  • だい2楽章がくしょう Larghetto
    3/4拍子ひょうし短調たんちょう調しらべせいっているが、半音はんおんかいかえあらわれるためあまり明確めいかくではない[9]重厚じゅうこうなクライマックスをて、最後さいごのコーダでは長調ちょうちょう解決かいけつする[9]
  • だい3楽章がくしょう Vivace assai
    2/4拍子ひょうし。「簡素かんそで、いていて、小粋こいき」なおわり楽章がくしょう[9]は、提示ていじおな順番じゅんばんによる「普通ふつうの」再現さいげんつ、型通かたどおりのソナタ形式けいしきかれている[9]熱狂ねっきょうてきなコーダで唐突とうとつ終結しゅうけつする。

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ a b Halbreich 1992, p. 67.
  2. ^ Halbreich 1992, p. 68.
  3. ^ Halbreich 1992, p. 69.
  4. ^ Halbreich 1992, p. 71.
  5. ^ Halbreich 1992, p. 75.
  6. ^ Halbreich 1992, p. 129.
  7. ^ Halbreich 1989, p. 467.
  8. ^ Tchamkerten 2005, p. 46.
  9. ^ a b c d e f Halbreich 1992, pp. 327–328.

出典しゅってん

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  • Halbreich, Harry (1992). Arthur Honegger. Fayard/Sacem. ISBN 2-213-02837-0 
  • Meylan, Pierre (1982). Honegger. L'Âge d'Homme 
  • Delannoy, marcel (1953). Honegger. Pierre Horay 
  • Tchamkerten, Jacques (2005). Arthur Honegger. Papillon 
  • Halbreich, Harry (1989). Notice d'Arthur Honegger dans Guide de la musique de chambre. Fayard - Les indispensables de la musique. ISBN 2-213-02403-0 
  • Neumann, Anyssa (2010). Arthur Honegger: Complete Violin Sonatas (CD). Laurence Kayaleh, Paul Stewart. NAXOS. 8.572192。

外部がいぶリンク

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