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おおやけわらわ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

おおやけわらわ(こうしょう)は、結婚けっこん秘跡ひせきはんするために離婚りこんならんで側室そくしつ制度せいどゆるされなかった[1]キリスト教きりすときょうヨーロッパ諸国しょこく宮廷きゅうていおも近世きんせい採用さいようされた歴史れきしてき制度せいど。'Maîtresse royale'(ふつえい:Royal mistressおう愛人あいじん)からやくされた歴史れきし用語ようご寵姫ちょうき

概要がいよう

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おおやけわらわ生活せいかつ活動かつどうにかかる費用ひよう公式こうしきおう廷費からの支出ししゅつとしてみとめられた。たんなるおう個人こじんてき愛人あいじんとしてでなく社交しゃこうかいへも出席しゅっせきし、フランス18世紀せいきルイ15せい愛人あいじんであったポンパドゥール夫人ふじん代表だいひょうされるように重要じゅうよう廷臣ていしんとして政治せいじにも参画さんかくしたれいがある。おう愛人あいじんのうちだれおおやけわらわとするかについては解釈かいしゃくはばがある[2]

伝統でんとうてき嫡出ちゃくしゅつ相続そうぞくけんみとめなかったヨーロッパ諸国しょこくでは、例外れいがい[だれ?]のぞいて、国王こくおうおおやけわらわあいだまれた王位おうい継承けいしょうすることはなかった。まれたおおくは、爵位しゃくい家臣かしんれっせられたり、良家りょうけよめがされた[3]りした。

各国かっこく王室おうしつ女性じょせい政略せいりゃく結婚けっこんこまとしてよめがされ、王妃おうひ皇后こうごうになるのにたいして、おおやけわらわ家柄いえがら重視じゅうしされず実力じつりょく寵愛ちょうあい獲得かくとくしなければならなかった。おおやけわらわ国王こくおうをもうごかす権力けんりょくをもち、主宰しゅさいする贅沢ぜいたくなサロンは外国がいこくたいして、国威こくいしめ役割やくわりになった。またそれゆえ皇后こうごう王妃おうひ醜聞しゅうぶんにまみれることを防止ぼうしする役割やくわりになった[4]おう寵愛ちょうあいうしなったり、きさきやその一族いちぞくから、また、権力けんりょく闘争とうそう社会しゃかい不安ふあんまれ貴族きぞく民衆みんしゅううらみをかう[5]こともあり、つね不安定ふあんてい境遇きょうぐうかれていた。

通常つうじょう寵愛ちょうあいけた国王こくおう死亡しぼうすると、あらたな国王こくおうから年金ねんきん支給しきゅうされて余生よせいおくった。なかにはころされるものもいたが、許可きょか再婚さいこんしたものもあった。[よう出典しゅってん]

有名ゆうめいおおやけわらわれい

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 新約しんやく聖書せいしょ』にはイエス・キリスト言葉ことばとして、「あなたがたはまだんだことがないのか。『創造そうぞうしゃはじめからひとおとこおんなとにつくられ、そしてわれた、それゆえに、ひと父母ちちはははなれ、そのつまむすばれ、ふたりのもの一体いったいとなるべきである』。かれらはもはや、ふたりではなく一体いったいである。だから、かみわせられたものを、ひとはなしてはならない」(「マタイによる福音ふくいんしょだい19しょうだい4せつからだい6せつ)とあり、一夫一妻いっぷいっさいせい絶対ぜったい離婚りこん禁止きんし意味いみしているとされる。
  2. ^ たとえばおおやけわらわ制度せいど代表だいひょうてきくにであるフランス語ふらんすごばん英語えいごばん相違そうい英語えいごばんRoyal mistressMistress (lover)での定義ていぎ
  3. ^ れいアリス・ケッペルむすめソニア
  4. ^ 安達あだち正勝まさかつ物語ものがたりフランス革命かくめい―バスチーユ陥落かんらくからナポレオン戴冠たいかんまで」(2008ねん中央公論ちゅうおうこうろんしんしゃ中公新書ちゅうこうしんしょISBN 4121019636 )、安達あだち同書どうしょなかルイ16せいおおやけわらわがいなかったためにマリー・アントワネット首飾くびかざ事件じけん標的ひょうてきにされ、非難ひなんされたといている
  5. ^ れいデュ・バリー夫人ふじんフランス革命かくめい処刑しょけいされた

関連かんれん項目こうもく

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