世界せかい遺産いさん検定けんてい

世界せかい遺産いさん検定けんてい
英名えいめい	Test of World Heritage Study
略称りゃくしょう	せかけん
実施じっし国こく	日本にっぽん
資格しかく種類しゅるい	民間みんかん資格しかく
分野ぶんや	教育きょういく・教養きょうよう、自然しぜん・環境かんきょう、レジャー
試験しけん形式けいしき	マークシート、論述ろんじゅつ（マイスター試験しけんのみ）
後援こうえん	文部もんぶ科学かがく省しょう、（社）しゃだんほうじん日本にっぽん旅行りょこう業ぎょう協会きょうかい、（社）しゃだんほうじん全国ぜんこく旅行りょこう業ぎょう協会きょうかい、日本にっぽん観光かんこう学会がっかい、日本にっぽん国際こくさい観光かんこう学会がっかい、ANTOR-Japan（駐ちゅう日にち外国がいこく政府せいふ観光かんこう局きょく協議きょうぎ会かい）
認定にんてい開始かいし年月日ねんがっぴ	2006年ねん（平成へいせい18年ねん）
等級とうきゅう・称号しょうごう	マイスター、1級きゅう、2級きゅう、3級きゅう、4級きゅう
公式こうしきサイト	世界せかい遺産いさん検定けんてい公式こうしきホームページ
ウィキプロジェクト 資格しかく ウィキポータル 資格しかく

世界せかい遺産いさん検定けんてい（せかいいさんけんてい）はNPO法人ほうじん世界せかい遺産いさんアカデミーが主催しゅさいする検定けんてい試験しけんである。文部もんぶ科学かがく省しょう後援こうえん。

概要がいよう

世界せかい遺産いさん活動かつどうの目的もくてきである国際こくさい的てきな相互そうご理解りかいや平和へいわ理念りねん、世界せかい遺産いさん登録とうろくの条件じょうけんなど、世界せかい遺産いさんを基礎きそから学まなぶことで「世界せかい遺産いさん保全ほぜんの草くさの根ねネットワーク」が広ひろがることを目的もくてきとする検定けんていである。

第だい1回かいが開催かいさいされた2006年ねんから2018年ねんまでの受検じゅけん者しゃは20万まん人にんを超こえている。受検じゅけん料りょうの一部いちぶはパリユネスコ本部ほんぶのユネスコ世界せかい遺産いさんセンター（WHC）が窓口まどぐちとなる世界せかい遺産いさん基金ききん（World Heritage Fund）に寄付きふされ、世界せかい遺産いさん保全ほぜん活動かつどうに活用かつようされている。

学校がっこう教育きょういくと世界せかい遺産いさん検定けんてい

各かく世界せかい遺産いさんの背景はいけいには歴史れきしや地理ちり、宗教しゅうきょう、芸術げいじゅつの他ほか、地学ちがくや生物せいぶつ学がく、自然しぜん科学かがくや人文じんぶん科学かがくを横断おうだんするテーマがある。世界せかい遺産いさんの遺産いさん価値かちを学まなぶことは「自然しぜんと人間にんげんの共生きょうせい」を学まなぶことにつながる。また同時どうじに、世界せかい各地かくちの文化ぶんかや歴史れきし、自然しぜん環境かんきょうを身近みぢかに感かんじることができる。加くわえて、日本にっぽんの文化ぶんかや歴史れきし、自然しぜん環境かんきょうの特色とくしょくを知しることは、日本人にっぽんじんとしてのアイデンティティを持もつことにつながる。一方いっぽう、中学ちゅうがく・高校こうこうの社会しゃかい科か学習がくしゅう指導しどう要領ようりょうの目的もくてきとして、「国際こくさい社会しゃかいと日本にっぽん」の関係かんけいを学習がくしゅうし、国際こくさい社会しゃかいで主体しゅたい的てきに生いきる民主みんしゅ的てき・平和へいわ的てきな国家こっかの一員いちいんとして、必要ひつような自覚じかくと資質ししつを養やしなうことが明記めいきされている。

このような背景はいけいから中学ちゅうがく、高校こうこうの一部いちぶで世界せかい遺産いさん検定けんていの団体だんたい受検じゅけんが実施じっしされている。また大学だいがく、短大たんだい、専門せんもん学校がっこうにおいても数すう多おおくの学部がくぶ、学科がっかで団体だんたい受検じゅけんが実施じっしされている。これは「自然しぜんと人間にんげんの共生きょうせい」を学まなぶことで「持続じぞく可能かのうな発展はってん（Sustainable Development）」に取とり組くむ人材じんざい育成いくせいを目標もくひょうにする学校がっこうが増ふえているためであると考かんがえられている。さらには、200校こう以上いじょうを超こえる大学だいがく・短大たんだいの入試にゅうしにおいて、世界せかい遺産いさん検定けんていの認定にんてい者しゃが優遇ゆうぐう措置そちを受うけられる。

