力ちから価か

力ちから価か（りきか、米べい: titer、英えい: titre）は、生物せいぶつ学がくにおける濃度のうど（活性かっせい）の測定そくてい法ほうの１ひとつである。

概要がいよう

力ちから価かは、生物せいぶつ学がくにおける検体けんたいの、濃度のうど（活性かっせい）の測定そくてい法ほうの１ひとつである。

力ちから価か試験しけんは、段階だんかい希釈きしゃくと、陽性ようせい/陰性いんせい評価ひょうかを組くみ合あわせることで、濃度のうど測定そくていを行おこなう手法しゅほうである。即すなわち、検体けんたいの希釈きしゃく系列けいれつを作つくり、 陽性ようせい/陰性いんせい評価ひょうかが陽性ようせいとなる限界げんかいの希釈きしゃく度ど（最もっとも濃度のうどが低ひくく、即すなわち希釈きしゃく係数けいすうが最もっとも高たかい）を以もって、力ちから価かとする。 タンパク質たんぱくしつや酵素こうその場合ばあいの比ひ活性かっせいに相当そうとうする概念がいねんである。力ちから価かの例れいとしては、ウイルス価か、抗体こうたい価か (抗体こうたい価かは、抗体こうたい結合けつごう価かとは異ことなる概念がいねん)がある。

たとえば、最初さいしょの8段階だんかいの2倍ばい希釈きしゃくで陽性ようせいの測定そくてい値ちは、1:256の力ちから価かとなる。(i.e., 2⁻⁸)  

力ちから価かの例れい

ウイルス価か

ウイルスの力ちから価か（ウイルス価か、viral titer） は、検体けんたい中ちゅう(ウイルスが含ふくまれる液体えきたい)中ちゅうのウイルスが細胞さいぼうに感染かんせん出来できるような最低さいてい濃度のうど（最高さいこうの希釈きしゃく倍率ばいりつ）である。

例たとえば、以下いかのような手順てじゅんで測定そくていされる。

• 希釈きしゃく：検体けんたいの段階だんかい希釈きしゃく系列けいれつを作つくる。
• 感染かんせん：希釈きしゃく液えきそれぞれを、対象たいしょうとなるウイルスに感受性かんじゅせい(そのウイルスが感染かんせんすることができる)を持もつ細胞さいぼう等とうに感染かんせんさせる。
• 評価ひょうか：希釈きしゃく液えきそれぞれが、感染かんせんしているかを確認かくにんする。

ウイルスの力ちから価かは、感染かんせんさせる細胞さいぼう等とうの種類しゅるいや、評価ひょうか方法ほうほうに依存いぞんする。 最近さいきんではPCR法ほう等ひとしによりウイルス濃度のうどそのものにより近ちかいものを測定そくていできるが、 力ちから価かには、感染かんせんさせる細胞さいぼうや評価ひょうか方法ほうほうとの相性あいしょうも影響えいきょうするため、必かならずしも他たの定量ていりょう法ほうと同おなじとはならず、同どうじ力りょく価かであっても、方法ほうほうによって大小だいしょうが異ことなりえる。

関連かんれん項目こうもく

• W/v
• Mg%
• ウイルス定量ていりょう