修了しゅうりょう

修了しゅうりょう（しゅうりょう）とは、あらかじめ定さだめられている教育きょういく・訓練くんれん・研修けんしゅうなどを学習がくしゅうし終おえることである。

概要がいよう

教育きょういく・訓練くんれん・研修けんしゅうなどを修了しゅうりょうした者ものに対たいして発行はっこうされる文書ぶんしょとしては、「卒業そつぎょう証書しょうしょ」（「修了しゅうりょう証書しょうしょ」）や「修了しゅうりょう証しょう」「学位がくい記き」などがある。また、各かく学校がっこうにおいて各かく学年がくねんの課程かていの修了しゅうりょうにあたって行おこなう学校がっこう行事ぎょうじとしては、修了しゅうりょう式しきがある（行おこなわない学校がっこうも多おおい）。その学校がっこうを「卒業そつぎょう」してはいないので、証書しょうしょは通知つうち表ひょうに証明しょうめい欄らんの形かたちで刷すり込こまれている。

なお、学歴がくれきの表記ひょうきにおいては学校がっこうの主要しゅよう課程かていである本科ほんかの全ぜん課程かていを修了しゅうりょうすることは、特とくに「卒業そつぎょう」といわれ、学校がっこうの全ぜん課程かていを終おえる意味いみとして通例つうれい的てきに用もちいられている。しかし、大学院だいがくいんや専修せんしゅう学校がっこう（高等こうとう専修せんしゅう学校がっこう・専門せんもん学校がっこう）の各かく課程かてい（修士しゅうし課程かていなど）を終おえることについては、「修了しゅうりょう」と呼称こしょうされることが多おおい。大学院だいがくいん設置せっち基準きじゅんにおいては修了しゅうりょうとしている。ただし日常にちじょう会話かいわでは大学院だいがくいん卒業そつぎょうと言いうことも多おおい。その他た、各種かくしゅ講座こうざや研修けんしゅうの全ぜん課程かていを修おさめることも修了しゅうりょうということがある。

各かく学年がくねんの課程かていの修了しゅうりょうは、上級じょうきゅう学校がっこうへの入学にゅうがく資格しかくを伴ともなわないことが多おおいが、中等ちゅうとう教育きょういく学校がっこう3年ねん次じ修了しゅうりょう見込みこみで高等こうとう学校がっこうへの受験じゅけん資格しかく、高等こうとう専門せんもん学校がっこう3年ねん次じ修了しゅうりょう見込みこみで大学だいがく・短期大学たんきだいがくへの受験じゅけん資格しかくが与あたえられる。
ちなみに、5年ねんが修業しゅうぎょう年限ねんげんの旧制きゅうせい中学校ちゅうがっこうは4年ねん次じ修了しゅうりょう見込みこみで上級じょうきゅう学校がっこうへの受験じゅけん資格しかくがあった。

終了しゅうりょうと修了しゅうりょうの差異さい

なお、「修了しゅうりょう」と「終了しゅうりょう」は同音どうおんであるものの異ことなる意味いみである（同音どうおん異義いぎ語ご）。「終了しゅうりょう」は、その課程かていを修得しゅうとくせず、修了しゅうりょうの認定にんていを受うけていない場合ばあいも含ふくむい方いかたである（例たとえば、「教育きょういくご終了しゅうりょう」の語かたりは、教育きょういくを受うけるのを終おえたという意味いみで、学校がっこうを卒業そつぎょうしたという意味いみではない）。

また、現代げんだい日本にっぽんの教育きょういく制度せいどを前提ぜんていとして、「義務ぎむ教育きょういくを修了しゅうりょう」といった表現ひょうげんが使つかわれる事ことがあるが、現在げんざいの義務ぎむ教育きょういく制度せいどは一定いってい課程かていの修了しゅうりょうをもって義務ぎむ教育きょういく期間きかんの終了しゅうりょうとみなすという課程かてい主義しゅぎではなく、一定いってい年齢ねんれいに達たっすれば終了しゅうりょうとみなすという年齢ねんれい主義しゅぎであるため、修了しゅうりょうの概念がいねんは存在そんざいしない。ただし、戦前せんぜんの日本にっぽんなど、課程かてい主義しゅぎも併用へいようしていた制度せいどにおいては、「義務ぎむ教育きょういくを修了しゅうりょう」と表現ひょうげんできる場合ばあいがある（詳くわしくは「義務ぎむ教育きょういく」を参照さんしょう）。

正規せいきの学生がくせいの退学たいがく（中途ちゅうと・満期まんきの別べつにかかわらず）のケースのほか、科目かもく等とう履修りしゅう生せいの期限きげんを終おえた場合ばあいに「終了しゅうりょう」（機関きかんによっては、「履修りしゅう期間きかん終了しゅうりょう」など多様たようの表現ひょうげんをする）という語かたりを利用りようする。

関連かんれん項目こうもく

• 卒業そつぎょう - 卒業そつぎょう式しき
• 入学にゅうがく - 入学にゅうがく式しき
• 大学院だいがくいん - 専修せんしゅう学校がっこう