出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
五味 保義(ごみ やすよし、1901年8月31日 - 1982年5月27日)は、日本の歌人・万葉学者。末弟は万葉学者の五味智英。長野県下諏訪町出身。
旧制諏訪中学(現・長野県諏訪清陵高等学校)、東京高等師範学校文科を経て、京都帝国大学国文科卒業。中学時代より叔母のアララギ派詩人・五味えい、同郷の島木赤彦の影響を受け、短歌の道を志した。1929年上京後、齋藤茂吉、土屋文明の指導を受けながら、アララギの中興や、歌誌「アララギ」の発行に携わり、特に戦後は、世田谷区奥沢の自宅を「アララギ」発行所として専念した。数多くの学校で教壇に立ち、東京第三師範学校や日本女子大学の教授も勤めた。1953年から1982年まで信濃毎日新聞歌壇撰者。
初期の歌風は、赤彦の影響により自然詠が主体であったが、中期は文明の指導で現実に即した生活詠も作るようになった。晩年は病を得たこともあり、写実に加え人間味ある歌風の新境地に入った。文明の万葉集研究を手伝ったことから自らも万葉集の研究に深く係わった。
- 冬の羊歯(自選歌集)(短歌新聞社)
- 『清峡』墨水書房 1941 のち短歌新聞社文庫
- 『島山』青磁社、1947
- 『一つ石』(白玉書房 1960)
- 『小さき岬』(白玉書房、1966)
- 『病間』(白玉書房、1971)
- 『五味保義歌集』短歌研究文庫、1978
- 『五味保義全歌集』(短歌新聞社、1989)
- 『短歌の表現』青磁社、1947
- 『万葉集作家の系列』(弘文堂アテネ新書、1952)
- 『子規といふ人』白玉書房、1962
- 『アラヽギの人々』(白玉書房、1966)
- 短歌写生獨語(椎の木書房)
|
---|
全般 | |
---|
国立図書館 | |
---|
学術データベース | |
---|