観光かんこう業界ぎょうかいと世界せかい遺産いさん検定けんてい

2021年ねん9月がつ現在げんざい、世界せかい遺産いさんは1,154件けん登録とうろくされており、そのほとんどが有名ゆうめいな観光かんこう地ちとなっている。逆ぎゃくに、世界せかい遺産いさん登録とうろくをきっかけに観光かんこう地ち化かする遺産いさんがあることも間違まちがいない。そういった意味いみで観光かんこう業界ぎょうかいは世界せかい遺産いさんに最もっとも身近みぢかな業界ぎょうかいと言いえる。また、世界せかい遺産いさん登録とうろくの最大さいだい目的もくてきである「保全ほぜんし次世代じせだいに継承けいしょうする」ためには大おおきな予算よさん＝税金ぜいきんが必要ひつようで、すべてを税金ぜいきんでまかなうことに限界げんかいがある以上いじょう、年間ねんかん8億おく人にんとされる世界中せかいじゅうの観光かんこう客きゃくがもたらす経済けいざい効果こうかは世界せかい遺産いさん保全ほぜんに不可欠ふかけつな要素ようそである。 しかし一方いっぽう、自然しぜん災害さいがい、密猟みつりょう、内戦ないせん、経済けいざい開発かいはつ等ひとしと並ならんで観光かんこう圧あつ力りょくにより危機きき遺産いさんリストに登録とうろくされる遺産いさんも後ごを絶たたない。（世界せかい遺産いさんとしての価値かちが失うしなわれる恐おそれのある遺産いさんは「危機ききにさらされている世界せかい遺産いさんリスト（通称つうしょう：危機きき遺産いさんリスト）」に登録とうろくされ、その遺産いさんの保有ほゆう国こくは事態じたいの改善かいぜんに全力ぜんりょくを挙あげなければならない）

「持続じぞく可能かのうな観光かんこう（Sustainable Tourism）」の必要ひつよう性せいが問とわれる中なか、観光かんこう業界ぎょうかいにおいても人材じんざい育成いくせいの一環いっかんとして世界せかい遺産いさん検定けんていの団体だんたい受検じゅけんを実施じっしする会社かいしゃが増ふえている。さらには、入社にゅうしゃを希望きぼうする学生がくせいに対たいして世界せかい遺産いさん検定けんていの認定にんていを持もっているか否ひかを問とう会社かいしゃもある。また、日本にっぽん旅行りょこう業ぎょう協会きょうかいの「トラベル・カウンセラー制度せいど」の中なかには「世界せかい遺産いさんスペシャリスト」という資格しかくがあり、その認定にんてい要件ようけんのひとつは「世界せかい遺産いさん検定けんてい1級きゅう以上いじょうの合格ごうかく者しゃであること」となっていた（2015年度ねんど末まつで新規しんきの認定にんていを終了しゅうりょう）。

検定けんてい級きゅうと試験しけん内容ないよう

合格ごうかく基準きじゅんの「または」以降いこうは認定にんてい基準きじゅん点てんを満みたす受検じゅけん者しゃの割合わりあいが規定きてい以下いかの場合ばあいに適用てきようされる。

級きゅう	試験しけん内容ないよう	出題しゅつだい範囲はんい	合格ごうかく基準きじゅん	教材きょうざい・参考さんこう書しょ
マイスター	記述きじゅつ問題もんだい・論文ろんぶん（20点てん満点まんてん）	分野ぶんやを横断おうだんする総合そうごう的てきな出題しゅつだい	12点てん以上いじょうかつ 記述きじゅつ問題もんだい・論文ろんぶんで各かく6点てん以上いじょう	すべてがわかる 世界せかい遺産いさん大だい事典じてん＜上うえ＞＜下した＞
1級きゅう	マークシート方式ほうしき 四よん択よ問題もんだい90問もん（200点てん満点まんてん）	世界せかい遺産いさんの基礎きそ知識ちしき25％ 日本にっぽんの世界せかい遺産いさん20％ 世界せかいの文化ぶんか遺産いさん・自然しぜん遺産いさん45％ その他ほか10％	140点てん（70％）以上いじょう または受検じゅけん者しゃの20％
2級きゅう	マークシート方式ほうしき 四よん択よ問題もんだい60問もん（100点てん満点まんてん）	世界せかい遺産いさんの基礎きそ知識ちしき20％ 日本にっぽんの世界せかい遺産いさん25％ 世界せかいの自然しぜん遺産いさん10％ 世界せかいの文化ぶんか遺産いさん35％ その他ほか10％	60点てん（60％）以上いじょう または受検じゅけん者しゃの40％	くわしく学まなぶ世界せかい遺産いさん300＜第だい3版はん＞
3級きゅう	マークシート方式ほうしき 四よん択よ問題もんだい60問もん（100点てん満点まんてん）	世界せかい遺産いさんの基礎きそ知識ちしき25％ 日本にっぽんの世界せかい遺産いさん30％ 世界せかいの自然しぜん遺産いさん10％ 世界せかいの文化ぶんか遺産いさん30％ その他ほか5％	60点てん（60％）以上いじょう または受検じゅけん者しゃの60％	はじめて学まなぶ世界せかい遺産いさん100＜第だい2版はん＞
4級きゅう	マークシート方式ほうしき 四よん択よ問題もんだい50問